&font(#6495ED){登録日}:2018/05/24 Thu 00:42:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:&b(){&color(#b4a468,#000000){読める時間は約 31 分じゃ…}} ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){#bold(){&color(#b4a468,#000000){急がねば…急がねば…} &color(#b4a468,#000000){玉壺のおかげで里は見つかった} &color(#b4a468,#000000){けれどもあの御方はお怒りじゃ…早う 早う} &color(#b4a468,#000000){皆殺しにせねば…} &color(#b4a468,#000000){あの御方に楯突く者共を……!!}}} &bold(){&ruby(はんてんぐ){半天狗}}とは漫画『[[鬼滅の刃]]』の登場人物の一人である。 CV:[[古川登志夫]] #contents() *◆プロフィール [[身長]]:166cm 体重:56kg 趣味:人の家に入り込んで物を盗む 死地:刀鍛冶の里 *◆概要 無惨配下の精鋭集団「[[十二鬼月]]」の&bold(){“上弦の肆”}を務める[[鬼>鬼(鬼滅の刃)]]。 初登場は98話。上弦の陸である[[妓夫太郎>堕姫/妓夫太郎]]の敗北に伴う無惨の第2次パワハラ会議、もとい強制招集時。 *◆外見 外見は額から2本の角を生やし、額には紫色に変色して肥大化した瘤がある小柄な老人。白目の部分が血のように真っ赤に染まっているが常に目が裏返っており、普段は両目の瞳が全く見えていない。 ある意味では一番「[[鬼>鬼(妖怪)]]らしい」容貌の鬼。 死に際に目を見開いた際に、妓夫太郎のような小さい瞳が披露された((アニメでは金色の瞳となっていた。))。 反面、一見すると「[[天狗>天狗(妖怪)]]」らしさはうかがえないが、この辺は後述する分身体の容姿や能力を示していると思われる。 *◆性格 一人称は&b(){&color(#b4a468,#000000){「&ruby(わし){儂}」}}。 上弦に位列される高位の鬼であるにも拘わらず、非常に臆病かつ卑屈な性格で、常に涙を流して身をガタガタ震わせ、些細な事柄にも何かと理由をつけては&b(){&color(#b4a468,#000000){「怖ろしい」「ヒィイイイ!」}}と怯えるかなりネガティブな精神性の持ち主。 無惨から&s(){パワハラ}叱責を受けた時もただ一人土下座してブルブル震え、時透の奇襲でかすり傷を負っただけで&b(){&color(#b4a468,#000000){「やめてくれぇ いぢめないでくれぇ」}}と泣き叫んで痛みに悶えているほど。((そりゃ真剣で斬られたら痛みくらいはあるだろうが、手足を失っても一瞬で元通りに回復する鬼にとってはそよ風にすらなるまい。無惨もこれ程戦意の無い奴をよく上弦にしたものである。)) いつも怯えてばかりだが、本性は&bold(){&color(#b4a468,#000000){「この世の自分より可哀想な者はいない」}}と考えるエゴイスティックな思考回路に則り、 ・戦いは分身に任せっきりにして自身は只管森の中など障害物に隠れ潜む ・鬼殺隊に見つかった途端毎回脱兎の如く逃げ隠れする といった感じで被害者面を貫き、&bold(){&color(#ff0000){人を苦しめる鬼を討伐する鬼殺隊を一方的に悪者と見做す}}強烈に歪んだ価値観と他責思考を持つ&bold(){自称}弱者。 &b(){己が無垢な善人と信じ、自身の所業を顧みず正当化し、他人から自身の行為を糾弾されても&color(#b4a468,#000000){「自分は善良な弱者でこれほど可哀想なのに誰も同情してくれない」}と信じきっている}。本作の鬼は、人間だった頃の記憶や人格をベースに悪意で歪めたような精神構造をしている奴が多いが、コイツの「ワシは何一つ悪くない!悪いのは周りだ!!」という価値観が悪い意味で人間臭いのがまた醜悪さを際立たせる。 いつも目を裏返し、這いつくばったような動きが多いのは後述する生前の行動に起因していそうだが、強者の証明である[[十二鬼月]]、特に上弦の数字の存在は弱者を装いたい半天狗にとって不都合という理由もあるのかもしれない。 元下弦の陸・[[響凱>響凱(鬼滅の刃)]]が無惨に見限られたという弱さの証である×のついた数字を隠していたのとは逆だとも言えるか。 そもそも十二鬼月の上弦に登り詰め、柱の攻撃を瞬時に躱せる力量がある以上、&b(){数百年に渡り数百の人間を食い殺してきたのは紛れもない事実}であり、どこからどう見たって弱者なわけがない。 おまけに被害者面してるがそのコイツに喰われ犠牲になったマジの被害者達の事など一切気にも留めず、ただ自分の主義主張を押し通すことしか考えていない。 憎珀天を介してその身勝手極まりない思想を聞いた炭治郎は&font(#660000,b){「罪もない人を二百人以上食っておいて今更被害者面するな!(要約)」}と怒り狂い、&font(#660000,b){「性根のねじ曲がった悪鬼」}と評した。 #openclose(show=半天狗オリジン){ #center(){#bold(){何でお前さんは人から盗むんだ しかもあれ程…目の見えぬ私たちに優しくしてくれた方から 旦那様は知らぬふりをして下さっているが私が許せぬ これから奉行所へ行く &color(#b4a468){儂が悪いのではない!!この手が悪いのだ} &color(#b4a468){この手が勝手に!!} }} 結論から言うとこの男、人間時代から真性の外道だった。 あと額がコブのように出っ張った独特な風貌も当時からだったらしく、ぶっちゃけ鬼化して角が生えた以外はほぼまんまである。 劇中で描かれた半天狗の過去は見開き二ページの断片的な回想、計11コマのみなのだが、そこから読み取れる情報は -&b(){[[盲目]]の障害者を装って盗みと殺人を繰り返しながら各地を転々としていた極悪人} -盲人に善意で施しをしていた人に対して盗みを働くその所業に怒り、告発しようとした盲人を刺殺して口封じ((半天狗オリジンの冒頭にある台詞はこの盲人のもの。「旦那様」なる人物が、半天狗の盗みを知っていながらあえて黙認していた理由は不明だが、考察として「適当な嘘を並べ立てて同情を引き、咎め立てされないような根回しをした」とか「"旦那様"は度を越えたお人好しなので奉行所に突き出すという選択肢がなく、あえて自分をカモにすることで、半天狗の盗み癖が他者に向かないようにした」なんて奇説もある。)) -明らかに自分の意思で罪を犯したにも拘わらず、それを一切認めず&bold(){&color(#b4a468){「この手が悪いのだ!この手が勝手に!!」}}などと責任転嫁をする始末 ……とこれでも十分すぎるくらいのモンスターぶり。 しかし後に明かされた設定によれば、 -幼少期から重度の虚言癖持ち。保身のために名前も年齢も生い立ちもその場その場で偽り続け、その結果自分の本名すら完全に忘却 -気弱な性格だが、自分を虐めた相手には自分の仕業だとバレないように根回しした上でキッチリ報復を行う -老年期に差し掛かった頃、ガラの悪い男とぶつかった際咄嗟に盲人を装った結果トラブルを回避。