バンクシーン

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バンクシーン - (2016/11/08 (火) 22:34:04) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/12/27(火) 11:28:13
更新日:2023/03/29 Wed 12:32:10
所要時間:約 3 分で読めます




バンクとは映像作品において、特定の映像を使い回すことで製作コストを抑える手法である。実写の分野では「ライブフィルム(ライブ=ライブラリの略)」とも呼ばれる。主にアニメや特撮で使われ、一般ドラマではあまり使用されない。

バンクの名付け親は手塚治虫であるらしく、銀行が語源らしい。日本では鉄腕アトムで本格的に導入され、このバンクシステムと、シーンの一部のみを動かすリミテッドアニメであることが日本初の毎週放送のテレビアニメとして製作出来た理由だとか。
テレビアニメの歴史とは切っても切れない関係である。

現在では変身・合体・必殺技等の毎回のお約束シーン用にあらかじめ作っておいた映像をバンクと呼ぶことが多い。
またコストダウンのために過去の映像から背景やちょっとしたシーンを使い回すのもバンクである(本来のバンクシステムはこちら)。

前者の意味のバンクは主に作画や特殊効果に手間のかかるロボアニメや変身物、特撮作品でよく見られる。
特にグッズの販促が関わる子供向け作品ではもっとも気合いを入れて作られるシーンであり、作品を通しての作画監督やデザイナー、監督が直接関わることも多い。お約束の美学も相まって印象深い人も多いのでは?

後者の意味で使われるバンクは場面全体で使い回されることもあるが、一部の素材を使い回すことも多い。
アニメなら通行人が一定間隔で同じ服の繰り返しだったり、雑魚のやられ方が同じだったりするのに気付く方も多いだろう。特撮でも爆発シーン等でよく見られる。


必要以上にバンクを多用されると手抜き扱いされる傾向が強く、見る側も同じ動きの繰り返しに飽きるが、要所で入るバンクは効果的。


また、合体や変身のバンクはフラグとして使われるケースもある。バンクが始まるとき何か普段はない演出があった場合、失敗フラグが成立しやすい。

  • BGMがインスト、或いはイントロ部分が普段より長い
  • いつもとは別の、イマイチ盛り上がらないBGMが流れている
  • 普段敵キャラが映らない場面で敵が映る
  • 普段セリフがない場面でセリフが入る、普段とセリフが違う
  • 変身を試みる場面でそもそもバンクやBGMが使用されていない

など


なお、バンクで妨害やアクシデントがあっても成功するケースや、フラグなしに失敗するケースも当然ある。


《失敗例》


黄金勇者ゴルドラン


合体中に攻撃されないお約束を破って敵ロボットが合体を妨害。
さらにその敵ロボットが合体メカを奪って合体してしまう。ロボット版NTR。


空想科学世界ガリバーボーイ


ミスティの変身中に敵が攻撃。全裸の状態で変身が中断されてしまう。


デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!


アニメ本編では誰もやらなかった進化中に攻撃をくらった。
あと進化バンクが実は単なる演出ではなく、劇中の登場人物もパソコンで映像として見られることが判明した。


イナズマイレブン


相手が強いと、大体失敗する。
キーパーに至ってはイジゲン・ザ・ハンドなどやられるバンクまで存在する物も有る。


爆竜戦隊アバレンジャー


第1話で杉下竜之介が変身を試みるが、爺さんだったため体が耐えられずに変身が中断・解除されてしまう。バンク部分の映像がこの場面のためだけに作られたマイナーチェンジである以外、特別なものはなかったが、変身する人が爺さんと言う時点でフラグ。
なお、厳密にはバンクシーンとは言えないものの「アバレッドが変身後の名乗り口上を述べている間にアバレキラーが攻撃を仕掛ける」という場面もあった。


デュエル・マスターズVSVSRデュエル・マスターズVSRF


主人公が劣勢時に一発逆転出来る切り札を引き出す、いわゆる「今引き演出」のドロドロドローに失敗すると指が圧し折れ、尚且つ切り札を引けずにそのまま敗北する。
ちなみに、主人公がいつもと違う服装をしていると、このバンクシーンのために着替えるという定番ギャグがあるのだが、ある回では
ヒロインがそのための服を「はい、バンク用だよ」というメタ発言と共に差し出す場面があった。
なお、この台詞はヒロインの中の人のアドリブだったりする。



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