ファイナルファイト

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ファイナルファイト - (2019/08/16 (金) 13:14:22) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/03/24(水) 06:04:25
更新日:2024/04/21 Sun 10:48:21
所要時間:約 8 分で読めます




ちょうはんざいとし メトロシティ
ここは へいわも ちつじょもない。

あるのは ぼうりょくと 死 だけだ。

市ちょう マイク・ハガーは、シティを
せいぎあるまちに するため、
きょだいな ぼうりょくしゅうだん マッドギアに、
てっていてきな こうげきを くわえた。

だが、かれをまっていたのは、
もっとも ひれつな ほうふくだった。


1989年のことである・・・

[市長に電話がかかってくる]

ハガー「ん、わたしだ マイク・ハガーだ!」

「へっへっへっ 市ちょうさんよ はじめて お耳にかかるなあ

おっと きるとこうかいするぜ。

なにせ むすめのいのちが かかっているからなあ。」


ハガー「なに!ジェシカに なにをした!きさまは だれだ!」

「まぁ あせるな。そこにある TVをつければ わかるかもよ。」


[捕われて半裸のジェシカが映る]

ハガー「きさまぁ~」

「あんたは やりすぎた。まちは いままでどおり

おれたちマッドギアの すきにさせてもらうぜ

これ以上 けいさつを かいにゅうさせるなら、

ジェシカのいのちは ないとおもいな。」



――――――


コーディー「なにっ ジェシカが さらわれただと!」

ガイ「ジェシカ?!」

コーディー「ああ おさななじみだ。
マッドギアめ おれが ぶっつぶしてやるぜ!」

ガイ「なんと ひきょう きわまりない!
せっしゃも すけだち いたす。」

(OPより抜粋)



本作はカプコンが1989年に販売した横画面横スクロールアクションゲーム(ベルトスクロールアクション)。

システム基板はCPS1。

全6面構成、2人同時プレイ可能。

8方向レバーで選択したキャラクターの操作。
アタックボタンで攻撃を行い、ジャンプボタンでジャンプをする。
2つのボタンを同時押しすると、体力を少し消費して無敵効果のある必殺技を繰り出す。



◎基本攻撃

  • コンビネーション
アタックボタンの連打でコンボを繰り出す。
コンボの締めとなる打撃が当たると敵をダウンさせることが出来る。

  • コンボ投げ
前述のコンビネーション中に締めの打撃の直前の攻撃が当たった瞬間に、レバーを背後方向に入れてアタックボタンを押すと敵を投げて締める。

・つかみ
敵にある程度接近した状態でレバーが入っていれば自動的につかむ。
つかみ打撃や投げをここから繰り出すことが出来る。
ハガーは敵をつかんだまま歩ける。

・ジャンプ攻撃
ジャンプ中にアタックボタンを押すと、いわゆる飛び蹴りを放つ。
各キャラとも長いリーチを持ち、一撃でダウンに持っていけるが威力は小さい。

・ドロップアタック
ジャンプ中にレバーを↓に入れてアタックボタンを押すと各キャラ固有のドロップアタックが出る。
当たり判定が大きく、コーディーとガイは固めに使える。
ハガーはバックジャンプと組み合わせることで、進行方向とは逆の方向に敵を跳ね飛ばせる。

・バックジャンプ
ジャンプボタンを押した瞬間にレバーを後ろに入れると、通常より速く長いジャンプが出来る。
素早い移動に便利な他、ここから出すドロップアタックは敵が反応しづらい。



◎キャラクター紹介

【プレイヤーキャラクター】

コーディー
ナイフの使い手でマーシャルアーツの達人。
平均的な能力を持ち扱いやすい。
近距離でナイフを振ると、投げずに刺すことが出来る。
この頃は真面目な好青年だったが……。

・ガイ
コーディーのジム仲間のスニーカー忍者。前述の通りマッドギアには何の因縁もないが義侠心からこの戦いに参加した。
歩行スピードやジャンプが最も速く、壁に向かってジャンプして蹴ってジャンプしている際に蹴りを出すことで三角蹴りを繰り出すことが出来る。
反面、攻撃力と防御力が低い(GBA版では防御力が高いが)。
日本刀の攻撃範囲が広い。
SFC版では容量が足りない為にリストラされる憂き目にあい、後にコーディーの代わりに彼を入れた『ファイナルファイト・ガイ』が発売されることになった。
『ストリートファイターZERO』シリーズには主人公のコーディを差し置いて1作目から出演を果たす。

