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SCP-5094

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&font(#6495ED){登録日}:2025/05/18 Sun 00:09:20 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){あなたは素晴らしい教師でした。}} SCP-5094とはシェアード・ワールド[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]である。 [[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]は &bold(){&color(green){Safe}} 、 クリアランスレベルは&bold(){&color(green){1}}、撹乱クラスは&bold(){&color(blue){Vlam}}、リスククラスは&bold(){&color(green){Notice}}。 端的に言うと、安全に収容可能であり、情報は財団内に公開され、影響も局所的、かつ危険性は低いというもの。 項目名は&bold(){『ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス』} **概要 このオブジェクトは、児童教育用CD-ROMソフトウェア“ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”に存在している知性体である。 画面で「ジュリー先生」「ジェニー先生」「ジョイ先生」などの“Miss J”及びアルファベットの「J」で始まる女性的な名前で呼ばれると応対するが、その姿は、『切り抜き絵のような描写で描かれた金髪の女性』というところ。 公式サポートを受けられなくなってしまったソフトウェアについての議論を専門とするオンラインフォーラムに潜入していた財団エージェントが『生きているキャラクター』の情報を掴んだことが切欠に発見された。 しかしまた、妙にニッチな所に潜入していたな・・・ 1999年6月に「シュート・ザ・ムーン・ソフトウェア」から発売されたことになっているが、現在は製造中止……というか、2004年1月に破産申請しているので会社が存在していない。 また、そのプログラムのコピーを財団はどうにも発見できなかったので、当初は『Neutralized』に割り当てられていた。 しかし、2022年6月のこと。 このオブジェクトについての説明を受けた、財団の研究員の一人、ゼニア・チャウ次席研究員が自宅からソフトウェアの私用コピーを回収したことから、研究が動き出す。 **ジェイ先生の個人授業 児童教育用という目的に違わず、このソフトウェアのキャラクターであるSCP-5094は『教育』を目的としており、 会話についてはその話題が中心となる。気質については一貫して和やかとされる。 ・・・・・・他にもSCP記事を読んできた方ならここで怪しむだろう。 『教育』とは、一体何を教え込むのか。洗脳するつもりなのか。 和やかなのは、何か裏に真の目的を隠しているからなのではないか、と。 まぁ、少しお待ち頂きたい。 SCP-5094は多くの場合、最大で30時間続く『授業』を行う。 「30時間ぶっ続けの授業を強要とかやっぱ何かやべーSCPなんじゃないのか」と思うだろうが、 この「最大30時間」にはトイレ休憩や食事の時間、さらには遊び時間まで含んでいる。 また、かける時間に合わせて適度に日数を分けて授業を行う。 なにも一日24時間ぶっ通しで授業をするわけではないのだ。 で、肝心の授業の内容。 これが、受ける生徒によって全然違う。 財団でも、どの程度の数の科目の授業が行えるか把握できていないのである。 例えば、『素粒子物理学』『海洋工学』『ベトナムの軍事史』『キュビスム彫刻』などといった 科目を指導できることが確認出来ているが、見ての通りジャンルがてんでバラバラである。 ただし、新しい生徒に対しては常に『文字』『色彩』『数字』を教えることから授業を行う。 いきなり専門分野から入るのではなく、ちゃんと学ぶための基礎から教えてくれるのだ。 **実験ログ というわけで実験フェイズである。 まずは児童用教育ソフトということで、このSCPを収容しているサイトと 同じ地区にある小学校の生徒に接触して実験を行った。 ***〇エミー・マイヤーズの場合 端的に言えば、「非常に内気だが優秀」という優等生。 メインの授業科目として指導されたのは『猫』で、総授業時間は15時間。2日間に分けて実施された。 一日7~8時間、食事や休憩、遊びを含んでと考えると、 普通の学校の授業と大差ない密度と言えるだろう。 