自由度(ゲーム)

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自由度(ゲーム) - (2015/12/09 (水) 07:55:33) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/12/14(水) 19:57:27
更新日:2023/07/10 Mon 17:27:37
所要時間:約 4 分で読めます






自由度(ゲーム)とは、ゲーム作品(特にRPG)にて用いられる尺度のスラング。
ゲームの進行経路を、どれだけプレイヤー次第で決められるかを表す。


□概要

カスタマイズ要素や寄り道、攻略の手順が多彩であればあるほど自由度が高いゲームと言える。
一般的に自由度が高い方が2週目以降でも楽しめるとされ、自由度が低い作品は2週目以降は同じことの繰り返しになりやすい。
自由度の特に高いゲームは、そもそもゲームクリアという概念を重視せず、半永久的に遊べることを謳うものも見られる。

ただし、自由度が高すぎる作品は取っ付き辛い印象になりがちであり、初心者が「何をやっていいか分からない」となることも多い。
バランス設計のしっかりしたアクションゲームや、シナリオのしっかりしたRPGなどは自由度が低くとも十分評価される。
そもそも開発力が低いメーカーが無理に自由度を上げ過ぎると、ゲームとしての完成度そのものが大幅に低下することも考えられる。
あくまでゲームとしての特性の一つであり、必ずしもゲーム自体の優劣が決まるものではない。ゲーム性に合った自由度が一番である。

いずれにせよ、ゲームを評価する際の指針になる要素の一つ。


□自由度の種類

◆シナリオ

町やダンジョンを攻略する順番がプレイヤーの任意だったり、
船や飛空艇を手に入れる事で一気に捜索範囲が拡大したりする作品は自由度が高いと言える。

低レベルの時に頑張って遠くの町に行って強力な装備を手に入れたり、
逆にあまりに敵が強すぎるダンジョンに入ってしまいあっけなく全滅ということも。

逆に攻略する順序がほぼ決まっている作品は「一本道」と呼ばれる。
一本道の作品では、例えば船を手に入れても不自然に浅瀬に制限されまくってたり、町に着くや否やイベントが始まり次の行き先が決定する、
次の目的地以外は何らかの障害物のせいで入れない等がよく生じる。
(昔のゲームはともかく、近年はそこまで不自然にならないよう工夫している作品も少なくはないが)

またクリアに必須では無いサブイベントは「寄り道」と呼ばれる。
シナリオ自体は一本道でも、寄り道の多さから自由度が高いと感じる作品もある。

  • 世界中に散らばった6つのオーブを順不同で集めていくDQ3
  • 中盤までは一本道だが、終盤では多くのサブイベントをスルーしていきなりラストダンジョンに乗り込めるFF6
  • 好きなタイミングでラスボスをブチのめしに行ける上にマルチエンディング搭載のクロノトリガー
  • フリーシナリオを採用しプレイヤーの行動が歴史をつくるロマンシング・サガ2
  • やたら選択肢が豊富で、シナリオ分岐もする絶体絶命都市

◆フィールド

上記のシナリオと被るが、行ける場所が多ければ多いほど自由度は高いとされる。
ロードを挟まずに一つのエリアになっている広大なフィールドをオープンワールドという。
洋ゲーに多いが、最近は国産ゲームにも導入され始めている。
もちろんオープンワールドなら良いというものでもなく、その広大なステージに様々なギミックを仕掛けて楽しませることが重要になる。
だだっ広いだけだとただ退屈なだけである。

  • 広い世界を好き勝手遊べるグランド・セフト・オート
  • 同じく広大なファンタジー世界を旅するウィッチャーシリーズ

◆育成

ジョブシステム(FF)や転職システム(DQ)によって仲間の育成を自由に行うことができるもの。

レベルアップによってステータスや習得呪文が決まっている作品と違い、
こちらはキャラ自体は同じでも育成次第で何通りもの戦術が生み出され、毎回違う気分で楽しめる。
しかしその反面、誰でも呪文を習得できるせいでキャラの個性が薄れてしまうという欠点も抱えている。

  • キャラクター作成から自分で行えるウィザードリィやDQ3
  • シリーズトップクラスのジョブ数を誇り、多彩な戦術を擁するFF5

◆パーティー編成

パーティーメンバーが多数いて、その中から実際に戦闘を行うメンバーを選出するというタイプ。

物理攻撃、魔法攻撃、回復役をバランスよく組み込んだパーティーが定石だが、
回復魔法役を廃してもう一人攻撃魔法役を追加した超攻撃パーティーや、
商人や盗賊を加えて資金面の確保を重視するなど状況に応じた戦い方が可能。

  • 全8人のパーティーからメンバーを編成するDQ4、同じく全14人から編成するFF6
  • 敵を仲間にしてパーティーを構築していくDQ5やポケットモンスターシリーズ
  • 総勢108人の仲間を増やしパーティを編成する幻想水滸伝シリーズ