・マイク・ハガー
通称“戦う市長”。
元ストリートファイターのくせに市長。元プロレスラーの国会議員が実在するのだからストリートファイターの市長が居ても別に不思議ではない。ないのだ。
プロレス技を駆使し、通常投げのバックドロップの他に敵をつかんでから「ジャンプ→アタック」と入力することで高威力のパイルドライバーを出すことが出来る。
さらに鉄パイプを素早く振ることが可能。
攻撃力は最も高いが、全てにおいてスピードが遅く防御力も低い。
最も扱いづらいキャラクターだが、ファイナルファイトの爽快感と醍醐味を体言化しているのは彼と言っても過言ではない。
同社の『マッスルボマー』シリーズにも出演している。


【雑魚キャラクター】

・ブレッド&ダグ
何の特徴もない雑魚。

・ジェイク&シモンズ
ベストを着た雑魚。
弱いくせに跳び蹴りをする。

・J&TWO-P
見た目は弱そうだが、ボクシングが得意なパンク雑魚。素早く動き回って、殴りかかってくる。

・アクセル&スラッシュ
ライダースーツを着た大柄な雑魚。通常攻撃はガードしてしまう。阿部さんやケンシロウに見えるとか言ってはいけない。

・G.オリバー&ビル・ブル&ワン・フー
肥満体の雑魚。ダッシュからの頭突き攻撃は脅威。

・ハリウッド&エルガド
ナイフ使いの長身痩躯の雑魚。しかもスライディングキックやジャンプナイフ突きまで使う。
ハリウッドのみ体力が低いが火炎瓶を投げる赤い服のタイプがいる。
『ストリートファイターZERO』シリーズではロレントの部下として登場する。

・ポイズン&ロキシー
アーミーハットにタンクトップにホットパンツを着用したパンクス。空中殺法が得意。
一見すると巨乳ギャルに見えるが……アメリカ版では(詳しくは後述)。
後に『ストリートファイターIII』シリーズにサブキャラクターとして登場する。

・アンドレ一家
もはや中ボスと断言してもいいくらい最強の雑魚。
掴み技、ヒップドロップ、体当たり、パイルドライバーなどダムドに肉薄する戦闘能力を持つ。
後に『ストリートファイターIII』シリーズにヒューゴー名義でプレイアブルキャラクターとして登場する。

【ステージボス】

・ダムド
1面ボス。
金髪グラサンのレゲエ風の大男。
ジェシカを誘拐し、上記のデモで手の込んだ宣戦布告をした。
体力が高い以外は普通だが、体力が減ると一旦逃げて口笛で雑魚を呼び、跳び蹴りしながら復帰してくるのに注意。
大柄な体格に似合わず身が軽い。

・ソドム
2面ボス。
勘違いアメフトサムライ。
二刀流で向かってくるので非常に攻撃力が高い。
武器の日本刀は奪えるが、素手になると当たり判定の広いタックルを使って奪い返してくるので非常に厄介。
多くのプレイヤーの壁となった。
『ストリートファイターZERO』では刀を十手に持ち替えて日本文化を思いっきり勘違いしたエセサムライとして登場。
しかし、『ZERO3』の彼のエンディングでは日本人組を凌駕する侍魂をみせ、ナッシュに”彼こそ本物のサムライ”と認められた。

・エディ.E
3面ボス。
マッドギアと手を組む悪徳警官。
警棒の威力が痛いが、かと言って近寄れば掴み殴りをしてくる。
体力が減ると使いだす高威力かつ射程が広い拳銃が脅威。
なお開幕に吐き落とす噛みかけのガムは、体力を大きく回復し、かつ満タン時に食べると高得点(こんなモン食ったら逆に体力低下しそうなもんだけど…)。

・ロレント
4面ボス。
元軍人。ボスの中では一番背が小さい。
エレベーターを縦横無尽に飛び回り、手榴弾を投げてくる。
また意外と棒術によるリーチも長いので注意。また投げ技も使う。
SFC版と『ファイナルファイト・ガイ』には登場できなかったが、続編の『ファイナルファイト2』の5面ボスとして再登場した。
彼も『ストリートファイターZERO2』からストリートファイターシリーズに出演。アメリカ国民を全員軍人にすることで究極の国防と平和を目指す。
要するにアウターヘブンを作ろうとしているらしい。

・アビゲイル
5面ボス。モヒカン刈りの大男。
モーションはアンドレの使い回しだが、ほぼ即死の投げやダッシュパンチを使う理不尽なまでの強敵。体力も異常に高い。
初心者はここでコンティニューを繰り返す。
後に『ストリートファイターV』シリーズにプレイアブルキャラクターとして登場する。

・ベルガー
ラストボス。
マッドギアの総帥で連発式のボウガンを使う。
最初は車椅子に乗りながらジェシカを盾にしているが、車椅子を破壊されると攻撃が通るようになる。
瀕死になると突き落としてくださいといわんばかりに、窓際でピョンピョン跳びながらボウガンを連射するだけになる。

