軍の高官(鋼の錬金術師)

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軍の高官(鋼の錬金術師) - (2025/06/05 (木) 00:27:16) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2020/07/05 Sun 00:08:11
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 16 分で読めます

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軍の高官([[鋼の錬金術師]])とは、[[漫画]]『[[鋼の錬金術師]]』において[[アメストリス>アメストリス(鋼の錬金術師)]]軍の上層部に所属する、将官以上の軍人達である。
ここでは&ruby(セントラル){中央}の大総統府に所属する、「ある共通点」を持つ高官のみを指し、東方軍など各方面の司令官などは除外する。


*【概要】
序列としては大総統である[[キング・ブラッドレイ]]の次に位置するものの、独裁国家であり、さらにブラッドレイ自身に強いカリスマとリーダーシップもあるため、彼に対して意見する権力などはない。
立場としては皇帝である大総統の意志を忠実に実行する高級官僚のようなもので、これに対して各方面の司令官は封建諸侯のような立場と言える。

以下[[ネタバレ]]


























#center(){&bold(){へぇ…}

&bold(){一般人を犠牲にしてあんたら高官が不老不死を得て世界を統一する……ねぇ}}

「ある共通点」とは、ブラッドレイがホムンクルスであり、「[[お父様>お父様(鋼の錬金術師)]]」の部下であるという事実を知ったうえで従っているということ。
アメストリスがお父様の野望を実現するために作られた国家であることも、お父様の最終目的も知らされている。
というより、お父様によって不老不死を与えられることを条件に軍の兵士たちも国民も欺いている。
お父様との戦いが[[ゾルフ・J・キンブリー]]によって「人間と新たな人間と名乗るホムンクルスとの勝負」と表現されている以上、
そのお父様に付いているこの高官たちは「売国奴」というよりは&bold(){「人類の裏切り者」}と言った方が正確だろう。

軍の兵士や将校たち、あるいはホムンクルスたちも各々の想いや信念を抱えていることが描かれているのに対して、
この高官たちは不死への欲望から兵士や国民を犠牲にして恥じない、純然たる悪役という立ち位置にいる。

余談だが、[[旧アニメ>鋼の錬金術師(2003)]]ではホムンクルスの造物主である「お父様」の代わりに&bold(){[[ダンテ>ライラ(鋼の錬金術師)]]}という&s(){色狂いのクソババア}悪女がいるのだが、
原作/FA/実写映画版においてはこの軍の高官たちがダンテに非常に近い立ち位置にいる。


*【個別概要】
○&bold(){レイブン中将}

CV:宝亀克寿
演:大和田伸也(実写映画版『最後の錬成』)

#center(){&bold(){さぁ、早くこの穴を塞いでくれ。ブリッグズの諸君よ。君達は秘密を分けあった…同志だ}}

[[褐色肌>褐色男(属性)]]に[[髭面>ヒゲ]]の初老の男。いつもニコニコと[[笑顔]]を浮かべ、「がははは」という笑い声が特徴的な豪快な人物。
気さくな大人を装っているが、実際には狭量かつ小心で、人使いも荒い。普段は柔和な笑顔を浮かべているものの、時折針のように鋭い目つきを見せる。
ブラッドレイがホムンクルスだと知り、軍高官に味方を得ようとする[[ロイ・マスタング]]の前に現れ、
その鷹揚な態度で彼に「信頼できるかも」と思わせたものの、その直後にブラッドレイ本人の前に彼を案内し、本性を現した。

その後、[[エドワード・エルリック]](以下、エド)とキンブリーを追うようにブリッグズに現れ、
司令官の[[オリヴィエ・ミラ・アームストロング]]もろとも北方軍を取り込もうとする。
その際、ことあるごとにオリヴィエにボディタッチをしようとするなど、品性下劣な態度を見せつけてオリヴィエを&font(b,#0000ff){「ぶった斬ってしまいたい!!!!!」}と激昂させている。

お父様による国土錬成陣を作成中の[[スロウス>スロウス(鋼の錬金術師)]]が北方軍と交戦して捕獲されたことを知り、
大総統の権力を背後にしてオリヴィエにスロウスを地下に戻して穴を[[コンクリート]]で塞ぐことを強要。
その際、&bold(){穴の奥に北方軍の先遣隊がいることも知ってのうえで、彼らを生き埋めにしろと命じた}。

