ヤミノリウスⅢ世

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ヤミノリウスⅢ世 - (2020/08/28 (金) 14:56:59) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/06/26(金) 15:26:41
更新日:2024/02/15 Thu 00:05:43
所要時間:約 5 分で読めます




ヤミノリウスⅢ世とは、『元気爆発ガンバルガー』に登場する悪役である。
大魔王ゴクアークに忠誠を誓う大魔界一の魔道士で、人間界を大魔会に作り変えるべく遣わされた。
ゴクアークに与えられた魔界獣図鑑で強力な魔法を使う魔界獣を召還し、作中ではゴクアークに次ぐチート魔法と狡猾な策略で人間界を恐怖と混乱に陥れる。
声優は双子座のサガを始めとする美形悪役で有名な故・曽我部和恭氏。

ガンバーチームと霧隠藤兵衛に正体がばれると犬になる魔法『リーザ・カービック』をかけた張本人であり、エルドランシリーズ全3作中唯一ひとりで幹部を任されたシリーズ屈指の強敵である。





「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ
暗く湿った魔界の森より今こそ出でよ我が前に…
ハズラムサライヤ~!」




   *   *
 *   + うそです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *


身長:225cm(気分で変化する)
体重:21kg
好物:魔界名物・針の山(魔界の針が無数に刺さっている饅頭らしき物)、魔界獣のステーキ、魔界鍋。



能力だけは本当に優秀なのだが、マヌケな性格とドジっ子属性が全てを台無しにしており、小学4年生のガンバーチームに連敗中。
ゴクアークによると一族の落ちこぼれで、ゴクアーク曰く「魔界獣が負け続けるのは貴様の使い方がなっていないからだ」
要は前作のベルゼブタイダーを足して割ったようなキャラ。ファンからの愛称は「ヤミノさん」。

頭に三角フラスコを被ってローブを着た水色の肌の男性で、電極型の杖を操りモップで空を飛ぶ。第1話のすっぴん状態では長い爪が武器。
普段は青空小学校の人体模型に憑依しており、活動時は理科室のカーテンや薬品などを拝借して実体化する。
人間界の正常な大気が苦手なため、フラスコには大魔界の大気の成分を満たしている。
大魔界にはゴクアーク以外に超魔界獣・動物魔界獣・水中魔界獣・昆虫魔界獣しか存在せず、彼自身も人間型魔界獣である。

双子座のサガやバンコランなどクールな美形キャラが多い曽我部氏には珍しい完全なギャグキャラ。
どちらかというと、往年のヤットデタマンや同年に演じた美しい魔闘家鈴木に近い演技である。
初期は割と美形悪役路線で声も低めだったが、早くも3話ぐらいからギャグキャラ化。回を重ねるごとに萌えキャラ化して本編の癒し枠に。

作戦考案・実行中は魔導師の姿で青空町を平然と闊歩し、青空町民には「魔界獣を連れてろくでもない騒ぎを起こす迷惑おじさん」のような認識をされている。
自分で呼び出した幼生体の魔界獣にもバカにされ、真っ先に被害を喰らっては漫才じみた会話を繰り広げている。(初被害は第3話ラスト)
特に霧隠虎太郎には指をさされて笑われたり、魔界獣とのコントじみたやりとりを「いっそww侵略やめちゃってwwww大道芸でもやったらいかが?www」とまで言われた(キャラソン『そんないつもの青空city』)。
結城千夏の学校新聞では「自分の武器でやられたまぬけなワルです。笑ってやってください」と写真付きでこき下ろされてしまった。

びっくりするとたまに敬語で喋り、女性は丁重に扱う紳士な一面がある。
人間界の空気以外は食べ物も苦手らしく、とある厨房でつまみ食いしたカレーを不味がっていたが、お屠蘇を飲んだ際にはあまりの美味さに上機嫌で酔っ払いと化し、そのまま帰って寝ようとした。
(ただし流崎力哉の実家の『逆転ラーメン』では味噌ラーメンを頼もうとしていたので、単に不味いカレーを食べただけの可能性もある)。


第3話で「青空町に隠されたロボットの基地を探し出す」という前作なら即アウトな作戦を考案する知性派かと思えば、
「魔界獣が消えない墨で番号を書いた青空町民一人一人から、イエローガンバーと一致する番号の人間を見つける」という超まわりくどい作戦を展開した。
(町民の番号を確かめた際に「宝くじなら前後賞」と言ったが、そもそも大魔界に宝くじはあるのだろうか?)

