ムゲンドラモン

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ムゲンドラモン - (2021/12/02 (木) 16:07:21) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/01/16 Sun 15:16:10
更新日:2023/11/02 Thu 14:01:03
所要時間:約 8 分で読めます





ムゲンドラモンとは、『デジモンワールド』にて登場したデジモンである。



【基本情報】


世代:究極体
種族:マシーン(サイボーグ)型
属性:ウィルス種
所属:メタルエンパイア
必殺技:ムゲンキャノン
得意技:ブースタークロー、カタストロフディ(自爆技)


様々な機械系デジモンのパーツを合成して誕生した、完全機械のマシーン型デジモン。
本来は固有の人格などないはずであったが、製作過程で悪意あるプログラムが施されてしまったため、無限に破壊を繰り返す殺戮兵器と化した。
背負った二門の「ムゲンキャノン」は、強力なエネルギー弾を発射する主力兵装である。

ちなみに構成パーツとしては、
  • 頭部:メガドラモンorギガドラモンの頭部プロテクター
  • 顎:メタルティラノモンの顎パーツ
  • 右腕:メガドラモンのメガハンド/ギガドラモンのギガハンド
  • 左腕:メタルグレイモンのトライデントアーム
  • 胸部:メタルグレイモンのギガデストロイヤー
  • 腹部:メタルティラノモンのチューブ類
  • 膝:アンドロモンの頭部プロテクター
  • ムゲンキャノン:メタルマメモンのサイコブラスター
が転用されている。
この外観からすると、ギガデストロイヤー、ジェノサイドアタック、トライデントアームなども使用可能と考えられる。

とあるカードイラストではメガドラモンたちから強引にパーツを奪ったことで抗議されている場面がある。
で、本人は「うっせーな~~」それはそれはうっとうしげに眉をしかめていた
それがカード化されたときのタイトルが「究極のコネクション!!」&「至高のコネクション!!」。
…………なんか含むところを感じるんですが。
ちなみに、アンドロモンは肩のパーツを奪われたのではないか?ともいわれるが、実際は頭部プロテクター。
なぜなら、このイラストでアンドロモンが脳ミソをむき出しにして立ち尽くしているからである。


メタルグレイモン、メタルマメモン、アンドロモン、メガドラモン、メタルティラノモン、といった、
初期Ver.シリーズにて看板となった、サイボーグ型完全体デジモンの集合体にして集大成、もしくはたいへん贅沢なジョグレス体とでもいうべき出来栄えであり、
あらゆる意味でロマンの塊のようなデザインに魅せられたファンは少なくない。

初登場作品は、初代にして傑作として名高いPSゲーム、デジモンワールド
その後、デジモンペンデュラム・メタルエンパイアで、ウォーグレイモン・メタルガルルモンと共に初めて育成可能になった。
初登場の「デジモンワールド」をはじめ、その他のゲームでもラスボス、準ラスボス級を務めることが多く、かなりの人気・知名度を誇る。



【各作品の活躍】


◆ゲーム『デジモンワールド』


「ふん、ではお前の友達と、私の道具のどちらが優れているか、確かめてみるがいい!!」

初登場したデジモンワールドでは、物語の黒幕「アナログマン」の「道具」「究極最強デジモン」として現れる。
しかし出番はラストのみで、実はストーリーにほとんど関わってこなかったりする。
人格や感情があるのかは不明。ある意味、基本設定に準じているともいえる。

もっともその能力はさすがラスボスにふさわしくとんでもなく強い。
ムゲンキャノンを喰らうと致命的なダメージを受けるので回復は早めに行おう。
デジモンワールド当時は究極体という概念が無く、本種も完全体扱いだった。


◆ゲーム『デジタルカードバトル』


「誰だ……私の眠りを妨げる者は……」

ファイル島の管理デジモン。普段はムゲンマウンテンの最頂部で静かに務めを果たしているらしい。
なおゲーム中で使える「ムゲンドラモン」カードは作中最大のHPと最強の攻撃力を誇る。

