不死川実弥

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&font(#6495ED){登録日}:2018/07/07 Sat 23:55:16 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 12 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&font(#008000){鬼が何だって? 坊主ゥ} &font(#008000){鬼殺隊として人を守るために戦えるゥ? そんなことはなァ} &font(#008000,b){ありえねぇんだよ馬鹿がァ!}} &ruby(しなずがわ){不死川}&ruby(さねみ){実弥}とは『[[鬼滅の刃]]』の登場人物。 声:[[関智一]] 目次 #contents *◆プロフィール 誕生日―11月29日(いて座) 年齢―21歳 身長―179cm 体重―75kg 出身地―東京府 京橋區(中央区 京橋) 趣味―カブト虫を育てる 好きなもの―おはぎ *◆概要 [[柱>柱(鬼滅の刃)]]の称号を冠する九人の[[鬼殺隊>鬼殺隊(鬼滅の刃)]]最高位隊士の一人&font(#008000,b){「風柱」}。 炭治郎と禰豆子の処遇を決める柱合裁判にて他の柱達と共に初登場。 本編に登場した鬼殺隊隊士の中でも一際、[[鬼>鬼(鬼滅の刃)]]に対する憎悪・侮蔑を露わにしている。 他の柱などにも「鬼は殺すべきもの」という考えの持ち主は(当然ながら)多いものの、その意志を即座に行動に移すという点で一線を画している。 鬼自体に対する程では無いが、そうした敵意は鬼を擁護する立場の人間にも向けられる。 そのような人間が鬼のために命を賭す覚悟を見せたとしても、&font(#008000,b){「だから何だ」}とばかりに切り捨てるほど((ただし、この際に彼が言っていた「誰が後で責任をとろうとも、鬼が人を殺してしまえばもう取り返しがつかない」という言い分は尤もなものである))。 鬼を庇う行動を取ったものには、刃を向ける事も厭わない。 &font(#ff0000,b){鬼に対する怨念}は凄まじく &font(#ff0000,b){“たとえこの身が首だけになったとしても、生首で鬼の喉笛に喰らいつく”}と考えているほど。 *◆外見 逆立った白髪に顔面を含め体中に傷があり、威嚇時は常に&bold(){見開かれている血走った眼球、弧を描くように嗤っている口元…そして好戦的かつ狂気的な雰囲気を纏っている}という…味方側にもかかわらず&b(){ヘタな鬼より怖しい容貌の持ち主}。 四方向に向かって伸びている&bold() {非常に長いまつ毛}も特徴的。 また、当時の男性にしてはかなりの長身。((大正時代の成人男性の平均身長は160cmほど)) 隊服の前を大きくはだけさせ、背中に「&b(){殺}」と大きく書かれた白い羽織を上から着ている。&font(l){ヤンキーのような着こなし} また、身体中の傷跡には相当数の&font(#ff0000,b){自傷痕}も含まれている模様。 日輪刀の鍔は四角い板を円状にずらして重ねた風車のような形状をしていて、柄には中央部を除いて布が巻きつけられている。鞘も戦闘の中でついたものなのか荒傷で覆われている。刀身は風の呼吸の適性を示す緑色であり、これまた風車のような刃紋が入っている。 *◆性格 柱の中でも屈指の好戦的な性格で短気かつ不良口調である。 ちなみに幼少期と入隊前とで口調が変わっておりそれは治安の悪い所を転々としていたため。 そして周りを威嚇する意味もある模様。 なお柱の中では最も治安の悪い地区の管轄を担当している。 作者曰く&bold(){「泣いた赤鬼を地で行く人」}。 大切な者を&bold(){守るためなら自分が死のうが嫌われようが悪人になって追放されようと}&bold(){一切気にしない}という心情を持つ。 おまけにぶっきらぼうな態度と思い立ってから行動するまでが早すぎる気質のせいでかなり誤解されやすい。 これに自分を良く見せようとする行為や他者からの評価、打算の類すらも一切気にしない考え方が合わさり狂気的な雰囲気も含めて&bold(){最も鬼殺隊隊員から怖れられている存在}である。 初登場時から[[炭治郎>竈門炭治郎]]や[[禰豆子>竈門禰豆子]]に苛烈な行動をとるなど、粗暴で攻撃的な面を持つ。 上記のように鬼に対する憎悪から先走った行動に出る事もあり、他者の制止も意に介さない。 一方で、鬼殺隊当主・[[産屋敷耀哉]]に対する敬意・忠誠心は極めて高く、礼節もわきまえている。 炭治郎と争った際は、&bold(){&color(blue){「お館様がいらっしゃる」}}という冨岡の言葉に機敏に反応して、咄嗟に目の前の炭治郎から産屋敷邸の方に意識を逸らしてしまい、一撃を喰らう程の隙を作ってしまった。 また根本的に粗暴なだけの人物という訳でもなく、要所要所で理性を働かせている事が窺える…というか&b(){根はかなり冷静かつ知的}。 禰豆子の処遇に関して輝哉に異議を申し立てる際も、多少乱暴な言葉が混ざりながらも筋の通った発言・反論をしてみせ、さらに己の血で禰豆子を試すという非常に合理的な手段をとっている((というかこの場面で言葉遊びで論点を微妙にずらしたのは、むしろ輝哉の方である))。 他にも頑なに護衛を取らない輝哉へ護衛を付けるべく進言するよう[[悲鳴嶼>悲鳴嶼行冥]]に提案したり、周囲と足並みを揃えようとしない[[冨岡>冨岡義勇]]に至極真っ当な批判をしたりと、生真面目かつ責任感が強い性格が見て取れる。 実際、普段の苛烈な言動に隠れがちだが、&b(){狂気的な風貌で予々言っている事は正論であり……性格としてはツンデレのツン部分を非常に過激にしたものに近い人物}。 職権乱用に女子隊員にセクハラをしていた隠の前田まさお等にも、あくまで烈火の如く怒るだけで決して手は出していないこともある。 炭治郎との柱稽古の際にも、口では「殺してやる」などと言いながらも、あくまで致命傷は負わないように手加減をしており、炭治郎との乱闘の際にもそれは変わらなかった。 その後は、おはぎ好きを冨岡の前で暴露された事に激怒して、炭治郎を一撃で気絶させる程の鉄拳を食らわせたが、この際にも炭治郎は数刻で意識を回復。 特に怪我も後遺症もなかった事から、あくまでダメージが残らないように手加減をしていた事がうかがえる。 *◆戦闘能力 #center(){&font(#008000,b){その通りだぜ テメエの頸をォ 捩じ切る風だァ}} 柱合裁判の時には、当時の炭治郎では反応できないほどの素早い動きを見せた。 また室内に同様の速度で移動した際も、着地点の畳に損傷が見られず速さを緻密にコントロールしている事が窺える。また耐久力も凄まじく、伊之助を一撃で昏倒させた炭治郎の[[頭突き]]をまともに食らったにもかかわらず、少しバランスを崩しただけでその後も平然としていた。 腕力は柱の中で4位。ただ3位の[[煉獄>煉獄杏寿郎]]から6位の[[甘露寺>甘露寺蜜璃]]まではいい勝負らしい。一方で直線距離での移動速度は柱の中でも2位であり、非常に高い速度を誇る。 その戦闘能力は[[“上弦の壱”黒死牟>黒死牟(鬼滅の刃)]]も&bold(){&color(#cc66ff,#000000){「柱の中でも上位の実力者」}}と認める所であり、事実黒死牟が余力を残していたとはいえ一対一である程度斬り結んで見せた。 また、後述するその戦歴故かセオリー通りの剣術だけでなく、身の回りの道具を全て活用した喧嘩殺法じみたアウトローな戦い方にも精通しており、[[愈史郎]]の札の特性も瞬時に見抜くなど、頭も非常に回る。 [[公式ファンブック]]弐でも、改めて柱の中でも上位の実力者である事が明言されており、公式の媒体で上位の実力を持つ事が明言されている柱は、現状では悲鳴嶼と彼だけである。 無限城決戦では黒死牟との戦いで痣に開眼。痣のデザインは頬に浮かぶ風車。 **流派 ・[[&bold(){全集中 風の呼吸}>全集中の呼吸(鬼滅の刃)]] 風の呼吸は「全集中の呼吸」における基本の五呼吸の一つで、刀身は緑色に染まる。 吹き荒ぶ風の如く荒々しい動きで敵を斬り裂く。 