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更新日:2026/10/09 Fri 14:08:44
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アサガオとは、ヒルガオ科サツマイモ属の植物の一種である。
学名はIpomoea nil、英名はMorning glory。
概要
元々日本には自生しておらず、奈良時代に薬草として渡来したとされている。
ネパールから中国にかけて自生していることから原産地はこの辺りと考えられていた……が、近年のゲノム解析の結果、中南米~アフリカに自生しているアサガオとの遺伝的な関連が指摘されており「原産地である中南米からアフリカを経由してアジア大陸、最終的に日本へと伝わった」という説が有力視されるようになっている。
オーソドックスな品種は比較的丈夫で育てやすく、花や葉が大きくて観察もしやすいことから教育用としてうってつけな植物でもあり、小学生の育てる植物としてもチューリップやホウセンカなどと並んで定番。
幼少期に観察日記を課題として出され描いたり、鉢植えを終業式の日に今まで持ち帰るのを先送りにしてきたものと一緒に苦労して家へ持ち帰ったりした記憶のある人も多いと思われる。
画像出典:いずれもmakinomantaro撮影。(左)福岡県筑紫野市にて。紫色の花の品種。(中1)埼玉県所沢市にて。花色が純白の品種。(中2)埼玉県所沢市にて。白色地に赤紫色の模様が入る品種。(右)埼玉県所沢市にて。「団十郎」という、茶色い花を咲かせる珍しい品種。品種名は、江戸時代の歌舞伎役者・二代目市川団十郎が暫で用いた装束の色に由来する。
形態
花
アサガオといえばラッパのような形の大きな花が最大の特徴。
これは5枚の花弁が癒合した「合弁花」と呼ばれるものだが、後述の通り種類によっては癒合せずバラバラになっているものもある。
なお花を裏側から覗くと花弁に白いライン(曜とよばれる)が走っているのが分かるが、これが1枚の花弁に相当する。
花弁の色もメジャーな青や赤、紫、白に加え、珍しいものでは灰色、茶色など非常に多彩。
さらに色を濃くする、あるいは薄くするバリエーションも存在するためその総数は数え切れないほどである。
ちなみにアサガオの花の色素はpHによって変化することが知られている。
これは開花する時間になると色素をため込んでいる部分をアルカリ性に変化させることで色を変えるためである。
なので酸性雨が付着するとその部分だけ色が変わり、まだら模様になってしまうなどといったことが起こる。
またアサガオは「短日植物」と呼ばれるものであるため、花をつけるには約9時間以上の連続した暗い時間が必要。
そのため昼の時間が長い夏至以前の時期では成長するばかりで全く花を付けないので注意。
昼が短い時期であっても照明など強い人工の光が当たる場所に置いているとアサガオが昼と勘違いしてなかなか花を付けないといったこともある。
そのような場合に花を付けさせたい場合は暗所に一定時間放置する「短日処理」が必要となる。
逆に昼の時間が短くなったころに種を植えると蔓を伸ばさないまま花をつけて成長を止めてしまい、結果として花の数が減ってしまうといったことも起こる。
ある程度の数の花を付けさせたいならば先ほどとは逆に成長するまでライトなどで明るい時間を長く確保して花の形成を防ぎ、十分に成長した頃合いを見て暗い時間を伸ばすなどの工夫が必要。
本葉
アサガオの本葉は一般的に「三尖型」などと呼ばれる2か所にくびれがある形状をしている。
しかしこれも品種によって様々であり、近縁種であるサツマイモのようなハート型の葉をつけるものもある。
あるいは同じ株の中に三尖型とハート型が混在しているといった場合も。
このような形状の葉になった理由ははっきりと分かっていないが、考えられることとしては葉1枚あたりの製造コストを下げつつ葉の重なり合いを最小限に抑えて受ける日光の量を最大化するなどといったことが挙げられる。
なお、水が不足すると先端までしっかり張りを維持出来ずにシナシナになってしまう。
葉がしおれているのは水不足のサインなので早急に水をあげよう。
茎
アサガオの茎はものに巻き付くための蔓となっており、自力で植物体を支えることは出来ない。
そのため育てる際には蔓を巻き付かせる支柱が必ず必要となる。
植物に共通する習性として重力に逆らい上へ上へと伸びるため、支柱の上端まで昇りつめると蔓をゆっくりとグルグル回して巻き付くものを探す行動をとる。
この時に蔓が何かに当たると容赦なく巻き付いていくため、放置しているとそばにあったものがグルグル巻きにされていく。
特にアサガオの鉢同士を近くに置いていて互いに巻き付き合われると始末に負えなくなってしまうので、水やりなどの際には変なものに巻き付いていないか見張ることが大切。