しかし、デジモンたちの精神に悪影響をもたらす「バグカード」の反応がムゲンマウンテン最頂部で観測されたことから、この事件の黒幕として調査がされることになる。

事実、ムゲンマウンテンでは配下のワルシードラモンやギガドラモンが異常を発しており、特に上層部にいたギガドラモンは意識を失うほどだった。
それらを撃破しつつ進む主人公たち。
そしてその先にいたムゲンドラモンを叩き起こし、「誰だか知らんが、デカい口を叩くじゃないか……」と怒ったムゲンドラモンと戦うことになる。

……のだが……

+ ネタバレ
「……すまんが、私は本当にそんなカードは知らんのだよ……」
「え?」
「信じられないというなら私のデックを確認してもらっても構わんぞ」

実は正真正銘、まったくバグカードに関わっていない

管理は意識を眠らせたままでも可能だったらしく、本編中、ずっと眠っていた。
主人公に踏み込まれて一方的に難癖をつけられた結果敗北するのだが、彼はバグカードの存在すら知らなかった。
(管理デジモンたるものそれはそれでどうか思うが……やはり彼もバグカードの影響は少なからず受けていたのであろう。そう思えば、意識は何の異常もなかったのはさすがと言える)
むしろ性格は落ち着いていて真面目、善良なデジモンである。

しかし、そこで地響きが。それと同時に、これまでババモンに化けていたロゼモンがやってくる。
バグカードを破壊するため、このムゲンマウンテンの中枢部を爆破したと言って(中枢が破壊されればムゲンマウンテンは吹っ飛ぶ)。
「すまんがバグカードもろとも全員、わしと一緒に死んでくれ!!」
「でもムゲンドラモンは本当に知らないって!!」
「へ……?」
「だから、知らんものは知らんのだ!!」

その直後、実は紛失したのはベタモンの凡ミスだったことが発覚(たまたま拾って持っていたのを風に吹かれて紛失し、流れ流れてムゲンマウンテンに……)。これはひどい……

真実が明かされすさまじく気まずくなったところで、ムゲンドラモンが一言――

「おい……ちょっと待て……さっきお前が言ってた動力炉がどうのこうのという話はどうなった?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!! (ヤバい地響き)

「ヤバッ!! みんな早くここから逃げるんじゃ~!!」
「ふっ、ふざけるなっ。何とかしろよ! お前らが勝手にやってきて……」

ガガガガガガガガガ……!!! (もっとヤバくなっていく地響き)

「あーっ、もう知らん! ワシャ先に逃げるぞ!!」
「まっ、待ってよ僕も!!」
「ちょっと待てよ、おれも行くって……待てったら!!」

……結局ムゲンマウンテン頂上部は大爆発。

しかし、ムゲンドラモンの容姿を思い浮かべてみよう。巨大な砲塔、銀色の重装甲、優れた頭脳と優れた部位ばかりだが、翼はない。足が速くない。

……結局、ムゲンマウンテンの爆発に一人だけ巻き込まれてしまう。
管理者なのにバグカードを知らずに野放しにした落ち度はあるにしても、濡れ衣にも程がある被害者である。

結局冤罪で家もろとも吹っ飛ばされた彼は、ひたすら謝るロゼモンをボロボロになりながら見下ろすのだった。


なおゲームはストーリーが終わった後も続くが、そちらではなんとカードショップの住み込みアルバイトになっている。
「お前らが俺の家を吹っ飛ばしたからこうなったんだろうが!!」
ちなみに店長は幼年期のタネモン。
幼年期に叱られる究極体デジモンという珍妙な存在になってしまうのだった。

ちなみにムゲンマウンテンでの彼の顔グラは半分眠っているような顔だったが、クリア後に再戦するといかにも全力! といった顔に変わる。
彼自身、なんだかんだで主人公との戦いを心から楽しんでいる。


◆ゲーム『デジタルカードアリーナ』

ラスボスの二つ前くらいの立ち位置として登場。機械帝国デックを使用する。
負けた途端にヴェノムヴァンデモンに制裁されることを恐れて逃げ出すなどかなり情けない姿を見せる。
別人とはいえ、前作との格差が……


