アウレオルス=イザード

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アウレオルス=イザード - (2014/06/28 (土) 20:12:15) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/09/09(木) 02:19:18
更新日:2023/10/24 Tue 20:40:15
所要時間:約 6 分で読めます



とある魔術の禁書目録の登場人物。
初登場は二巻。

声 - 杉田智和

緑髪のオールバックに白いスーツを着た長身の男性。

パラケルススの末裔である錬金術師かつ魔術師であり「元」ローマ聖教の「隠秘記録官」(カウンセラリウス)。
魔法名は「その名誉は世界の為に(Honos628)」
口調は最初に「○然、」と付く事が多い。
また本人は戦闘適正が無く、身体中を霊装や武装で固めている。そのため、ステイルには「骨董屋」(キュリオディーラー)と皮肉めいた名称で呼ばれていた。

彼が就いていた「隠秘記録官」とは、教会のために魔術の主な傾向とその対策を魔導書として記す役職の事である。要は魔術の教科書作成者。
教会に所属しながら、魔導書を書く事を認められた特異な存在である。
彼は記録官の中でも最速で魔導書を書く事で有名であった。不眠不休なら薄い物で約3日、分厚い物なら約1ヶ月程で書き上げると言われている。
尤も、比較対象となる平均値が明示されていないので死に設定に近いが……。

アウレオルスはもともと寡黙で、不幸な人々を救う事を心よりを願う心優しい人物であった。「隠秘記録官」になったのも魔女の驚異から人々を救う為。
しかしローマ聖教はその魔導書を全て人々に伝授せず、改宗させるための「切り札」として使用していた。彼は聖教に不満を抱くようになり、
より多くの人々を救うためという目的の元、極秘にイギリス清教への接触を図り、これに成功した。
そこで魔導書の「毒」に犯され一年ごとに記憶を消される運命にあるインデックスに出会い彼女のパートナー、つまり「先生役」となる事に。

彼は彼女を救おうと、どれほど失敗しても諦めず、数え切れない程の魔導書を書き続けたが、その途中で「自分は『魔導書を提供する』という名目でただ一人の少女に会いたかった」事に気付いた。
インデックスを救うつもりが、逆に救われていたという事実に気付いた彼は、筆を進められなくなってしまう。
「この方法では誰も救われない」と考えたアウレオルスは、ローマ聖教を離反、全世界を敵に回してでもインデックスを救う事を決意し完全に堕ちるところまで堕ちる事に。

つまり、ロリコンに目覚めたのだ。それも病的かつ重度の。

彼はインデックスを救う為に、三沢塾に監禁されている「吸血殺し」(ディープブラッド)の姫神秋沙に目を付け三沢塾を占拠。
「吸血殺し」の能力で吸血鬼を呼び出し、「どれだけ多くの記憶を取り入れても、決して自我を見失わん『術』」を会得し、最悪インデックスを吸血鬼にしてでも救おうとする。

しかし全ての準備を終えたところで、インデックスが現在のパートナーである上条当麻により既に救われている事実を知る。
彼女を救う方法を探すために人里を離れていたせいで、彼にはその情報が届いていなかったのだ……。

「既に救われている者を救う事など出来ない」

その苦労が全て徒労に終わり、自分を支えていた物が全て破壊された事でアウレオルスは発狂気味になる。そして彼は、「黄金錬成」(アルス=マグナ)という魔術を用いて、半ば逆上に近い形で上条とステイルに襲いかかる。

「黄金錬成」とはこの世界の全て物質を呪文として唱える事で発動する錬金術の到達地点とされる魔術であり、
この世界の全てをシミュレーションする事で神や悪魔を含めた世界の全てを自分の思った通りに使役し、歪めるという効果を持つ。
つまり何でも思った通りになるというチート中のチートのような魔術である。こんな魔術がわずか二巻で登場したのだから驚きである。
その効果故にこの黄金錬成が「禁書史上最凶の魔術」として禁書Wikiにも掲載されている。
本来はその呪文の詠唱完了に数百年単位を要するため、事実上発動は不可能とされていたが、
アウレオルスは三沢塾の2000人もの生徒を『偽・聖歌隊』(グレゴリオ・レプリカ)により操り一斉に平唱させる事で効率を上げ、僅か半日での発動を成功させている。

この魔術を使って姫神を「死ね」の一言で殺したり、ステイルさんを人体模型同然の姿にしたり等やりたい放題に暴れ回ったりしていた。
しかしこの魔術には欠点あり、本当に何でも思った通りにするため自分が不安に思った事等のマイナス要素までそのまま実現してしまう
つまり、アウレオルスが「コイツには勝てない」と少しでも思った時点で自滅が確定する

アウレオルスはこの欠点を克服する為、世界を歪める際に鍼治療の要領でツボを刺激し不安を消し、更に歪める内容を声に出して復唱する事で意思を固めている。
だがそれでも心の奥底のどこかで少しでも「無理だ」と思っている事は実行出来ない。
幻想殺し」を持つ上条を「死ね」の一言で殺せなかったのも、インデックスを「黄金錬成」で直接救わなかったのもその為である。
そもそも異能の力であるため上条の「幻想殺し」の対象となってしまう。

結局はその欠点を上条とステイルに見抜かれ、上条の右腕をぶった切られながらの壮絶なハッタリ(とステイルの援護)にビビりまくり、鍼治療の自ら鍼を踏み砕いたうえに自滅。
記憶を全て失いステイルの計らいで顔も変えられ全くの別人として野に放たれた。
ちなみにこの時上条の右腕があった場所から「竜王の顎」(ドラゴンストライク)という謎の物体が出現したが詳細は未だ不明。

その哀れな負け方から、ファンの間ではヘタレキャラが定着し『ヘタレ錬金術師』通称『ヘタ錬』とか呼ばれたりしている。
作者によれば彼のコンセプトは『失敗した上条当麻』らしい。
もし上条が一巻の終わりで失敗していたらこうなっていたであろう、というコンセプトで作られており言わば存在そのものが『バッドエンド』。
歪みこそしたが、インデックスを思う気持ちは本当だっただけに非常に哀れな人物である……。



○アウレオルス=ダミー
上条たアウレオルスと戦う前に、彼の偽物であるアウレオルス=ダミーが現れた。
彼はアウレオルスに番人として作られた魔導人形であり、ステイルによれば「ケルト十字を基礎に作られたテレズマの塊」らしい。
また、アウレオルスと全く同じ人格を持っているため、当人も自分を本物のアウレオルスだと思っている。

こちらも「瞬間錬成」(リメン=マグナ)という金の楔を超速で繰り出し、その楔に触れた物全てを灼熱の黄金に変え、更にその黄金を操るというかなり強力な魔術を扱う。
ただしステイルによれば「人間に硫酸をかけるのと変わらない」程度の魔術らしい。
最終的にはステイルに「自分は本物のアウレオルス=イザードじゃない」という事実を突き付けられヘタレ化し、蜃気楼による奇襲で大ダメージを負い、更に上条さんにぶん殴られる。
挙句の果てには、姫神に「気付かなければ。アウレオルス=イザードでいられたのに」と言われ、再びステイルに燃やされ、オリジナルのアウレオルスに「砕けろ」と言われて死滅した。

ある意味オリジナル以上に可愛そうな人(形)であった。アニメでは存在を抹消されたし……。

本編での扱いは散々だったアウレオルスだが、「とある魔術のインデックちゅ」にてまさかの登場。三沢塾にではなく上条のいる高校に潜伏していた。ちなみに顔や記憶は失っていない。


「ああ、伝えていなかったか。この項目、何も追記・修正されたのは今日が初めてではない」



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