また植物の特徴として先端の成長部が無事な間は側芽があまり伸びないが、何らかの理由で先端が失われると側芽が一気に成長し始める。
蔓をたくさん枝分かれさせたい場合は先端を敢えて切り取るのも良い。
ちなみに蔓は必ず反時計回りに巻いていくため、支柱に巻きなおしてやるときに方向を間違えると勝手にほどけてしまう。
蔓の側面には下向きに毛が生えており、蔓がずり落ちないようにしていると考えられる。
こちらも水が足りないと先端がしおれ、ブラブラと垂れ下がって枯れてしまう。
先端が枯れても側芽があるので死にはしないものの、葉のしおれより深刻な水不足状態なので水やりの頻度を見直した方が良いかもしれない。
子葉
アサガオの種子を植えた時に最初に出てくる2枚の葉。前述の本葉とは形が全く異なる。
種子内部で既に形が出来上がっており、本葉が形成されて機能し始めるまでの光合成を担う。
本葉が出てからは基本お役御免となるが、水が豊富にある環境だと結構大きく成長しても枯れずに残っていることも多い。
実はアサガオの系統によって形状が大きく異なるため、それらの鑑別のために非常に重要な要素でもある。
発芽直後に狙いの特徴を持っている株か否かを見分けられるのはアサガオの大きな長所。
種子
花が咲いて散った後、受粉が成功していれば結実して種子ができる。
一般的にアサガオの花は6つの胚珠を持つため最大6個の種子が作られる。
外側の皮が茶色に乾燥すると収穫期であり、軽く触るだけで簡単に種子がこぼれる。
放置しすぎると皮が自然に裂けて種子をばら撒くので要注意。
アサガオの種子は「硬実種子」と呼ばれる非常に硬い皮を持つものであり、防御力が高い代わりに水を透過しにくいためそのまま撒いても意外と発芽してくれない。
そのため水に長時間浸けておいてから撒くといった方法が良くとられる。
あるいはカッターナイフなどで一部に切れ目を入れてから撒くとより確実だが、小さい種子を1つ1つ切るのはなかなか大変な上に怪我をしやすいので仮にやる場合は細心の注意を払うこと。
種苗会社や研究機関など大量の種子を撒かなければならない場合は、皮だけを上手く貫通するように出力を調整したレーザービームを照射して焼き切るそうな。
なお、種子には「ファルビチン」という成分が含まれており、これが強い瀉下作用を引き起こす。
……要は、強い
下剤としての作用があるのである。
ちなみに、生薬としては「
牽牛子」という名で知られている。
また、下剤としての効果以外にも、嘔吐や稀に血尿や血圧降下、幻覚等の作用を引き起こすこともあるため、誤飲にはくれぐれも注意。
漫画『
落第忍者乱太郎』(及びアニメ『忍たま』)で、くノ一教室のユキちゃんが主人公3人組に「朝顔の種入りケーキ」を振る舞い、彼らが死ぬほど「下った」シーンを覚えている方もいるかもしれない……。
観賞用植物として
アサガオは前述のように元は薬草として渡来したが、次第に観賞用としての栽培がメインとなっていった。
当初のバリエーションは花の色くらいで然程個体差は無かったとされているが、江戸時代に「絞り咲き」と呼ばれる花弁の一部のみ色が変わっている株が発見される。
この株では休眠状態だったはずのトランスポゾンが何らかの理由で活性化したと考えられており、その珍しさから都市へと伝わった。
そして一度活性化したトランスポゾンはあちこちへ転移して様々な遺伝子の変異を引き起こし、多種多様なアサガオの変異体を生み出していった。
特に江戸~明治時代にかけて起こったアサガオ栽培ブームにより、全国の栽培家によって様々な変異株が見いだされ、系統として確立されていった。
当時刊行された「朝顔三十六花撰」などの文献には変化に富んだ多数のアサガオのイラストが収録されている。
現在の日本のアサガオは大まかにトランスポゾンが活性化していない「野生型系統」と活性化している「変異型系統」に分かれているが、変異型系統アサガオのほぼ全てはこの江戸時代に見つかった絞り咲きアサガオを先祖に持つと考えられている。
日本由来の観賞用アサガオ系統は主に「大輪咲きアサガオ」と「変化アサガオ」に分けられる。
大輪咲きアサガオ
読んで字のごとく大きな花をつけるアサガオ。
花を大きくする効果がある「蜻蛉」や「洲浜」などの変異が入っており、「蝉葉」というややずんぐりむっくりした形状の葉をつけるのが特徴。
変異の影響により花弁の数が増えているものが多いが、それ以外は比較的オーソドックスな形態を持つ。
上手く育てられれば直径20cmにも達する極めて大きく美しい花を咲かせることが出来る。
より素晴らしい花を咲かせるために株の植え方や世話の仕方が研究されている。
変化アサガオ
まずは「変化アサガオ」というワードで画像検索をしてみて頂きたい。
とてもアサガオとは思えないような奇怪な花々がヒットしたのではないだろうか?