◆アニメ『デジモンアドベンチャー』


「メタルエンパイア軍団、出撃!!」

初代デジモンアドベンチャーでは終盤の大ボス、ダークマスターズの三人目として登場。
メタルエンパイア軍団を率いる冷酷無慈悲な殺戮兵器として大暴れした。

これまでのボスたちとは打って変わって、多数の部下たちを一斉に総動員して指揮を執り、
情報を収集して敵の居場所を見つけるとそこに全戦力を集中するという組織力と統率力をフルに生かした戦法を披露。

ハグルモン「ムゲンドラモンさま、B129でアクセスが確認されました!」
「攻撃目標変更、B129!!」

さらに頭の回転にも優れ、光子郎がアクセスを逆手にとって攪乱しようとすると、小賢しいとばかりに「プランZ」すなわち街もろともの絨毯爆撃に踏み切った。
この時オペレーター役のハグルモンたちが驚愕しているが、

「選ばれし子供たちを倒すことが最優先である!! ただちに実行準備!!!」と決断している。

そして、選ばれし子供たちの移動場所を削っていく一方、ついに自らも出陣。
地中から奇襲し、逃げ込んだ先のビルをムゲンキャノンの一撃で粉砕した。

しかし、間一髪子供たちは地下に崩落して生き延びていた。地下ではワルもんざえモンが管理していたが、ムゲンドラモンは撃破したと思っていたようである。

そのワルもんざえモンだが、あろうことか子供たちを見つけると報告もほったらかして勝手に追跡。あげく返り討ちにってしまう。
ボロボロになってモニター室に逃げ込み援軍を要請するのだが……

「ムゲンドラモンさまを喜ばせようと勇敢に立ち向かいましたが反対にやられてしまいました」
「バカめが!! なぜ選ばれし子供たちを見つけたことを先に伝えんのだ!!」

ムゲンドラモンは激怒。そりゃそうだ。先に報告が来ていれば、いくらでも対策の立てようはあったのに……
結局、その後も傷の痛みを訴えて哀れみを請う彼を完全に見限り、モニター室を爆破して処刑。
地中では主力のメガドラモンやギガドラモンを使えないことや既に後手に回ったことから、いきなり自ら追跡に入る。

「アンドロモンも一緒か。まとめて始末してやる……」

その地下では子供たちの一部がアンドロモンと合流していたが、そこに襲い掛かると天井や壁を造作もなく突き崩しながら押しまくる。
完全体デジモンでも指折りの強さを持つアンドロモンすら数秒足止めするのが精一杯というほどの圧倒的パワーと、
そのアンドロモンを含めたデジモンたちの一斉攻撃でもノーダメージという驚異的な防御力、
そしてムゲンキャノンの連射でデジモンたちを押しまくり、ヒカリに感化されていたヌメモンたちの最後の抵抗も、一瞬で消してしまった……


……が、ヒカリの力が奇跡を起こして(!?)体力回復とワープ進化を果たしたウォーグレイモンに挑まれ、ドラモンキラーによりバラバラに切り裂かれ瞬殺された
結果、ほとんどの戦力を残したままダークマスターズ最短話数で退場するハメに……。

これまでものすごく堅実に積み重ねてきただけに(本人もあれみたいな油断や慢心とは無縁)、
よくわかんない奇跡みたいな力であまりにもアッサリ負けたため不服に思うファンも多い。
が、ウォーグレイモンのドラモンキラーは竜系デジモンに対し驚異的な威力を発揮するため、そもそも相性が悪かったのだ。
その上、この直前に炸裂したヒカリの力はとてつもなく凄いものであるのは確かである。

なお一騎打ちに勝ったとは言え、パワーアップしたはずのウォーグレイモン側もコロモンまで退化してしまっており(つまり大ダメージを受けている)、
ヒカリの謎の力とドラモンキラーが無かったらむしろ子供たち側が勝てたかどうか疑わしい程であった。



◆アニメ『デジモンクロスウォーズ』


クロスウォーズでは、リリスモンが操るパチモン臭い個体が登場。
というのも、なんと

ムゲンキャノンが無い。

味方のはずのスコピオモンを吸収し、赤いハイムゲンドラモンに変化。
下の約二名が涙する結果となった。
この時にはじめて背中にムゲンキャノンが付いた。
というか始めからカオスドラモンを出せばよかったのでは?