また、戦闘時に纏うエフェクトがあくまでイメージに過ぎない他の呼吸とは違い、風の呼吸だけは純粋な腕力と剣術で鎌鼬状の風を起こして、イメージではなく実際に敵を攻撃する。 身体能力としては&bold(){軽快さ、そして柔軟な体幹}が必要となる。 実弥の場合はそれに動物のような天性の勘と動きが加わる。 そして切られ心地は思いやりの欠片もないと言われるほどに&bold(){超激痛}な模様。 #openclose(show=型一覧){ ・&bold(){壱ノ型 &ruby(じんせんぷう){塵旋風}・&ruby(そ){削}ぎ} さながら竜巻のように渦を巻く斬撃を繰り出しながら突撃する技。 使い勝手がいいのか連続技の繋ぎから連携の始動まで幅広く多用している。 ・&bold(){弐ノ型 &ruby(そうそう){爪々}・&ruby(しなとかぜ){科戸風}} 獣の爪で切り裂く様な鋭利な四つの斬撃を同時に縦に放つ。 恐らく元ネタは罪や汚れを吹き払うという風という意味の「科戸の風」。 ・&bold(){参ノ型 &ruby(せいらんふうじゅ){晴嵐風樹}} 自身を中心に旋風の渦が逆巻くように斬る斬撃。 嵐のように激しい斬撃を連続で繰り出す。 なお風樹とは&bold(){孝行したくとも親が亡くなっている事を悲しむ}「風樹の嘆」という言葉の捩りと思われる。 ・&bold(){肆ノ型 &ruby(しょうじょうさじんらん){昇上砂塵嵐}} 敵の懐に潜り込み、低い姿勢から舞い上がる砂塵の様な無数の斬撃で突き上げる。 砂塵嵐とは多量の塵や土砂が強い風によって空中高く吹き上げられる現象のこと。 アニメではこれにより切り刻まれた鬼の血雨が頭上から降り注いでいる。 ・&bold(){伍ノ型 &ruby(こが){木枯}らし&ruby(おろし){颪}} 空中から吹き付ける風の様に上段から振り降ろす回転切り。 ・&bold(){陸ノ型 &ruby(こくふうえんらん){黒風烟嵐}} 身体を大きく捻り斜め下段から掬い上げるように斬り上げる。 黒風とは砂塵を巻き上げ、空を暗くするようなつむじ風、烟嵐とは山中にかかったもやのこと。 ・&bold(){漆ノ型 &ruby(けいふう){頸風}・&ruby(てんぐかぜ){天狗風}} 空中で体を捻り身を翻しながら放ち、旋風を巻き起こすような無数の斬撃を繰り出す。 勁風とは強風、天狗風とは突然はげしく吹きおろすつむじ風のこと。 ・&bold(){捌ノ型 &ruby(しょれつかざき){初烈風斬}り} 凄まじい速度で移動しながら、すれ違いざまに大きく斬りつける。 鳥が持つ羽の中で、飛行するために重要な機能を持つ部位を「風切羽」と呼ぶが、 そのうちもっとも外側に位置し推進力を得る部分を「初列風切羽」という。((これに対し揚力を得る部分を「次列風切羽」「三列風切羽」と呼ぶ)) 型名はこれをもじったもの。 ・&bold(){玖の型 &ruby(いだてん){韋駄天}&ruby(たいふう){台風}} 大きく跳躍し頭上高くから斬りつける技。 韋駄天台風とは、進路を変えずに真っすぐに進む台風を俊足の代名詞・韋駄天に喩えた言葉。 } 逃走を図る鬼舞辻に対し繰り出した。 **稀血 不死川独自の武器にして奥の手。 稀血の中でも彼の持つ血はさらに希少なものであり、&bold(){匂いを嗅いだ鬼を酩酊させ動きを麻痺させる一際特異な稀血}を有する。しかも彼の血は&bold(){相手がより高い実力を持つ鬼である程に高い効果を発揮する}為、格上に対するカウンターにもなりうる。 高い実力を有する柱でありながら今なお傷が増えているのも、自傷も含め、あえて血を流す事で鬼を酔わせる目的があるからと推測できる。また彼の大胆な露出の多い隊服はこの自傷行為が目的ではないかと思われる。 ただし、流石に上弦の壱レベルには効き目が薄く、ほろ酔い程度にしか酔わせられなかった他、無惨に対しては殆ど効果は無かった。 *◆活躍 柱合裁判において初登場。この回で登場した柱の中では最後の顔見せとなった。 処分を待つ間、隠の者達が預かっていたと思われる禰豆子の入った箱を勝手に持ち出しつつ姿を見せる。 その行動に対する隠の制止や[[胡蝶しのぶ]]の苦言も意に介する様子を見せなかった。 更に直前に炭治郎が発していた「禰豆子は鬼殺隊として人を守るために戦える」という主張を一笑に付し、箱に刀を突き立てて中の禰豆子の肩を貫く。 当然ながら炭治郎の怒りを買い、縛られたままで飛びかかってきた彼を迎え撃とうとする。 しかし、その瞬間に冨岡から&bold(){&color(blue){「やめろ!!もうすぐお館様がいらっしゃるぞ」}}と口を挟まれた為に隙が生じ、攻撃を躱された上に&bold(){頭突きを喰らってしまう}。 鼻血を流しながらも炭治郎への敵意を新たにするが、直後に産屋敷が姿を現した。 産屋敷が挨拶を述べるとすぐさま炭治郎を抑え込み、他の柱共々膝をついて敬意を表する。 そして、 #center(){&font(#008000,b){お館様におかれましても御壮健で何よりです} &font(#008000,b){益々の御多幸を切にお祈り申し上げます}} と、&bold(){非常に真面目な顔と口調で}挨拶を返した。 それまでの凶悪な振る舞いとのあまりの落差に、炭治郎も内心で&bold(){&color(#660000){(知性も理性も全く無さそうだったのにすごいきちんと喋り出したぞ)}}とツッコミを入れている。 しかし、産屋敷の炭治郎と禰豆子を認めてほしいという発言には真っ向から反対し、更に炭治郎と冨岡両名の処罰を願い出る。 [[鱗滝左近次]]の手紙から、禰豆子が人を襲った場合は炭治郎・鱗滝・冨岡が腹を切って詫びると読み上げられた際も、何の保証にもならないと切り捨てる。 そこで産屋敷が、&font(#a64d79,b){「人を襲わないことと同様に人を襲うことも証明できない。襲わない方に2人の命が懸けられており否定するにはそれ以上のものを差し出さなければならない(意訳)」}と述べるとさすがに言葉に詰まる様子を見せた。 更に産屋敷が炭治郎と[[鬼舞辻無惨]]との接触したことを明かすと他の柱共々一気に関心を寄せ、炭治郎に鬼舞辻の行動や根城を[[問い詰め]]た。 更に炭治郎や禰豆子の存在が鬼舞辻への手がかりになりうる事が言及されたため、煉獄や[[宇髄>宇髄天元]]や悲鳴嶼といった処刑派の柱も黙ってしまう。 だがその状況に&bold(){&color(green){「人間ならば生かしておいてもいい」}}と譲歩を見せる一方で鬼の助命には改めて断固反対する。 そして突然に&bold(){刀で自らの腕を傷つけ}、鬼の醜さを証明すると言いながら血を禰豆子の箱に垂らした。 続いて伊黒小芭内の&bold(){&color(#4169e1){「日なたでは鬼は出てこない」}}という指摘で室内に凄まじい速さで移動。(律儀に草履は脱いでいる) 更に刀を数度箱に突き立てた上で蓋を弾き飛ばし、箱から出てきた禰豆子に腕の傷を突きつける。 禰豆子は箱から出た直後こそ食人衝動に揺らいでいたが、炭治郎の呼びかけと鱗滝の暗示で意志力を取り戻す。 そして血塗れの不死川の腕から「プイッ」と顔を背けた。&font(l){かわいい。}その様子に不死川は唖然とした表情を浮かべていた。 (後々分かる事だが、禰豆子は上弦の鬼さえ酔わせる&bold(){稀血}の誘惑に打ち勝った事になる。) こうして自身の思惑に反し、結果的に禰豆子が人を襲わないことの証明を立ててしまうことになった。 その後、炭治郎との会話を終えた産屋敷から、伊黒とともに&font(#a64d79,b){「あまり下の子に意地悪をしないこと」}と小言を言われた際は、呆然としたまま&bold(){&font(#008000){「御意…」}}と応えている。 なお、炭治郎の方は怒りが収まっておらず、[[時透>時透無一郎]]の石礫を喰らうまで「禰豆子を刺した分だけ[[頭突き]]をする」と喚いていた。 しばらく経ち、僅かだが再登場。訓練場と思しき場所で、煉獄の訃報を伝えられる。 表情を一層険しくさせ、&bold(){&font(#008000){「醜い鬼共は俺が殲滅する」}}と述べていた。 刀鍛冶の里にて、炭治郎の同期である隊士、[[玄弥>不死川玄弥]]の姓が「不死川」であることが判明する。 