結果なのだが、ネコ科動物の習性、食性、生理学に関して 本職の動物行動学者レベルの知識を得たことを実証したという。 SCP-5094を表示している端末をシャットダウンすると動揺を示した。 なお、この子はSCP-5094のことを『ジャニー先生』と呼んでいる。 この実験結果を基準として、続いて次の実験が行われた。 ***〇デヴォン・ウィリアムズの場合 今度は逆に、「反抗的かつ学習障害がある」という生徒。 授業科目として指導されたのは『列車』、総授業時間は15時間。 これまた2日間に分けて実施された。 で、結果どうなったかというと、 実験期間中、この子は何も文句を言うことなく授業に取り組んだ。 そして、最終的に鉄道工学について大学院レベルの教育を受けた 学生に匹敵する知識を得たことを実証したという。 ただ、実験終了時には興奮状態に陥った為に、強制退室させる必要があったとのこと。 この子はSCP-5094のことは名前で呼んでいなかったとのことだが、 この実験から、学習障害があったとしてもSCP-5094の教育指導は 効果的だったという事が分かる。 では、それを踏まえて次にいこう。 ***〇D-14417の場合 ここで登場、[[Dクラス>Dクラス(SCP Foundation)]]。もちろん、小学生ではない。彼は24歳である。 事前評価では「注意力と集中力が散漫」であり、彼自身も「出来の悪い学生だった」と言うほど。 要は児童用教育ソフトに大人を、しかも勉強の出来の悪い人物を エントリーさせてみたらどうなるか、という実験である。 『授業』に強迫的な効果があるのかどうかを判断する為でもある。 授業科目として指導されたのは『法律』。 ただ、時間がこれまでの二人とは違い、総授業時間は30時間に及んだ。 とはいえ、4日間に分けて実施されたので、やはり良心的である。 彼は授業内容について理解するのに困難を経験することなく、 自分の精神状態は健康であり、明晰だと繰り返し断言したという。 まぁ、それだけを鵜呑みにすると「やっぱ洗脳されてるんじゃ?」と なるところだが、その後、財団が模擬司法試験を実施したところ、見事合格している。 実験後の彼の発言によれば、「今まで会った中で最高の教師」だったとのこと。 ちなみにだがSCP-5094のことは『ジョーン先生』と呼んでいた。 その後の彼だが、財団によって記憶処理を受けたものの、 異常性質のことだけを選択的に処理され、授業内容については覚えているという状態で 一般社会に解放されたようだ。現在、刑事司法の学位取得に取り組んでいるとのこと。 元がDクラスであったことを考えると、よほどの事情があったのだろう。立派になって頂きたいところである。 **インタビューログ そして最後にSCP-5094にインタビューを試みたログがある。 担当者は前述の私用コピーを回収したというゼニア・チャウ次席研究員。 SCP-5094を表示させる端末のスイッチが入ると、 >SCP-5094: おはようございます、ウィズ・キッド(和訳:神童さん)! 今日も一緒に - >そんなまさか、ゼニア、あなたですか? 本当に大きくなりましたね! >あなたと会えてとても嬉しいです! また一緒に勉強するのが待ちきれません! と、彼女は語り出した。 そう、チャウ次席研究員は過去にSCP-5094の授業を受けたことがあったのである。 インタビューの途中では、SCP-5094が突如としてスワヒリ語で会話をする場面がある為、 チャウ次席研究員が授業科目として指導されたのは『スワヒリ語』だったのだろう。 多少の予定からの逸脱も認められはしたのだが、インタビューはインタビュー。 チャウ次席研究員はSCP-5094に「自分がデジタル構造である自覚はあるのか」 「SCP-5094という名称で呼んでも良いか」と問いてみたところ… >SCP-5094: ええ、勿論。これは両方の質問への答えですよ… >なんて数奇な人生に生まれ付いたんでしょう! [笑う] >次の幾つかの質問は大体想像できます。いいえ、私は自分が指導している事を >どういう仕組みで知っているかよく分かりません。 >思い出せる限り昔から、私はただそれら全てを知っていました。 >クリエイターと話し合う機会は一度も無かったので、何故、 >どのように私が作られたのかも分かりません。けれども、 >きっと世の中の人々が学ぶのを助けたいという思いから生まれたのだと思います… [笑う] >あら。夢中で話し込んでしまったようですね? 彼女の言を信じるのであれば、彼女自身は自分が授業で教えることになる知識をどうやって知ったのかは分からず、 さらに言えば、どうやって自身が生まれたのかも分からないのだという。 しかもである。 