◆アニメ『デジモンアドベンチャー:


まさかのアグモンの暗黒進化として登場。
太一がダンデビモンに喰われたショックで、メタルグレイモンからこの姿に進化してしまった*1
何気にテイマーではなくデジモンの意志で暗黒進化してしまった初の事例となる。

ただ、姿は不完全でムゲンキャノンは無く、身体も赤く発光している。
キャノンは無いので攻撃方法も尻尾からの全方位レーザーになっている。

怒りに呑まれて暴走している為自我はなく、レーザー攻撃は無差別に仲間を襲う羽目に。
それでもダンデビモンに襲い掛かり一度は追い詰めるも、隙を突かれ逆にボコボコにされてしまう。

そして、精神世界でエンジェモンに諭され、自我を取り戻したアグモンはムゲンドラモンの肉体を突き破り真の究極体へと姿を変える……。

余談だがシチュエーションが「黒い悪魔VS赤い竜」だったりムゲンドラモンがダンデビモンに組み付くシーンだったり別の究極体への進化だったりテイマーズのベルゼブモンVSメギドラモンを思わせる要素が多い。

その後第48話「ムゲンドラモンの襲撃」にて、ミレニアモン復活を目論むベーダモン達の最終兵器として再び登場。こちらは公式設定に近い戦闘マシーンであり自我はない。完全体に進化したパートナーデジモン達の一斉攻撃でびくともしない防御力と、ムゲンキャノンやテールレーザーの破壊力で圧倒。これに対し、仲間を先に進ませるためにウォーグレイモンと太一が一騎討ちを挑む。

覚悟を決めたウォーグレイモン、心を持たないムゲンドラモンは双方捨て身で戦う死闘を繰り広げるが、ついにムゲンドラモンが首を貫かれ、ムゲンキャノンも破壊され勝敗は決した…と思われた直後ベーダモンの手で最終プログラムが起動。ウォーグレイモン達を乗せた胴体が上空のクラウド大陸目掛けて射出されながら動力炉が暴走、自爆してしまった

【亜種、関連種】


〇カオスロード
世代:究極体
属性:ウィルス種
必殺技:カオスキャノン

一部デザインが異なる赤いムゲンドラモン。
デジモンワールド2において、カオスグレイモン・カオスピエモン・カオスシードラモンを従えるボス。
やはり影が薄い。


〇カオスドラモン
世代:究極体
種族:マシーン型
属性:ウィルス種
所属:メタルエンパイア
必殺技:ハイパームゲンキャノン

ムゲンドラモン強化型、元ネタは上のカオスロード。
クロンデジゾイドを上回る強度の金属、レッドデジゾイドを身にまとう、黒い体に赤いラインの混沌竜。
ペンデュラムプログレスにて、ティラノモン系の究極体かつパッケージデジモンとして登場。
良かったねティラノモン。

更にX抗体版も存在している。


〇スイジンモン
マシーン型究極体デジモンで、ムゲンキャノンを装備している。
ライジンモン、フウジンモンとのジョグレスによりライデンモンになる。


〇キメラモン
機械系合成デジモンのムゲンドラモンとは対になる、生物系合成デジモン。こちらは完全体。
ムゲンドラモン開発過程の試作品とも、対抗するために作られたともいわれるが詳細不明。
ちなみに意外かもしれないがデータ種である。


ミレニアモン
機械系合成デジモンのムゲンドラモンと、生物系合成デジモンのキメラモンが融合した究極合成デジモン。
見た感じキメラモン主導の合成。翼を失ったが、ムゲンドラモンのデータが取り付くように背負い込まれ、ムゲンキャノンのみが実体化している。
後に邪神となる。



追・記・修・正!ムゲンキャノン!!

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