エンヴィー(鋼の錬金術師)

登録日:2010/04/25(日) 22:57:54
更新日:2021/03/24 Wed 10:02:08
所要時間:約 5 分で読めます




鋼の錬金術師』の登場キャラ。
声:山口眞弓(03)、高山みなみ(FA)
演:本郷奏多

ここでは原作及びアニメ2009年版に加え、設定が大きく異なる2003年版アニメでの設定についても記述する。
勝手にメイン記述を書き換え原作についての記述をカットしその上大量の余白で後ろに下げる編集は自重してください。2003年版アニメについてのみ記述したい場合、新しく項目を作成してください


「嫉妬」の名を持ち、4番目に造られたホムンクルス
第二巻で初登場する敵キャラクターであり、
左脚の太腿にウロボロスを象った刺青を持つ。

顔立ちは中性的で身体はかなり小柄でスレンダー…という設定ではあるようなのだが…物語が進む毎にどんどん目つきが鋭く、ガタイが良くなっていく。

作者はどうせ変身するから特に考えずに描いていたと実写記念の特番でぶっちゃけている…いいのかそれで。
一応作中ではアルやバリーに「長い黒髪の細身の人」や「ちょっと骨っぽそうで体も小さい(から斬りごたえなさそう)」と形容されているので設定としては残っているようだが。

とあるエピソードの直後に描かれたイラストでは本編終盤に比べると穏やかな目つきになっており、この事については作者は意図せずそうなってしまい描き直しに苦労したと画集のコメントで語っている。


一見愛嬌のあるひょうきん者に見えるものの、その本性は陰険かつ残忍。
一人称を使う事はほとんどなく、自分の事は「このエンヴィー(様)」」と呼ぶ(ただし特殊な言い回しで、このディオだァーッ!に近い便宜上の一人称だと思われる)

性別は原作ではあくまで非公開で、2009年版アニメと実写版の設定画やパンフレットでは性別は不明とされているが2003年版アニメを筆頭に各メディア展開では男性とされることが多い。

エドのことを「鋼のおチビさん」と呼ぶ。ガンガン編集部によるとエドの事をチビと呼んだ回数は堂々一位。

お父さま」には忠実だが、計画の範囲内なら非道な演出も行う。
他者を軽んじており、とりわけ人間を軽蔑する姿勢はホムンクルスの中でも顕著で、
同じホムンクルスでも末弟で人間ベースのラースをガキと呼び見下している節がある。
ただし頼まれた時には承ったり、「お父さま」がラースの意見を採用した時には引き下がったりと、ホムンクルスとして認めていないわけではないようだ。

他者を見下し煽るのが好きな一方で自分が見下されたり馬鹿にされることには非常に敏感で、特に本性の醜さを突かれると激昂し冷静な判断が出来なくなるという弱点が存在する。

ラスト、グラトニーと特に仲が良いらしく、物語中盤はグラトニーが造り直されるまでラストを亡くした彼と行動を共にしており、ラストの次に慕われていたようだ。

ヘソや太腿が大きく露出した格好は他のホムンクルスと違い自分の変身能力で作ったものであるらしく、グリードには悪趣味だと笑われている。

おまけ四コマではラストをよく「おばはん」呼ばわりして半殺しの目に遭っているなど、不遇な扱いが多い。

ホムンクルスとしての固有能力は、外見を自在に変えられること。
人間や犬、馬などの動物はおろか武器などの無生物に姿を変えられるが、自身の視覚情報を頼りに変身しているのでミスが生じることもある。
変身能力により暗殺や奇襲も得意分野だが普段から人間を舐めきっているので、
ふとしたことでボロを出したり過信の隙をつかれるなどして足元をすくわれることも多い。

普段の姿も変身した姿で、本来の姿は賢者の石を構成するクセルクセス人が全身から表出した四本腕・四本足の巨大なトカゲに似た化け物。叩きのめしたエドを丸呑みにする直前、この姿を見たエドはキメラに成り果てたニーナ・タッカーを回想した。
この姿にコンプレックスを抱いているらしく、グリードに「不細工」と言われた際には激しい怒りを見せた。
また、変身しても体重は変化しないので人型の時でも高所から着地したり尻餅をつくと地面が大きく陥没する。
原作では乗り込んだ車体が凹んでいるが、普通に運転できているので意外と軽いのかもしれない。2009年版アニメではエレベーターにまで乗っている…


軍将校になりすまし、「イシュヴァール殲滅戦」の"引き金を引いた"張本人。
本編でも「リオールの内乱」を起こし、マース・ヒューズを殺害し…と、ホムンクルスの中ではラストと並んで計画遂行の実行役を担うことが多い。
それだけ変身能力が有用ということでもある。

ただプライドに叱責される通りに大雑把でガサツな性分も見受けられ、自分の知らない情報は敵の言葉でも信じてしまう傾向がある為参謀やリーダーには向かないと思われる。

上記の様に本性が冷酷である事は間違いないが、ラースの色恋沙汰に子供のように首を突っ込んで助言したりデートを尾行する茶目っ気や、
エドに協力を仰がれたときには大人しく言う事を聞く律儀さなども持ち合わせている。
伏線なのか、マルコーや傷の男がヨキを一斉に見捨てた(ふりをした)時には見捨てられたヨキと同じくらいの強いショックを受けている描写もある。