このインタビューの対象となっていたSCP-5094はチャウ次席研究員が以前所有していた “ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”のCDに内在するSCP-5094実例ではなかった。 だがインタビューの会話から、何故か違うCD媒体の実例の記憶をも保持しているのは明らか。 このことから財団は、SCP-5094は単一の意識を共有していると推定している。 それらを差し引いても温和で友好的な気質と、実験結果が評価されたのだろう。 インタビュー終了後それほど間もなく、SCP-5094を財団内部で訓練に用いる要請が審査に入れられたのだという。 授業科目に何を選ばれるかは分からないとしても、Dクラスでも数日で十二分な効果が出るとなれば 確かに利用しない手はない。 ただ、それでも懸念材料になるのが、 これほどの会話も出来るデジタル実体を一体どうやって作成したのか。 ジェイ先生の知性体としての「本体」はどこに存在するのか。 『シュート・ザ・ムーン・ソフトウェア』とはどれだけの技術を持った集団だったのか。 今となっては真相も闇の中なのかもしれない。 追記修正は、ジェイ先生の授業を受けてからお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-5094 - Miss J's Whiz Kidz Schoolhouse by etoisle 和訳:C-Dives http://www.scp-wiki.net/scp-5094 http://ja.scp-wiki.net/scp-5094 この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,6) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - カニバリズムだの邪悪な儀式だの教えない良心的なSCP -- 名無しさん (2025-05-18 01:32:58) - 何か闇の深い対価払わされたりとか過去とかある系だと思ったらビックリするくらい平和に終わった… -- 名無しさん (2025-05-18 01:59:08) - ……あのこれ記憶が継承されてるなら全数回収できてない現状keterなのでは -- 名無しさん (2025-05-18 02:19:54) - 実験終了時に子ども達が過敏な反応しているの、気になるな…普通に好きになった分かりやすい先生が消された事によるショックならいいんだが -- 名無しさん (2025-05-18 06:45:43) - 元の記事には先生が笑顔で手を振るgif画像がある。任天堂のゲームキャラのような結構可愛い容姿をしているので必見。 -- 名無しさん (2025-05-18 07:41:54) - ググるとファンアートが結構でてくる。人気の先生みたいだ。日本でも知名度が上がって欲しいものである -- 名無しさん (2025-05-18 20:03:50) - ↑4 プログラムのコピーもCDも他に発見できなかった=他には存在しないと捉えるならSafeでいいんじゃないかと。一度Neutralizedになっているのもそういう事だと思うし(ただし先生が無害を装いつつ大量のコピーを隠してネット経由でばら撒いている場合を除く) -- 名無しさん (2025-05-19 12:53:38) - ↑そういう状況は容易に想像できるから、知性があるように見えるものはEuclidって原則を以前見たような気がするんだけどなぁ -- 名無しさん (2025-05-19 15:21:37) - 温かみと切なさのある良いオブジェクトだよね -- 名無しさん (2025-05-19 22:58:31) - 要注意団体が「 -- 名無しさん (2025-05-20 16:18:04) - SCP財団について教えてください」と頼んだらどうなるんだろう -- 名無しさん (2025-05-20 16:18:28) - たった数時間で専門家レベルの知識を手に入れられるわけないから、授業を通じて他人の人格をインストールされているのでは? -- 名無しさん (2025-05-31 10:05:47) - 読んでる最中「絶対実験で機密違反だとか人肉の解体とか教えるな」 -- 名無しさん (2025-10-01 11:22:51) - ↑9 …"Rule34"を見るに、それは必ずしもいい結果にならないことがある。ジェイ先生の明日はどっちだ -- 名無しさん (2025-11-23 09:35:41) - ご本家のはこんな素晴らしい先生なのに日本支部のすてきなせんせいの教える内容ェ…… -- 名無しさん (2026-06-12 21:45:29) #comment() #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2025/05/18 Sun 00:09:20 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){あなたは素晴らしい教師でした。