アサム(北斗の拳)

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アサム(北斗の拳) - (2021/05/02 (日) 16:00:36) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/04/19(土) 12:22:23
更新日:2023/08/30 Wed 06:46:00
所要時間:約 2 分で読めます




野獣の心しか持たぬきさまらにわかるかオレの心が!!

親の心がわかるかー!!


北斗の拳の登場人物でサヴァ編の主役。

山脈に囲まれかつて「神が捨てた地」と呼ばれた辺境の土地を救うため、自らが「英雄」となる事で、争いが絶えない核戦争後の世界にあって平和な国「サヴァ」を築き上げた。
「サヴァはアサムという一枚岩の国」という信念から病に冒されても決して表に出さないようにしたほどで、その生き様はあのケンシロウも認めた紛れもない
しかし、病に体を蝕まれ余命いくばくもない彼が心配したのは、国の未来ではなく三人の息子のカイ・ブコウ・サトラだった。

この三人の息子が幼い頃、アサムは占い師に「息子の内一人を選ばないと国が三つに割れ滅びる」と予言された。
が、一人を選ぶとは残りの二人を殺す事。それができないアサムは三人を生かす道を選んだ。ついでに占い師を殺して。
流石にやりすぎだという意見もあるが、子が生まれて育つことに喜び震える父に「息子を殺せ」と言い放つ占い師も占い師であり、そのやさしさで国を治め、王として振舞ってきた彼に対しては愚策としか言いようがない。

それからアサムは三人を「平等」に育てたが、それが災いして三人とも「互いに引く事を知らない」大人に育ってしまった。
その結果、三人は一匹の馬を取り合う内に殺してしまうようにまでなり、予言通り国が三つに割れる危機をもたらす。
本来なら辺境の野獣討伐も簡単に終わらせられたはずだが、息子たちを監視しなければならない事もあって満足に動けずにいた。

そんな彼の前に、娘のサラが救世主として呼び寄せたケンシロウが現れる。
始めは秘密を知った彼を抹殺しようとしたが、大乗南拳を受け止めたその圧倒的な力と北斗神拳伝承者であることを知って全てを話し、三人の息子の抹殺を依頼する苦渋の決断を下す。

そして後継者に側近のコドウを据えた後、最後の命を削って野獣討伐へと出陣。
野獣の首領・ヒューモを討つ事に成功するが、「王」として死ぬ事に絶望しつつ力尽きる。
だが、その時ケンシロウがあえて悪役を演じた事で絆を取り戻した息子たちがアサムを迎えに来る。

その後、息子たちの国王就任式において、「王」ではなく、ただ一人の兵士として、そして「父」として最期を迎える事に満足して安らかに息を引き取った。


  • 大乗南拳
アサムとその息子たちが使う拳法。曰く、肉を切らせて骨を断つ一撃必殺の剛拳。
振り下ろされる手刀は、黒牛を真っ二つにし、ヒューモを一撃で粉砕する衝撃波も出す。

器械武術でもあるらしく、息子達は全員武器を使用していた(ブコウ・サトラは言わずもがな、カイも蛮族の襲来の時長刀を振るって闘っている描写がある)。
なお、長兄であるカイだけは技を披露しないまま退場。

大乗南拳の奥義秘書には
「北斗とは死を司る星 北斗現れし時 哀しみを語るがよい 心を開くがよい 北斗蒼く震える時道は開かれる」
と記されている。


【3人のバカ息子と娘達】


☆カイ

長男。見た目は三兄弟では一番父親のアサムに似ている。
弟二人と王座を巡って争っていたが、完全に心までは腐りきっておらず、3人まとめて殺されそうになった時は自らの命を持って弟たちの助命を求める弟思いの男。
自らの不徳と力不足を詫びた後は血は争えないのかとして覚醒、兄妹の絆を取り戻した。
だが「野獣」の討伐に出かけた父の元へと駆けつけた際、残党の放ったを背中に受け致命傷を負う。
それでも父親にその事を悟られないよう振る舞い、壮絶な最期を遂げた。

彼の遺体は王座に座らされ、国民、そして余命いくばくもない父親の前に現れた。
遺体とわからぬ形で登場したその姿はまさしく「王」の姿そのものであった。


☆ブコウ

次男。ひげ面の恰幅の良い男。一番アサムに似ていない。
初登場時の性格もチンピラそのものであり、大乗南拳という拳法を会得しモーニングスターを武器にしているが、ケンシロウには片腕だけで敗れてしまった。
井の中の蛙であった自分より圧倒的に強い存在を知ったことで、彼は他の兄弟と同じく「1人ではなく皆で協力し合う」事を思い出し、改心した。
だがそんな彼に待っていたのは最愛の父と兄の死であった…。

王になろうと目論んではいたものの、兄であるカイ、とある理由で王を目指す弟のサトラと違い、彼のその野心はそれほど強く無かったらしく、事が済んだ後はサトラに全てを譲り自らは国を出るつもりであった。
だが、サトラにはやらなければならない事があり、彼に不意打ちをされて倒れる。
しかしそれでも彼は、あくまでサトラの為に国を治めることを誓うのであった。


☆サトラ

三男。アサムをチャラ男にした感じの男。両側に刃のついた大乗南拳双同異太刀を使う。
ある日急に現れたケンシロウを倒した者が新国王となることを兄弟たちに提案するなど自信家であったが、やはり敵わずに敗退。
同じように兄弟の絆を取り戻すこととなった。
彼が「王」にこだわった理由は、隣の国ブランカに住まう許嫁「ルセリ」の為であった。
ブランカの王女である彼女に釣りあう男になるには王にならなければならないと思い込んでいたが、彼女が真に望んでいたのは兄弟の和解であった。

サヴァの国の騒動が収まった際は、再びルセリに逢いに行こうとする。
その際兄のブコウに国を任せるつもりであったが、そのブコウも弟に国を任すつもりであった。
互いが互いを「王」と認めたその事実に笑いあう兄弟。だがサトラは突如ブコウを襲撃する。
彼にはやることがあったのだが、それ以上に彼には信念があった。

「オレは不意打ちが得意な卑劣な男なんだ
こんな男が国王などになったら国はつぶれる」
「兄のおさがりを弟は着ることができる だが弟の服は兄では着れぬ
国を継ぐのは兄が本筋!!」

こうして国を兄ブコウに任せ、婚約者ルセリがいるブランカ国へ向かうが、その国では更にひと悶着あり……。


☆サラ

末妹。3人の兄が争う事態に国の将来を憂いている。
家族想いの美少女でサヴァの現状を説明してくれた。
…正直な話、個性の強い兄3人に比べ善人だった為目立たなかった。
「真救世主伝説北斗の拳 トキ伝」にもサラという女性が登場しているが当然別人である。



追記・修正は親の心を感じながらお願いします。

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