その場にいた甘露寺曰く実弥の弟であるとの事だが、実弥自身は&bold(){&font(#008000){「(自分に)弟はいない」}}と述べている。 そして玄弥の回想にて実弥の過去も一部明かされる。 出身は特に鬼狩りの家系などではない、長屋暮らしの貧困家庭。7人兄弟の長男であり玄弥は次男に当たる。 父親・&ruby(きょうご){恭梧}はロクでもない人物であったようで、恨みを買った相手から刺されて死亡。 &font(#ff0000,b){また暇さえあれば、精神的にも傷つけた上目についた妻と子たちを片っ端から常日頃に暴行し虐待し続けていた}。 母親・&ruby(しづ){志津}は対照的に愛情深く、小柄な体で恐れもせずに夫の暴力から子供を守り、夜も寝ずに身を粉にして働く人であった。 そして実弥も母のそばで幼少から働きながら弟妹たちの面倒をみていた模様。 父親の死後、玄弥に&font(#008000,b){「これからは自分たちが家族を守る」}と決意を語る。 その際、玄弥から&b(){&color(purple){「“これからは”じゃなくて、“これからも”だよな」}}と返されて見せた&b(){朗らかで汚れのない優しい笑顔}は、 これまでのキャライメージを一気に吹き飛ばす破壊力があり、必見。 外伝小説では、玄弥からは「本当は母ちゃんそっくりの優しい笑顔で笑う」と評されており、&ruby(){彼の本来の笑顔は母親似}であるらしい。 しかし─── #openclose(show=その過去){ ある晩、母親の帰りが遅いことを心配し、実弥が迎えに出かける。 だが玄弥含め他の兄弟が残っていた家を&bold(){何者かが襲撃}。弟・妹たちを次々に手にかける。 直後に実弥が家に飛び込み、襲撃者ともつれ合いながら自分ごと強引に外へと追いやる。 唯一顔の傷だけで済んだ玄弥が、医者を呼びに外へと駆け出して見たものは── 日の出の中、倒れ伏し崩れていく&font(#ff0000,b){母の骸と血まみれの鉈を手にその側に立つ実弥の姿}だった。 その光景に、兄が母を殺したと思い骸を抱えて人殺しと泣き叫ぶ玄弥。実弥は罵倒を受けながらただ呆然と立ち尽くしていた。 真相は、&bold(){鬼と化した母}が家族を襲ったというもの。 実弥が応戦に使った鉈は当然日輪刀では無く(そもそも母親は首を切られてはいない)、直接の死因は日光だと考えられる。 そしてこの時&bold(){自らの血が有する特異性}にも気づいた。 その後は玄弥と別れ、たった一人で鬼殺隊にも入らず治安の悪い所を転々と浮浪しながら鬼を狩る日々を送る。 当然ながら日輪刀など持っていない為、その手段は&font(#ff0000,b){山程の刃物などを武装を利用し、自傷で出血し自分を食べにきた鬼を拘束し日光で焼き殺す}。という凄まじい物。 本人も思い返しているとおり&font(#ff0000,b){自殺行為}。極まりないが、前述の&bold(){酩酊の効果も含まれている稀血}の存在もあってなんとか生き延びる事が出来ていた。 そうしている内に鬼殺隊員の&ruby(くめのまさちか){[[粂野匡近]]}と出会い彼の手引きで育手を紹介してもらい入隊、以降も行動を共にする。 やがて当時の下弦の壱と戦いこれを下したものの匡近は死亡、実弥はその功績を認められ風柱の座に就き産屋敷と面識を持つ。 そうして出会った当初、実弥は産屋敷の事を&bold(){&font(#008000){「隊員たちは命を賭して戦っているのに自分だけ安全な場所に居座っている」「自分より弱い奴が上に立っている事に虫唾が走る」}}と快く思っていなかった。 しかし産屋敷の自分を含めた全てを捨て石に使う覚悟と、隊員全員の名前を憶えているほどの深い愛情を見せつけられた事、そして預かっていた匡近の自分宛ての遺書を読んでその意志を知ってからは敬意をもって接するようになった様子である。 小芭内を除く他の柱達が戦いを通じて炭治郎を認めたり禰豆子への態度を軟化させたりする中、一貫して竈門兄妹への当たりが強かったのも、憎むべき鬼だからという以上に上記の過去も大きいのだろう。 そして、外伝小説「風の道しるべ」では下弦の壱の血鬼術で操られた不死川実弥と話をよくしていた同期の隊員が命乞いをし泣きながら彼の目の前で&font(#ff0000,b){首切り自殺}をしている。 そして&font(#ff0000,b){実弥自身もまた首を切られ、親友が目の前で惨殺される}こととなった。 鬼を隊内に連れ込むという行為に甚だ納得がいかなかったのは、このような過去も鑑みられたのではないかと思われる。 またこの時点で実弥は、自分を追って入隊してきた玄弥を突き放すようになり、&bold(){&font(#008000){「テメェみたいな愚図 俺の弟じゃねぇよ」「鬼殺隊なんかやめちまえ」}}と言い放つまでになる。 柱稽古時、玄弥が直接実弥に会い、過去の発言を謝ろうとするも、その時もかなり冷たい態度で辛く当たった。 玄弥はその原因を自分の才能の無さと考えているが、実弥の真意は、鬼殺隊を辞め、所帯を持ち長生きし、母や兄弟にしてあげられなかった分も、玄弥が女房や子供を幸せにしてやってほしい。そしてそこには自分が鬼などを近づかせなどしない。という願いからであった。 ちなみに玄弥につらく当たっていたのも、素直に説得したところで絶対に聞き入れない玄弥の性格を把握していたからでもあり、実際に作中の玄弥の様子を見る限り最初から実弥の本心を打ち明けていたとしても、玄弥はより一層実弥と一緒に戦う決意を固めていただけであっただろう事はまず間違いない。 そして公式の小説により 親友の墓前にて玄弥も優しい奴だからきっと庇うだろう。鬼殺隊に居させるわけにはいかない。例えどんなに弟の玄弥から恨まれようと嫌われようとも一切かまわない。 もし、優しくでもした結果&bold(){その優しさが命を奪うならば、そんな優しさはなどいらない。血にまみれた道は自分のみが行く。}と決断している。 また、一見冷たく当たりながらも、玄弥に呼吸の才能がない事を正確に見抜いた上で、鬼殺隊を辞めるよう告げるなど、しっかりとした根拠も伝えており、柱稽古での会話以前にも同じようなやり取りを繰り返していたらしい。さらに玄弥が鬼喰いをしている事を知るまでは言動こそ冷たいものの、決して手は出さずにあくまで言葉での説得を続けていた。 加えて自身の柱としての権限を利用して、玄弥を無理矢理遠ざけるといった職権乱用などもしてはいない。このあたりには実弥の生真面目さがうかがえる。 無限城にて、玄弥を庇った際にその胸の内を語る。そこには絶対に俺が鬼なんて来させねえから・・・と静かに語る実弥に、玄弥はやっと直接涙ながらごめんと謝る事が成就する。 } *◆関連人物 ・[[産屋敷耀哉]] 殺されてしまった隊士たちを想ってくれていたこと…殺してしまった母のように優しい笑顔をもっていたことで心からの敬服を向けているお方。 益々の御多幸を切にお祈り申し上げます。 ただし、自身の意見を押すべきところはしっかりと押すし、言うべき事は言うなど決してイエスマンではない。 しかし毎度諭されている。 ・[[悲鳴嶼行冥]] 同じ現柱にして、心から尊敬している先輩隊士。彼が敬語を使う数少ない相手の一人。 また柱になったばかりの時に口の利き方を叩き込まれる。共に稽古をし上壱戦にて相方として発揮できる存在。 ・[[竈門炭治郎]] 鬼殺隊の一員でありながら鬼を隊内に連れてた馬鹿隊員。[[頭突き]]を喰らわされる。なぜかいつも炭治郎の攻撃は必ず喰らう。 加えて、険悪な関係(一方的にだが)な冨岡と手合わせをしている前で、好物の取り合いの喧嘩だと思い乱入してきた炭治郎により体臭がおはぎと抹茶の匂いがする事。おはぎが好物なのを手合わせ中に唐突にバラされる。  (稽古の休憩から戻ってくる度抹茶とおはぎのいい香りがしていた様なので、頻繁に食べておりかなりの好物のよう) (これにより不死川と仲良くなりたい[[冨岡義勇]]から“不死川さんとおはぎで仲良くなろう作戦”を炭治郎と共に企てられることとなる) [[冨岡義勇]]との手合わせの最中におはぎの取り合いの喧嘩だと勘違いした炭治郎により 「おはぎの取り合いですか!?なら俺が作ってあげましょうか!?