こういった複雑怪奇な形態のアサガオを観賞するのが変化アサガオである。
変化アサガオは種子が作られる「正木」と種子が出来ない「出物」に分けられる。
種子が出来ないものはどうやって次世代を残すのかと思われるかもしれない。
ここで「メンデルの法則」を思い出して頂きたい。
有名なエンドウマメのシワに関する実験では、丸い豆の株とシワのある豆の株を交配させて作られた雑種1世代目は全てが丸い豆となる。
これは丸い豆の遺伝子(A)が「顕性遺伝」であり、シワのある豆の遺伝子(a)の「潜性遺伝」よりも優先して表現型に現れるためである。
しかし雑種1世代目を自殖させて出来た2世代目の種子は
に分離する。
これは遺伝子の組み合わせ方がシャッフルされることで
AA(丸豆):Aa(丸豆):aa(シワ豆)=1:2:1
といったようにばらけたことによる。
ここでシワ豆の遺伝子aを変化アサガオの原因遺伝子に置き換えて考える。
当然ながら表現型として現れた個体(aa)は不稔となり種子が出来ない。
しかし残った個体のうち約2/3(Aa)は原因遺伝子aを持っているため、それから得られた種子から再び遺伝子型aaの個体が出現するのである。
ただし他1/3を占めるAA個体は変異型遺伝子が抜けてしまっているため、これを取り除く必要がある。
ではどうするのかというと、aa個体を取り除き(これを観賞用とする)残った候補の株(AaまたはAA)から「株ごとに分けて」種子を集める。
そして集めた種子を試しに数粒撒いてみて、遺伝子型aaの個体が出てくるかを試す。
もしこれで1個体でもaa個体が出てくればその種子たちの親株は当たり(Aa)であり、まるで出てこないならばハズレ(AA)として廃棄処分となる。
しかし厄介なのはこの選抜はあくまでも1つの遺伝子のみを対象としたものであるということ。
例えば不稔となる2つの変異遺伝子型を同時に維持したい場合、この作業が個別に2回必要となる。
最終的に狙いの変異株が出現する可能性は1/4の2乗で1/16にまで下がる。
3つ維持したい場合は選抜が3回必要で出現率は1/64……ととんでもなく手間と時間と根気を要するのが変化アサガオの維持なのである。
そして観賞用の変化アサガオは見栄えのために牡丹変異(不稔)がデフォルトで入れてあるため、2~3種類の選抜をこなさなければならないことがほとんどとなる。
また変化アサガオは蒸散に異常があるためか水をやり過ぎると弱ってしまったり、蔓がいびつに変形するため支柱に上手く巻き付けなかったりなど世話が難しいものも少なくない。
獅子咲牡丹
花弁や葉の裏側のアイデンティティを決定する遺伝子の変異である「獅子」をベースとして、それを強める種々の修飾変異を多数持った系統。
獅子変異単体では花弁の数が増えて切れ込みが入るのみでさして目ぼしい見た目とはならないが、修飾変異が加わることで花弁がチューブ状に変形し風鈴のような形となった非常に複雑な形態に変化する。その外見はさながら花火のよう。
幸いなことに修飾変異はホモ接合でも稔性に影響を及ぼさないため、獅子変異のみをヘテロ接合として維持を行う。
車咲牡丹
花弁と葉の横幅が狭くなる変異である「立田」に花の筒部分が途中で折れて段々になる「台咲」が合わさった系統。
立田変異によって切れ込みが入った花弁が風車のように見えるためこの名が付いたと言われている。
さらに牡丹変異が入ると、良個体では花の中央から獅子咲牡丹の花弁のような形状のものが飛び出した奇怪な形状になることがあり、観賞価値が非常に高い。
采咲牡丹
花弁と葉の幅が著しく細くなる変異「柳」にそれを強める「南天」や「笹」などが合わさった変異。
葉が著しく細くなり密集して付くことで毛むくじゃらの塊のような外見となり、花も細い花弁が放射状に広がった繊細なものとなる。
「柳+南天」は「針葉」、「柳+笹」は「糸柳」と呼ばれる。
南天および笹はホモ接合の場合は稔性が下がるものの種子を得ることが出来るが、柳ホモは確定で不稔となるため柳ヘテロで維持される。
しかしこの系統は短日処理後も花の形成に非常に時間を要することが多く、それを補うために花芽形成が早まる黄葉変異を入れることもある。
その場合には南天や笹の稔性が著しく低下するためにヘテロ維持が必要になることもあり、花の付きやすさか系統維持のしやすさでトレードオフすることとなる。
近縁種