また周りから親切にされた事に味を占め、盲人と偽って窃盗も行うようになった -妻子もいたが、虚言癖や不誠実を責められる度に&bold(){&color(#b4a468){「虐げられた」}}と逆上して妻子を殺してきた ……とまあ、[[生まれながらの悪]]とでも形容しても過言ではない程のド外道だったらしい。ここまで腐りきっていたら、[[毒親]]育ちだとか、何かしらの悲惨な体験で精神がネジ曲がってしまったとかいった事も無いのだろう。 いずれにせよ、先述の口封じも空しく奉行所へ連行されたらしい半天狗。 その所業に憤る奉行には&b(){「同情の余地もなし」}と一蹴され、 #center(){#bold(){&color(#b4a468){滅相もない 儂には無理でございます このように目も……} 貴様は目が見えているだろう 以前この白州の場へ来た按摩は私が話し始めるまで 塀の方を向いていたぞ}} 自分が盲人であることを主張し冤罪を訴えるも、奉行の鋭い観察眼によって底の浅い嘘は即座に見破られる。 それでも見苦しく言い訳する半天狗を奉行は&bold(){「手が悪いと申すか!! ならばその両腕を切り落とす!!」}と断じ、最終的に半天狗は打ち首の刑に処される事となったのだったが… #center(){&font(#9900ff,b){明日打ち首とは可哀想に 私が助けてやろう}} ぶらりと現れた無惨の手により半天狗は鬼化。 鬼へと変じた半天狗は口封じ目的で自身に裁きを下した奉行の寝込みを襲って殺害するのだが、奉行は死ぬ間際になっても半天狗を恐れる様子を微塵も見せず、怒りの形相で半天狗に告げた。 #center(){#bold(){貴様が何と言い逃れようと事実は変わらぬ 口封じした所で無駄だ その薄汚い命をもって 罪を償う時が必ずくる}} 過去が回想された鬼の中では初の&font(#ff0000,b){人間の頃から擁護不能な腐れ外道}であった半天狗だが、これらの経歴と記憶は他の鬼同様死の間際まで忘却しており、&font(#b4a468,#000000,b){「生まれてから一度も嘘など吐いたことがない」}と思い込んでいた。 また無数の分身を生み出していたのは、 -自分を全肯定し擁護してくれるための仲間を作る -自分の手を直接汚さず、分身達に捕食や殺人を代行させることで罪を分身達に押し付けて&bold(){&color(#b4a468,#000000){「自分は悪くない」}}と言い張るため といった無意識の思惑があったと考えられる。 そうした点を考えると、本体の舌に記されていた「怯」の文字は、怯えや恐怖ではなく&bold(){「卑怯者」}という意味だったのかもしれない。 盲人を装うために目を裏返し、結果物理的にも目を背け続けた本性が、自分では視認しにくいが他人にはよく見える&b(){「舌」に刻まれた文字として浮かび上がり}、人格・出で立ちとも異なる分身達にもしっかりその特徴があることで「同一人物」だという証拠になり、「二枚舌」故に&bold(){舌が分身の急所となる}のは何とも皮肉。 ただこうまで言い訳と自己弁護を繰り返す姿勢は、それだけ罪悪感を抱えている裏返しとも取れる。 そう考えると他の鬼よりもある意味人間的と言える…のかもしれない。 } 上弦の会合で無惨が姿を見せてからは一度も顔を上げず怯え続け、額を擦り付けて無惨に対し必死に許しを乞いていた。尤も、無惨を畏れながらも彼に仇なす鬼狩りや人間を敵視して皆殺しにしようと考えており、分身体も確固とした忠誠心を持っていた辺りを踏まえると、忠誠心は非常に高かったと考えられる。 そして任された任務への姿勢に関してはかなり堅実なもの。 鬼殺隊との戦闘が長引いて体力が消耗した際は人間の捕食による体力の回復を最優先して行動しようとしていた辺り、ビビりっぱなしな言動に反して戦い・任務に関しては真面目でしっかりした一面もある。 分身を利用していたとはいえ&bold(){躊躇いなく陽光の下に出て栄養補給のため人間を喰おうとした}辺り、胆力も中々のもの。 *◆戦闘能力 非常に高い隠密能力を持ち、超嗅覚を持つ炭治郎のみならず柱の時透ですら間近で目視するまで鬼としての存在を認識できなかったほど巧みな気配の誤魔化しが可能。 だが真の脅威は&bold(){鬼にとって共通の弱点である頚を切断されてから発揮される}点にあり、無力そうな形や情けない以外何でもない人格に反して能力自体は完全な戦闘或いは持久戦特化型。 上弦の数字を持つ鬼である所以か厄介さは群を抜く。 追い詰められると感情の鬼を生み出す能力や下記の発見困難な性質など、特性はこれまで出てきた鬼の中でもとりわけ厄介。 戦闘スタイルが無惨の推奨した&bold(){「血鬼術をばら撒いておき、後は只管鬼殺隊が死ぬまで延々と逃げ続ける持久戦」そのもの}ということもあり、&bold(){&font(#ff0000){何らかの探知能力持ち無しでの攻略は困難を極める。}} 持久戦をコンセプトにしているからか、技は全体的に殺傷力というよりも、足止めに主眼が置かれている。 半天狗との戦いで玄弥が愚痴ったように「単純にただ強い」というより&bold(){「ひたすら倒しにくく、倒すこと自体が面倒臭い敵」}というのが正しいのだろう。 透き通る世界の習得者でもなければ&bold(){&font(#ff0000){単独での初見撃破は不可能に近い。}} 余談だが、発見困難な特性と基本ビビりな[[ガン逃げ]]思考、硬すぎる頚から一部読者からは[[メタルスライム]]呼ばわりされた。 また分裂前の状態でも時透の奇襲を回避してかすり傷程度に済ませるなど老いた見た目に反して敏捷性は高く、加えて堕姫の身体を貫いた禰豆子の蹴りでも大したダメージにならないなど耐久性もなかなか。 ナレーション曰く&bold(){「追い込まれれば追い込まれるほど強くなる鬼」}。 *◆血鬼術 #center(){#bold(){&color(#b4a468,#000000){大丈夫じゃ 儂は見つからぬ 大丈夫じゃ} &color(#b4a468,#000000){悪いやつらは喜怒哀楽が倒してくれる…}}} 半天狗の驚異たる根源。 &font(#ff0000,b){本来弱点である筈の頚を斬られると肉体が分裂、若く強力な感情を司る鬼達を具現化させる術。} 分裂のシークエンスは、残った肉体と頭部を含めた切断部位がそれぞれ鬼として再生分裂していく。 (最初の老人形態から分裂した時、炭治郎は[[前回の経験>堕姫/妓夫太郎]]から2体同時に頸を斬れば倒せるのではないかと考えていたようだ) 喜怒哀楽の4体以降は、各個体から斬り落とされた肉片や身体の一部から大元の分裂体の頭部が生えてくる形で[[分裂・再生・増殖する>富江(登場キャラクター)]]。 さらに&bold(){その分裂体が斬られてもそこからさらに新たな分裂体として復活してゆき、それぞれが血鬼術を備えており}、分裂体が分裂体を生んでいく様子はまさにプラナリア。 おまけに分裂時も上弦の鬼特有の高速再生が適用され、即座に戦闘可能となるため隙がない。 そのためか&bold(){半天狗には肉体や頸を守るという意識がそもそもなく}、頸そのものを囮にして分裂を促進させるよう仕向ける素ぶりすら見せる。 一応5体以上に分裂するとその度に血鬼術の威力が弱まっていくのが欠点。 #openclose(show=※不死身のカラクリ){ その能力の真相は&b(){本体が攻撃を受けるなどして強い精神的負荷を受けた場合、それに対抗する形で様々な感情の鬼を精製する『分身具現化能力』}。 