おいしいですよねおはぎ!こしあんですか?つぶあんですか?」と悪意なく質問攻めされ一撃で鉄拳をお見舞いし高く打ち上げて引き離す。 ・[[竈門禰豆子]] 醜い人喰いの化け物……である事を証明するはずがシロ認定の決め手になってしまった。 本人的にも納得は行っていないものの、自分で無害さを証明した形であるため独断で殺したり追い出そうとしたりはしていない。 彼の稀血設定が明らかになった時に、ワニ先生の伏線回収に唸った読者も多い。 ・[[冨岡義勇]] 鬼のために命を懸けようとする愚かな現柱の一人。こいつが口を挟んだせいで鬼殺隊に鬼を引き連れてる馬鹿隊員から[[頭突き]]を喰らった。そもそも普段の冨岡が唐突に柱の作戦会議としての柱合会議を途中で何がなんでもバックれると言い始めたり(義勇の他の柱と自分を比べ自分は相応しくないという心のコンプレックスによるものであった) およそ実弥に対し「簡単な頭で羨ましい」という喧嘩を売っているような煽り文句(無論義勇本人としては煽りのつもりで言っていない)などのおかげで、とにかく馬が合わず仲が悪い。というより不死川の方が一方的に煽られ嫌っている。(この2人は…もはやボケとツッコミの漫才の領域になっている。) 上述したようにおはぎが好きなのがバれ、今度から懐におはぎを忍ばせ不死川に会う時あげようと思う、そうしたら仲良くなれると思う(ムフフ)といいですねー!それ!と言う炭治郎と共に不死川さんと仲良くなろうおはぎ作戦を企てられている。 ・[[伊黒小芭内]] 同じ現柱の一人で、現柱の中では一番気が合う隊士。 鬼に対する考え方やスタンスが近いのもあってか、互いに相手の事を友人と認識している程の仲であり、不死川も激高した状態でも、彼のアドバイスなどには素直に耳を貸す。 炭治郎や冨岡の事を嫌っているのも同じだが、騒ぎ立てることとアホっぽ……という面で少し苦手であるらしく[[女性>甘露寺蜜璃]]の好みはあまり共感を得てない模様。 だが苦手なだけで別段嫌っているわけではない。 ・[[胡蝶しのぶ]] 胡蝶カナエの妹で、同じ現柱の一人。 カナエの妹なので気にかけていたらしく、しのぶ曰くよく元気か聞かれる模様。 外伝小説でも、とある事情から噴火寸前の状態だった不死川が、しのぶの言葉には耳を傾けて何とか感情を飲み込んで従おうとしていた。 ・[[不死川玄弥]] #openclose(show=俺に弟はいない。){ 母を殺してまで守った次男。実弥にとって生き残ってくれた最後の家族であり、大切な存在。 &font(#008000){「テメエはどっかで所帯もって家族増やして爺になるまで生きてりゃあ良かったんだよ} &font(#008000){お袋にしてやれなかった分も弟や妹にしてやれなかった分も} &font(#008000){お前が、お前の女房や子供を幸せにすりゃあ良かっただろうが} &font(#008000){そこには絶対に俺が} &font(#008000){鬼なんか来させねぇから・・・・・・} &font(#008000){―――よくも俺の弟を刻みやがったなァ糞目玉野郎ォオ} &bold(){&font(#008000){許さねェ許さねェ}} &bold(){&font(#008000){許さねェェ!!」}} } ・不死川貞子 声:和氣あず未 ・不死川寿美 声:前田佳織里 ・不死川就也 声:松岡美里 ・不死川弘  声:[[河瀬茉希]] ・不死川こと 声:田中あいみ 玄弥より下の弟・妹達。玄弥と力を合わせて守っていこうとした矢先、鬼と化した母・志津によって殺されてしまった。 ・[[粂野匡近]] 孤児で浮浪していた時期に“無茶な鬼狩りをしている者がいる”という噂を聞きつけた彼に拾われ、鬼殺隊へと入隊する形となる。 命を賭ける鬼殺隊にいるにもかかわらず非常に軟派な性格をしており、断り続けても、くだらない話を持ち掛けて来てはしつこく待ち伏せてまで自分に絡んでくるという…実弥にとって迷惑な人物。 命を拾われた身とはいえ…実弥は彼に対し徹底して威嚇と拒絶をする。 #openclose(show=しかし…){ #center(){「&bold(){俺はお前に自分の人生を諦めてほしくないんだよ。}」} 命の恩人であり兄弟子である大切な親友。 彼の行動は、悲惨な人生を歩み鬼を狩る殺戮だけの存在として、心身と人生を徹底的に削り続ける実弥を慮っての行為であった。 あっけらかんとした飄々としている昼行燈な人物なようでありしかし、根底は炭治郎に似てもいる人物。 実弥は彼に人間としての生活を教えられた結果、そのうち、相棒としても戦い、そして時折に穏やかな笑みを彼に対し浮かべられるほどにもなっていた。 ……しかし、合同任務・下弦壱の討伐にて匡近は目の前で惨殺されてしまう。 実弥は遺言を言いながら死にゆく彼を抱きしめてただ泣き崩れることとなった。 又、同時によく知っていた同期の隊員・浦賀も実弥に助けを求めながら眼前で首切り自殺。 そしてこの戦いで実弥も喉を切り裂かれ潰されてしまった。 そしてツンケンしていて一匹狼である実弥が意外と周りと協力的な理由は、匡近の遺言「俺がいなくても周りとやっていけるか?」という言葉によるものだと思われる。 } ・不死川志津 声:[[柚木涼香]] 母親。小柄ながら朝から晩まで働き、夫の暴力から子供達を守り続けた献身的な女性。 しかしある日経緯は不明ながら鬼になってしまい、子供達を惨殺。実弥と玄弥の間にも大きな亀裂を生じさせる原因となってしまった。 #openclose(show=その後){ #center(){「&bold(){私はねぇ、そっちには行けんのよ。我が子を手にかけて天国へは…}」} 最終決戦後、生死の境を彷徨う実弥と再会。天国で楽し気に暮らす弟妹達を前に罪悪感からそちらに行けずにいた。 それを見た実弥は母を気遣い、自分も母と共に地獄に行くことを決意するが…… } ・不死川恭梧 父親。幼い頃の実弥達が「化け物みたい」と評する程の非常に大柄で乱暴な男であり、酒癖も悪く常日頃から暴力を振るうようなろくでなしだった。 その性格が仇となり、最後は人の恨みを買って刺殺されるという自業自得の末路を辿ったという。 #openclose(show=しかし……){ #center(){「&bold(){放せ 志津は俺と来るんだ}」} 母と共に地獄行きを決意した実弥の元に再登場。強引に手を引き離した後実弥を突き飛ばし、「お前はまだあっちにもこっちにも来れない」と告げる。 その言葉通り、実弥は天国にも地獄にも行くことなく現世へと戻ることができたのであった。 結果的に一番助けられたくない相手に助けられてしまった形になり、実弥は万感の思いで&font(#008000){「くそが…」}と呟くのであった。 恭梧のようなろくでなしの男にも、息子を地獄へ送らせない意図があったのか、それとも唯邪魔だったので振り払っただけなのか……それは分からない。 } *◆余談 ・常に胸元をはだけさせているが、その様子が[[公式ファンブック]]鬼殺隊見聞録内で「胸筋がご自慢なのかな?スケベですね」とコメントされてしまった。実際は、上記した自傷行為をやりやすくする為に、あえて露出度の高い服装をしているのだと思われる。 ・ファンからの愛称は「さねみん」「おはぎ柱」&s(){「スケベ柱」「サキュ柱」}など。 ・炭治郎とは「鬼の手で家族を殺され、唯一残った肉親の事を何よりも大切に思っている」という点で共通している。 ・[[公式ファンブック]]にて悲鳴嶼行冥により胡蝶カナエに好意を持っているようなことが指摘されている。しかし恋愛感情などには全くもって疎いらしく本人には一切その感覚がなかった模様。ただどんな理由があろうとも、[[胡蝶しのぶ]]など妹を鬼狩りの道へ引き込んでいる事は全く理解できない。 自分は胡蝶とは違うと思ってはいる。 &font(#008000){アニオタWikiが何だって? Wiki篭りィ 追記・修正がなくても評価されるゥ? そんなことはなァ ありえねぇんだよ馬鹿がァ} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,107) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }
&font(#6495ED){登録日}:2018/07/07 Sat 23:55:16 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:&font(#008000,b){約 12 分で読めるぜェ} ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&font(#008000){鬼が何だって? 坊主ゥ} &font(#008000){鬼殺隊として人を守るために戦えるゥ? そんなことはなァ} &font(#008000,b){ありえねぇんだよ馬鹿がァ!}} &ruby(しなずがわ){不死川}&ruby(さねみ){実弥}とは『[[鬼滅の刃]]』の登場人物。 声:[[関智一]] 目次 #contents *◆プロフィール 誕生日―11月29日(いて座) 年齢―21歳 身長―179cm 体重―75kg 出身地―東京府 京橋區(中央区 京橋) 趣味―カブト虫を育てる 好きなもの―おはぎ *◆概要 [[柱>柱(鬼滅の刃)]]の称号を冠する九人の[[鬼殺隊>鬼殺隊(鬼滅の刃)]]最高位隊士の一人&font(#008000,b){「風柱」}。 炭治郎と禰豆子の処遇を決める柱合裁判にて他の柱達と共に初登場。 本編に登場した鬼殺隊隊士の中でも一際、[[鬼>鬼(鬼滅の刃)]]に対する憎悪・侮蔑を露わにしている。 他の柱などにも「鬼は殺すべきもの」という考えの持ち主は(当然ながら)多いものの、その意志を即座に行動に移すという点で一線を画している。 鬼自体に対する程では無いが、そうした敵意は鬼を擁護する立場の人間にも向けられる。 そのような人間が鬼のために命を賭す覚悟を見せたとしても、&font(#008000,b){「だから何だ」}とばかりに切り捨てるほど((ただし、この際に彼が言っていた「誰が後で責任をとろうとも、鬼が人を殺してしまえばもう取り返しがつかない」という言い分は尤もなものである))。 鬼を庇う行動を取ったものには、刃を向ける事も厭わない。 &font(#ff0000,b){鬼に対する怨念}は凄まじく &font(#ff0000,b){“たとえこの身が首だけになったとしても、生首で鬼の喉笛に喰らいつく”}と考えているほど。 *◆外見 逆立った白髪に顔面を含め体中に傷があり、威嚇時は常に&bold(){見開かれている血走った眼球、弧を描くように嗤っている口元…そして好戦的かつ狂気的な雰囲気を纏っている}という…味方でありながら&b(){ヘタな鬼より恐ろしい容貌の持ち主}。 四方向に向かって伸びている&bold() {非常に長いまつ毛}も特徴的。 また、当時の男性にしてはかなりの長身。((大正時代の成人男性の平均身長は160cmほど)) 隊服の前を大きくはだけさせ、背中に「&b(){殺}」と大きく書かれた白い羽織を上から着ている。&font(l){ヤンキーのような着こなし} また、身体中の傷跡には相当数の&font(#ff0000,b){自傷痕}も含まれている模様。 日輪刀の鍔は四角い板を円状にずらして重ねた風車のような形状をしていて、柄には中央部を除いて布が巻きつけられている。鞘も戦闘の中でついたものなのか荒傷で覆われている。刀身は風の呼吸の適性を示す緑色であり、これまた風車のような刃紋が入っている。 *◆性格 柱の中でも屈指の好戦的な性格で短気かつ不良口調である。 ちなみに幼少期と入隊前とで口調が変わっておりそれは治安の悪い所を転々としていたため。 そして周りを威嚇する意味もある模様。 なお柱の中では最も治安の悪い地区の管轄を担当している。 作者曰く&bold(){「泣いた赤鬼を地で行く人」}。 大切な者を&bold(){守るためなら自分が死のうが嫌われようが悪人になって追放されようと}&bold(){一切気にしない}という心情を持つ。 おまけにぶっきらぼうな態度と思い立ってから行動するまでが早すぎる気質のせいでかなり誤解されやすい。 これに自分を良く見せようとする行為や他者からの評価、打算の類すらも一切気にしない考え方が合わさり狂気的な雰囲気も含めて&bold(){最も鬼殺隊隊員から怖れられている存在}である。 初登場時から[[炭治郎>竈門炭治郎]]や[[禰豆子>竈門禰豆子]]に苛烈な行動を取るなど、粗暴で攻撃的な面を持つ。 上記のように鬼に対する憎悪から先走った行動に出る事もあり、他者の制止も意に介さない。 一方で、鬼殺隊当主・[[産屋敷耀哉]]に対する敬意・忠誠心は極めて高く、礼節もわきまえている。 炭治郎と争った際は、&bold(){&color(blue){「お館様がいらっしゃる」}}という冨岡の言葉に機敏に反応して、咄嗟に目の前の炭治郎から産屋敷邸の方に意識を逸らしてしまい、一撃を喰らう程の隙を作ってしまった。 また根本的に粗暴なだけの人物という訳でもなく、要所要所で理性を働かせている事が窺える…というか&b(){根はかなり冷静かつ知的}。 禰豆子の処遇に関して輝哉に異議を申し立てる際も、多少乱暴な言葉が混ざりながらも筋の通った発言・反論をしてみせ、さらに己の血で禰豆子を試すという非常に合理的な手段を取っている((というかこの場面で言葉遊びで論点を微妙にずらしたのは、むしろ輝哉の方である))。 他にも頑なに護衛を取らない輝哉へ護衛を付けるべく進言するよう[[悲鳴嶼>悲鳴嶼行冥]]に提案したり、周囲と足並みを揃えようとしない[[冨岡>冨岡義勇]]に至極真っ当な批判をしたりと、生真面目かつ責任感が強い性格が見て取れる。 実際、普段の苛烈な言動に隠れがちだが、&b(){狂気的な風貌で予々言っている事は正論であり……性格としてはツンデレのツン部分を非常に過激にしたものに近い人物}。 職権乱用に女子隊員にセクハラをしていた隠の前田まさお等にも、あくまで烈火の如く怒るだけで決して手は出していないこともある。 炭治郎との柱稽古の際にも、口では「殺してやる」などと言いながらも、あくまで致命傷は負わないように手加減をしており、炭治郎との乱闘の際にもそれは変わらなかった。 その後は、おはぎ好きを冨岡の前で暴露された事に激怒して、炭治郎を一撃で気絶させる程の鉄拳を食らわせたが、この際にも炭治郎は数刻で意識を回復。 特に怪我も後遺症もなかった事から、あくまでダメージが残らないように手加減をしていた事が窺える。 *◆戦闘能力 #center(){&font(#008000,b){その通りだぜ テメエの頸をォ 捩じ切る風だァ}} 柱合裁判の時には、当時の炭治郎には反応できないほどの素早い動きを見せた。 また室内に同様の速度で移動した際も、着地点の畳に損傷が見られず速さを緻密にコントロールしている事が窺える。また耐久力も凄まじく、伊之助を一撃で昏倒させた炭治郎の[[頭突き]]をまともに食らったにも&ruby(かかわ){拘}らず、少しバランスを崩しただけでその後も平然としていた。 腕力は柱の中で4位。ただ3位の[[煉獄>煉獄杏寿郎]]から6位の[[甘露寺>甘露寺蜜璃]]まではいい勝負らしい。一方で直線距離での移動速度は柱の中でも2位であり、非常に高い速度を誇る。 その戦闘能力は[[“上弦の壱”黒死牟>黒死牟(鬼滅の刃)]]も&bold(){&color(#cc66ff,#000000){「柱の中でも上位の実力者」}}と認める所であり、事実黒死牟が余力を残していたとはいえ一対一である程度斬り結んで見せた。 また、後述するその戦歴故かセオリー通りの剣術だけでなく、身の回りの道具を全て活用した喧嘩殺法じみたアウトローな戦い方にも精通しており、愈史郎の札の特性も瞬時に見抜くなど、頭も非常に回る。 [[公式ファンブック]]弐でも、改めて柱の中でも上位の実力者である事が明言されており、公式の媒体で上位の実力を持つ事が明言されている柱は、現状では悲鳴嶼と彼だけである。 無限城決戦では黒死牟との戦いで痣に開眼。痣のデザインは頬に浮かぶ風車。 **流派 ・[[&bold(){全集中 風の呼吸}>全集中の呼吸(鬼滅の刃)]] 風の呼吸は「全集中の呼吸」における基本の五呼吸の一つで、刀身は緑色に染まる。 吹き荒ぶ風の如く荒々しい動きで敵を斬り裂く。 