オリヴィエがその言葉に従ったのを見て、オリヴィエと北方軍もまた自分たちの配下になったと確信するが、
それは一時凌ぎのカモフラージュに過ぎず、工事の最中にオリヴィエに不意打ちで腕を刺され、

#center(){
&bold(){&font(#0000ff){言ったでしょう 新たなイスなど不要と}}

&bold(){&font(#0000ff){その腐りきった尻を乗せている貴様の席をとっとと空けろ}}

&bold(){&font(#0000ff){老害!!!}}
}

という啖呵とともに真っ向両断され、[[コンクリート]]の中に叩き込まれて文字通り「礎」となった。
オリヴィエが斬殺した後、&bold(){部下がガッツポーズをする}カットがある辺り、相当忌み嫌われていたことがわかる。

一方でオリヴィエに突然刺された直後、反射的に自らの拳銃を取り出して反撃しようとするなど軍人らしい気骨も失ってはおらず、
オリヴィエからも冥土への土産として&bold(){&font(#0000ff){「老いとは本当に恐ろしいものですね レイブン中将 貴方も昔は本気でこの国を想う若く気高い軍人であったでしょうに」}}という言葉を贈られている。

東方司令部の[[グラマン中将>グラマン(鋼の錬金術師)]]とも旧知の仲で、彼にも不死を餌に勧誘したが、一蹴された。
グラマンも、真っ当な軍人だったレイブンが堕ちてしまったことに思う所があったのかも知れない……


○&bold(){ガードナー中将}

CV:糸博

#center(){&bold(){では『人を作るな』は? なぜ人を作る事を禁止している?}}

痩せぎすの細面に眼鏡をかけた、学者のような雰囲気の初老の男。
ブラッドレイと取引し、ブリッグズの指揮権と引き換えに中央軍に席を得たオリヴィエに、ホムンクルス側が密かに開発している人形兵の存在を教えた。

第19巻末の次回予告に冒頭の台詞とともに登場し、[[国家錬金術師]]の三大制限&bold(){「金を作るな」「人を作るな」「軍に逆らうな」}の理由をオリヴィエを通して読者に教えるという重要な役割を果たす。
ちなみに内容は「軍に逆らうな」は言わずもがな、「金を作るな」は経済の混乱を避けるため((ユースウェル炭鉱でエドがやってたアレ、もしちゃんと元に戻してなかったらインフレでえらい事になります。ちなみに[[空想科学読本]]シリーズでの検証は別ベクトルでえらい事になってるとのこと。))。
「人を作るな」の真実は「[[個人が強力な軍隊を持たないようにするため>クローントルーパー(STAR WARS)]]」、つまり&bold(){人造技術を軍上層部が独占するため}という、あまりにも身もふたもない理由であった。
無数に吊り下げられる人形兵をバックに佇むガードナーの場面は鬼気迫る迫力で、まさに軍上層部の闇といった雰囲気がある。
彼はレイブンやクレミンのようにあからさまに傲慢な態度こそ見せないものの、
「戦場は(人形兵の動力にするための)大量の魂を手に入れる猟場となるのだよ」と嘯くなど、残忍さでは引けを取らない。

その後、後述のフォックスとともにオリヴィエを見張っていたものの、オリヴィエがフォックスの腕を切り裂いた瞬間、
彼がオリヴィエに突きつけていた拳銃を向けられて自分の銃を抜くことすらできず、そのままあっさりと眉間を撃たれて殺された。


○&bold(){クレミン准将}

CV:勝沼紀義

#center(){&bold(){貴様ら下の者は知らんでいい。さっさと行け}}

褐色の肌に禿頭の男。どこかモアイ像を思わせる、厚ぼったい唇と瞼が特徴の、典型的な部下を虐げる悪徳上官。
高官たちの中でも一際高圧的で、ことあるごとに部下に怒鳴り散らすなど、とにかく横暴。
一番現実にいてほしくない、しかし残念ながらどこの会社にもいそうなタイプの[[クソ上司>レッド総帥]]である。

