光のホーエンハイム

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光のホーエンハイム - (2023/09/07 (木) 22:56:14) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/05/12 Thuu 18:44:30
更新日:2024/02/19 Mon 03:47:12
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鋼の錬金術師(2003)』の登場人物。


原作及びFAでは「ヴァン・ホーエンハイム」という名前だが、こちらでは「ホーエンハイム・エルリック」という名前であり「ホーエンハイム」が姓ではなく名前になっている。
原作ホーエンハイムについてはこちらの項目を参照。


概要

エドアルの父親。
やり手の錬金術師であり、エドとアルは彼の研究書物から錬金術を学んだ。

原作と同じく長身で特徴的な顎髭をしているが髪型等細かいところが違っており、原作が屈強でたくましい中年男性ならコチラは身なりを整えたお洒落な中年男性といった感じ。

また原作同様常人より永い時間を生きているが、その経緯も大きく異なっている。

エルリック兄弟が幼い頃に突然家を出ていき、長い間音信不通となっていた。

原作と違い香水を愛用しており、家をでた後にもその香りが残っていた為、エドは同じ香水を愛用していたライラに対して「あまり好きな匂いじゃない」と言っていた。


活躍

クライマックスに差し掛かった第4クールで突如リゼンブールに帰還。
ロックベル家に現れ、ウィンリィとピナコに再会した。

その後、アメストリス軍に追われてリゼンブールまで逃げてきたエルリック兄弟とも再会する。
……休暇を取ってリゼンブールに来ていたマリア・ロスを口説いている真っ最中だったため、エドに即鉄拳制裁をされたが。


そしてエルリック兄弟やロイ・マスタング達と共にリゼンブールで一晩過ごし、マスタングにホムンクルスの能力を説明したりしていたが、翌日には再びいなくなってしまった。



以下、ネタバレ
















その正体は賢者の石の力で魂を他人の体に移し変えて転生を繰り返し、400年近い時を生きてきた錬金術師。
エンヴィー(第一期版)の実父でもある。


400年ほど前に同僚の錬金術師であったダンテと共に賢者の石の作成に成功したが、その時の錬成に耐えられずに一度死んでしまう。
しかし、彼を愛していたダンテの手によって賢者の石の力で魂を他の錬金術師の体に宿され蘇った。

その後はダンテと共に悠久とも言える時を過ごしていたが、罪の無い人間の体を奪いながら生き続けることへの罪悪感にさいなまれ続けてもいた。
それに加え、水銀中毒で死んでしまった息子を蘇らそうとした結果、ホムンクルスにしてしまったことが重なり、とうとう自責の念に堪えきれなくなりダンテの下から姿を消した。*1

賢者の石で何度も体を入れ替えているが、肉体を入れ替える度に魂は消耗し劣化していく為、乗り移った肉体は生きながら腐敗しはじめている。
前述の香水は体の腐臭を隠す為。


ダンテの下から去った後は宛てもなくさまよっていたが、リゼンブールでトリシャに一目惚れをして、彼女と結婚した。

そしてエドとアルが産まれ、幸せな家庭を築いていたが、腐りかけた自分の体を家族に見せたくないという想いから、家を離れて家族から距離を置いていた。


リゼンブールでのエドの話からダンテが再び賢者の石を作る為暗躍しているという情報を知ると、彼女を止める為にかつて彼女と共にいた地下都市に単身乗り込む。

そこでライラの体に乗り移った彼女と再会。新しい体を試す気満々だった彼女に対して「妻がいる」と断っていたが、
彼女からは「400年前に私に愛を囁いたのは何処の誰だったかしら?」と突っ込まれている。

そして彼女に魂の劣化による肉体の腐敗という事実を教え、「永遠の命などあり得ない」と告げて彼女を説得しようとしたが、彼女の呼び出した『門』に吸い込まれてしまう。


2003年版アニメでは『門』の向こう側には機械技術が発展した現実世界があり、通常この世界からはアメストリスには戻れない為、この世界に転移したホーエンハイムはロンドンの街でエドに似た少年がいる住居の近くに住んでいた。

しかしこちらの世界は第一次世界大戦中でありこの少年と共に避難したが、彼の中にアメストリスから転移してきたエドの精神が入っていることに気付くと、自分の正体、錬金術のエネルギーの正体、現実世界についてを説明しこちらに来ているのが精神だけならまだ元の世界に戻れると示唆した。

エドからはトリシャと結婚をした理由について「人並みに子供を持つ遊びでもしてみたかったのか!?」と激しく糾弾されたが、ホーエンハイムは

「トリシャを愛していたからだ」

と告げ家を離れていた本当の理由を説明した。

そして自分は肉体ごとこちらの世界にきてしまった為、帰ることはできないと言ったがエドは「何とかしてやるさ!」と言い半ば和解する事ができた。

最終話のエピローグでは肉体ごと現実世界に転移したエドと生活していた。



劇場版『シャンバラを征く者』では再びエドの下から失踪していたが、実はエドを元の世界に戻す為にシャンバラ(=アメストリス)の事を研究していたトゥーレ協会に協力していた。

しかしトゥーレ協会の会長のエッカルトに利用され、同じくこちらの世界に来ていたエンヴィーと共に『門』を開く材料にされてしまう。

トゥーレ協会本部に来たエドに自分がこれまで犯してきた罪を懺悔し、自らの命を代価にエンヴィーを『門』に錬成し死亡した。

エドの為に自らの命を捧げたが、その結果エッカルト達がアメストリスに攻め込み、二つの世界で多くの人の命が失われてしまう事態となり、結局エドに迷惑をかけることになってしまった。
また、最終的にエドのみならず、アルもエドを追って現実世界に行ってしまったため、事態を更に悪化させたとも言える*2


原作と同じく家族を大事に思っているが、家族の為にした行動が全て空回りしてしまったり、原作より女性にだらしない面が目立つ。*3

多くの罪の無い人間に乗り移ってきたという前科、そして何より原作及びFAの「ヴァン・ホーエンハイム」が漢すぎる為光のホーエンハイムに良い印象を持てない視聴者も多い。


なお、前述のように2003年版アニメにおいてアメストリスのある世界は「門」を通じて現実世界と繋がるパラレルワールドという設定であるが、脚本の會川昇氏によれば我々の世界と『鋼』の世界が分岐したのは1500年代のことであり、パラケルスス*4が死亡したのが我々の世界、賢者の石を手に入れて不死となったのが『鋼』の世界であるという。
この裏設定と本編における描写を合わせて考えると、本作におけるホーエンハイムはパラケルススその人であるとも解釈できるが、果たして…?*5


全くの余談だが、不死身といえる肉体をもっていることと、中の人の関係で「名前を言ってはいけないあの人」を連想させる視聴者もいるとか。



追記・修正をするのに代価など存在しない…

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