基本的に人間を見下してはいるが、「人間は大魔界のしもべにする」と人質にしても殺すような事はしなかった。
EDの『ガンバー体操』ではガンバーチームやゴンこと藤兵衛と一緒に歌っており、「たまにはいい事したいけど 魔界の法律やぶれない」「だけどヒーローやりたいよ 頑張るパワーで大勝利!ってね」という歌詞があったり、
巨大ゲキリュウガーに土星まで飛ばされた虫眼鏡魔界獣レンズドンに「負けるもんか!元気爆発!」と声をかけたりなど、とても悪の幹部とは思えない台詞を言っていた


人間態はジャーナリストの青年『闇野響史』。(第3話でレーナ・ニンゲンニの呪文で変身し、以降は呪文を唱えずに変身している)
この闇野さん形態は緑髪赤目に紫スーツ+赤ネクタイという歌舞伎町に居そうな姿である。
なお、名前と職業は初っ端から正体をバラしかけた発言「私は邪悪なりしヤミノ…」「ジャーナリストの闇野さん」と勘違いした千夏に決定された。

バスガイドの『闇野りう子』に変身した際には普通に美人(というか女装した闇野響史)で、鏡を見てうっかり自分に惚れかけた。
妙に美脚で脚を強調する場面が多い。この時はガンバー体操6番のカラオケも女声で披露している。
(ちなみに曽我部氏が在籍していたバンド・スラップスティックの『愛の逃亡者』には「バスガイドさんごっこ」という台詞があったりする)





22話では復活を遂げ、ガンバルガーを圧倒するゴクアークを魔法で援護攻撃しようとする。しかし、ガンバーチームの悲鳴に気を良くして出力アップしたのが悪かった。

「ぐあああああっ!やめんかヤミノリウスゥゥッ!」
うっかりゴクアークまで攻撃してしまう。

一度は撤退するが、汚名を返上しようと今度は出現させた巨大レンズに太陽光線を集め、ガンバルガーの中の虎太郎をピンポイントでじりじり攻撃するという実にセコい方法を取る。
だが、暑さにもがく虎太郎がガンバーソードでガンバルガーの頭上を庇うと光線が反射し、威力を増大させた形でゴクアークを直撃。
これがゴクアーク逆転敗北の原因となってしまった。


責任を感じていたところ、電柱に引っかかったゴクアークの魂を発見、「命を懸けて自らの体に取り込んでみせる」と劇画調の顔で苦しみながらも吸収に成功。
ゴクアークの首と尻尾を身に着けたパンツルックの姿にパワーアップする(GB版ではラスボス化)。
シリアスな悪役化を視聴者に危惧されたようだが、何も変わらないどころか間抜け度は上がった。

以降は人間界の大魔界化の他にゴクアーク復活も目標に加えるようになり、魔法のランプに人間界の物体を入れ、超魔界獣を生み出す能力を手に入れた。
ちなみにゴクアークの首と尻尾にはゴクアークの意思が宿っている設定だが、部下の間抜けな性格がゴクアークにも伝染ってしまった模様。


魔界獣のネタ切れを悩む姿も散見され、
超魔界獣の材料探しの途中で、泥酔したサラリーマンのごとく公園のベンチで新聞を被って寝てしまった事もあった。

かといって使命感が強いかと思えば、
「腹減った」→「魔界料理が食べたい!」と料理人魔界獣ビック・ナベーダを作って魔界鍋を作らせようとしたり、
自分がつまづいた道端の石ころを材料にしたり、
一人ぼっちが寂しくてお嫁さんを欲しがった末にいちゃつくバカップルへの憂さ晴らしにカメラ魔界獣デカメラーを作る、
バカップルを増殖して困らせようとしたら逆に喜ばれてカウンターを喰らい、逆ギレして魔界獣を強化させるなど、
完全に私的な理由で超魔界獣を生み出した事もある。




38話では石魔界獣イシガンダーが石にした鳩が頭に直撃し、記憶喪失になってしまう。
闇野響史の姿(自分の姿を「変なファッション」と嫌がったら変身した)で彷徨っていた所を、ガンバーチームの担任教師・立花亜衣子に助けられる。
見ず知らずの自分に親身になってくれる彼女を天使と称して好意を持ち、突然のフラグ成立。

この時は真面目で心優しい好青年で、普段の間抜けな調子は影も形もない。喋り方もヤミノリウスの声に近づけつつ、曽我部氏の二枚目寄りな演技に変わっている。
意外と良識があるらしく、会ったばかりの亜衣子先生に迷惑はかけられないと行く当てもないのに彼女の好意を辞退しようとした。