分裂体が首を斬られても消滅しなかった理由はそもそも本体以外は&bold(){鬼ではなく全て血鬼術の産物だから}であった。 よって分裂体への攻撃は全て無駄。本体を探し出して倒さない限り、どれだけ分身体を攻撃しようと鬼殺隊は絶対に勝てない。 喜怒哀楽はおろか最初に頸を斬られた半天狗もまたその分裂体の一人にすぎず、本体は戦場から離れた場所に隠れ、ただ脅威が去るのを待つのみである。 ナレーション曰く&b(){「窮地に追い込まれ爆発的に強くなるのは人間だけではない」}とのこと。 その能力の関係上&font(#ff0000,b){本体が窮地に追い込まれれば追い込まれるほど強くなる}性質を持ち、これまでも自らの命が危険に晒される度に己の身を守ってくれる強い感情を血鬼術により具現化、より強い分裂体を生み出して勝利してきた。 能力を掻い摘めば[[コイツ>エマージー・マクスフェル(スクライド)]]の同類。 憎珀天の発言なども考慮すると、半天狗が被害者スタンスであればあるほど分裂体は強力となるが、これは逆に半天狗本体が追い詰められないと戦力アップはできないとも言える。 また、分裂・具現化能力も無敵という訳ではなく、&bold(){1人の分裂体が多量にエネルギーを消費すると残る他の分裂体や本体の再生力が低下する欠点}を抱えており、そうなった場合は人肉を喰らうことで失ったエネルギー分を回復しなくてはならない。 総じて積極的な戦闘は得意ではないと思われるが、隠れた本体に傷を与えない限りは無敵であるためギミックを理解できなければ無駄に体力を奪われ続けて力尽きてしまう。 ひたすら倒しづらく、強力な分裂体に手間取っている間に様々な能力によって周囲に被害が拡大していくことを考えると、まさに持久戦・拠点襲撃向けなスペックである。 } **&bold(){&color(#b4a468,#000000){&ruby(きょう){怯}の鬼}} #center(){#bold(){&color(#b4a468,#000000){(儂は生まれてから一度たりとも嘘など吐いたことがない)} &color(#b4a468,#000000){(善良な弱者だ 此程可哀想なのに誰も同情しない)}}} 核となる&bold(){半天狗の本体}。 外見は分裂前の老人の鬼と全く同じで、舌に刻まれたのは&bold(){「怯」}の文字。 下記の喜怒哀楽達との戦いの中で、炭治郎の超嗅覚による探知サポートを受けて玄弥が漸く発見に成功した。 その姿は&bold(){&color(#ff0000){野ネズミと同レベル((野鼠の代表格であるアカネズミやヒメネズミがだいたい15cm位の大きさ))の背丈・大きさという小人サイズ。}} 探しても探しても見つからなかったのは血鬼術などの幻惑・撹乱で見えないのではなく、&bold(){ただ単純に、物理的に発見困難なレベルで小さいだけ}(オマケにその辺の茂みなど隠れる場所がいくらでもある)という予想外の真相に、発見した玄弥すら一瞬困惑の後&color(purple){&bold(){「くそったれが見つけられるかこんなもん普通!」「クソ面倒くせぇ」}}と怒りを露にしていた。 おまけに小人のような肉体と指1本分程度の太さしかないのにその頚の硬度は凄まじく、 ・&bold(){頚に攻撃した玄弥の日輪刀が呆気なくへし折れる} ・至近距離からの[[散弾銃]]の直撃にも無傷 ・戦いの中で急成長を遂げた炭治郎の爆血刀ですら、辛うじて頚に刃が食い込む程度で殆ど斬れない など、その強度・耐久力は分裂前や喜怒哀楽達とは比べ物にならない。 更には&bold(){&color(#ff0000){雷の呼吸の使い手に匹敵する驚異的な俊足}}をフル活用して全力で逃走を図るため討伐難易度は更に上がる。 反面攻撃のリソースは全て他の分裂体に割り振っているようで、怯の鬼単体での攻撃力は皆無。とことん逃げ隠れに特化した、ある意味潔いやつである。 鬼殺隊側の呼称は『怯えの鬼』。 ファンブックによれば外見は87歳くらいとのこと。 **分身体 血鬼術によって半天狗本体から生まれる鬼達。一人称は空喜を除いた全員が&bold(){&color(#a22041,#b4a468){「}}&bold(){&color(#38761d,#b4a468){儂}}&bold(){&color(#0054A6,#b4a468){」}}(空喜は&bold(){&color(#FFCC33,#b4a468){「俺」}})。 半天狗本体が追い詰められる度に血鬼術により具現化され、半天狗が自分の身を守らせるために生み出していく半天狗の感情の化身。 各分裂体は共通して自身が司る感情を表す一文字が舌に描かれており、その舌を斬られると僅かばかり再生力が低下する様子。 外見はほぼ全員が半天狗をそのまま若返らせた青年の様な容貌をしており、髪は黒髪。実際彼らは人間時代の半天狗の若い頃の姿を模しているらしい。 額と目の周りに青紫色に変色した本体の瘤の跡のような紋様が浮かび肌は褐色、額から2本角を生やしている。 そしてそれぞれが固有の武器、固有の血鬼術、「喜怒哀楽」に則った性格を有している。 なお、分裂体達が持っている武器は半天狗の肉体から生成された物であり、おまけに複数本生み出すこともできるため、相手の武器を奪って無力化する戦法は通じない。 単純な腕力も、[[堕姫>堕姫/妓夫太郎]]を圧倒した禰豆子に押し勝てるほど強い。 喜怒哀楽の4体以降の分裂体も血鬼術を扱えるが、使用できる血鬼術は大元となった喜怒哀楽の4体が持つ血鬼術をそのまま受け継ぐ。 分裂体同士の間柄は一見悪いようだが、劇中では特に仲間割れを起こす事もなく普通に連携を取って攻め立てており、そこまで険悪な訳ではない模様。 ただ、積怒が他の3人を吸収して後述の憎珀天へと変身する際には相手方は嫌そうな表情をしていた。 これまで何度か分離や合体をしているはずだが、一時的とはいえ強制的に自我を消されてしまうのは不本意なのだろうか。 鬼殺隊側の呼称はストレートに『喜怒哀楽鬼』。 ***●&bold(){&color(#a22041,#b4a468){&ruby(せきど){積怒}}} #center(){&bold(){&color(#a22041,#b4a468){可楽に続いて空喜までも何をしているのか}} &bold(){&color(#a22041,#b4a468){腹立たしい 腹立たしい…!}}} CV:梅原裕一郎 半天狗の頭部から下の肉体から生まれた分裂体その1。 怒りを帯びた表情を浮かべる常時顰めっ面な風貌で、老人形態の着流しをそのまま着た鬼。手には身の丈に匹敵する錫杖を持つ。 目の色は濃い赤色((瞳は節分の日記念のツイッターのアイコン配布で判明。目全体の色合いはアニメで判明。))で赤い瞳、舌に&bold(){「怒」}の文字が刻まれている。 外見年齢は分裂体の中では最年長で、リーダー格の立ち位置にあるようだ。 表情やその名が表すとおり気性が荒く、口癖のように&bold(){&color(#a22041,#b4a468){「腹立たしい」}}を連呼するなど事あるごとに腹を立てており、可楽と1つの身体になっていたことも忌々しく思っていた様子。 一方で怒りの感情が主であることに反して状況判断力はかなり高く、戦闘でのポジションはリーダー格であると同時に司令塔。 舐めプには走らず、確実かつ手っ取り早く敵を殺す事を重要視する効率厨気味な姿勢を取る。