また、戦闘時に纏うエフェクトがあくまでイメージに過ぎない他の呼吸とは違い、風の呼吸だけは純粋な腕力と剣術で鎌鼬状の風を起こして、イメージではなく実際に敵を攻撃する。 身体能力としては&bold(){軽快さ、そして柔軟な体幹}が必要となる。 実弥の場合はそれに動物のような天性の勘と動きが加わる。 そして切られ心地は思いやりの欠片もないと言われるほどに&bold(){超激痛}な模様。 #openclose(show=型一覧){ ・&bold(){壱ノ型 &ruby(じんせんぷう){塵旋風}・&ruby(そ){削}ぎ} さながら竜巻のように渦を巻く斬撃を繰り出しながら突撃する技。 使い勝手がいいのか連続技の繋ぎから連携の始動まで幅広く多用している。 ・&bold(){弐ノ型 &ruby(そうそう){爪々}・&ruby(しなとかぜ){科戸風}} 獣の爪で切り裂く様な鋭利な四つの斬撃を同時に縦に放つ。 恐らく元ネタは罪や汚れを吹き払うという風という意味の「科戸の風」。 ・&bold(){参ノ型 &ruby(せいらんふうじゅ){晴嵐風樹}} 自身を中心に旋風の渦が逆巻くように斬る斬撃。 嵐のように激しい斬撃を連続で繰り出す。 なお風樹とは&bold(){孝行したくとも親が亡くなっている事を悲しむ}「風樹の嘆」という言葉の捩りと思われる。 ・&bold(){肆ノ型 &ruby(しょうじょうさじんらん){昇上砂塵嵐}} 敵の懐に潜り込み、低い姿勢から舞い上がる砂塵の様な無数の斬撃で突き上げる。 砂塵嵐とは多量の塵や土砂が強い風によって空中高く吹き上げられる現象のこと。 アニメではこれにより切り刻まれた鬼の血雨が頭上から降り注いでいる。 ・&bold(){伍ノ型 &ruby(こが){木枯}らし&ruby(おろし){颪}} 空中から吹き付ける風の様に上段から振り降ろす回転切り。 ・&bold(){陸ノ型 &ruby(こくふうえんらん){黒風烟嵐}} 身体を大きく捻り斜め下段から掬い上げるように斬り上げる。 黒風とは砂塵を巻き上げ、空を暗くするようなつむじ風、烟嵐とは山中にかかったもやのこと。 ・&bold(){漆ノ型 &ruby(けいふう){頸風}・&ruby(てんぐかぜ){天狗風}} 空中で体を捻り身を翻しながら放ち、旋風を巻き起こすような無数の斬撃を繰り出す。 勁風とは強風、天狗風とは突然はげしく吹きおろすつむじ風のこと。 ・&bold(){捌ノ型 &ruby(しょれつかざき){初烈風斬}り} 凄まじい速度で移動しながら、すれ違いざまに大きく斬りつける。 鳥が持つ羽の中で、飛行するために重要な機能を持つ部位を「風切羽」と呼ぶが、 そのうちもっとも外側に位置し推進力を得る部分を「初列風切羽」という。((これに対し揚力を得る部分を「次列風切羽」「三列風切羽」と呼ぶ)) 型名はこれをもじったもの。 ・&bold(){玖の型 &ruby(いだてん){韋駄天}&ruby(たいふう){台風}} 大きく跳躍し頭上高くから斬りつける技。 韋駄天台風とは、進路を変えずに真っすぐに進む台風を俊足の代名詞・韋駄天に喩えた言葉。 } 逃走を図る鬼舞辻に対し繰り出した。 **稀血 不死川独自の武器にして奥の手。 稀血の中でも彼の持つ血はさらに希少なものであり、&bold(){匂いを嗅いだ鬼を酩酊させ動きを麻痺させる一際特異な稀血}を有する。しかも彼の血は&bold(){相手がより高い実力を持つ鬼である程に高い効果を発揮する}為、格上に対するカウンターにもなりうる。 高い実力を有する柱でありながら今なお傷が増えているのも、自傷も含め、あえて血を流す事で鬼を酔わせる目的があるからと推測できる。また彼の露出がやや多い隊服はこの自傷行為が目的ではないかと思われる。 ただし、流石に上弦の壱レベルには効き目が薄く、ほろ酔い程度にしか酔わせられなかった他、無惨に対しては殆ど効果は無かった。 *◆活躍 柱合裁判において初登場。この回で登場した柱の中では最後の顔見せとなった。 処分を待つ間、隠の者達が預かっていたと思われる禰豆子の入った箱を勝手に持ち出しつつ姿を見せる。 その行動に対する隠の制止や[[胡蝶しのぶ]]の苦言も意に介する様子を見せなかった。 更に直前に炭治郎が発していた「禰豆子は鬼殺隊として人を守るために戦える」という主張を一笑に付し、箱に刀を突き立てて中の禰豆子の肩を貫く。 当然ながら炭治郎の怒りを買い、縛られたままで飛びかかってきた彼を迎え撃とうとする。 しかし、その瞬間に冨岡から&bold(){&color(blue){「やめろ!!もうすぐお館様がいらっしゃるぞ」}}と口を挟まれた為に隙が生じ、攻撃を躱された上に&bold(){頭突きを喰らってしまう}。 鼻血を流しながらも炭治郎への敵意を新たにするが、直後に産屋敷が姿を現した。 産屋敷が挨拶を述べるとすぐさま炭治郎を抑え込み、他の柱共々膝をついて敬意を表する。 そして、 #center(){&font(#008000,b){お館様におかれましても御壮健で何よりです} &font(#008000,b){益々の御多幸を切にお祈り申し上げます}} と、&bold(){非常に真面目な顔と口調で}挨拶を返した。 それまでの凶悪な振る舞いとのあまりの落差に、炭治郎も内心で&bold(){&color(#660000){(知性も理性も全く無さそうだったのにすごいきちんと喋り出したぞ)}}とツッコミを入れている。 しかし、産屋敷の炭治郎と禰豆子を認めてほしいという発言には真っ向から反対し、更に炭治郎と冨岡両名の処罰を願い出る。 [[鱗滝左近次]]の手紙から、禰豆子が人を襲った場合は炭治郎・鱗滝・冨岡が腹を切って詫びると読み上げられた際も、何の保証にもならないと切り捨てる。 そこで産屋敷が、&font(#a64d79,b){「人を襲わないことと同様に人を襲うことも証明できない。襲わない方に2人の命が懸けられており否定するにはそれ以上のものを差し出さなければならない(意訳)」}と述べるとさすがに言葉に詰まる様子を見せた。 更に産屋敷が炭治郎と[[鬼舞辻無惨]]との接触したことを明かすと他の柱共々一気に関心を寄せ、炭治郎に鬼舞辻の行動や根城を[[問い詰め]]た。 更に炭治郎や禰豆子の存在が鬼舞辻への手がかりになりうる事が言及されたため、煉獄や[[宇髄>宇髄天元]]や悲鳴嶼といった処刑派の柱も黙ってしまう。 だがその状況に&bold(){&color(green){「人間ならば生かしておいてもいい」}}と譲歩を見せる一方で鬼の助命には改めて断固反対する。 そして突然に&bold(){刀で自らの腕を傷つけ}、鬼の醜さを証明すると言いながら血を禰豆子の箱に垂らした。 続いて伊黒小芭内の&bold(){&color(#4169e1){「日なたでは鬼は出てこない」}}という指摘で室内に凄まじい速さで移動。(律儀に草履は脱いでいる) 更に刀を数度箱に突き立てた上で蓋を弾き飛ばし、箱から出てきた禰豆子に腕の傷を突きつける。 禰豆子は箱から出た直後こそ食人衝動に揺らいでいたが、炭治郎の呼びかけと鱗滝の暗示で意志力を取り戻す。 そして血塗れの不死川の腕から「プイッ」と顔を背けた。&font(l){かわいい。}その様子に不死川は唖然とした表情を浮かべていた。 (後々分かる事だが、禰豆子は上弦の鬼さえ酔わせる&bold(){稀血}の誘惑に打ち勝った事になる。) こうして自身の思惑に反し、結果的に禰豆子が人を襲わないことの証明を立ててしまうことになった。 その後、炭治郎との会話を終えた産屋敷から、伊黒とともに&font(#a64d79,b){「あまり下の子に意地悪をしないこと」}と小言を言われた際は、呆然としたまま&bold(){&font(#008000){「御意…」}}と応えている。 なお、炭治郎の方は怒りが収まっておらず、[[時透>時透無一郎]]の石礫を喰らうまで「禰豆子を刺した分だけ[[頭突き]]をする」と喚いていた。 しばらく経ち、僅かだが再登場。訓練場と思しき場所で、煉獄の訃報を伝えられる。 表情を一層険しくさせ、&bold(){&font(#008000){「醜い鬼共は俺が殲滅する」}}と述べていた。 刀鍛冶の里にて、炭治郎の同期である隊士、[[玄弥>不死川玄弥]]の姓が「不死川」であることが判明する。 