魔界獣イシガンダーが石で作ったガンバルガー達のコピーに苦戦するガンバーチームを応援したり、(その際、千夏に亜衣子先生とのツーショット写真を撮られた)
魔界獣に襲われた亜衣子先生を守ろうと魔法で攻撃した。
しかし、戦いの巻き添えを喰らった影響で記憶が戻った後はそれまでの出来事を忘れてしまっていたが、魔界獣の敗北を悔しがりながら「何かとても温かいところにいた気がする」と綺麗な目をして呟いていた。



41話では掃除機魔界獣スイトッターに青空町民の一番大事な物を吸い取らせ、(その中から鷹介と力哉のガンバーブレス・ガンバーコマンダーを見つけるが、即行で「子供のおもちゃ」と投げ捨てた
件の写真を取り返しに来た亜衣子先生に状況が全く理解できないまま放り投げられるが、写真を見て忘れていた記憶が甦った。
不安げな亜衣子先生を前に、劇中でも唯一の悪人面をして作中最大の悪事を働く。

「この男に会わせてやろうか?お前が愛したこの男に今すぐここで会わせてやろうか。見るがいい…じゃ~ん」
「あじゃば〜」

彼女の目の前で闇野さんの姿に変身し、嘲笑を浮かべながら写真を破り捨ててしまう。
(ちなみに「あじゃぱー」とは聖闘士星矢蟹座のデスマスクで有名な台詞だが、ヤミノリウス役の曽我部氏は双子座のサガ役だった)

しかしその後、絶望とショックのあまり泣き崩れた亜衣子先生にすぐ動揺して
「おいちょっと!嫌だなあ…そんなに泣いちゃったりして!おーい、泣くなってば!…うわーっ!うるさいもう知らーん!…ふーんだ」
と声をかける辺りがヤミノさんらしいところというか。


こうして亜衣子先生を再起不能にまで傷つけたはずだったのだが、
「私は決心しました!今日から私、あなたを説得します!ミミズだってオケラだってアメンボだって(ry」

以降ガンバルガーに敗れたヤミノリウスが捨て台詞を吐こうとすると、24時間体制で追いかけて来た亜衣子先生に「あなたは本当はいい人です!」とメガホンで絶叫され、
何を言い返しても「私の話を聞きなさい!」と返してくる彼女に堪らず退散するのがお約束になっていた。


あげく大魔王復活の呪文を唱えている最中も

ヤミノリウス「~マカイヤゾイゴス、今こそここに……」

亜衣子先生「闇野さん!!」

ヤミノ「はいぃぃ!」(直立不動)
と、緊張感の欠片もない。



夢の中に現れた三大魔王の二柱であるサイアーク、レツアークに自分達を復活させるよう命じられた後は、二大魔王の呪いを解く手がかりを探そうとする。

霧隠家に伝わる魔王復活の方法が書かれた巻物の存在を突き止め、争奪戦の末に巻物をなんと魔界獣マイチャッターにしてしまった。
巻物の文字を魔界文字に変換し、ガンバルガーが魔界獣を倒そうとすると千夏のカメラを奪い魔法で高速撮影するいつにない機転を発揮。

しかし、解読を阻止しようとするガンバルガーに魔界獣ごとガンバーソードで斬られ、断末魔の悲鳴と共に消滅……したかのように見えたが、
頭のフラスコが割れただけでピンピンしていた。



紆余曲折の末に隠されていた二大魔王の封印を解き、結果的にゴクアーク復活にも成功する。
しかし、ゴクアークに余計な援護攻撃を根に持たれていたらしく見限られ、コアラに変えられて人間達ごとゴクアークのエネルギーに取り込まれそうになってしまった。

それでも人間が三大魔王に勝てるはずがないと突っぱねた態度を取るが、地面に埋まって苦しむ亜衣子先生を助けたりしている。

グレートガンバルガーに三大魔王が倒された後は青空町民に糾弾されて潔く制裁を受けようとするが、亜衣子先生の説得を受け入れた町民に許されてしまい、プライドが耐え切れず逃げ去ってしまう。


しかし、二大魔王と合体して生き残っていたゴクアークと犬の姿でも戦おうとするガンバーチームの前に姿を現す。

「行くがいいガンバーチーム。行ってゴクアーク様にやられてしまえ」

ガンバーチームと藤兵衛の呪いを解き、どこかへと立ち去っていく。



キレたゴクアークが人間界などもうどうでもいいと地球をバラバラに破壊してしまうと、

「違う…断じてこれは違う。私が目指したのは破壊などではない…!」

「私は…いい人などではない… だが!この地球を壊させはしない!」

人間界を大魔界にするのが目的だったはずと自分の魔力を尽くして地球を繋ぎ止める。
さすがにゴクアークには敵わなかったが、涙ながらに感謝を告げた亜衣子先生に対しヤミノリウスの姿では初めて名前を呼び、事実上両想いになった。