ここでは、ヒルガオ科サツマイモ属に属するアサガオに近縁な植物をまとめた。なお、毒草として有名な「チョウセンアサガオ」ないし園芸植物として人気のある「キダチチョウセンアサガオ」は、それぞれナス科チョウセンアサガオ(ダチュラ)属、ナス科キダチチョウセンアサガオ(ブルグマンシア)属に属するので、本稿では扱わない。
ヨルガオ
埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea alba。日本には自生しておらず熱帯北アメリカ原産。わが国には明治時代に渡来しており、当時は「
夜会草」と呼ばれていた。
その名の通り、夜に白い花を咲かせる。
視界の効かない夜間に虫を呼ぶために花には芳香があり、逆にカラフルな色彩は無意味なので白い花しか存在しない。
園芸店や花屋で「
夕顔」と呼ばれることもあるが、
ウリ科の別種と紛らわしいため、区別には注意を要する。
なお、朝昼夕夜の残りである「ヒルガオ」は、ヒルガオ科であるし、花の形状もアサガオをやや小さくしたような見た目であるが、サツマイモ属ではなくヒルガオ属であるため、アサガオおよびヨルガオとはやや離れた類縁関係にある。
そのため、ここでも紹介はしない。
ノアサガオ
埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea indica。
亜熱帯から熱帯でよく見られ、日本でも沖縄など暖かい地域で自生する
多年草。他地域でも観賞用植物として販売されており「オーシャンブルー」「ケープタウンブルー」「琉球朝顔」などと呼ばれている。
極めて頑健で蔓も強靭。ランナーを使った無性生殖がメインの繁殖方法で、自家不和合性を持っており自家受粉することが出来ないため結実することは非常に少ない。
アサガオは一年草であるために取り敢えず種子を作ることを優先し自家受粉するが、ノアサガオは多年草であるために種子の生産効率を大きく落としてでも他花受粉で遺伝的多様性を増やす戦略をとっているものと考えられる。
ある程度の寒さには耐えられるものの、限界値がおよそ0℃程度なので地温がそれ以下になるような地域で生かす場合は盛り土で凍結を防いだり掘り上げて屋内で保存したりといった対策が必要になる。
アメリカアサガオ
(上)アメリカアサガオ。東京都千代田区四谷にてmakinomantaro撮影。(下)マルバアメリカアサガオ。埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea hederacea。
原産地はその名の通りアメリカ…だが日本に帰化しているため割といろいろなところで見られる。
空き地などで青い花を咲かせるアサガオっぽい植物を見かけたら恐らくこれ。
日本のアサガオと非常によく似ているが、花のガクが分厚くて反り返っていることや葉のくびれ部分が深く切れ込んでいることなどで区別出来る。
ノアサガオと違って簡単に結実するため着々と生息範囲を広げている。
変種に、葉が深く裂けず、ほぼ丸い形になるマルバアメリカアサガオ(Ipomoea hederacea var. integriuscula)が知られているが、独立した種とみなすこともある。
ソライロアサガオ
(上)埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影。「ヘブンリーブルー」という園芸品種。(下)東京都薬用植物園にてmakinomantaro撮影。「フライングソーサー」という園芸品種。
学名:
Ipomoea tricolor。
アメリカアサガオと同じくアメリカ原産だが、葉にはくびれが無くサツマイモに似たハート型。園芸上では「西洋朝顔」とも呼ばれる。
その名の通り美しいスカイブルーの花を密集して咲かせるため観賞用として植えられるが、普通のアサガオよりも蔓が太くかつ伸びが良いために繫茂しすぎて他の領域を侵略することもしばしば。逆にグリーンカーテンなんかには向いているとも言える。
日本に昔からあったアサガオに比べて短日性がより強く、開花の開始は8月以降となるが、その分寒さには強く
11月に入っても開花していることも。
もっとも有名な品種は青い色の「ヘブンリーブルー」だが、赤や白の花をつける品種も存在する。なお、「フライングソーサー」のように、絞り模様になるものもある。