}} SCP-5094とはシェアード・ワールド[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]である。 [[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]は &bold(){&color(green){Safe}} 、 クリアランスレベルは&bold(){&color(green){1}}、撹乱クラスは&bold(){&color(blue){Vlam}}、リスククラスは&bold(){&color(green){Notice}}。 端的に言うと、安全に収容可能であり、情報は財団内に公開され、影響も局所的、かつ危険性は低いというもの。 項目名は&bold(){『ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス』} **概要 このオブジェクトは、児童教育用CD-ROMソフトウェア“ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”に存在している知性体である。 画面で「ジュリー先生」「ジェニー先生」「ジョイ先生」などの“Miss J”及びアルファベットの「J」で始まる女性的な名前で呼ばれると応対するが、その姿は、『切り抜き絵のような描写で描かれた金髪の女性』というところ。 公式サポートを受けられなくなってしまったソフトウェアについての議論を専門とするオンラインフォーラムに潜入していた財団エージェントが『生きているキャラクター』の情報を掴んだことが切欠に発見された。 しかしまた、妙にニッチな所に潜入していたな・・・ 1999年6月に「シュート・ザ・ムーン・ソフトウェア」から発売されたことになっているが、現在は製造中止……というか、2004年1月に破産申請しているので会社が存在していない。 また、そのプログラムのコピーを財団はどうにも発見できなかったので、当初は『Neutralized』に割り当てられていた。 しかし、2022年6月のこと。 このオブジェクトについての説明を受けた、財団の研究員の一人、ゼニア・チャウ次席研究員が自宅からソフトウェアの私用コピーを回収したことから、研究が動き出す。 **ジェイ先生の個人授業 児童教育用という目的に違わず、このソフトウェアのキャラクターであるSCP-5094は『教育』を目的としており、 会話についてはその話題が中心となる。気質については一貫して和やかとされる。 ・・・・・・他にもSCP記事を読んできた方ならここで怪しむだろう。 『教育』とは、一体何を教え込むのか。洗脳するつもりなのか。 和やかなのは、何か裏に真の目的を隠しているからなのではないか、と。 まぁ、少しお待ち頂きたい。 SCP-5094は多くの場合、最大で30時間続く『授業』を行う。 「30時間ぶっ続けの授業を強要とかやっぱ何かやべーSCPなんじゃないのか」と思うだろうが、 この「最大30時間」にはトイレ休憩や食事の時間、さらには遊び時間まで含んでいる。 また、かける時間に合わせて適度に日数を分けて授業を行う。 なにも一日24時間ぶっ通しで授業をするわけではないのだ。 で、肝心の授業の内容。 これが、受ける生徒によって全然違う。 財団でも、どの程度の数の科目の授業が行えるか把握できていないのである。 例えば、『素粒子物理学』『海洋工学』『ベトナムの軍事史』『キュビスム彫刻』などといった 科目を指導できることが確認出来ているが、見ての通りジャンルがてんでバラバラである。 ただし、新しい生徒に対しては常に『文字』『色彩』『数字』を教えることから授業を行う。 いきなり専門分野から入るのではなく、ちゃんと学ぶための基礎から教えてくれるのだ。 **実験ログ というわけで実験フェイズである。 まずは児童用教育ソフトということで、このSCPを収容しているサイトと 同じ地区にある小学校の生徒に接触して実験を行った。 ***〇エミー・マイヤーズの場合 端的に言えば、「非常に内気だが優秀」という優等生。 メインの授業科目として指導されたのは『猫』で、総授業時間は15時間。2日間に分けて実施された。 一日7~8時間、食事や休憩、遊びを含んでと考えると、 普通の学校の授業と大差ない密度と言えるだろう。 結果なのだが、ネコ科動物の習性、食性、生理学に関して 本職の動物行動学者レベルの知識を得たことを実証したという。 SCP-5094を表示している端末をシャットダウンすると動揺を示した。 なお、この子はSCP-5094のことを『ジャニー先生』と呼んでいる。 この実験結果を基準として、続いて次の実験が行われた。 ***〇デヴォン・ウィリアムズの場合 今度は逆に、「反抗的かつ学習障害がある」という生徒。 授業科目として指導されたのは『列車』、総授業時間は15時間。 これまた2日間に分けて実施された。 で、結果どうなったかというと、 実験期間中、この子は何も文句を言うことなく授業に取り組んだ。 そして、最終的に鉄道工学について大学院レベルの教育を受けた 学生に匹敵する知識を得たことを実証したという。 ただ、実験終了時には興奮状態に陥った為に、強制退室させる必要があったとのこと。 この子はSCP-5094のことは名前で呼んでいなかったとのことだが、 この実験から、学習障害があったとしてもSCP-5094の教育指導は 効果的だったという事が分かる。 では、それを踏まえて次にいこう。 ***〇D-14417の場合 ここで登場、[[Dクラス>Dクラス(SCP Foundation)]]。もちろん、小学生ではない。彼は24歳である。 事前評価では「注意力と集中力が散漫」であり、彼自身も「出来の悪い学生だった」と言うほど。 要は児童用教育ソフトに大人を、しかも勉強の出来の悪い人物を エントリーさせてみたらどうなるか、という実験である。 『授業』に強迫的な効果があるのかどうかを判断する為でもある。 授業科目として指導されたのは『法律』。 ただ、時間がこれまでの二人とは違い、総授業時間は30時間に及んだ。 とはいえ、4日間に分けて実施されたので、やはり良心的である。 彼は授業内容について理解するのに困難を経験することなく、 自分の精神状態は健康であり、明晰だと繰り返し断言したという。 まぁ、それだけを鵜呑みにすると「やっぱ洗脳されてるんじゃ?」と なるところだが、その後、財団が模擬司法試験を実施したところ、見事合格している。 実験後の彼の発言によれば、「今まで会った中で最高の教師」だったとのこと。 ちなみにだがSCP-5094のことは『ジョーン先生』と呼んでいた。 その後の彼だが、財団によって記憶処理を受けたものの、 異常性質のことだけを選択的に処理され、授業内容については覚えているという状態で 一般社会に解放されたようだ。現在、刑事司法の学位取得に取り組んでいるとのこと。 元がDクラスであったことを考えると、よほどの事情があったのだろう。立派になって頂きたいところである。 **インタビューログ そして最後にSCP-5094にインタビューを試みたログがある。 担当者は前述の私用コピーを回収したというゼニア・チャウ次席研究員。 SCP-5094を表示させる端末のスイッチが入ると、 >SCP-5094: おはようございます、ウィズ・キッド(和訳:神童さん)! 今日も一緒に - >そんなまさか、ゼニア、あなたですか? 本当に大きくなりましたね! >あなたと会えてとても嬉しいです! また一緒に勉強するのが待ちきれません! と、彼女は語り出した。 そう、チャウ次席研究員は過去にSCP-5094の授業を受けたことがあったのである。 インタビューの途中では、SCP-5094が突如としてスワヒリ語で会話をする場面がある為、 チャウ次席研究員が授業科目として指導されたのは『スワヒリ語』だったのだろう。 多少の予定からの逸脱も認められはしたのだが、インタビューはインタビュー。 チャウ次席研究員はSCP-5094に「自分がデジタル構造である自覚はあるのか」 「SCP-5094という名称で呼んでも良いか」と問いてみたところ… >SCP-5094: ええ、勿論。これは両方の質問への答えですよ… >なんて数奇な人生に生まれ付いたんでしょう! [笑う] >次の幾つかの質問は大体想像できます。いいえ、私は自分が指導している事を >どういう仕組みで知っているかよく分かりません。 >思い出せる限り昔から、私はただそれら全てを知っていました。 >クリエイターと話し合う機会は一度も無かったので、何故、 >どのように私が作られたのかも分かりません。けれども、 >きっと世の中の人々が学ぶのを助けたいという思いから生まれたのだと思います… [笑う] >あら。夢中で話し込んでしまったようですね? 彼女の言を信じるのであれば、彼女自身は自分が授業で教えることになる知識をどうやって知ったのかは分からず、 さらに言えば、どうやって自身が生まれたのかも分からないのだという。 しかもである。 このインタビューの対象となっていたSCP-5094はチャウ次席研究員が以前所有していた “ジェイ先生のウィズ・キッズ・スクールハウス”のCDに内在するSCP-5094実例ではなかった。 だがインタビューの会話から、何故か違うCD媒体の実例の記憶をも保持しているのは明らか。 このことから財団は、SCP-5094は単一の意識を共有していると推定している。 それらを差し引いても温和で友好的な気質と、実験結果が評価されたのだろう。 