基本舐めプしがちな他の分裂体にキレながらも溜息交じりで指示や的確な援護を行ったり、炭治郎の機転を冷静かつ客観的に評価するなど、思考回路は&bold(){怒り担当とは思えないほど用心深く冷静沈着。} 慢心で余裕ぶる他のメンバーに苦言を呈したりキレて怒鳴り付ける姿、思わぬ反撃を受け冷静さを失った仲間を&bold(){&color(#a22041,#b4a468){「落ち着け見苦しい!」}}と一喝し窘める姿も見せている。 憎珀天も似たような性格だった辺り、半天狗本体の素の性格は割と積怒に近いのかもしれない。 #openclose(show=戦闘能力){ 司令塔故か肉弾戦は好まず、自身の血鬼術を駆使した中距離戦闘を得意とする。 術の基点となる錫杖は敵に突き刺して攻撃する武器としても使用される。 ・&bold(){&ruby(いかづち){雷}} 積怒の血鬼術。 手にした錫杖の石突から赤色と青色に光る[[強烈な電撃を放つことができる>雷属性/電気属性]]。 殺傷力はそこまで高くないようだが、炭治郎が一撃で気絶しかけているので常人相手なら瀕死には追い込まれるだろう。また電撃だけに命中すればほぼ確実に痺れて動きを遮られるし、回避も防御も困難と他の分裂体の中でも一際厄介な血鬼術である。 おまけに単純な全方位攻撃以外にも敵の頭上から雨のように電撃を降り注がせたり、敵単体へのピンポイント攻撃も可能。錫杖を突き刺せば対象に電撃を流し続けて痛めつけられるなど応用も利く。 自身と同じ細胞を持つ分裂体には電撃が流れず効果がないため味方に誤射してしまうこともないが、作中ではその特性を逆に防御手段として利用されたりもした。} 名前の由来は恐らく「積もり積もった怒り」を表す「積怒」から。 ***●&bold(){&color(#38761d,#b4a468){&ruby(からく){可楽}}} #center(){&bold(){&color(#38761d,#b4a468){楽しそうだのう。儂も仲間に入れてくれ!!}}} CV:[[石川界人]] 半天狗の切断された頭部から生まれた分裂体その2。 ヤツデの葉のような羽団扇を装備し、半裸の修験者のような服装という、いかにも天狗らしい姿をした鬼。 目の色と瞳は緑色で舌に&bold(){「楽」}の文字が刻まれている。 戯けた態度にニヤニヤと笑みを浮かべて戦いを楽しむ陽気な性格の戦闘狂。 一方で禰豆子との戦闘で団扇を使わずわざわざ力比べをする、かと思えば哀絶と戦う玄弥に興味を示すといった風に自身の楽しみを優先する傾向にあるため非常に飽きっぽく舐めプが目立つ。 加えて余裕がなくなると途端に冷静さを欠く姿も見せており、その都度積怒に呆れられ、時にはキレられている。 #openclose(show=戦闘能力){ 空喜同様肉弾戦を好むが、戦いでも遊びがちな性格が災いして逆転を許しやすいのがネック。 ・&bold(){暴風} 可楽の血鬼術。 手にしたヤツデの葉のような羽団扇を扇ぎ[[暴風を放つ>風属性/空気属性]]ことができる。 軽く扇ぐだけで建物の床をぶち抜けるし、人でも弾丸のごとく吹き飛ばす。 敵を問答無用で分散させたり戦いの邪魔になる障害物を吹き飛ばすことも可能。 羽団扇のサイズをある程度巨大化させることが可能で、羽団扇のサイズに応じて暴風の威力も上がる。 巨大化させた羽団扇が放つ本気の暴風の威力は屋敷の床をぶち抜き、そのまま相手を複数人纏めて風の圧力で圧し潰し、建造物を丸ごと崩壊させてしまうほど。 圧し潰す際は、羽団扇と同じ形状に地面が凹むのも特徴。 一方で千切れた可楽の腕を介すれば他人が羽団扇を扇いでも暴風を使えてしまう欠点を持つ。 } 名前の由来は恐らく「人の災いを楽しむこと」を表す「禍楽」の捩り。幸災楽禍。 ***●&bold(){&color(#FFCC33,#b4a468){&ruby(うろぎ){空喜}}} #center(){&bold(){&color(#FFCC33,#b4a468){震えるがいい 歓喜の血飛沫をもっと上げてみせろ!!}}} CV:武内駿輔 半天狗の分裂体その3。ほかの分裂隊の一人称はすべて「&bold(){儂}」だが、この「空喜」の一人称のみ&bold(){&color(#FFCC33,#b4a468){「俺」}}となっている。 背中から黄色がかった色の鷹に似た翼を生やし、両腕の肘から先と下半身が鳥類の足の様な鉤爪になっている半人半鳥の青年。目の色は黄色。 その表情は歓喜に満ちており、舌には&bold(){「喜」}の文字が刻まれている。 可楽同様に笑みを絶やさないポジティブな性格だが、分身の中では一際テンションが高く、笑顔で炭治郎を甚振って喜ぶなど気質は好戦的で残忍。 一方でこちらも喜びを最優先として動くため、己の不死性に胡座をかいたり最初から全速力を出さずジワジワ甚振るなど慢心する傾向も激しく、慢心と舐めプが災いして炭治郎に度々身体を斬られている。 #openclose(show=戦闘能力){ 専用の武器こそないが、巨大な翼で空中を自在に飛び回る飛行能力を持つのが最大の特色。 猛スピードで空を舞い、スピードを乗せた四肢の鋭い爪による攻撃を繰り出すヒットアンドアウェイ戦法を駆使して戦う戦術を取っている。 高速飛行と共に放つ爪は&bold(){&color(#FFCC33,#b4a468){「金剛石を砕く」}}と豪語する威力を備えているが、飛行能力を得た代償に体重は非常に軽い。 分裂体の中では唯一更に細分化された分裂体を生み出した鬼。何気に飛行能力を操った鬼は劇中では空喜のみであった。 ・&bold((){超音波} 空喜の血鬼術。 口から超音波による衝撃波を放つ能力。 直撃すれば鬼殺隊員すら大ダメージを負うほどの威力で、即死こそはしないが超音波の影響で動きが鈍ってしまう。 この超音波攻撃は空喜から細分化された分裂体も保有する。 } 名前の由来は恐らく「喜ぶかいのないことを喜ぶこと。ぬかよろこび」を表す「空喜び」。 ***●&bold(){&color(#0054A6,#b4a468){&ruby(あいぜつ){哀絶}}} #center(){&bold(){&color(#0054A6,#b4a468){即死できぬというのは哀しいのう}}} CV:斉藤壮馬 半天狗の分裂体その4。 ジャージのような暗い青色の作務衣を身にまとった哀愁漂う陰気な表情の鬼で、外見年齢は4人の中で最年少。 目の色は暗い青色で、舌の文字は&bold(){「哀」}。 身の丈以上もある十文字槍を武器としている。 哀しみ担当故かテンションの低い暗く淡々とした性格で、慢心の度合いは可楽や空喜と比べると低い。 #openclose(show=戦闘能力){ 十文字槍を駆使した槍術に長け、戦闘では淡々と急所を狙った攻撃を仕掛ける。 何気に「血鬼術に頼らず武器を用いた武術を主力とする」鬼は炭治郎の戦ってきた鬼の中では初。 室内や乱戦下でも問題なく槍を使いこなし的確に攻撃できる辺り技量は高い。 主な対戦相手が自己再生持ちの玄弥や禰豆子だったが故にあまり目立った活躍は無かったが、&bold(){普通の人間は自己再生など備えておらず、鬼の身体能力で何度も槍の刺突や打撃を叩き込まれれば普通は死ぬ}と考えれば弱いとは言い切れない。 ・&bold(){&ruby(げきるいしとつ){激涙刺突}} 槍の突きに合わせて、前方5方向目掛けて三又の槍を模した衝撃波を飛ばし射線上の物体を穿つ術。 通常の槍の間合い外の相手にも攻撃でき、木々を容易く粉砕し、直撃すれば人体に無数の丸い風穴を開ける威力を持つ。 何気に分裂体の中では初めて固有名詞の付いた血鬼術でもある。 } 名前の由来は恐らく「非常に悲しいこと」を表す「哀絶」。 ***●&bold(){&font(#f1c232,#a22041){&ruby(ぞうはくてん){憎珀天}}} #center(){&bold(){&font(#f1c232,#a22041){黙れあばずれが}} &bold(){&font(#f1c232,#a22041){儂に命令して良いのはこの世で[[御一方>鬼舞辻無惨]]のみぞ}}} CV:[[山寺宏一]] 炭治郎に頚を斬られかけ窮地に追い込まれた半天狗が生み出した新たな分身体。 積怒が残りの3鬼を取り込んだ結果生まれた分裂体で、その外見は10代半ばの少年並みと分裂体の中でもダントツの最年少。 だがその威圧感は上記の喜怒哀楽とは比べ物にならないほどに凶悪無比。 中華風の装いをしており、金色の肩当てを身につけて&bold(){「憎」}の文字が描かれた5つの太鼓を雷神のように背負い、両手には歪な独鈷のような物を握っている。 目は赤色で瞳の色は金色。血色のいい褐色気味の肌を持つ。 見かけに寄らず言動は不遜にして尊大。 苛烈かつ傲岸不遜な性格で、気に食わない存在に対して&bold(){&font(#f1c232,#a22041){「憎たらしい!」}}と強い憎悪と怒りを露わにする傾向にある。 また本体である半天狗を&bold(){&font(#f1c232,#a22041){「小さく弱き者」}}と定義して庇護対象として扱い、本体の存在を全肯定。 そして本体を攻撃する者やそれらの行為を等しく&bold(){&font(#f1c232,#a22041){「極悪人」「極悪非道」「鬼畜の所業」}}と見做し一方的に相手を加害者扱いして罵っている。 ここまで書くとあたかも弱いものを守る正義の味方と言わんばかりの言動だが、そもそも半天狗自身が上述の通り&bold(){二百以上の人間達を貪り食らってきた根っからの悪鬼}であり、その主張はあまりにも一方的で身勝手極まりない代物。 加えて他人に自身の行為や主張を批判されると&bold(){&font(#f1c232,#a22041){「儂のする事に何か不満でもあるのか 悪人共」}}と&bold(){&font(#ff0000){逆ギレして一切聞く耳を持たないクソコテ}}であり、半天狗が抱える精神の歪みと卑劣な思想、エゴイズムがそのまま形を成して具現化した鬼である。 アニメ版では台詞も増加。 &bold(){&font(#f1c232,#a22041){「儂が喰った人間共の中に貴様の身内でも居たのか?(そうでないのなら)貴様には関係なかろう」}}と炭治郎の糾弾にもまともに取り合わずただひたすらに自らを正当化する、無惨を彷彿とさせるエゴ丸出しの屁理屈を展開した。 担当声優の山寺氏は、半天狗の本体と分身体を全て演じられそうな声優としてファンや視聴者からのキャスト予想で度々名前が挙げられ、本人も作品への出演を熱望している事を公言していた。更に、今までに演じてきた役柄とは全く異なる、少年とも青年ともつかない独特な声質で演じたため、刀鍛冶の里編の第七話の放送中の時点で気付けた視聴者も少なく、EDのクレジットで出演を知って驚いた声も多かった模様。 #openclose(show=戦闘能力){ 背の太鼓を叩くことで地面から[[樹木を生み出し操る術>木属性/植物属性]]を利用した中〜遠距離戦タイプ。 地面から樹木の竜&bold(){「&ruby(トカゲ){石竜子}」}を生やして攻撃したり、樹木で繭を作り本体を匿ったりと、術は応用性にも優れる。 更に分裂体に注がれていたほぼ全てのリソースが集中しているためか、攻撃の規模も範囲も喜怒哀楽の分裂体とは比べ物にならないほど強大かつ広域。 ベースとなった鬼が積怒なためか、思考は冷静沈着で確実に相手を潰す戦術を好む。 炭治郎・禰豆子・玄弥の3人を単独で圧倒するのはもとより、痣を発現した甘露寺とも互角に渡り合える高い戦闘能力を誇る。 甘露寺を足止めしている間に下記の恨の鬼に人間の血肉を補給させ、それによって痣の効果が切れるまで粘る計算であった。 一方で攻撃が苛烈な反面燃費も悪いようで、憎珀天が長時間暴れるほど後述の恨の鬼に回るエネルギーが滞り、恨の鬼の再生力が低下する弊害も生まれた。 ・&bold(){&ruby(トカゲ){石竜子}} 憎珀天の戦闘の基点。樹木で出来た蛇か蜥蜴のような5匹の竜。 首は約66尺(20メートル)まで伸び、口からそれぞれ喜怒哀楽の鬼が操っていた雷撃、風圧による押し潰し、超音波、激涙刺突の4種の術を&bold(){威力・規模共に強化した状態で放つ。} 近接戦でも噛み付きで敵の肉体を抉り、飲み込めば口の中で圧殺するなど近接戦にも強く、日輪刀で破壊されても瞬く間に再生する。 また、敵が66尺以上離れた場合は口からマトリョシカのように石竜子の頭を連続で伸ばすことで射程外の敵も捉えて引き寄せられる。アニメではショットガンの銃撃による破損程度であれば瞬時に再生・復元しても見せていた。 ただし石竜子は憎珀天が背中の太鼓を叩いて操作するため、自動で動かしたり出来ないのが唯一の欠点。 ・&bold(){&ruby(きょうめいらいさつ){狂鳴雷殺}} 2匹の石竜子の口から雷撃と超音波攻撃を同時に放ち、敵の頭上から広範囲を攻撃する。 ・&bold(){&ruby(むけんごうじゅ){無間業樹}} 背中の太鼓を乱打して枝が小さな石竜子の頭となった多頭の石竜子を無数に形成。広範囲を一気に攻撃する技。 ・&bold(){&ruby(きょうあつめいは){狂圧鳴波}} 空喜と同じく、憎珀天自身の口から放つ超強力な音波攻撃。 威力は空喜以上で、まともに喰らうと並の剣士なら&bold(){身体が原型を留めない肉塊と化す}らしいが、甘露寺の場合特異体質故に全身がボロボロになって気絶する程度で収まった。 石竜子を介さず使えるため、頸を斬るため間合いを詰めた鬼狩りに対する超至近距離からの奇襲の一撃としても有効。 ・&bold(){樹木の玉(仮称)} 半天狗本体が引きこもっていた登頂部が玉状になった背の高い樹木。玉の中は空洞になっており半天狗本体が引き篭もることが可能。 石竜子程ではないが枝を鞭のように動かして樹を登る敵を迎撃できる。 この樹木が半天狗本体を覆い隠し憎珀天が守護に回った結果、鬼殺隊はタワーディフェンスゲーを強いられることに。 &bold(){なお半天狗自身はこの樹に炭治郎、玄弥、禰豆子が登り始めた段階で一目散に樹から脱出して脇目も振らず逃走した。} アニメではこの樹木そのものが地面を滑るように根元から動き回って距離を話そうとする描写が追加された。 } 名前の由来は不明。 護法善神や四天王に代表される仏教の神様の名前がモチーフと思われる。 ***●&bold(){&color(#b4a468,#000000){&ruby(こん){恨}の鬼}} #center(){&bold(){&color(#b4a468,#000000){弱い者いじめをォ するなあああああ!!!}}} CV:古川登志夫 土壇場になって再び具現化させたこれにて&b(){通算6体目}となる分身体。 舌の文字は&bold(){「恨」}。 外見は半天狗本体とほぼ同一だが、&b(){身の丈が2m以上で筋肉質かつ屈強な巨体}という姿をしており、まさに御伽噺の鬼を彷彿とさせる姿。 憎珀天が決着をつけられなかったことで急遽生み出された分身体であるため、あちらほど強力ではない。 