ちなみに種子には幻覚成分が含まれていることが知られており、原産地である南米の原住民が儀式に利用していたとされる。
マルバアサガオ
(上)花色が紫色のタイプ。(下)花色が紅色のタイプ。いずれも埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影
学名:Ipomoea purpurea。熱帯アメリカ原産。お前もか
アメリカおよびヨーロッパにて非常に古くから観賞用として栽培されており、紫色や紅色、白地に絞り模様が入るものなど、多様な品種が存在する。日本にも江戸時代には既に渡来していたとされている。
その名の通り円い形の葉が特徴で、頑丈で育てやすいため帰化している地域もある。
花期が長く、夏から晩秋まで蔓を茂らせて花を咲かせる。
サツマイモ/カライモ/カンショ
(上)板橋区立赤塚植物園にてmakinomantaro撮影(下)自宅にてmakinomantaro撮影
学名:
Ipomoea batatas。広い地域で栽培される極めて重要な作物。
我が国には江戸時代に中国(
唐)を経由して薩摩国(鹿児島県)に渡来しており、鹿児島県など九州地方では「からいも」と呼ばれる。
八代将軍・徳川吉宗に仕えた学者・青木昆陽が救荒作物として広めたことで有名。
サツマイモ属と名乗っている割にこの仲間で根が芋になるのはサツマイモくらいだが……
肥大した根は甘味が強いことから「
甘藷」とも呼ばれる。
ちなみにサツマイモは日本ではほとんど開花しないためそのままでは品種改良が難しいのだが、
アサガオに接ぎ木して花成ホルモンを供給させることで安定して開花させ品種改良に利用する手法が存在する。
逆にサツマイモにアサガオを接ぎ木して花を楽しみつつ芋を取ることも一応可能。
肥大効率はめっちゃ悪くなるけど
詳細は
該当項目を参照のこと。
ヨウサイ/クウシンサイ/アサガオナ
東京薬科大学薬用植物園にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea aquatica。熱帯アジア原産とされるが広い地域で栽培される。
水辺に生え、中空の茎(これが「空心菜」の名称の由来である)を水面に浮かべて繁茂していくが畑での栽培も可能。
大量の水を吸収するため水質浄化に利用される地域もある。
主に茎や葉を炒め物などで食し、カロテンやミネラルが豊富。
中国野菜の一種として知られる。
幾分か育ってくると、アサガオにそっくりな薄紫色のじょうご型の花を咲かせるので、「アサガオナ(朝顔菜)」という別名があるが、我が国では花が咲く前に若い葉を収穫するので、花を見る機会はあまりない。
なお普通のアサガオは薬草として渡来した歴史からも分かる通り、全体に猛烈な下痢を引き起こす毒成分を含むため
絶対に食べてはならない。
ルコウソウ
東京都薬用植物園にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea quamoclit。原産地はメキシコ。
本来は多年草であるが、日本では冬を越せないので一年草として扱われる。
深紅の小さな星型の花やレース状に細かく分岐した葉など割と似たような姿が多いサツマイモ属の中でも変わり種の見た目を持つ。
アサガオとはまた違った魅力のある非常に美しい植物であり、観葉植物として利用される。
マルバルコウ
埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea coccinea。熱帯アメリカが原産。
ルコウソウの仲間だが、ルコウソウの葉が糸状に細かく裂けるのに対し、こちらはその名の通り丸みを帯びた葉を持つ。
小型の鮮やかな赤みの強いオレンジ色の花を多数咲かせるため観賞用にも栽培されるが、日本では各地に帰化している。
アサガオよりも花は小さいものの、同じサツマイモ属の植物である。
ハゴロモルコウ。埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影。
また、ルコウソウとの交雑によって「ハゴロモルコウ」という呼ばれる園芸植物が作出されている。これは学名がIpomoea × multifida とされる交雑植物で、両親の特徴を併せ持つ。
ハリアサガオ
埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea muricatum。
熱帯アメリカが原産のつる性一年草である。わが国には江戸時代初期に渡来し、現在は「赤花夕顔」という商品名で苗や鉢植えが出回るほか、こぼれ種で簡単に繁殖するため、路地裏などに野生することもある。
名前の通り、茎や葉柄には太い針状のトゲがあるが、先端が丸く、且つ柔らかいため触っても痛くない。夏から秋にかけて、葉腋から出る花柄の先に直径5㎝ほどの薄紫色の花を咲かせる。花はじょうご型で周囲は薄い赤紫色になり中心部は濃い紫色、夜から翌日の早朝にかけて花を咲かせる。花の後、蕚片の果柄の部分が先の方に向かって円錐形となり、果実が下向きに実り、独特の見た目になる。
コダチアサガオ
小石川植物園にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea carnea subsp. fistulosa。ブラジル原産の常緑低木。
「アサガオ」と名前に付いているが、普通のアサガオのような一年草のつる植物ではなく、木質化して高さ数mにもなる。淡紅色の漏斗状の花を咲かせる。花の中心部は赤紫色になり、若干ハリアサガオのそれに似ている。
日本では沖縄などの暖地を除いて屋外での栽培は難しいが、植物園などでは温室で見ることができる。
マメアサガオ
埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea lacunosa
北アメリカ原産のヒルガオ科サツマイモ属の一年草。日本では1950年代に関東地方で帰化が確認され、その後、分布を広げた。
アサガオよりも小さな花を咲かせるのが特徴で、花冠は直径1.5cmほど。白色または淡紅色で、上から見ると五角形から星形に見える。花柄にはいぼ状の突起が密生しており、よく似たホシアサガオとの識別点となる。
河川敷や道端、荒地などに生育し、他の植物に絡みつきながらつるを伸ばす。ダイズ畑などにも侵入するため、農業上は雑草として扱われることもある。
モミジヒルガオ
埼玉県所沢市にてmakinomantaro撮影。
学名:
Ipomoea cairica
熱帯から亜熱帯に広く分布するヒルガオ科サツマイモ属のつる性多年草。「モミジバヒルガオ」「モミジバアサガオ」「タイワンアサガオ」などの別名でも呼ばれる。
名前の通り、葉がモミジのように深く5~7裂するのが特徴。花は直径5~6cmほどの紅紫色で、一般的なアサガオに似た漏斗状の花を咲かせる。
日本では沖縄などの南西諸島を中心に定着しており、強い繁殖力を持つことから、地域によっては外来種として扱われている。暖地ではフェンスなどに絡みつきながら旺盛に生育する。
フィクションにおけるアサガオ
夏の風物詩。
同じく夏の花の代表であるヒマワリが燦燦としたイメージを持つのに対し、アサガオは儚さや諸行無常、そこから延長して「短命」や「急落する展開」といったメタファーとして描かれることが多い。
FLOWER KNIGHT GIRLの
花騎士としても最初期から登場している。
レアリティは☆3であり少しガチャをすればたくさん手に入る。
見た目はすごく子供っぽいく精神も幼いが成人していることをアピールしてくる、要するに合法ロリキャラである。
流石に高レアリティにはステータスなどは敵わず最初期の穴埋め要員にしかならないが、レアリティ昇華が実装された場合は「ソーラードライブ」を中心としたパーティに採用されることとなった。
流石に今は時代遅れとなっているが全く使えないわけじゃなく、そもそも花騎士は一部エンドコンテンツを除いては割と自由度が高く、彼女のような低レアリティキャラにもデートor寝室シーンや個別のSD戦闘シーンがあるゲームなので気に入ったら連れて行ってあげよう。
ちなみに仲の良い花騎士にヒルガオ、ヨルガオもおり、みな☆3。レアリティ昇華すれば互いが互いをフォローしあう関係となる。
アサガオが主題になっている作品
東野圭吾作のミステリー小説。2013年度に柴田錬三郎賞受賞。
追い求めると身を滅ぼすといわれる幻の黄色いアサガオ「夢幻花」を巡る、不可解な連続殺人事件。
実は現代のアサガオは黄色い色素を作る遺伝子を持っていない。
しかし江戸時代の文献には極黄という名の明らかに黄色い花のアサガオが記録されており、少なくとも当時は実在していたと考えられる。
系統維持が適切に行われなかったのか、あるいは戦時中の混乱によるものか当時の黄色いアサガオの系統は失われてしまったようである。
そして2014年、ゲノム編集技術を用いてアサガオにキンギョソウ遺伝子を導入することで正真正銘の黄色いアサガオが作られた。
バラにパンジーの遺伝子を導入することで青いバラを作ったものと大まかな仕組みは同様である。
当然ながら江戸時代にゲノム編集技術など存在するはずもなく、当時の黄色いアサガオは前述のトランスポゾンによる突然変異から「偶然」生まれたもののはずである。
現代のアサガオでもトランスポゾンは動き続けているので再び黄色いアサガオが自然に現れる可能性もゼロではないが、本来存在しない黄色色素を産生する機能獲得型変異が2度起こるというのはまさに天文学的確率であろう。
江戸時代の人々が見ていた黄色いアサガオはどのような色だったのか……それは今も謎のままである。
余談
古いタイプの男性用小便器も、俗に「朝顔」と呼ぶことがある。
これは、口の部分が上向きに大きく開いているその形が朝顔の花に似ているため。
夏休みの宿題で定番レベルで選ばれる本植物だが、一応歴とした理由が有り、まず『蔓を伸ばす・花が大きい』事から成長具合が分かりやすく、またその【朝顔】の名の通り夏場は朝5~8時にしか咲かず、9~10時頃には萎む。
この都合で観察日記を付けるには朝の時間帯しか無い=『子供の早寝早起きを促進させる』事で、成長期の健康を維持し、夏バテの防止もする…という理屈である。
追記・修正はアサガオの観察日記を適当に誤魔化した経験がある人にお願いします。
- 無い……下剤としての用途もチョウセンアサガオの記述も -- 名無しさん (2026-09-25 06:58:31)
- ダチュラはナスなので略、くらいの記述になりそうな -- 名無しさん (2026-09-25 07:11:35)
- アサガオの話といえばアニヲタWiki的には夢幻花の話は欠かせないので追記 -- 名無しさん (2026-09-25 10:40:45)
- 下剤効果は忍たまで知った人も多い? -- 名無しさん (2026-09-25 11:29:40)
- 名探偵コナンで朝顔の花言葉は「はかない恋」という知識を知った人は多いと思われる -- 名無しさん (2026-09-25 11:59:20)
- アサガオと言えば夏休みの自由研究の代名詞 -- 名無しさん (2026-09-25 13:16:17)
- K2で「家庭菜園のナスが上手く根付かないので、元から根付いているナス目のアサガオに接ぎ木した」という話があって、その時はそのアサガオがチョウセンアサガオで大騒動というエピだったが実際ヒルガオ科のアサガオにナスって接ぎ木できるもんなんだろうか? -- 名無しさん (2026-09-25 22:31:09)
- 曜白アサガオは咲く時期が早く、自分の育てた最短記録では6/24、遅くても7月上旬までには咲き始める。その代わり終わるのも早く、8月下旬以降に咲く西洋系と一緒に育てると開花時期がほぼ入れ替わりになる。なお純粋な日本朝顔(アサガオ)ではなくマルバアサガオとの交配種。 -- 名無しさん (2026-09-26 10:04:30)
- 夏休みの自由研究で使うアサガオは、地域に合わせて品種変更されていて、東北だろうが九州だろうが夏休みの時期にちゃんと咲くように計算されているとか -- 名無しさん (2026-09-26 14:43:24)
- 工事現場の足場とか仮囲いに落下物の防止のために斜めがけでつけられてるあの板、アレも形状から朝顔って呼ばれてる -- 名無しさん (2026-09-26 19:35:32)
- 廃屋の壁が草で覆われてて、写真のノアサガオみたいなのがめっちゃ咲いてるんだけど、あれってノアサガオなのかな…。関西なので熱帯地域では無いと思うんだけど。 -- 名無しさん (2026-09-26 21:50:48)
- ↑あれ関西以西くらいの気候だったらほっといても割と越冬に成功するので、以前そこで育ててた生き残りという可能性もあるかと -- 名無しさん (2026-09-26 21:59:13)
- 相変わらずmakinomantaroさんが提供してくださる写真の充実度はすごいっスね -- 名無しさん (2026-09-27 00:07:44)
最終更新:2026年10月09日 14:08