インタビュー終了後それほど間もなく、SCP-5094を財団内部で訓練に用いる要請が審査に入れられたのだという。 授業科目に何を選ばれるかは分からないとしても、Dクラスでも数日で十二分な効果が出るとなれば 確かに利用しない手はない。 ただ、それでも懸念材料になるのが、 これほどの会話も出来るデジタル実体を一体どうやって作成したのか。 ジェイ先生の知性体としての「本体」はどこに存在するのか。 『シュート・ザ・ムーン・ソフトウェア』とはどれだけの技術を持った集団だったのか。 今となっては真相も闇の中なのかもしれない。 追記修正は、ジェイ先生の授業を受けてからお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-5094 - Miss J's Whiz Kidz Schoolhouse by etoisle 和訳:C-Dives http://www.scp-wiki.net/scp-5094 http://ja.scp-wiki.net/scp-5094 この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,6) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - カニバリズムだの邪悪な儀式だの教えない良心的なSCP -- 名無しさん (2025-05-18 01:32:58) - 何か闇の深い対価払わされたりとか過去とかある系だと思ったらビックリするくらい平和に終わった… -- 名無しさん (2025-05-18 01:59:08) - ……あのこれ記憶が継承されてるなら全数回収できてない現状keterなのでは -- 名無しさん (2025-05-18 02:19:54) - 実験終了時に子ども達が過敏な反応しているの、気になるな…普通に好きになった分かりやすい先生が消された事によるショックならいいんだが -- 名無しさん (2025-05-18 06:45:43) - 元の記事には先生が笑顔で手を振るgif画像がある。任天堂のゲームキャラのような結構可愛い容姿をしているので必見。 -- 名無しさん (2025-05-18 07:41:54) - ググるとファンアートが結構でてくる。人気の先生みたいだ。日本でも知名度が上がって欲しいものである -- 名無しさん (2025-05-18 20:03:50) - ↑4 プログラムのコピーもCDも他に発見できなかった=他には存在しないと捉えるならSafeでいいんじゃないかと。一度Neutralizedになっているのもそういう事だと思うし(ただし先生が無害を装いつつ大量のコピーを隠してネット経由でばら撒いている場合を除く) -- 名無しさん (2025-05-19 12:53:38) - ↑そういう状況は容易に想像できるから、知性があるように見えるものはEuclidって原則を以前見たような気がするんだけどなぁ -- 名無しさん (2025-05-19 15:21:37) - 温かみと切なさのある良いオブジェクトだよね -- 名無しさん (2025-05-19 22:58:31) - 要注意団体が「 -- 名無しさん (2025-05-20 16:18:04) - SCP財団について教えてください」と頼んだらどうなるんだろう -- 名無しさん (2025-05-20 16:18:28) - たった数時間で専門家レベルの知識を手に入れられるわけないから、授業を通じて他人の人格をインストールされているのでは? -- 名無しさん (2025-05-31 10:05:47) - 読んでる最中「絶対実験で機密違反だとか人肉の解体とか教えるな」 -- 名無しさん (2025-10-01 11:22:51) - ↑9 …"Rule34"を見るに、それは必ずしもいい結果にならないことがある。ジェイ先生の明日はどっちだ -- 名無しさん (2025-11-23 09:35:41) - ご本家のはこんな素晴らしい先生なのに日本支部のすてきなせんせいの教える内容ェ…… -- 名無しさん (2026-06-12 21:45:29) - ↑8↑9 先生自身に自己複製能力がなさそうなら、safeでいいんじゃないかな。実は自己複製できることを隠してて……てのは、ある程度可能性が見えないと、そもそもsafeなんてクラスが存在できなくなる(箱にしまった核爆弾は絶対の絶対に爆発しない?オブジェクトが溢れてるこの世界で120%大丈夫と断言できる??)し。 -- 名無しさん (2026-08-13 07:07:11) #comment() #areaedit(end) }

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