オートマチック限定免許

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オートマチック限定免許 - (2022/02/19 (土) 19:22:17) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/08/31(月) 06:24:10
更新日:2023/02/23 Thu 22:11:04
所要時間:約 4 分で読めます





オートマチック限定免許とは、日本の自動車運転免許において設定されている限定条件の1つ。

  • 普通自動車免許
  • 準中型自動車免許5t車限定(2017年3月施行の道交法改正までに普通車免許を取得した場合)
  • 中型自動車免許8t車限定(2007年6月施行の道交法改正までに普通車免許を取得した場合)
  • 自動二輪車免許

に設定されており、その名の通りオートマチックトランスミッション車(以下AT車)に限り運転出来る免許の事である。
俗に「オートマ限定」「AT限定」などと呼ばれる。

尚ここでは普通自動車に絞り表記致します。


1991年11月創設。

以前は自動車教習所で普通免許を取得する際の教習はMT車オンリーであり、
「AT車の特性を知る」という名目で数時間AT乗車のカリキュラムが含まれていた。

だが次第にAT車の普及やAT車の操作ミス(MT車には無いクリープ現象など)による暴走事故増を理由に普通自動車免許を対象に創設。
これにより免許取得のハードルが下がったとも言われる。

前述の通りAT限定免許で運転できるのはAT車のみであるが、「変速操作の要求はあってもクラッチ操作は不要(俗に言うセミAT)な車両」はAT限定免許で運転ができる。

要は「クラッチ操作が不要な車なら乗っていいよ!」というのがAT限定免許である。

なので、極端な話ではあるがAT限定免許でセミATのR35GT-Rやムルシエラゴ、文字通り自動クラッチな2ペダルMTであるMR-SのSMTを運転することは可能である。

AT限定免許所持者がMT車を運転した際の違反は「無免許運転」ではなく「免許条件違反」である。(2点、7000円)

公認教習所による技能教習の最低時限数はMT車の34時間に対しAT限定は31時間。
教習に掛かる料金は約1~2万円AT限定免許のほうが安い。

AT限定免許を取得しても「限定解除」を受けることにより「限定なし」免許になる。
公認教習所にて最低4時間の技能教習の後、検定(修了検定レベル)に合格し免許センターで申請を行う。

費用は4~5万円ほど。

この手順でのAT限定を限定なしにすることはできる。

ちなみに日本では中型車・大型車にはAT限定免許は存在しないが、カナダ等には大型車のAT限定免許が存在する。

あと普通二種免許にはAT限定免許あります。
タクシードライバーやりたいけど不器用だから・・・という人でも大丈夫!


芸能人でAT限定免許の人は、
  • 原口あきまさ
  • メッセンジャー黒田
  • 森田剛
  • 竹中直人
  • 鳥居みゆき
  • 堀越のり
  • 吹石一恵
  • 辻希美
  • ほしのあき
  • 稲垣吾郎
  • 岡村隆史……など


ちなみに、AT限定免許ではザブングルを操縦する事は出来ず、母親の敵討ちや砂漠を走り回る事も出来ない。


「悔しいですッ!!」



とは言え、近年では日本の道路を走ってる車はほぼATと言って差し支えないほどの割合である(2020年現在、日本で販売されている乗用車の約98%くらいがAT)。

アドヴァンテージとしては、MT免許は就職に有利であった。
と、言うよりは『通勤以外で「AT限定」だと就職に不利』と言った方が正しかったかも。
最近は業界の社用車でもAT車が主流になっているものの、「未だMT車が社用車」という企業は少なくなく、地方都市の求人誌欄の必要資格欄等には現在でも「要普免 ※AT限定不可」の記述を見ることができる。現場作業が絡む職種だと都会でもAT限定不可の求人は多い。
また、自動車系企業(下請け等含む)では、自社がMT車を製造していようとなかろうと(あるいは自動車の完成車両との直接的関係の有無に限らず)AT限定免許を採用しない方針の企業も存在する。


もっとも自宅警備員には関係無いですがね!



冒頭で述べられた通り、オートマチック限定免許は1991年創設された。
創設当初はMT車の立ち位置が未だAT車よりも高く、また値段や燃費といった面でも有利であった。
同時に、それ以前の免許取得者は老若男女の関係なく「強制的にMT(限定免許が存在しない)」だったため、当初はAT限定免許の取得者数は極端に少なく、またMT車両が主流であった頃の名残からかオートマチック限定免許を見下す風潮も長らく残ったのも事実である。

が、時と共にAT車両が圧倒的多数のシェアを持つようになり、また自動車そのものへの関心がひくくなったことなどが重なり、現在ではオートマチック限定免許のほうが主流となりつつある。


いずれにせよ、免許であることには変わりないので、
「男はMTじゃないと駄目らしい……」
みたいな事は気にせずAT限定を取ればいい。

そして物足りない、MTが乗りたい、はたまた就活の都合で改めて必要になった……。
と感じれば限定解除をすればいいだけの話である。普通にMTで教習受けるより高くつくけどまぁしゃーない。


ちなみにバイクにも限定免許がある。
クラッチ操作を必要としないバイクなら乗れるので、限定免許でもカブには乗れる。
大型AT限定は当初は650ccまでしか乗れなかったが、2019年12月1日をもって既に取得してる人も含め排気量の上限が撤廃された。

ちなみに免許証の条件欄には、AT限定が科せられてる免種に応じて「普通車はAT車に限る」などと記載され、一目で分かるようになっている。
AT限定を解除した時には裏面に「普通車はAT車に限るの条件解除」などのスタンプを押され、次の更新で交付される免許証からはAT限定の記載が消える。




追記・修正は免許を取得してからお願い致します。

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