その場にいた甘露寺曰く実弥の弟であるとの事だが、実弥自身は&bold(){&font(#008000){「(自分に)弟はいない」}}と述べている。 そして玄弥の回想にて実弥の過去も一部明かされる。 出身は特に鬼狩りの家系などではない、長屋暮らしの貧困家庭。7人兄弟の長男であり玄弥は次男に当たる。 父親・&ruby(きょうご){恭梧}はロクでもない人物であったようで、恨みを買った相手から刺されて死亡。 &font(#ff0000,b){また暇さえあれば、精神的にも傷つけた上目についた妻と子たちを片っ端から常日頃に暴行し虐待し続けていた}。 母親・&ruby(しづ){志津}は対照的に愛情深く、小柄な体で恐れもせずに夫の暴力から子供を守り、夜も寝ずに身を粉にして働く人であった。 そして実弥も母のそばで幼少から働きながら弟妹たちの面倒をみていた模様。 父親の死後、玄弥に&font(#008000,b){「これからは自分たちが家族を守る」}と決意を語る。 その際、玄弥から&b(){&color(purple){「“これからは”じゃなくて、“これからも”だよな」}}と返されて見せた&b(){朗らかで汚れのない優しい笑顔}は、 これまでのキャライメージを一気に吹き飛ばす破壊力があり、必見。 外伝小説では、玄弥からは「本当は母ちゃんそっくりの優しい笑顔で笑う」と評されており、&ruby(){彼の本来の笑顔は母親似}であるらしい。 しかし─── #openclose(show=その過去){ ある晩、母親の帰りが遅いことを心配し、実弥が迎えに出かける。 だが玄弥含め他の兄弟が残っていた家を&bold(){何者かが襲撃}。弟・妹たちを次々に手にかける。 直後に実弥が家に飛び込み、襲撃者ともつれ合いながら自分ごと強引に外へと追いやる。 唯一顔の傷だけで済んだ玄弥が、医者を呼びに外へと駆け出して見たものは── 日の出の中、倒れ伏し崩れていく&font(#ff0000,b){母の骸と血まみれの鉈を手にその側に立つ実弥の姿}だった。 その光景に、兄が母を殺したと思い骸を抱えて人殺しと泣き叫ぶ玄弥。実弥は罵倒を受けながらただ呆然と立ち尽くしていた。 真相は、&bold(){鬼と化した母}が家族を襲ったというもの。 実弥が応戦に使った鉈は当然日輪刀では無く(そもそも母親は首を切られてはいない)、直接の死因は日光だと考えられる。 そしてこの時&bold(){自らの血が有する特異性}にも気づいた。 その後は玄弥と別れ、たった一人で鬼殺隊にも入らず治安の悪い所を転々と浮浪しながら鬼を狩る日々を送る。 当然ながら日輪刀など持っていない為、その手段は&font(#ff0000,b){山程の刃物などを武装を利用し、自傷で出血し自分を食べにきた鬼を拘束し日光で焼き殺す}。という凄まじい物。 本人も思い返しているとおり&font(#ff0000,b){自殺行為}。極まりないが、前述の&bold(){酩酊の効果も含まれている稀血}の存在もあってなんとか生き延びる事が出来ていた。 そうしている内に鬼殺隊員の&ruby(くめのまさちか){[[粂野匡近]]}と出会い彼の手引きで育手を紹介してもらい入隊、以降も行動を共にする。 やがて当時の下弦の壱と戦いこれを下したものの匡近は死亡、実弥はその功績を認められ風柱の座に就き産屋敷と面識を持つ。 そうして出会った当初、実弥は産屋敷の事を&bold(){&font(#008000){「隊員たちは命を賭して戦っているのに自分だけ安全な場所に居座っている」「自分より弱い奴が上に立っている事に虫唾が走る」}}と快く思っていなかった。 しかし産屋敷の自分を含めた全てを捨て石に使う覚悟と、隊員全員の名前を憶えているほどの深い愛情を見せつけられた事、そして預かっていた匡近の自分宛ての遺書を読んでその意志を知ってからは敬意をもって接するようになった様子である。 小芭内を除く他の柱達が戦いを通じて炭治郎を認めたり禰豆子への態度を軟化させたりする中、一貫して竈門兄妹への当たりが強かったのも、憎むべき鬼だからという以上に上記の過去も大きいのだろう。 そして、外伝小説「風の道しるべ」では下弦の壱の血鬼術で操られた不死川実弥と話をよくしていた同期の隊員が命乞いをし泣きながら彼の目の前で&font(#ff0000,b){首切り自殺}をしている。 そして&font(#ff0000,b){実弥自身もまた首を切られ、親友が目の前で惨殺される}こととなった。 鬼を隊内に連れ込むという行為に甚だ納得がいかなかったのは、このような過去も鑑みられたのではないかと思われる。 またこの時点で実弥は、自分を追って入隊してきた玄弥を突き放すようになり、&bold(){&font(#008000){「テメェみたいな愚図 俺の弟じゃねぇよ」「鬼殺隊なんかやめちまえ」}}と言い放つまでになる。 柱稽古時、玄弥が直接実弥に会い、過去の発言を謝ろうとするも、その時もかなり冷たい態度で辛く当たった。 玄弥はその原因を自分の才能の無さと考えているが、実弥の真意は、鬼殺隊を辞め、所帯を持ち長生きし、母や兄弟にしてあげられなかった分も、玄弥が女房や子供を幸せにしてやってほしい。そしてそこには自分が鬼などを近づかせなどしない。という願いからであった。 ちなみに玄弥につらく当たっていたのも、素直に説得したところで絶対に聞き入れない玄弥の性格を把握していたからでもあり、実際に作中の玄弥の様子を見る限り最初から実弥の本心を打ち明けていたとしても、玄弥はより一層実弥と一緒に戦う決意を固めていただけであっただろう事はまず間違いない。 そして公式の小説により 親友の墓前にて玄弥も優しい奴だからきっと庇うだろう。鬼殺隊に居させるわけにはいかない。例えどんなに弟の玄弥から恨まれようと嫌われようとも一切かまわない。 もし、優しくでもした結果&bold(){その優しさが命を奪うならば、そんな優しさはなどいらない。血にまみれた道は自分のみが行く。}と決断している。 また、一見冷たく当たりながらも、玄弥に呼吸の才能がない事を正確に見抜いた上で、鬼殺隊を辞めるよう告げるなど、しっかりとした根拠も伝えており、柱稽古での会話以前にも同じようなやり取りを繰り返していたらしい。さらに玄弥が鬼喰いをしている事を知るまでは言動こそ冷たいものの、決して手は出さずにあくまで言葉での説得を続けていた。 加えて自身の柱としての権限を利用して、玄弥を無理矢理遠ざけるといった職権乱用などもしてはいない。このあたりには実弥の生真面目さが窺える。 無限城にて、玄弥を庇った際にその胸の内を語る。そこには絶対に俺が鬼なんて来させねえから・・・と静かに語る実弥に、玄弥はやっと直接涙ながらごめんと謝る事が成就する。 } *◆関連人物 ・[[産屋敷耀哉]] 殺されてしまった隊士たちを想ってくれていたこと…殺してしまった母のように優しい笑顔をもっていたことで心からの敬服を向けているお方。 益々の御多幸を切にお祈り申し上げます。 ただし、自身の意見を押すべきところはしっかりと押すし、言うべき事は言うなど決してイエスマンではない。 しかし毎度諭されている。 ・[[悲鳴嶼行冥]] 同じ現柱にして、心から尊敬している先輩隊士。彼が敬語を使う数少ない相手の一人。 また柱になったばかりの時に口の利き方を叩き込まれる。共に稽古をし上壱戦にて相方として発揮できる存在。 ・[[竈門炭治郎]] 鬼殺隊の一員でありながら鬼を隊内に連れてた馬鹿隊員。[[頭突き]]を喰らわされる。なぜかいつも炭治郎の攻撃は必ず喰らう。 加えて、険悪な関係(一方的にだが)な冨岡と手合わせをしている前で、好物の取り合いの喧嘩だと思い乱入してきた炭治郎により体臭がおはぎと抹茶の匂いがする事。おはぎが好物なのを手合わせ中に唐突にバラされる。  (稽古の休憩から戻ってくる度抹茶とおはぎのいい香りがしていた様なので、頻繁に食べておりかなりの好物のよう) (これにより不死川と仲良くなりたい[[冨岡義勇]]から“不死川さんとおはぎで仲良くなろう作戦”を炭治郎と共に企てられることとなる) [[冨岡義勇]]との手合わせの最中におはぎの取り合いの喧嘩だと勘違いした炭治郎により 「おはぎの取り合いですか!?なら俺が作ってあげましょうか!?おいしいですよねおはぎ!こしあんですか?つぶあんですか?」と悪意なく質問攻めされ一撃で鉄拳をお見舞いし高く打ち上げて引き離す。 ・[[竈門禰豆子]] 醜い人喰いの化け物……である事を証明するはずがシロ認定の決め手になってしまった。 本人的にも納得は行っていないものの、自分で無害さを証明した形であるため独断で殺したり追い出そうとしたりはしていない。 彼の稀血設定が明らかになった時に、ワニ先生の伏線回収に唸った読者も多い。 ・[[冨岡義勇]] 鬼のために命を懸けようとする愚かな現柱の一人。こいつが口を挟んだせいで鬼殺隊に鬼を引き連れてる馬鹿隊員から[[頭突き]]を喰らった。そもそも普段の冨岡が唐突に柱の作戦会議としての柱合会議を途中で何がなんでもバックれると言い始めたり(義勇の他の柱と自分を比べ自分は相応しくないという心のコンプレックスによるものであった) およそ実弥に対し「簡単な頭で羨ましい」という喧嘩を売っているような煽り文句(無論義勇本人としては煽りのつもりで言っていない)などのおかげで、とにかく馬が合わず仲が悪い。というより不死川の方が一方的に煽られ嫌っている。(この2人は…もはやボケとツッコミの漫才の領域になっている。) 上述したようにおはぎが好きなのがバれ、今度から懐におはぎを忍ばせ不死川に会う時あげようと思う、そうしたら仲良くなれると思う(ムフフ)といいですねー!それ!と言う炭治郎と共に不死川さんと仲良くなろうおはぎ作戦を企てられている。 ・[[伊黒小芭内]] 同じ現柱の一人で、現柱の中では一番気が合う隊士。 鬼に対する考え方やスタンスが近いのもあってか、互いに相手の事を友人と認識している程の仲であり、不死川も激高した状態でも、彼のアドバイスなどには素直に耳を貸す。 炭治郎や冨岡の事を嫌っているのも同じだが、騒ぎ立てることとアホっぽ……という面で少し苦手であるらしく[[女性>甘露寺蜜璃]]の好みはあまり共感を得てない模様。 だが苦手なだけで別段嫌っているわけではない。 ・[[胡蝶しのぶ]] 胡蝶カナエの妹で、同じ現柱の一人。 カナエの妹なので気にかけていたらしく、しのぶ曰くよく元気か聞かれる模様。 外伝小説でも、とある事情から噴火寸前の状態だった不死川が、しのぶの言葉には耳を傾けて何とか感情を飲み込んで従おうとしていた。 ・[[不死川玄弥]] #openclose(show=俺に弟はいない。){ 母を殺してまで守った次男。実弥にとって生き残ってくれた最後の家族であり、大切な存在。 &font(#008000){「テメエはどっかで所帯もって家族増やして爺になるまで生きてりゃあ良かったんだよ} &font(#008000){お袋にしてやれなかった分も弟や妹にしてやれなかった分も} &font(#008000){お前が、お前の女房や子供を幸せにすりゃあ良かっただろうが} &font(#008000){そこには絶対に俺が} &font(#008000){鬼なんか来させねぇから・・・・・・} &font(#008000){―――よくも俺の弟を刻みやがったなァ糞目玉野郎ォオ} &bold(){&font(#008000){許さねェ許さねェ}} &bold(){&font(#008000){許さねェェ!!」}} } ・不死川貞子 声:和氣あず未 ・不死川寿美 声:前田佳織里 ・不死川就也 声:松岡美里 ・不死川弘  声:[[河瀬茉希]] ・不死川こと 声:田中あいみ 玄弥より下の弟・妹達。玄弥と力を合わせて守っていこうとした矢先、鬼と化した母・志津によって殺されてしまった。 ・[[粂野匡近]] 孤児で浮浪していた時期に“無茶な鬼狩りをしている者がいる”という噂を聞きつけた彼に拾われ、鬼殺隊へと入隊する形となる。 命を賭ける鬼殺隊にいるにもかかわらず非常に軟派な性格をしており、断り続けても、くだらない話を持ち掛けて来てはしつこく待ち伏せてまで自分に絡んでくるという…実弥にとって迷惑な人物。 命を拾われた身とはいえ…実弥は彼に対し徹底して威嚇と拒絶をする。 #openclose(show=しかし…){ #center(){「&bold(){俺はお前に自分の人生を諦めてほしくないんだよ。}」} 命の恩人であり兄弟子である大切な親友。 彼の行動は、悲惨な人生を歩み鬼を狩る殺戮だけの存在として、心身と人生を徹底的に削り続ける実弥を慮っての行為であった。 あっけらかんとした飄々としている昼行燈な人物なようでありしかし、根底は炭治郎に似てもいる人物。 実弥は彼に人間としての生活を教えられた結果、そのうち、相棒としても戦い、そして時折に穏やかな笑みを彼に対し浮かべられるほどにもなっていた。 ……しかし、合同任務・下弦壱の討伐にて匡近は目の前で惨殺されてしまう。 実弥は遺言を言いながら死にゆく彼を抱きしめてただ泣き崩れることとなった。 又、同時によく知っていた同期の隊員・浦賀も実弥に助けを求めながら眼前で首切り自殺。 そしてこの戦いで実弥も喉を切り裂かれ潰されてしまった。 そしてツンケンしていて一匹狼である実弥が意外と周りと協力的な理由は、匡近の遺言「俺がいなくても周りとやっていけるか?」という言葉によるものだと思われる。 } ・不死川志津 声:[[柚木涼香]] 母親。小柄ながら朝から晩まで働き、夫の暴力から子供達を守り続けた献身的な女性。 しかしある日経緯は不明ながら鬼になってしまい、子供達を惨殺。実弥と玄弥の間にも大きな亀裂を生じさせる原因となってしまった。 #openclose(show=その後){ #center(){「&bold(){私はねぇ、そっちには行けんのよ。我が子を手にかけて天国へは…}」} 最終決戦後、生死の境を彷徨う実弥と再会。天国で楽し気に暮らす弟妹達を前に罪悪感からそちらに行けずにいた。 それを見た実弥は母を気遣い、自分も母と共に地獄に行くことを決意するが…… } ・不死川恭梧 父親。幼い頃の実弥達が「化け物みたい」と評する程の非常に大柄で乱暴な男であり、酒癖も悪く常日頃から暴力を振るうようなろくでなしだった。 その性格が仇となり、最後は人の恨みを買って刺殺されるという自業自得の末路を辿ったという。 #openclose(show=しかし……){ #center(){「&bold(){放せ 志津は俺と来るんだ}」} 母と共に地獄行きを決意した実弥の元に再登場。強引に手を引き離した後実弥を突き飛ばし、「お前はまだあっちにもこっちにも来れない」と告げる。 その言葉通り、実弥は天国にも地獄にも行くことなく現世へと戻ることができたのであった。 結果的に一番助けられたくない相手に助けられてしまった形になり、実弥は万感の思いで&font(#008000){「くそが…」}と呟くのであった。 恭梧のようなろくでなしの男にも、息子を地獄へ送らせない意図があったのか、それとも唯邪魔だったので振り払っただけなのか……それは分からない。 } *◆余談 ・常に胸元をはだけさせているが、その様子が[[公式ファンブック]]鬼殺隊見聞録内で「胸筋がご自慢なのかな?スケベですね」とコメントされてしまった。実際は、上記した自傷行為をやりやすくする為に、あえて露出度の高い服装をしているのだと思われる。 ・ファンからの愛称は「さねみん」「おはぎ柱」&s(){「スケベ柱」「サキュ柱」}など。 ・炭治郎とは「鬼の手で家族を殺され、唯一残った肉親の事を何よりも大切に思っている」という点で共通している。 ・[[公式ファンブック]]にて悲鳴嶼行冥により胡蝶カナエに好意を持っているようなことが指摘されている。しかし恋愛感情などには全くもって疎いらしく本人には一切その感覚がなかった模様。ただどんな理由があろうとも、[[胡蝶しのぶ]]など妹を鬼狩りの道へ引き込んでいる事は全く理解できない。 自分は胡蝶とは違うと思ってはいる。 &font(#008000){アニオタWikiが何だって? Wiki篭りィ 追記・修正がなくても評価されるゥ? そんなことはなァ ありえねぇんだよ馬鹿がァ} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,107) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }

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