最終決戦ではガンバーチームに協力し、藤兵衛と共に鷹介・力哉が抜けた空席を埋めてガンバルガーを操縦した
敵だった頃はゴクアークの足を引っ張りまくっていたが、味方になると魔法でゴクアークの呪いをあっさり解いたり藤兵衛との絶妙な連携でガンバーチームを補佐し、ドジを踏むどころかめちゃくちゃ活躍した。
どういうことなの……。



すべてが終わった後、
「もうお前達の前にこの姿を現す事はないだろう」とガンバーチームを称えて何処かへ飛び去っていく。

しかし、エピローグでは大魔法使いヤミノリウスⅢ世の姿を捨て、闇野響史として亜衣子先生の前に姿を現したのだった。


ちなみに、熱血最強ゴウザウラーの15話で亜衣子先生と共に「お似合いのカップル」としてゲスト出演した。
ペアルックで道路標識に乗って空中デートしており、背景にはハートが飛んでいた。

完全勝利ダイテイオーのパイロットフィルムには、闇野響史とおぼしき後ろ姿が登場している。
(元)悪役なのに、何故かガンバーチームや青空町の人々と共に集合絵の中にいた。
同じ改心組のベルゼブ、ファルゼブ、タイダーはいなかったのに……



なお、魔界獣召還の呪文は以下の通り。

▽昆虫魔界獣
「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ 暗く湿った魔界の森より今こそ出でよ我が前に、ハズラムサライヤ~!」

▽水中魔界獣
「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ 暗く冷たい魔界の海より今こそ出でよ我が前に、ハズラムサライヤ~!」

▽動物魔界獣
「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ 暗く果てない魔界の地より今こそ出でよ我が前に、ハズラムサライヤ~!」

▽超魔界獣
「ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ 悪の心を呼び覚まし魔界の姿を作り出せ!ハズラムサライヤ~!」

▽魔界獣強化呪文
「魔界獣よ、今こそ闇の力を解き放て!ハズラムサライヤ~!」

▽大魔王復活呪文
「ゾイワコヨスマデ ゾイワコノスマデ、サーラサラサラ マカイヤゾイゴス、今こそここに甦れ!」




DVDBOX特典のドラマCD『絶対爆発!ライジンオー対ガンバルガー』では「エルドランのロボットならば、我々の敵だ!」と発言しており、ライジンオーを知っていたようだ。
地球防衛組は『ガンバルガー』の時期にも戦っていたという設定があったからこその共演だろう。
ちなみにこの時に使役していたのはキツネ魔界獣ヨメコーン。


『サンライズ英雄譚2』では曽我部和恭氏が声優業を引退していたため関口英司氏が代役を務めたが、プレイヤーにはぶっちゃけ不評だった。

DVD発売の際、前述のドラマCDとDVD各巻の視聴前注意の新録のために曽我部氏が一旦復帰して声を当てている。


スーパーロボット大戦NEO』では曽我部和恭氏が既に他界しており、非戦闘員なのもあって声無しで登場。
(NEOには曽我部氏が銀河旋風ブライガーで演じていたかみそりアイザックの代役で置鮎龍太郎氏が出演しており、当時は兼役も予想された)
ジャーク帝国と手を結び、ベルゼブ・タイダーを巻き込んでジャーナリストとして人間界に潜入した。

味方を巻き込む事なくガンバーチーム達だけを攻撃したり、ジャーク帝国壊滅・ベルゼブ離反後は防衛隊が回収したアークダーマを強奪したりなど
やる気が空回りしてゴクアークの足を引っ張りまくっていた原作とは違って、ドジを踏まないどころか普通に味方に貢献しており、
原作を知るユーザーは「まともに悪役をしている」と驚きを隠せなかった。
また、亜衣子先生にストーカーされる流れも再現されており、改心後のEDでは正義のジャーナリストとして今までの戦いを本当に記事にしようとしていた。

原作終了後設定の『スーパーロボット大戦OE』では亜衣子先生と共にガンバーチームの見送りに登場するが、何故か闇野さんではなくヤミノリウスの姿だった。




ゾイワコノイワコ マカイヤゾイワコ、wiki篭りの心を呼び覚まし追記・修正を行え、ハズラムサライヤー!


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