凶悪な自身の外見を棚上げして自身への攻撃を&bold(){&color(#b4a468,#000000){「弱い者いじめ」}}呼ばわりした挙句逆ギレしながら炭治郎の頭を握り潰そうとし、人間を食いもの呼ばわりして襲う身勝手さなど、半天狗の本性が剥き出しになった分身体。 なので恨の鬼の糾弾は案の定玄弥に&color(purple){&bold(){「テメェの理屈は全部クソなんだよボケ野郎が」}}と一蹴された。 一方で冷静に戦況を判断し、確実に人間を食って消耗したパワーを回復してから炭治郎を確実に殺そうと考えるなど、思考回路は慎重派。 個体特有の血鬼術は不発に終わり披露しなかったが、分身体ゆえに頚を斬り落とされても死なず、頚のない状態でも動けるという特徴はそのまま。 アニメでは戦闘描写が盛られ、空喜や憎珀天のように超音波を放って攻撃していた。ただし威力は憎珀天ほどではない。 その実態は&bold(){&color(red){本体の死を偽装しながら心臓に本体を匿う隠れ蓑の役割を与えられた分身}}であり、一時は自身が本体であると炭治郎達に誤認させて、頚を斬り落とし勝利したと思い込ませた隙に本体のエネルギー補給のため人間を捕食しようと目論んだ。 同時に身体自体が日光を遮る繭のような役目も果たすため、直射日光を浴びても本体には暫くは殆ど影響が生じず動くことが可能。 半天狗なりに編み出した&bold(){「日光への対抗手段の1つ」}とも言える。 *◆劇中での行動 無限城での会合にて他の上弦達と共に初登場。 しかし113年ぶりに顔を合わせるなりいがみ合う他の面々と違い、&s(){地味に玉壺をdisりながらも}ろくに会話もせず終始怯えており、怒る無惨に対しても平伏しながら許しを乞うていた。 その後無惨の指示を受け、[[玉壺>玉壺(鬼滅の刃)]]が手に入れた&bold(){「刀鍛冶の里の在り処の情報」}を元に玉壺と共に里に侵入。 「ぬらり」と気配を隠し、涙を流して這い蹲りながら里を徘徊する中、偶然里の屋敷の部屋の襖を開けた瞬間竈門兄妹と時透にばったり遭遇。 普段から目を裏返して行動していたこともあり、半天狗側はばったり遭遇した鬼殺隊に気づいていないというコントめいた状況に陥るも、3人の連続攻撃を泣き叫びながらのらりくらりと躱す芸当を披露。 しかし、鬼殺隊を目前にしても徹頭徹尾怯えっぱなしな戦闘意欲の極端な低さや普段のネガティブさ%%と貧弱そうなビジュアルと地味な見た目%%故に上弦らしい強大さが全く感じられず、あっさり頚を斬り落とされてしまう。 これで終わり、何てことはなく…… #center(){#bold(){&color(#b4a468,#000000){ヒィィィ!斬られたああ} ――上弦は頸を斬っても死なない場合がある。妓夫太郎や堕姫のように何らかの条件が付いたり―― &font(#660000){時透君 油断しないで!} &font(#40e0d0){!} &font(#ff0000,20){メキ} &color(#38761d,#b4a468){カカカッ!} &color(#38761d,#b4a468){楽しいのう 豆粒が遠くまでよく飛んだ} &color(#38761d,#b4a468){なあ積怒} &color(#a22041,#b4a468){何も楽しくはない 儂はただひたすら腹立たしい} &color(#a22041,#b4a468){可楽…お前と混ざっていたことも} &color(#FFCC33,#b4a468){喜ばしいのう 分かれるのは久方振りじゃ!} &color(#0054A6,#b4a468){哀しい程弱い} }} 頚を斬り落とされた事で可楽と積怒に分裂。分離前の弱そうな態度とは打って変わって血鬼術により鬼殺隊を迎撃する。 更に可楽の暴風により竈門兄妹と時透を分断させることに成功。 そして玄弥の奇襲すらも敢えて受け、挑発することで己への攻撃を誘い、積怒と可楽の頚が両断。 空喜と哀絶に再分裂し、4人がかりで鬼殺隊への攻撃を開始。 空喜は炭治郎を高空に連れ去り、玄弥と禰豆子も残り3人を相手にする。 炭治郎は空喜に対処し始めるも、玄弥と禰豆子は頭数が足りず、積怒の雷撃により事あるごとに反撃のチャンスを潰され、2人とも劣勢を強いられていく。 炭治郎も空喜の[[飛行能力]]を利用して禰豆子側に合流することに成功するも劣勢は変わらず、可楽の暴風の直撃で圧し潰されて竈門兄妹は完全に気絶。 可楽の突風により建造物を破壊、確実に追い詰められるものの、禰豆子が自身の血を刀に与えたことで、炭治郎の刀が赤く燃える赫色の刀&font(#ff0000,b){「爆血刀」}へと変貌。 両者の戦いは新たな段階にもつれ込んでいく。 **炭治郎の覚醒、後半戦開始 爆血刀を発現させる炭治郎[[ヒノカミ神楽]]により、再生自体が阻害されたことで分身体の余裕は完全に喪失。 4体全員の頚と舌が断たれた状態になる。 しかしそれでも全員が死なないためこれらが本体ではないと勘付かれる。 しかも可楽が放った突風により里を覆っていた硫黄の臭いが飛び、5体目の匂い、即ち本体の居場所が意図せず露見する。 己の弱点に繋がる存在を知られたことで分裂体の攻撃は苛烈さを増し、炭治郎と禰豆子は喜怒哀楽を抑えることで精一杯に。 結果、手の空いた玄弥が本体を探す。炭治郎のサポートを受けて姿の見えない半天狗を必死に探す玄弥だが…… #center(){#bold(){ &color(purple){術か!?また何かの術で見えねぇのか!?くそっ!!くそっ!!くそっ!!どこだ!!どこだっ!!!} &color(purple){どこっ…} &size(7){&color(#b4a468,#000000){ヒィィ}} &big(){&big(){&color(purple){ちっさ!!!}}} &size(7){&color(#b4a468,#000000){ヒィィ!}} &color(purple){小さすぎだろ 本体こいつか? こいつが!?} }} ふと目線をそらしたことで遂に半天狗を発見。 しかし驚異的な頚の硬さで攻撃は通じず、分身体の怒涛の攻撃をいなしながら炭治郎が爆血刀で本体の首を切ろうと試みる。 遂に半天狗の悲鳴が木霊し切れるかと思いきや、恐怖の叫びと感情により分裂体は更に変質。 分身体の4体が合体して憎珀天へと進化を遂げると、爆血刀の斬撃をもってしても切断できず動きが鈍ってしまった炭治郎を、追い払い、本体を守りつつ攻撃を仕掛ける。 #center(){&bold(){&font(#f1c232,#a22041){弱き者をいたぶる鬼畜}} &bold(){&font(#f1c232,#a22041){不快 不愉快 極まれり}} &big(){&big(){&bold(){&font(#f1c232,#a22041){極悪人共めが}}}} &size(7){&bold(){&color(#b4a468,#000000){ひぃぃぃ}}} &font(#660000,b){(六体目…!! さらに出て来た!!もういい加減にしてくれ!!)}} 炭治郎を戦慄させると同時に心底辟易させながら、憎珀天は炭治郎達鬼殺隊を悪人と断じて威圧と怒りをぶつけていく。 #center(){&font(#660000,b){ど……どう して} &font(#660000,b){どうして俺たちが 悪人…なんだ?