地味にエドの全裸を見た時の反応が原作と2009年版アニメとで真逆の反応。
石鹸を踏んで転んだ(実際にはメイがアルの鎧の中にいると知って騒いだ)と言い張るエドに呆れる原作とは違いアニメでは思わず絶句している。

ブルーレイ初回特典のホムンクルス声優陣のラジオ風CD「グリリンラジオ」では第2回でスロウスと共に登場。ちなみにアフレコスタジオは麻布十番だったとの事。

以下終盤のネタバレ












傷の男(スカー)やマルコー達の策略で中央から北部へ誘き出され、交戦の末にマルコーに賢者の石を破壊されて敗北。
シン国皇帝への献上品としてシン国へ戻ろうとするメイを唆して中央へ向かう。

中央に戻った後、閉じ込められていた瓶の蓋を根性で開け(アニメでは混戦の最中に不死の兵に瓶ごと食べられた)、不死の兵を自身に取り込んで元の姿に戻る。
そこで偶然エドロイ・マスタングと接触。
ロイに問い詰められ彼らの前で自身がヒューズを殺した真犯人である事を彼の妻のグレイシアに変身しその卑劣な手口ごと明かしたが、それがロイの逆鱗に触れる。
本性を現し巨大化するも「デカければ勝てると思ったか、バカが!」と目玉を焼かれたり、
ヒューズに化けて大佐のスキをつこうとするも通用しなかったり、あげくホークアイ中尉の小芝居に引っかかってボロカスにされたり、リザを返り討ちにしようとして大佐に焼かれるなど、人柱を傷つけることのできないエンヴィーになす術は何も無かった。

それでも執念深く得意の口車でエド達の同士討ちを狙うも、既に憎しみを捨てていた4人には通用しなかった。
思い通りにならず、逆に哀れなものを見る目で見られ、長台詞の末に叫ぶエンヴィーにエドは静かに告げる。
実は彼(彼女)が本当に『嫉妬』していたのは人間であった。
最も嫌っていた人間のエドにその事を理解され、エドの体を乗っ取るチャンスを捨て核である賢者の石を自ら握り潰し、自死。

死に際にはエドのことを「鋼のおチビさん」ではなく「エドワード・エルリック」とフルネームで呼び別れを告げた。
作者曰く自分の最も嫌いな人間に理解された屈辱と同時に理解者を得た喜びがぐちゃぐちゃに入り混じった結果であるとの事。
前述の「とあるエピソード」とはこの退場回の事である。

その最期を見届けたロイは「卑怯者」と断じるも、やるせない表情を浮かべるのだった。




正体

体内の賢者の石の力が弱まり、真の身体を構成するクセルクセス人の魂が枯渇すると、
たとえその時の身体が真の姿であろうと変身した姿であろうと、エンヴィーの意思に関係なく強制的に8本足の小さなトカゲのような姿に変身する。
コレが彼(彼女?)の本体である。

この状態では変身能力は使えず、他者の身体に寄生し乗っ取るくらいしかできなくなる。
人形兵を取り込んで膨れ上がる形相はなかなかホラーである。





原作と違い髪がやや緑がかっており、紫色の瞳をしている。衣服のカラーリングなども2009年版アニメとは若干異なる。例えホムンクルズ相手であろうと暴力(特にエドに対しては)や殺人を平然と行う冷酷非道な性格。

序盤は原作同様リオールの内乱を引き起こす役回りを担っていたが、正体もあって地位はかなり高い。

原作と違い生まれて7年ほどしか経っていないラストより年上だからか彼女をおばはんと呼ぶ描写はなく、代わりにラストより後に生み出されたラースが一度だけ呼んでいる。
変身能力は原作版と同じだが、03年版放送時は原作でまだ真の姿を晒していなかったため変身能力を除けば特異な能力こそないが、脱走したグリードを踊るような身のこなしで翻弄したりステーキナイフ一本で心臓を簡単に貫ける力を有する。
怒りで錯乱状態になった時には石造りの建造物に巨大なクレーターを作るほどの怪力を見せており、その実力はエドを終始圧倒した。

ここから先は50話、最終回のネタバレを含みます!
























































ベースとなった人間はホーエンハイムとダンテの息子
エルリック兄弟とは腹違いの兄という関係。
ただ、ホーエンハイムは肉体を何度も変えて生き存えているので、生物学的な血縁があるかどうかは疑わしいところではある。
水銀中毒で命を落としたが、ホーエンハイムの人体錬成でホムンクルスとして蘇る。

術者の力量からか他のホムンクルスと違い生前の記憶を完全に覚えているため、ダンテの元から去ったホーエンハイムに捨てられたと思い込み(ただ、実際にホーエンハイムは捨てたと発言しているので事実である)彼やその息子たちのエルリック兄弟を激しく憎んでいる。そういった意味では、まさしく「嫉妬」のホムンクルスと言える。

