汽水魚(魚類)

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&font(#6495ED){登録日}:2017/8/31 (木曜日)13:23:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 汽水魚とは「汽水」(淡水と海水が混在した状態の液体)に生息する魚の総称で、一般的には淡水の川と海水の海とが入り交じる河口部付近に生息している。 ここでは、熱帯魚として流通している汽水魚を解説する。 *概要 汽水とは、日本では九州北西部の有明海が有名であるが、満潮・干潮によって汽水の塩分濃度が変化する為に、 ある程度の塩分濃度の変化にも耐えられる生物が汽水に生息している。 汽水の性質上ゆっくりと慣らしていけば、汽水魚を淡水魚として飼育する事は可能ではあるが、長生きしない事が多いので、 やはり汽水の環境で飼育することが望ましい。 汽水魚の飼育に必要な汽水だが、海から直接採取した海水を淡水で割るのは、病気を移してしまう場合もあるのでオススメしない。 安全かつ入手性も良い人工海水から作った方が、観賞用の汽水魚には良いだろう。 飼育下において人工餌はあまり口にせず、ブラインシュリンプや冷凍赤虫などの生き餌が主食となる為、餌代が高くて手間がかかりやすい。 *主な&ruby(きすいぎょ){汽水魚} ◇&font(#00ff00){ミドリフグ} インド、インドネシア、スリランカ、タイ等の東南アジアに分布する熱帯魚で、観賞用に流通している汽水域の熱帯魚としては最も有名。 流通している幼魚は2~3センチ、成魚は10~15センチとなる。雑食性でなんでも食べ、固い歯を持っているのでスネール退治は得意。 というか、伸びてくる歯を整える為に、エビや貝類や代用で珊瑚を投入する必要がある。 結構な大食漢だが、人工餌はあまり食べてくれないので餌代が少々高くなりやすい。 気性が荒いので異種はもちろん同種でも喧嘩が絶えない。複数飼いの場合は隠れ家を多く作るか、単独飼育が向いている。 成魚までに海水飼育に慣れさせると、海水下でハコフグやコンゴウフグとの混泳も可能となる(意外にも喧嘩しない)。 愛嬌のある顔で人慣れもしてくれるので、飼育は結構楽しい。 ◇&font(#556b2f){ハチノジフグ} ミドリフグと同じく、インド、インドネシア、スリランカ、タイ等の東南アジアに分布する。 サイズも同じく、流通している幼魚は2~3センチ、成魚は10~15センチ。飼育方法もミドリフグと同じ。 背中の金色の模様が「8」に見える事からこの名前が付いているが、実際は個体差がかなりあって「8」に見えないものも多い。 なお、ミドリフグよりも気性が荒い為、同じ生息域のフグだからといってミドリフグと混泳させる事はあまりオススメ出来ない。 大抵はミドリフグが負けて、ひれがボロボロになってしまう。 ◇&font(#808000){アベニーパファー} 成魚でも最大で2.5~3センチ程度と小さくかわいいフグ。とはいえ、やはりフグ。気性もそれなりに荒い。 こちらは淡水での育成が可能なのだが、テトラなどの小型熱帯魚と混泳させると頑丈な歯で他の熱帯魚のヒレをかじってしまう。 同じく、同種でも喧嘩が発生するので隠れ家は用意しておく事。 淡水育成可能でスネールを掃除してくれるので水草水槽に向いているものの、柔らかい水草だとかじられてしまう事がある。 雄は目の後方に深い皺が入るので雌雄の判別が容易である。 ペアリングさえ出来れば繁殖は意外と簡単で、産卵用にウィローモスでも入れておけば卵を産み付けてくれる。 が、親が卵(稚魚)を食べてしまうので、産卵後は隔離が必要となる。 水槽密度による親のストレスとはない様に、無駄に増えすぎる卵や稚魚は食べさせてしまうのもあり。 ◇&font(#b22222){ニューギニアダトニオ} 両側回遊魚(amphidromous fish)で、ニューギニアの河口から沿岸と分布域が広く汽水域にも生息している事から、純淡水での飼育を行っている人も多い。 成魚は40センチクラスで、気性が荒いので混泳は難しい。 体にある黄色いバンド柄は幼魚時にはコントラストも強くて素晴らしく綺麗だが、成長と共に段々黒化していく。 日本に入ってきたのは1992年以降で、驚くべき高額な値段で流通していた。 現在はそれほどではないが、流通量が限られるのかやはり高めの価格帯である。 ◇&font(#0000ff){ピーコックガジョン} ニューギニアに棲息するハゼの一種で、金属光沢のある水色を基調に朱や黄色の模様が入り、宝石箱のように美しい。 成魚で5~6センチ、丈夫で非常に温和な性質で、水質にも五月蝿くなくて純淡水での飼育も可能なので飼育しやすい。 ワイルドよりもブリードの方が人慣れしやすく、慣れれば餌をねだる様になる。 繁殖も可能ではあるが、何度か繁殖させると雄が絶食の為に体力を磨り減らして☆になってしまう(オマエらも気を付ける様に)。 長く飼育を楽しみたいのであれば、単独飼育か産卵させない方が良い。 ◇&font(#a9a9a9){ナイトコビー} 淡いグレーに黒やメタリックグリーンのスポットがとても美しい、成魚で10センチクラスとなるハゼの仲間。 ハゼの仲間にしては珍しく遊泳性で、水中に静止している事が多い。オスは背ビレが旗のように長く伸びる。 口に入る物ならば何でも食べるのがハゼであるが、ナイトコビーもご多分に漏れず。 もちろん、小型の魚やエビとの混泳は絶対不可。他と同じ様に同種での混泳をさせるのなら隠れ家を用意しておく事。 ◇&font(#ff0000){フラワーホーン} 「フラミンゴ・シクリッド」と「トリマクラートゥス」を交配して作られた新しい品種で、自然界には存在しない。 成魚で30センチクラスとなり、額のコブと体の側面にみられる横に並んだ黒い斑点が特徴で鋭い歯を持っている。 名前の由来は、体の斑点を花(フラワー)、おでこのコブを角(ホーン)に見立てた事から。 フラワーホーンは、同種はもちろん異種との混泳にも全く向いていない。 特に同種の混泳ともなると激しい争いになり、弱い方がボロボロになるまで攻撃されてしまう程に気性が荒い。 単独水槽での飼育が一般的で(単独でも十分にインパクトがある)、水質や狭さにも五月蝿くなく、餌は何でも食べて、人間にも良く懐く。 ペアリングの相性さえクリアすれば繁殖は簡単な方ではあるが、地味な雌はほとんど流通していない。 風水学的に赤は「幸運」、体の側面に並ぶ黒い斑点は「金運」、体全体に出る青い斑点は「愛情運」を意味し、 その風体を持つフラワーホーンは「幸運を呼ぶ魚」として中国当局や華僑の人から人気がある。 このあたりは[[アジアアロワナ>アロワナ]]と同じ理由であるが、良い個体ともなるとン十万円やン百万円で取引されているそうだ。 追記・修正は餌やり後にお願いします 。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,3) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() #comment #areaedit(end) }
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