} &bold(){&font(#f1c232,#a22041){「弱き者」をいたぶるからよ のう}} &bold(){&font(#f1c232,#a22041){先ほど貴様らは手のひらに乗るような「小さく弱き者」を斬ろうとした}} &bold(){&font(#f1c232,#a22041){なんという極悪非道 これはもう鬼畜の所業だ}} &font(#660000,b){小さく弱き者?誰が…誰がだ ふざけるな} &font(#660000,b){お前たちのこの匂い…血の匂い!!喰った人間の数は百や二百じゃないだろう!!} &font(#660000,b){その人たちがお前に何をした?その全員が 命をもって償わなければならないことをしたのか!?} &font(#660000,b){大勢の人を殺して喰っておいて 被害者ぶるのはやめろ!!} &font(#660000,b){捻じ曲がった根性だ 絶対に許さない} &big(){&big(){&font(#660000,b){悪鬼め…!!お前の頚は俺が斬る!!}}}} #openclose(show=アニメでの追加台詞){ #center(){&bold(){&font(#f1c232,#a22041){言うことはそれだけか?}} &bold(){&font(#f1c232,#a22041){儂が食った人間どもに貴様の身内でもいたのか?}} &font(#660000,b){ッ……いや……} &bold(){&font(#f1c232,#a22041){では貴様に関係なかろう}} &font(#660000,b){関係あるとかないとかじゃない!そのような人を!} &font(#660000,b){この後同じような思いをする人を!俺はこれ以上出させない!!} &bold(){&font(#f1c232,#a22041){そいつらとも貴様は関係なかろう}} &font(#660000,b){人が人を助けることに何の理由がいる!?そんなことも分からないお前の方こそ鬼畜だろう!!!} &bold(){&font(#f1c232,#a22041){……(歯ぎしり)}}} } 憎珀天ひいては半天狗と交戦するものの、炭治郎、玄弥、禰豆子では憎珀天の怒涛の猛攻を捌き切れず窮地に陥る。 そこに恋柱・[[甘露寺蜜璃]]が戦場に参戦。 憎珀天が本体ではないことで隙をつかれ、反撃を受けるものの、炭治郎達の必死の援護により生存。 炭治郎達の奮闘と覚悟を受けて奮起し、痣を発現させた甘露寺の猛攻に憎珀天は完全に足止めされ、その間に炭治郎たちは本体を追う。 半天狗本体の足の速さに追いつくべく、炭治郎は善逸の雷の呼吸の加速方法をふと記憶から呼び覚まし、霹靂一閃の超加速を疑似再現し、半天狗の頚に食い込ませることに成功。 #center(){&size(7){&bold(){&color(#b4a468,#000000){お前はああ 儂がああああ 可哀想だとは}}} &big(){&big(){&bold(){&color(#b4a468,#000000){思わんのかァァァァア!!!}}}} &big(){&big(){&bold(){&color(#b4a468,#000000){弱い者いじめをォ するなああああ!!!}}}}} しかし半天狗は&b(){土壇場になって急激に巨大化}。 &b(){「弱い者」には到底見えない屈強かつ巨大な鬼}へと変貌を遂げた半天狗は炭治郎の頭蓋を捕らえ、そのまま握り潰さんと攻め立てるが、追いついた玄弥に両腕を引き千切られ失敗。 直後に禰豆子の爆血で全身を焼かれ、さらに足場が崩れ炭治郎諸共崖下に転落してしまう。 崖から落ちても平然と立ち上がり、消耗したエネルギーを補うため逃げ遅れた里の人間を捕食しようとする半天狗。 同じくダメージから復帰し追撃せんとした炭治郎の前に飛び込んできたのは、時透が投げ渡した、鋼鐵塚の研いでいたあの日輪刀であった。 #center(){&font(#40e0d0,b){炭治郎それを使え!!夜明けが近い!!逃げられるぞ!} &s(){「返せ ふざけるな殺すぞ使うな まだ第一段階までしか研いでないんだ返せ くそガキ!!」}} 時透への感謝と共に再加速し一瞬で間合いを詰めると新技・円舞一閃により見事半天狗の頚を両断。 ついに長い闘いに終止符を打った…かに見えた。 **死闘決着 全身疲労困憊で倒れかける炭治郎だが、その目に飛び込んだのは&b(){頚を失っても動き続ける半天狗の姿。} 残った頭から見える舌の文字が「恨」であったことから、必死の思いで倒した半天狗すら偽物だったという事実に動揺する炭治郎だが、無情にも遂に夜明けとなり陽光が差し込むことに。 咄嗟に禰豆子を庇う炭治郎だが、&b(){庇ったままでは半天狗の追撃は不可能、しかし今戦える人間は誰も距離が遠すぎて半天狗が人を喰らう事を阻止できない}という危機的状況下に陥る。 禰豆子も刻一刻と日光に焼かれ始め、&font(#ff0000,b){「民の命」か「妹の命」かという究極の二者択一}を迫られる炭治郎。 [[その時、禰豆子は己が日光に焼かれることも構わず、兄を半天狗めがけ投げ飛ばした。>自己犠牲]] 笑顔で送り出された炭治郎はついに決意を固め、涙ながらに恨の鬼の心臓に隠れ潜む半天狗本体を探り当てる。 #center(){#bold(){ &font(#660000,24){(今度こそお終いだ 卑怯者)} &font(#660000,24){(悪鬼!!)} &font(#660000,24){命をもって 罪を償え!!!} ――手が悪いと申すか!!ならば その両腕を斬り落とす!!―― ――貴様が何と言い逃れようと事実は変わらぬ 口封じした所で無駄だ―― ――その薄汚い命をもって 罪を償う時が必ずくる―― &color(#b4a468,#000000){(なんじゃこれは)} &color(#b4a468,#000000){(人間の頃の儂か? これは……)}((アニメ版では、「何故今になって……」という台詞が追加)) &color(#b4a468,#000000){(走馬灯か)}}} 憤怒の形相と共に放った怒りの斬撃が人々を捕らえていた両腕を切断し、そのまま恨の鬼の肉体諸共半天狗本体の頚を両断。 今際の際に甦った記憶によって&bold(){己の犯した罪の全てを突き付けられ}、恨の鬼の体内に隠れ潜んでいたが故に&bold(){これまでのように誰かに言い訳や責任転嫁することも逃げることもできず}、半天狗は&bold(){&font(#ff0000){陽光の下に斬首された。}} アニメ版ではやや描写が変化し、恨の鬼を両断した際に半天狗本体が放り出され、そこからの追撃という形で頚に刃が直撃 ((この関係で走馬灯が過ぎるのが頚に斬撃が直撃する寸前となっている。)) 。双方の絶叫と共に頚が刎ねられた。 残る恨の鬼や憎珀天も本体の絶命に連動して肉体が塵に還り完全に消滅したことで戦いは完全に終結することになる。 それは遥か昔に奉行が語った、卑劣な極悪人への因果応報の裁きがようやく下された瞬間であった。 *◆無惨様の総評 #center(){&font(#9900ff,b){ついに太陽を克服する者が現れた…!!よくやった半天狗!!}} &font(#ff0000,b){まさかの罵倒・酷評一切なしの大絶賛。} 連載開始から半天狗討伐まで127話が経過しているが、これほどの称賛は今回が初となる。 戦果的には里に人的被害を殆ど及ぼさず((その辺はそもそも言い出しっぺの玉壺にでも任せる段取りだったのであろうか。))