&font(#6495ED){登録日}:2011/06/21(火) 20:50:01 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 3 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 聖ヨゼフの階段 とは、アメリカのニュー・[[メキシコ]]、サンタフェにある修道院(ロレット・チャペル)にある螺旋階段である。 1852年、ロレットのシスター達はケンタッキーを出発し、サンタフェで修道院を造るよう命令を受けた。 シスター達がサンタフェに到着すると、メキシコ人の大工の手によってアカデミーが建設される。 それから約二十年後の1873年、アカデミーにチャペルが増設されることになった。 三万ドルの費用と五年の歳月を費やすことで、それは完成される。 空中に聖歌隊用のギャラリーを持つチャペルだったが、完成間近となってから一つの問題が発覚した。 なんと、このチャペルには #center(){&font(#ff0000){ギャラリーへ通じる道がなかった。}} ギャラリーへ通じる #center(){&font(#ff0000){いかなる階段や通路も存在しなかった}} #right(){のだ。} 設計ミスにより本来階段を作るべきスペースが狭すぎ、階段を作れなくなってしまったのだ。 後付けで階段を設置することになり、各地への打診が始まった。 多くの大工を招き入れるも、彼等は代わる代わるに「はしごを用いるか、バルコニーを作り直すしかない」と言うばかりだった。 シスター達は多いに失望するが、階段を作れる者を遣わせていただけるよう、九日間の祈りを始めた。 しかし、祈りのうち八日間は何事もなく過ぎてしまう。 最後の祈りの日、アカデミーの前に一人の灰色の髪の男が現れた。 男は一頭の騾馬と一つの道具箱とともに現れ、アカデミーのために階段を建設することは可能かと申し出た。 マザーはこれに喜んで同意し、同時に十分な報酬を取らせることも約束した。 男は持ち寄った一本の金鎚と一本の鋸、一本のT字定規とどこからか調達した木材を用いて、作業に取り掛かった。 数日後、無事に階段が完成すると、マザーは報酬を渡すために男の姿を探したが、それはどこにも見当たらなかった。 それどころか、地方のいかなる材木工場を訪ねても、その男が木材を買った記録は残っていなかった。 [[シスター達>シスター/修道女(属性)]]はこう語る、あの御方は[[聖母マリア]]の夫、[[イエス・キリスト]]の父、&b(){聖ヨゼフ}に違いない、と。 前置きはこれくらいに。 これが聖ヨゼフの階段である。 当初は階段&font(#ff0000){のみ}が存在していて、手すりは二年後に補強として後付けされたもの。 ……どこか妙だと思わないだろうか? では、一般的な螺旋階段をご覧いただこう。 本来、螺旋階段を維持するためには階段の外周もしくは内部に支えが必要である。 (生物の骨格に例えるなら、左は外骨格、右は内骨格) しかし、この聖ヨゼフの階段には&font(#ff0000){支えが存在しない。} #center(){&bold(){つまり階段だけが「宙吊り」になっている状態なのだ。}} この状態では構造を保てないはずなのだが、なぜだかこの階段は壊れることがない。 建設から一世紀半もの間を実用に耐え抜いているのだが、なぜ壊れないのかはわからない。 現代でも多くの建築家がその解明に挑んでいる。 どうやらあえて鉄製の釘などを用いず、木製のくさびを使って建設することで階段自体が「バネ」のような柔軟さを持っているようだ。 またその構造もさることながら、化粧板の精密な曲線は現代でも再現が困難なものであるゆえ、1870年代であればなおさらその技術力には謎が残る。 男の素性も上記の通り一切が不明で、作業は必ず現場に彼一人しかいない状況で行い、誰であれ他人が現場に来ると作業を中断したという。 階段に使われている木材は[[オーク]]である。 追記・修正お願いします #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,11) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 宗教云々は抜きにしても、現在技術でも作成が難しいものを100年以上前に作ったってことがすごい -- 名無しさん (2015-03-31 17:22:01) - すげえ!今でも現存するのかな? -- 名無しさん (2020-02-18 11:25:23) - 水晶ドクロとかと同じで「実際には現代科学で説明可能であり不思議でも何でもない」「当時の技術でも余裕で製造可能」「神秘的な伝説は後付けの嘘っぱち」とかじゃないか。 -- 名無しさん (2020-02-18 12:17:23) - ↑だから不思議でもオカルトでもなくて、神業的技術と調達先の不明な材料が謎だって書いてるじゃん。 -- 名無しさん (2020-02-18 12:25:45) - - ↑そもそも謎の男が現れて階段を作った逸話そのものが捏造・でっち上げだったんじゃねえの?って話でしょ。木材自体は単に近場で採れないってだけで別に手にいれる手段がない訳じゃないし、単に当時それを作れる技術者がいたってだけの話だろ? -- 名無しさん (2020-02-18 12:43:22) - ↑更に言うともう誰が作ったのかに関しては実名含めてほぼ判明してるぞ -- 名無しさん (2020-02-18 13:02:11) - ↑それはクック氏の理論で出てるやつだと思うけど、確か証拠不十分だとする意見もあったはず。 あと、階段に使われている木材はオークじゃなくてヒノキらしい。 -- 名無しさん (2024-02-26 18:19:42) #comment #areaedit(end) }