今の自分を個としているので自身の存在に劣等感を抱き完全な人間になりたいと願っていた他のホムンクルス達を内心見下しており、ダンテが傑作と称するプライド(鋼の錬金術師)すらも人間もどきと罵った。
ダンテとは元親子ということに加え「人間を嫌い苦痛を刻んでいく」という利害が一致していたので彼女の計画には協力的だが、
計画の中に自身の愛憎の源であるホーエンハイムやエルリック兄弟が絡むと途端に感情的になり命令外の行動に出る事もある。
トリシャと似た顔立ちであるアルからはエドほど憎悪を掻き立てられないのか、賢者の石と化したアルを軟禁する際には本音と思しき言葉を吐露するシーンがあった。

終盤、一度はエドを殺害するが最終話でアル(=賢者の石)自身を代価に復活したエドから
ホーエンハイムがダンテによって『門』の先に飛ばされたことを知ると、真の姿であるウロボロスの化身・リヴァイアサンに戻り自身も『門』を通り、後を追う。

作中では「元の姿なんて忘れた」と言っていたがエドを殺害する時と『門』を通る時に一瞬だけホーエンハイムに似た顔立ちの青年の顔に変化しており、
この顔が生前の姿である可能性も否定はできないが、肉体を入れ替えて生きて来たホーエンハイムの現在の体は400年前とは異なるので、エドを惑わし自分たちの父の罪を突き付けるために彼に酷似した姿と声に偽装したとも解釈できる。


劇場版では変身能力を対価に『門』を突破した為、リヴァイアサンの姿のままであった。
未だにエドへの憎悪の念は抱いており、対面時は問答無用で彼に襲いかかった。
が、後にトゥーレ協会に捕獲されてホーエンハイムと共に『門』を開く材料にされて、死滅する。

ホーエンハイムは最期、トゥーレ協会の放った槍に串刺しにされ自分を咥えたままただ唸るエンヴィーを化け物と呼んだが、本心ではエンヴィーもまた自分の息子と認めておりエドワード、アルフォンス、そしてエンヴィーという三人の息子に己の罪を償う為犠牲を選んだ。
彼らの魂は救われたのだろうか?

また裏鋼と劇場版のDVD特典ではまさかの萌えキャラに…
お祭り格ゲーである「ドリームカーニバル」ではチョコレートパフェが好きという一面も見せた。

USJコラボの特典映像『七大ホムンクルスVS錬金術師軍団』ではウィンリィに化け、騙したグリードをぶん回して壁にめり込ませているなどやりたい放題である。

【台詞集】(2003年アニメ版)
「オマエなんかあの人が生かしておけって言ったから生かされてるだけなんだよ! オマエだけは許せない、オマエだけは本当に許せない、アイツの血を受けたオマエだけは!!」

「誰にも造られたりしちゃいない! 俺達は生まれたんだ!」

「見たかったのさ。鋼の…あのクソ野郎の子供の顔が恐怖に引き攣るのをね」

「見たいな…アイツらが目の前で賢者の石を取り上げられる顔を…全てを失う顔を」

「そうさ死んだんだ。どいつもこいつも、そして人造人間だけが生き残る!」

「ホーエンハイムに会う! 僕が奴を殺す!」

「僕は行くんだ! ホーエンハイムのところへ…アイツのところに…父さんの所に!!!」



【台詞集】(原作)
「どうせ変身するならさぁやっぱりムサいじいさんより―こういう若くてかわいい方がいいよね」

「その女房を刺そうっての? いい演出だろう? ヒューズ中佐」

「つけ入りやすくて助かるよ人間」

「糞が…ニンゲン風情が見下してるんじゃねえ!!」

「このエンヴィーが! 子供を打ち殺した張本人!! 気持ちよかったねあれは弾丸一発でみるみる内乱が広がっていく様は爽快だったぁ!本 当に人間ってやつは操り易い面白い生き物だ! 愉快だったよ!!」

「理性で人間の定義に線を引けよ 錬金術師」

「いやだ…こんな…こんなことが…このエンヴィーが…貴様ら下等生物にやられる訳…いやだ合成獣まで…見るな…俺を…私を…ボクを…見下すなよニンゲンがああああ!!!」

「あんた達ニンゲンだって人の不幸とか愚か者が躍るのを見てるの大好きなんじゃないの? だからしょっちゅう戦争してんじゃないの?」

「バカってのはさぁこういうテに引っかかるヒューズみたいな奴の事を言うんだよォ!!!」

「屈辱だよ………こんなボロぞーきんみたいになって…あんたらニンゲンに…クソみたいな存在にいいようにやられて…しかもよりによってそのクソの中でも更にクソみたいな…こんなガキに理解されるなんて…っ!!!屈辱の極みだよ… バイバイ エド…ワード…エルリック……」

追記、修正お願いします

最終更新:2021年03月24日 10:02