事の次第は攘夷戦争まで遡る。
長期に渡る戦の膠着状態で、攘夷志士達のストレスは爆発寸前になっていた。
そんな時、
黒子野
「どうですか皆さん 気分転換に
これで缶蹴りでもしませんか」
黒子野が歩狩汗の缶で缶蹴りを提案。
これに銀時と高杉はノリノリで参加。桂と坂本も黒子野に勧められて参加した。
四天王達は散り散りになり、鬼になった黒子野は陣営内の寺の中で百まで数え始める。
そんな中、負傷兵に紛れて潜伏していた幕府側の間者が、隙を狙って陣営内に兵を招き入れる。
陣営内になだれ込む敵兵。しかし、中に志士達はおらず……
*カチ*
*ドォォォン*
草むらから現れる銀時と高杉。
敵兵が陣営内に集まったのを見計らって、高杉が寺を爆破する。
更に、仲間は全員裏門から逃がしていた。
そう、二人は間者をあぶり出すためにあえて隙を作ったのである。
高杉
「ヅラ
畳み掛けるなら今だぜ」
銀時
「今度は動くななんて言わねーよな」
ヅラ
「(やれやれな表情)
ああ!!
思う存分暴れてやれェェエ!!」
アホ
「ちょい待ち
わしら……
何かやってる最中じゃなかった?」
「あとだあと!!
あとにしろ!!」
四天王達は、黒子野と一緒に缶蹴りしていた事も、彼が寺の中で百まで数えていたことも、完全に忘れている。
自分達の仲間・黒子野太助を缶蹴りの最中に爆殺してしまった四天王達は、その忌まわしい記憶を心の奥深くに封じ込めたのであった。
なお、四天王達が黒子野の思い出話を語る時にやたらポカリが出てくるのは、缶蹴りの時に使っていた缶が歩狩汗だったから。