【概要】

ベルトスクロールアクションの傑作。
アーケードで大ヒットを飛ばし、後に複数の家庭用ハードに移植された。
スーパーファミコン版は容量の都合によりガイや4面や2人同時プレイがカットされたにも関わらずキラーソフトとなり、ハードの売り上げにも大きく貢献した。
後に逆にコーディを削除してガイを入れた「ファイナルファイト・ガイ」も発売された。
更に後年にメガドライブ拡張機種であるメガCD版の「ファイナルファイトCD」が発売
こちらは3人で遊べる上、2人同時プレイも可能というシステム的にはオリジナルに近い仕様だったのだが
操作性およびグラフィックの悪化等により劣化移植の扱いを受けてしまっている。

大勢迫ってくる敵を単純な操作でぶっ飛ばすことができ、その爽快感は他のアクションゲームを凌駕していた。

ゲーム自体の難易度は非常に高めで、敵が一人ひとり癖のある動きをしてくるため完璧なパターン化は難しい。
だが、ゲームに仕込まれた幾多のテクニック(下記参照)を知ることで、より先に進むことができ、敵の配置を覚えてスクロールの加減を行えれば安定して進むことが出来る。
そのため、圧倒的な人数で攻めてくる敵とステージの長さに対して1コインクリアも可能である。

高度なアドリブ能力と冷静な状況分析能力が求められ、スコア争いも奥が深いゲームに仕上がっている。

元々ストリートファイターの続編として作られていたこともあってか、この作品からストリートファイターシリーズに参戦したキャラクターも多い。
GBA版やアプリ版ではZERO3版コーディーやZERO版ガイが逆輸入された(グラフィックとステータスの違いだけでモーションは同じ)。


◎テクニック

  • パンチはめ
コンビネーションの際、投げに繋がる打撃を出すまでに背後に振り向いてその打撃を空振りさせることで

ジャブ→ジャブ→ボディーブロー(空振り)→ジャブ→ジャブ……

と一方的に攻撃を加え続けることが出来る。
背後はほぼがら空きなため敵を上手くまとめて行うのが理想。

一定以上の連打力と正確なレバーさばきを必要とし、はめを外すと敵のカウンターをまともにもらってしまう。

ゲームバランスを壊しかねないテクニックだが、パンチはめを行い続けること自体の難しさに加え、これさえ出来ればクリアが安定するというものではないため、結果的に本作の「有効なテクニック」の一つとしてとどまっている。

なおハガーは攻撃スピードが遅く、1回攻撃を当てるたびに振り向く必要があり、実用的でない上に敵からの攻撃を非常に受けやすい。

  • 固め投げ(地上)
打撃を1~2発当てて相手を硬直させ、その隙に一気に近寄ってつかむ。
ここから投げに持っていったり、つかみ打撃を仕掛けたり出来る。
前後の動きだけで可能な安全性の高いつかみであり、攻撃をガードする敵などはここから片付けてしまうのがベスト。

  • 固め投げ(ドロップアタック)
コーディー、ガイのドロップアタックは敵をダウンさせることなく移動攻撃を行える。
これを利用し、ドロップアタックを当てて固めると同時につかむ。
地上固めに比べ、より短い時間で固めてつかめるのが利点。
バックジャンプと組み合わせることで強さが増す。

  • 宝石錬金
アイテムコンテナ(タル、ごみ箱、電話ボックス、ドラム缶)の他、シャンデリアなどは破壊される瞬間にレバーとボタンの入力があると金塊や宝石に変化する。
この2つは得点アイテムの中でも高い得点を得ることができるため、スコア稼ぎの他エクステンドに用いられ、この技を使うだけでもスコアが跳ね上がる。

タイミングが非常にシビアで、レバガチャが必須であるが、ゲーマー御用達のゲーセンなどでは筐体に「錬金ボタン」が用意されている場所も存在し、オブジェクトから安定して金塊・宝石を出せる。



ちなみにアメリカでは「女性を殴るなんて差別ザマス!虐待ザマス!」とババアから抗議があったが、「実はあれ、男」とカプコンが返事したのでポイズンはニューハーフということになった。
日本では一応女性のままだが、エロ方面では使い勝手がいいのでストII系の薄い本では大抵ふたなりキャラで登場する。

もともと『ストリートファイター』の続編という事で開発されたのだが、あまりにもゲーム性が変わりすぎたので別IPとしてリリースされたというのは有名な話。



「あんたは やりすぎた。このこうもくは いままでどおり おれたちマッドギアの すきにさせてもらうぜ。」
…なんてことにならないよう、追記・修正をお願いします。



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