◆お遊び要素

味方キャラを攻撃したり、あえて良心に背くような行為をした場合のイベントを製作側が用意しているパターン。

FPS、TPS系ゲームで味方キャラに銃口を向けたり、撃ったりすると……。
(そもそもこういったことが出来ないようになっているゲームも多い。

  • 女子トイレでエロ本を読んだりパンツを覗いたりできるメタルギアシリーズ
  • 上記の選択肢の中にふざけたものや、セクハラめいたものが大量に存在する絶体絶命都市・・・というかアイレム(現グランゼーラ)制作のゲーム全般。

「自由度が高い」と評されるゲーム

上記の要素を含みつつ、更に一般的に特に自由度が高いと評されることの多いゲームをご紹介。


マインクラフト

言わずと知れた大人気ものづくりゲーム。
広大にも程があるオープンワールド(地球3個分)と、自由に遊べるサンドボックス要素が合体した名作。
無限に広がる地上を冒険するもよし、地下に潜って採掘するもよし、村を見つけて畜産業や農業、林業を営んで発展させるもよし、と様々なロールプレイを楽しめる。
PC版限定だがMODと言われるツールを入れて世界を美しく彩ることも可能。ただしそれなりのスペックが必要だが。

テラリア

2D版マイクラと称される。
マイクラより冒険、探索、戦闘要素が強い。
こちらも非常に広いフィールドを持つ。

高機動幻想ガンパレード・マーチ

学徒兵として戦うもよし、勉学に励むもよし、バイトするもよし、気に喰わないやつを謀殺するもよし、二股かけて殺されるもよし・・・なシミュレーションゲーム。
「ガンパレみたいなゲーム」というジャンルができるほどの影響力を持つ。
アーカイブスで遊べるが、よりによって膨大なバグまで当時のまんま完備している。
システム的続編の絢爛舞踏祭は自由度高すぎて斜め上の方角にすっ飛んでいったが。

グランド・セフト・オートシリーズ

オープンワールドの町中を、好き放題暴れまわれるアクションゲーム。
街全体の作りこみが半端ではなく、人間や動物、施設の数もかなり多い。
最近はグラフィックのレベルも高水準で、散策の楽しみも増えた。

龍が如くシリーズ

シナリオそのものは一本道だが、膨大な量のミニゲームが遊べるヤクザアクションゲーム。
舞台となる神室町も年々細かさを増している。

シェンムーシリーズ

龍が如くの雛形になった、色んな意味で伝説のゲーム。
あのGTAよりも早い3Dオープンワールドを実現した画期的な作品である。
膨大な数のNPCに独自の行動をさせたりと、その作りこみは凄まじいの一言。
あまりにディティールにこだわり過ぎたり何でもできるようにしすぎた結果、開発費やら何やらが高騰して大変なことになった。
ちなみにドリームキャストの作品なので、今の時代遊ぶのは困難を極める。

The Elder Scrollsシリーズ

日本では『OBLIVION』、『Skyrim』で有名になった老舗ファンタジー系RPG。
広大なオープンワールド、ユーザーを縛らないメインクエストに多彩なサブクエスト、自由度の高いキャラクタークリエイト、育成システムなどを、
第一作「Arena」の頃から実現しており、シリーズを重ねるごとにシステムやグラフィックが強化されている。
MOD製作ツールが公式配信されており、ユーザー自身の手で自由度を更に上げる事すらも可能。

メタルマックスシリーズ

必須イベントが少ない事といつでも倒しに行ける賞金首、戦車のカスタマイズ性によって自由度の高さとやり込みに特化した近未来RPG。
独特の台詞回しや印象に残りやすい賞金首やほぼ趣味の領域になるシステムも魅力。

ウルティマ

世界を救う勇者として召喚された…のだがこの時代ではモラルの要素がないので地道にお金を稼いで装備品を買うも王宮に乗り込んでアイテムを奪い取って国王や兵士を皆殺しにするもOKと言うとんでもない作品であった。
のちのシリーズでは徳のシステムによってなりを潜めたがこの自由度の高さはウルティマオンラインに受け継がれた。


人生

無限に広がるオープンワールド、あらゆるオブジェクトに介入できるレベルデザイン、全世界70億人とコミュを築ける豊富なキャラクター、数万を超えるミニゲームなど・・・
自由度という点においては他の追随を許さない究極のゲーム。
ただしキャラクリが100%運で決まる上にコンティニュー不可、ありとあらゆる行動に体力を消費する、一旦差がつくと取り戻せない、セーブ&ロード不可能などなど、
糞仕様だらけでまともに遊べないクソゲーである。こんなもん遊ぶくらいならゲームしよう。



追記・修正は自由にお願いします。



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