セントラルにおける中央軍の実質的な指揮官でもあるようで、「約束の日」を前に決起したマスタングと、互いに部隊を率いてセントラルで交戦する。
その際、マスタングがブラッドレイ夫人を[[人質]]にしたことを知りながらも&bold(){「大佐の部下ともども夫人には消えてもらえ」}と即座に見捨てるなど、
&bold(){ブラッドレイに対してすら人間的な感情をかけらも抱いていない}ことがうかがえる((というより、後のエジソンの台詞からもわかるように、ホムンクルス側の高官達が真に服従しているのはあくまでお父様であり、総統のはずのブラッドレイのことは内心で道具としか思っていなかったと思われる。))。
この態度が最初は決起したマスタングを恐れていた夫人をマスタングに協力させる切っ掛けともなってしまった。

マスタング側にブリッグズ兵が加勢し、さらに人形兵の暴走が始まると戦況は膠着状態に陥るが、[[ラジオ]]・キャピタルの放送で夫人が中央兵の殺意を証言し、
ハイマンス・ブレダが「上層部にブラッドレイを排除しようとする一派がいる」と宣言したことで、クレミンは不利な立場に陥る。
ブリッグズの[[戦車]]も現れて戦闘そのものも劣勢となると、逆上したクレミンはついに&bold(){住民ごと}砲撃を命じようとするものの、
直後に作戦本部に乱入したバッカニアに捕縛された。

その後、お父様による国土錬成陣の発動が近づくと、自分を捕らえているブリッグズ兵達に&bold(){「早く錬成陣の中心へ行くんだ! ここではだめだ!」}と、
椅子に縛られたまま必死に足掻き、[[死]]への恐怖に怯えながら魂を奪い取られた。
その直後に[[ヴァン・ホーエンハイム>ヴァン・ホーエンハイム(鋼の錬金術師)]]の策によってアメストリス人の魂が返還されると、クレミンもまた&bold(){「……生きてる」}と涙と涎を垂れ流しながら生の実感を味わった。
何だかんだで最も目立った高官だと言えるだろう。

戦後、&bold(){「悪しき錬金術の大実験を企てた軍上層部の暴走を防ぐためにマスタングとオリヴィエが決起し、ブラッドレイと[[セリム>セリム・ブラッドレイ]]は混乱のどさくさで死亡した」}というシナリオをスムーズに動かすため生き残ったエジソンと共に拘束・連行された。


○&bold(){フォックス}

#center(){&bold(){調子に乗るな女郎! 貴様らブリッグズの山猿どもなどひねりつぶして──}}

CV:ふくまつ進紗

黒髪の坊主頭に鋭い視線と口髭の男。大総統府のブラッドレイとお父様不在の会議室で、ガードナーとともにオリヴィエを見張っていた。
&bold(){「まだマスタングは捕まらんのか 何をやっとるのだクレミン准将は」}と自分は指一本動かそうともしないで、働いているクレミンにケチを付けていた。
笑顔で挑発を続けるオリヴィエに凄みをきかせるが、蛙の面に小便であった。
密かにオリヴィエが招き寄せていたブリッグズ兵がマスタングに加勢して参戦すると、オリヴィエに拳銃を向けて兵を引かせようと脅すが、
百戦錬磨の彼女には全く敵わず、銃を向けていながら引き金を引く暇すらなく居合切りで銃を握っていた腕を切り裂かれた挙句、そのまま傷口に[[剣]]をねじ込まれ、
つい数刻前得意げに語っていた&bold(){「変化するために痛みを伴うのは仕方の無い事だ」}という屁理屈をその身にそっくりそのまま返される羽目になった。

その後、右腕を半ば裂かれた重傷のままオリヴィエに剣を突きつけられて中央兵の前に引き出され、さらに足にも剣を突き刺されるという[[拷問]]を受けながら「兵を引かせろ」と強要されるが、

&bold(){「中央司令部東西南北すべての門を閉めろ! ブリッグズ兵、マスタングたち、一人として中に入れるな!」}

気まぐれ一つで殺されかねない状況の中で兵たちに徹底抗戦を命じ、土壇場で根性を発揮。
オリヴィエからも&font(b,#0000ff){「ほう! 腐ってはいるが根性無しではないようだ」}と称賛されたが、その直後、
オリヴィエに不意打ちで掌打を放った[[スロウス>スロウス(鋼の錬金術師)]]の&bold(){誤爆}を受けて叩き潰されて死亡。
肝心のオリヴィエには避けられてしまうなど死に甲斐のない最期であったが、後述の短い白髪に口髭の男に比べれば、一瞬で死ねただけまだましかも知れない。


○&bold(){短い白髪に口髭の男(本名不明)}
高官達の中でも特に出番の少ない[[モブ>モブキャラ]]の一人。
いつまで経ってもマスタング達を倒せないことに業を煮やし、人形兵を起動させる暴挙に出る。
起動した人形兵に&bold(){「よーしよしよし、いいか、パパの言う事聞けよ」}となだめようとするが、&bold(){直後に複数の人形兵達に貪り食われ}、
自業自得とはいえ高官達の中でもとりわけ凄惨な末路を迎えた。
彼自身はそれで終わったものの、彼のしでかした行為そのものは始まったばかりに過ぎず、暴走した人形兵はさらに戦場に泥沼の混乱をもたらしていくことになる。


○&bold(){短い白髪にほうれい線と鷲鼻の男(本名不明)}
高官達の中でも特に出番の少ないモブの一人。
クレミン率いる作戦本部にも大総統府の会議室にもいなかった、この状況で一体何をしていたのかよくわからない人((日頃は内政担当で、戦闘はクレミンやフォックスの管轄なのかも知れない。そもそも高官である以上現場の指揮が本業でないのはやむを得ない。))。
作戦本部が陥落した時、部下を連れて大総統執務室にこもり、そこを本部にしようとする。
そして大総統のイスを前に魅惑され、「この危機を乗り切れば」と自分がそのイスに座る姿を夢想したが、
その瞬間、部屋に乱入してきた人形兵達によって短い白髪に口髭の男と同様の末路を辿った。
ちなみに大総統のイスは後にその場にやってきたオリヴィエからは&font(b,#0000ff){「こんな狙撃されやすそうな場所に座る奴の気が知れんわ」}と酷評された。
&font(l){ブラッドレイなら狙撃されても避けられるかも知れないが、他の連中には無理であろう。}


○&bold(){エジソン准将}

CV:天田益男

#center(){&bold(){おまえらは我々の命令を聞くように作られてるんじゃなかったのか! あのお方は我々にウソを言っていたのか!?}}

[[サンタクロース]]を思わせる、豊かな白髭に眼鏡の高齢の男。
顔だけ見れば温和なおじいちゃんといった風情で、態度そのものは主な出番の中では終始怯えた態度しか取っていなかったため、詳しい性格は不明。
しかし、発言の節々から彼もまたホムンクルス側の高官たちの独善的な考えに染まり切っていたこと自体は見て取れる。
顔こそ初期から出ていたものの、高官達の中では主な出番は最も遅い。
大総統府を占拠完了したオリヴィエ達に彼の尋問が行われたのは、お父様とホーエンハイム、[[グリード>グリード(鋼の錬金術師)]]達とブラッドレイの死闘が既に始まった後の事である。

上述のモブ2人と同様、人形兵に食い殺されそうになったところを[[イズミ・カーティス]]に助けられ、そしてそのまま捕虜にされて内幕を洗いざらい吐かされた。
その時、イズミの前でこともあろうに幼き日のエドと[[アルフォンス・エルリック]](以下、アル)が必死の思いで真髄を会得した&bold(){「一は全、全は一」}という言葉を
自分達軍高官の都合のいいように解釈して見せるという、[[虎の尾を踏み龍の逆鱗に触れる>鬼舞辻無惨]]ごとき真似をしでかした挙句、便所スリッパではたき倒された。
その後、真実を知った中央兵達から階級章や制帽を三行半代わりに投げつけられ、がっくりとうなだれるしかなかった。

全てが終わった後はクレミンと共に事件の首謀者として国民の前に突き出された。
彼らがその後どうなったかは描かれていないが、大総統の死に関与したクーデターの首謀者となれば、極刑は免れないと思われる。
情報操作によりクレミン共々「お父様」とブラッドレイの分の罪まで被せられてしまったわけだが、
国民を犠牲にしようとした事自体は紛れもない事実であるため、同情の余地は全くないだろう。


○&bold(){ゲルトナー}

CV:てらそままさき

#center(){&bold(){アームストロング少将がおらずともこの戦果、すばらしい! さすが一枚岩と名高いブリッグズだな!}}

黒髪と黒い口髭の男。うっすらと長めのもみあげも顎まで生えている。
レイブン中将を斬って、その後任の座を要求したオリヴィエの代役としてブラッドレイから派遣された新任の北方軍司令官。
ドラクマの侵攻の際にマイルズ達北方軍がドラクマ軍を瞬殺した光景を見てその実力を賞賛したり、
東方軍との合同演習では北方軍を褒めたグラマンに&bold(){「仕上げたのは私ではなくアームストロング少将なのですが」「東軍こそ良い面構えの者が多いですね」}と発言するなど、態度は冷静かつ温和なもの。

「約束の日」の人類とホムンクルスの決戦以降の動向は不明。マイルズ達が行動を起こす際に捕縛か抹殺されたと思われる。


*【余談】

軍の高官達に共通する思想として、
・&bold(){「物事は大きな目で見なくてはならない。自分たちの計画は世界のためになることだ」}
・&bold(){「選ばれた者である自分たちが高みに登り、アメストリスが世界を変える」}
・&bold(){「世界は疲弊している。誰かが生まれ変わらせる必要がある」}
……といった弱肉強食思想らしきものがある。
特にホムンクルス達やお父様と考えを共有していた様子はないため、高官達が自分たちの人類への裏切りを正当化するために作った思想なのだと思われる。
あるいはイシュヴァール、あるいは地下道やブリッグズで敵も味方も信念や命をかけて生き抜いてきた中、
安全な場所でぬくぬくと強者に守られながら弱肉強食を口にする彼らの態度は笑止千万でしかないが、
悲しいことながらこうした腐敗高官はいつの時代、どこの国にもいるものである。
(危険な所にいたとはいえ、自らの利権の為なら部下や国民を蹂躙するという点では、原作のフェスラー准将や、[[旧アニメ版のバスク>バスク・グラン]]なんかもこれに類すると言ってよい)
その人間の普遍的な業を描くという意味でも、彼らの描写もまた『[[鋼の錬金術師]]』の人間描写に深みを与えることに寄与しているのかもしれない。

また、「国民や兵士を犠牲にして高官が不老不死を得て世界を統一する」という計画をエジソンが供述していたが、
&bold(){全てが成就した時にお父様やホムンクルスたちが高官達を切って捨てはしないかという疑問もある。}
[[ラスト>ラスト(鋼の錬金術師)]]や[[エンヴィー>エンヴィー(鋼の錬金術師)]]は人間そのものを見下していたが((例:「今の繁栄も自分達の力だけで成し遂げられたと思ってやがる!」というエンヴィーのセリフなど))、
その中に自分自身のものでもない力で威張る人間の典型である高官達が入っていないとは思えないのではないか。

実際、クレミンが囚われていた時もお父様は躊躇なく国土錬成陣を発動していたが、これの場合は非常事態だからやむを得ずそうしただけで、
全てが順調に行っていたならちゃんと高官達にも不死を与えていた可能性もないとも言い切れない。
そして引き続き人間社会を治めるための道具として彼らを仕えさせることも有り得たかも知れないが、作中における彼らの無能かつ無責任な様子を考えると、
やはり用が済んだらそのままお払い箱となっていた可能性も低くなさそうである。

別作品を例に挙げると、[[『バッカーノ!』>バッカーノ!(アニメ)]]でもよく似た状況で、錬金術師のセラードが権力者達を協力させて不死の薬を作ろうとしていたが、
彼の場合、事が成ったら権力者達のことは早々に切り捨てようと算段していた。




追記・修正は軍の高官に逆らってからお願いします。

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- 「軍がやばい」  -- 名無しさん  (2020-07-05 17:34:15)
- アメストリスは軍事独裁国家なので軍の高官=政府高官でもあることを考えると記事で紹介されてる人らはいわゆる閣僚、大臣相当の人物でもあるのかな?  -- 名無しさん  (2020-07-05 17:38:23)
- 仮に不老不死を与えられたとしても傀儡やろなぁ…。  -- 名無しさん  (2020-07-05 18:07:08)
- ↑3×(驚異が迫っているから)軍がやばい○(ホムンクルス側についたから)軍がやばい  -- 名無しさん  (2020-07-05 18:29:48)
- この項目何故作った!?と思ってしまった。ハガレン愛を感じられて良いんだけど。  -- 名無しさん  (2020-07-05 18:38:48)
- タイトルは軍上層部の方が良くない?  -- 名無しさん  (2020-07-05 18:44:35)
- 国を守る立場のものが裏切り者だったらいかにやばいかがわかる、  -- 名無しさん  (2020-07-05 18:47:15)
- 名名前のないやつらは除くとして、モブ同然の連中なのにちゃんと顔を思い出せるからすごい。  -- 名無しさん  (2020-07-05 18:52:49)
- こういうのを見ると裏切ると見せかけて妨害する狸親父が一人ぐらいいてもよかった 結局ばれて殺害されるけどその布石が逆転の一手になる感じで  -- 名無しさん  (2020-07-05 19:18:49)
- つまんないエサに食いつくような連中だからってのもあるが、お父様が人間バカにしてるから、この程度の連中しか集まらなかったってのもありそう。イシュバール戦でキンブリーに爆殺された連中にも、こいつらの仲間いたんだろうな。イカれた眼のおっさんなんか覚えてる  -- 名無しさん  (2020-07-05 19:32:07)
- 中央の大佐なのに軍の内実をマスタングが察知できなかったのは、知りながら仕えていたら贖罪で最後に死んでもらうしかないという作劇の都合がありそう  -- 名無しさん  (2020-07-05 19:46:55)
- なんか変な項目名。ぶっちゃけネタバレ前提なら「ブラッドレイ派の軍人」とかもう少しわかりやすい項目名にできるのでは?  -- 名無しさん  (2020-07-05 20:14:32)
- バッカニアの見えない所からの不意打ちくらった面から見るに、ブラッドレイも狙撃されそう。  -- 名無しさん  (2020-07-05 20:15:18)
- ヒューズはマジで切れ者だった事がわかる  -- 名無しさん  (2020-07-05 20:28:06)
- レイヴン中将に対するオリヴィエの啖呵が格好良すぎる  -- 名無しさん  (2020-07-05 22:05:29)
- ブラッドレイ閣下、絶対にこいつ等にイライラしてたんだろうな…  -- 名無しさん  (2020-07-06 00:42:08)
- ハクロ将軍はマスタングと入れ替わりで東部に飛ばされたけど、どこまで知ってたのかな?  -- 名無しさん  (2020-07-06 01:16:42)
- ↑ 何も知らないんじゃない。上の北方にいった幹部もだが、約束の日にセントラルにいない連中は普通の軍人でしょう。派閥に属しているとかはあるだろうが  -- 名無しさん  (2020-07-06 01:37:16)
- これで全員なんだっけ?  -- 名無しさん  (2020-07-06 01:53:00)
- てっきりイシュヴァール戦で誤射されたオッサンの項目かと思ったら違ってた  -- 名無しさん  (2020-07-06 06:10:55)
- 登録日が2014/06/27になってるけどどうなってるの?  -- 名無しさん  (2020-07-06 13:12:37)
- 「軍そのものがやばいという事が…!!」のシーンを見る限りメンバーは少なくとも8人ぐらい(中央の緊急会議に出てこれる人数)   -- 名無しさん  (2020-07-06 14:28:11)
- これ高潔な精神持ってて明らかに勧誘に乗らないような人は地方に飛ばされたり、事故に見せかけて暗殺されたりしてたんだろうな。  -- 名無しさん  (2020-07-06 16:13:05)
- ↑3 メモ帳の日付けを修正し忘れておりました。不注意ですみません。  -- 投稿者  (2020-07-06 16:38:09)
- わかりづらい項目名なので、異論がなければ、「ブラッドレイ派の軍人(鋼の錬金術師)」に変更したいと思います。他に妥当そうな名前があればご意見お願いします。とにかく現在の項目名では、「「ある共通点」を持つ高官のみを指し、東方軍など各方面の司令官などは除外する。 」という意味合いが全く伝わってきません。特に項目名の段階でネタバレに配慮する必要性も薄いでしょうし、冒頭に「ネタバレ注意」と入れておけば十分かと。  -- 名無しさん  (2020-07-06 21:16:11)
- ↑ 良い案が思い浮かばずこのような項目名にしてしまいましたが、私は「ブラッドレイ派の軍人(鋼の錬金術師)」に賛成です。「ブラッドレイ派」という言い方なら、ネタバレというほどではないと思いますし。  -- 投稿者  (2020-07-06 21:57:34)
- ↑2アメストリス軍上層部もしくはアメストリス軍大総統府はどうでしょうか?  -- 名無しさん  (2020-07-06 22:15:56)
- ↑そこら辺でいいと思う。 中将辺りは腐ってても能力か根性とかあって地位にある程度見合ってる感じはあるが准将辺りはあんまりいい部分なさそうな辺り何処となく数合わせにも苦労していると見るべきか  -- 名無しさん  (2020-07-07 00:12:00)
- ↑7レイブン中将の席がアームストロング少将に移って、ゲルトナーが異動になったとすると、席が1つ減らない?  -- 名無しさん  (2020-07-07 03:58:53)
- この中だと何となく昔の姿やこうなった背景が分かるレイブン中将と土壇場で根性見せたフォックスさんがいくらかマシに見える。所業は紛れもなくドクズだけどこういうキャラは嫌いになれない。  -- 名無しさん  (2020-07-07 23:57:00)
- ↑4そのどちらかでいいと思う。高官だと地方司令部の将校も含む項目に見える  -- 名無しさん  (2020-07-09 18:45:34)
- しかし自分達はどうして不死になれると思ってたんだろうか。レイブンが割と焦ってるように仲間集めようとしてたから前世代とかの前任者もいそうなのに。単純に約束の日に居れそうだからってだけで思ってたのかな  -- 名無しさん  (2020-07-10 00:24:07)
- ↑お父様には約束の日は大体分かっててどの世代かっていうのは把握してたから高官達には断言してたのかな?レイヴンは高齢だけでなくていつ爆発するか分からない持病か健康の問題があって下手すると数年もたない可能性を知ってたとか  -- 名無しさん  (2020-07-11 00:35:30)
- クレミン准将は大総統婦人を速攻で切り捨てる判断してたけども、実際にやっちゃったら大総統にぶった切られてそうだな。自分の意志で選んだという発言やら死の間際の問答からして。  -- 名無しさん  (2020-07-19 20:35:27)
- ↑ブチ切れる程か知らないけどあまりいい反応は得られないだろうね。少なくともクレミン准将の簡単に婦人を切り捨てるやり方はお粗末に見えるからそこら辺をかなり責められるのは確実だろうな。命を守らずとも生かすことで枷にする方法だってあるんだし  -- 名無しさん  (2020-07-21 00:31:07)
- 85話見る限りハゲが1人抜けてる。アームストロングの隣に座ってる人  -- 名無しさん  (2020-08-29 13:37:00)
- いい年して高二病というか、いい年して権力もってるから高二病とでもいう連中  -- 名無しさん  (2020-08-29 14:22:08)
- お父様は自分が神になることしか興味なくて、人間社会の支配なんてどうでもいいはずだから、高官なんて良い様に使っていただけで不死にする必要なんてないと思うけどなあ。ただ逆に言えば別に裏切る理由も無いから、不死にするのにエネルギー多大に消費するとかでなければ約束守ったかもしれないけど  -- 名無しさん  (2020-12-22 23:41:13)
- 死や痛みを負ったり失敗して全てを失う覚悟も無い癖に身勝手な屁理屈を並べる外道な人類の裏切り者共だし、死ぬのは残当だと思う。生存した高官達は全員処刑されたと思いたい  -- 名無しさん  (2021-08-01 03:20:14)
- 個人が強力な軍隊作れないよう人体錬成を禁止じたけどそのせいで約束の日までに人柱揃えられなかったんだよな…そりゃメガネジジイに当てにならんと言われても仕方ない。  -- 名無しさん  (2021-08-01 08:31:15)
- お父様とホムンクルスは人間を理解できないししようとしないからタッカーとかヒューズを取り入ることができずこいつらみたいなのを不老不死で釣るしかできなかったって聞いて感心したこんな  -- 名無しさん  (2021-08-01 08:39:04)
- ↑1、2 どうしてお父様が無様に負けたド三流なのか良く分かるな  -- 名無しさん  (2021-08-03 23:34:49)
- というか一定以上の実力の国家錬金術師に実験と称して人体錬成をさせればよかったと思うんだけどなんでしなかったんだろうな・・・失敗して死んでも適当に処理はできるだろうに  -- 名無しさん  (2021-08-04 02:56:46)
- 家族も友もなく、自分達の身以外に守る物が何もない連中だから、こんな計画に平気で加担できるってわけか。「(我々には守るべき)家族がいる」と離反した部下の若者達とはあまりにも対照的。  -- 名無しさん  (2021-11-18 21:36:10)
- 一定の時期に全員体欠損したり発狂したり行方不明になるような国家制度とか誤魔化し切れないじゃん…ホム側からすりゃタイムリミットはないに等しいから積極的に集めてはなかったんでしょ  -- 名無しさん  (2022-12-16 01:49:22)
- かつてお父様に滅ぼされたクセルクスの国王と同様に老いる焦りをホムンクルスに付け込まれたのが皮肉だと思う  -- 名無しさん  (2023-01-04 09:38:15)
- 中央の将官でありながらメンバー入りを打診された様子もなければ左遷されてもいないグラン准将はどういう立ち位置だったんだろう  -- 名無しさん  (2023-11-13 23:25:11)
- ↑ハナから不老不死に一切興味ない完全に現場系の軍人と分かりきってるからじゃないかな。野心がありそうで不老不死を拒絶する奴は遠ざけておきたいけど、叩き上げかつ野心も何もない奴は蚊帳の外に置きつつ現場やらせるのが一番だしね。  -- 名無しさん  (2024-05-22 01:11:47)
- 閉門おじさんなんかは自分が犠牲の側に回ること覚悟もあったっぽいのが好き 単純に欲望だけで釣られたわけじゃなさそうなのがリアリティある  -- 名無しさん  (2024-07-01 18:52:10)
- 長い歴史の間にお父様に従ってた歴代のアメストリスの王侯貴族や軍人政治家はいたと可能性が高いんだけど彼等も不老不死餌につられて時間切れとなってってたのかまた別の餌で協力してたのか  -- 名無しさん  (2024-08-03 21:33:02)
- シンプルに金や権力、政敵排除みたいな実益だけでもいけると思う。基本的に国家拡大を繰り返してるのだから、国家錬成陣以外は特に国と敵対する理由もないし。まあそれで譜代の臣下の一族みたいなのがいないあたり、真面目に管理してなかったんだろうなって感じもあるが  -- 名無しさん  (2024-08-16 05:03:20)
- 現実の政治を匂わせる部分はいらないんじゃない?  -- 名無しさん  (2025-02-08 14:10:11)
- ↑2 国家錬成陣の都合上、侵略と併合を繰り返してきたわけだから「当時非差別層に近い扱いだった併合されたばかりの同胞の地位向上」「当時とても治安が悪く寂れた町だった故郷の治安と教育水準の改善」とか過去の世代は割とマトモな願いを叶えることを引き換えに協力せざるを得なくなった者などもいるのかなあ……  -- 名無しさん  (2025-05-05 19:58:18)
- アームストロング少将がレイブン中将を切り捨てる際のセリフですが、単行本17巻で確認いたしましたところ「老害が!!!」ではなく「老害!!!」でしたので修正しました  -- 名無しさん  (2025-05-05 20:25:39)
- レイブン中将、アニメだとグラマンから「怪我した兵の為に陣形を乱すような奴だった」「この話をして怒るようなら信用できる」と言われてるあたり、アームストロング少将が言う通りかつては気高い軍人だったんだよなぁ……どうしてここまで落ちぶれてしまったのか……不老不死って既に老いた人間よりも老いが見えてきたくらいの時期の方が魅力に映るのかな  -- 名無しさん  (2025-06-05 00:27:16)
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