、柱や一般隊員である炭治郎や玄弥も殺害するに至らないなど上弦という触れ込みの割に良い戦果を得られなかった半天狗であるが、死の間際に朝日に照らされても死なない禰豆子の姿を目撃していたようで、半天狗の視界を通じて無惨様も禰豆子の存在を確認。&font(#ff0000,b){この情報が半天狗の“戦果”}という形となった。 無惨からしてみれば&bold(){「太陽克服の手掛かり>【越えられない壁】>鬼殺隊抹殺」}という認識のようだ。%%その辺りの事一切無しで帰還してたらこいつにどんな表情や対応してたのか%% ちなみに平時の評価は「&bold(){普通}」「&bold(){たまにうざく感じる}が許容範囲内」と意外にも低くはない。少なくとも童磨よりは評価されている模様。 性格については若干鼻につくが、命令に対し成果を出そうとしてくるように無惨に対しては忠実であるからだろうか。 *◆強さについて 長い闘いとなった半天狗戦であるが、何だかんだで&bold(){「強い印象がない」「妓夫太郎兄妹の方が強そう」}という意見もある。 今回の戦いの勝利の要因を振り返ると -優れた嗅覚による探知とヒノカミ神楽の呼吸による斬撃で半天狗の再生を阻め、そして本体を斬る事に成功した炭治郎 -鬼の再生力によって喜怒哀楽の幾度も迫る猛攻を阻むタンクとして機能した玄弥と禰豆子 -憎珀天の広範囲攻撃を捌き切り、最大の妨害を単身で抑えこんだ甘露寺 -もう一方の上弦である玉壺を単独撃破し、最後の最後で&s(){鋼鐵塚から研ぎ中の刀を奪い取り}炭治郎に武器を投げ渡すことに成功した時透のファインプレー -炭治郎に&s(){三途の川が見える程の}厳しい修行を課しパワーアップさせた事に加え、時透の窮地を救い間接的に炭治郎へのサポートを成立させた小鉄 -玉壺にいくら妨害されても刀を研ぐ事を決して止めなかった鋼鐵塚 -里に来る前に雷の呼吸の極意を炭治郎に教えていた善逸 と今回も複数の要因が上手く絡み合って勝ち取った勝利であった。 特に玉壺が痣を発現した無一郎に瞬殺された一方、半天狗は憎珀天に痣持ちの甘露寺を足止めさせつつ本体の防御と血肉の補充に向けた別行動をとれるというしぶとさ。 今回に関しては上弦の陸戦よりも運要素が非常に強く絡んでいた戦いであり、もしこれらのタイミングが掛け違っていた場合炭治郎達が敗北していたことは想像に難くない。 何だかんだで厄介さという一点で妓夫太郎や玉壺とは比べ物にならない怪物であり、上弦の肆の称号を冠するに相応しい鬼だったと言える。 にもかかわらず妓夫太郎に印象で劣るという意見があるのは、甘露寺が[[宇髄>宇髄天元]]と違いエースアタッカーではなく裏方役であった事もあるかもしれない。 また他の上弦が油断や慢心から決定的な勝機を逃すことが多いのに対し、半天狗は身の安全を確保しつつ確実に勝利することを最優先にしているためそういった失点が殆どない(分身体の可楽と空喜はともかく)。 *◆余談 半天狗の分裂体は上記の通り、現代ではほとんど使われないものの全て意味のある単語になっている。 初登場時、「割り切れぬ数字、不吉な丁、奇数!!」と言っているが、丁は偶数を意味するので間違っている。玉壺をこき下ろしておきながら結局自分も正しく数を数えられていないという[[ブーメラン]]になってしまった。 単行本でも直っていないが、アニメでは半に修正された(後に電子書籍版でも修正された)。 なお&bold(){&font(#ff0000){作中上位に位置する強敵の癖に見開き2ページだけで全てが説明可能な薄っぺらすぎる過去回想}}を披露した半天狗であるが、 &bold(){「色んな過去を継ぎ接ぎして見開き2ページに納める」}という演出が応用性高すぎたのか、一部で半天狗の回想が&bold(){[[「コラ素材として非常に優秀」>コラ画像]]}という%%碌でもない%%意外な高評価を残す結果を残す。 コラ抜きにしても、漫画という媒体の特性を最大限に利用した演出であることから、[[アニメ化]]の際にどうなるのかを気にする声も多々上がった。((そして、いざ公開されたアニメ版では、流石に描写的には普通の過去回想のようになっていたが、目が見えているという糾弾の際に半天狗が目を見開く=盲目が嘘だということが確定したり、奉行と炭治郎の言葉が重なる演出がなされたりという描写がなされ、こちらも高い評価。)) そしてしばらくしての無限城最終決戦では、黒死牟との戦いで鬼化した玄弥が銃弾を撃ち込んだ傷から樹木を生やして動きを阻害する血鬼術を発動させたことで&bold(){一部でネタキャラとしての人気が再燃。} ・&bold(){玄弥が黒死牟に一矢報いれたのは半天狗のおかげ} ・&bold(){黒死牟を倒せたのは半天狗のおかげ} ・&bold(){鬼殺隊の協力者面する半天狗概念} ・&bold(){玄弥に味方面して禰󠄀豆子ポジに居座ろうとする半天狗概念} などの&s(){図々しい}ネタやコラが発生する羽目になった。 無限城決戦前に倒されたが、無限城内で戦っていた場合、さらに攻略が厄介になっていた。 というのも本体が極小である上に、自在にあちこちにワープさせることができるため、本体の追跡が困難。 下手をすれば本体が外に逃げて城内の人員では攻略不可能になっていた可能性があり、無限城決戦前に倒せたことが無惨の攻略に繋がったと言える。 ちなみに、今回の戦いではかまぼこ隊のうち炭治郎だけが交戦することとなったが、もしもかまぼこ隊総出で半天狗と戦えていたら、&bold(){もっと有利に戦局を進められた可能性は高い}と思われる。 まず、炭治郎・善逸・伊之助の三名はそれぞれが視覚に頼らない特異な知覚能力を有している為、それを用いれば逃げ隠れする小さな本体を見失う事なく捕捉・追跡しやすくなる。 それに加えて、善逸ならば逃げ足の速い本体を『霹靂一閃』の超スピードで追撃して足止めする事が可能であり、 更に硬い頸の攻略に関しても、『乱杭噛み』などの刃こぼれした日輪刀を活かした硬いものに特効を持つ技を会得している伊之助、身体能力が大幅に向上する痣者かつ身体活性に特に優れたヒノカミ神楽を持つ炭治郎など、攻略手段が複数存在している。 また、分身体らによる連携・多方向攻撃も、身体が柔軟で殺気に鋭敏な伊之助・連続で複数の方向に『霹靂一閃』を放つことのできる善逸・そもそも防御の剣である水の呼吸を修めた炭治郎と、多方向からの攻撃に対して全員が一定以上の対応・迎撃能力を備えている為、三人に攻撃が分散すればダメージを抑えやすくなる。 以上のように、魘夢の例ほどでは無いにせよ、それでも&bold(){中々のメタユニットぶり}である。無論それだけで勝てるほど上弦は容易い相手ではないのは事実だが、今回の戦いで共闘できなかったのは惜しまれるばかりである。 ちなみに、かつて半天狗を裁いた奉行は出番にして僅か1ページ5コマでありながら、その毅然とした人間性から地味に読者人気が高く、第2回人気投票では&bold(){38位}という大健闘であった。 ……半天狗はって?&bold(){62位}でしたが? #center(){&bold(){&color(#b4a468,#000000){恐ろしい 恐ろしい しばらく会わぬ内にアニヲタは数も数えられなくなっておる}} &bold(){&color(#b4a468,#000000){追記・修正したのは百十三年振りじゃ}}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,66) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }