ミスト・レックス

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ミスト・レックス - (2020/06/03 (水) 19:47:29) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/05/30(土) 14:04:43
更新日:2024/04/20 Sat 11:41:46
所要時間:約 7 分で読めます





ミスト・レックスとはスーパーロボット大戦Kの主人公。20歳。

自称・記憶喪失の青年。ダンナーベースで保護され整備士見習いとして働いていたが、ゴオと杏奈の結婚式の日に現れた擬態獣に対して、隠し持っていたロボット、レヴリアスに乗り込み応戦。
以後は大空魔竜に出向したダンナーベースの一員として地球への脅威と戦っていく。

記憶喪失というのは正体を隠すための嘘で、惑星アトリーム人。防衛隊の新人パイロットだった。アトリームがイディクスに滅ぼされ、流れ着いた惑星ベザードも滅ぼされ、地球に流れ着くという過去を持つ。

お調子者といえるほどの明るい性格の反面落ち込むと1人で深く思い悩んでしまう。それ故失敗も少なくないが、危機的状況で底力を発揮することもあり、潜在能力豊かなルーキーとして期待されていた。

能力値や精神コマンドは後継機を考慮してかバリバリのスーパー系なので、リアル系のレヴリアスに搭乗する序盤は相性が悪く使いにくい。
しかし後継機の性能(特にレギーナ)が強いので後半は使おうと思えば活躍できる。

因みにスパロボ初の純異星人主人公。
第3次αのクォヴレーもそれに近い存在だが、厳密には彼は異星人ではなく……。


当初の設定通りなら正義感の強い熱血漢だけどおっちょこちょいな愛されキャラになるかと思われていたが、作中における後述の言動でプレイヤーからは不評な扱いを受けている。

ユーザーからの通称はミストさん。「名前で呼び捨てにするほど親近感が湧かない」と「さん」付けで呼ばれている。

そうなった理由は、

  • 他人に現実を見ない綺麗事ばかり言う
  • 少しでも気に入らない事があると反感を持つ
  • そのくせ、面と向かって反論するのではなく廊下で愚痴る
  • アトリームがどんなに素晴らしい星かを力説する
  • 勝手に地球を守る価値がない星と断定。でもヒロインに諭されてあっさり転向
  • 学習せず、同じミスを何度も繰り返してピンチになる
  • 版権キャラと殆ど絡もうとしない割に踏み台にする

等々、様々なものが挙げられている。

特に不評なシーンとしては主に以下の点が挙げられる。

・昔ちょっとゲームの経験があった程度で、少し他人のプレイを見ただけの初めて触るゲームでやりこみ王のゲームチャンプ、ゲイナーと対戦し互角に渡り合う。
(ただし事前にゲイナーのプレイを見ており、一度しか使えないネタを使ってのことである。…が、その後ゲームの話が出る訳でも、それがきっかけでゲイナーと仲良くなる訳でもない。
余談だが、別のスパロボのラスボスのゲームでの対ゲイナー戦績は0勝12敗)

・勝手にB-1グランプリに参戦しプリシラと仲良くなる。
(これで、ヴァンとプリシラの絡みは完全に無かった事に。だがこれ以降特にミストとプリシラが絡んだりすることはない。)

・『SEED DESTINY』の最終回のエピソードで、キラと議長が対面するシーンに何の前振りもなく勝手に乱入してはあれこれ力説する。
(おかげで場がわけわからん事になり、議長も対応に困っていた。)

・最終決戦、ミストが死なない為にクリスタル・ハート(ラスボスの弱点となるシステム。最大出力で動かすとミストとヒロインが死ぬ)を増幅させる外付け装置を稼働させた皆城総士が消滅。
(ファフナー組はエンディングまでお通夜だったが、当のミストは宴会を楽しむ。ただし、ミストは戦闘終了まで総士が犠牲になったことを知らなかった。)

これほどではなくても細かい所でも、版権キャラを原作では考えられないほど薄情だったり、辛辣な雰囲気の演出に変えている事もあり版権キャラの原作とのブレの大きさを引き起こした要因と見える事も批判される要因となっている。


また、「地球人は同族で殺し合っている! アトリームやベザードではそんなことなかった! 地球は守る価値のない星だ!」と断定したシーンについても、
デュランダルやジブリール等一部の地球人を見ただけでその判断を下しており、彼らの暴挙を止めるために自分と共に戦っている面々もまた地球人ということを判断材料にしない浅慮さを見せており、
主人公よりも版権作品のキャラクターに思い入れの強いプレイヤーにとってはとんでもない暴言と取られても仕方のないシーンになっている。

やたら持ち上げる故郷アトリームについても疑問が残り、地球より大規模な機動兵器の防衛隊が必要で、新人のミストさんが鎮圧に慣れていると言えるほど暴動が起きていると考えると、
同族同士の戦争はないものの、一般市民が頻繁に暴動を起こすほど独裁的な政府が置かれている星なのではないかと推測するプレイヤーも少なくない。
同じく戦争は伝説上のものだったという惑星ベザードも、個人に対する根拠ない迫害が「たいしたことじゃない」と言えるくらいなので、大規模な争いはないにしろ平和な星には感じられない。


一方でシナリオ上でも他の版権キャラからの評価は高くなく、「復讐は何も生みませんよ!」とヴァンに言ったら、「お前には言われたくねぇ!」と正論で返されたり、
最終話なのに「あいつで大丈夫か?」と思われたり、その後も最終的にKガリからも「駄目だこいつ」と呆れられたりしている。

作中キャラからも結構馬鹿にされたり、スパロボオリジナルでよく批判されている問答無用で主人公の行動が肯定される場面は微塵も無いため、そういう三枚目ポジションのキャラとして描かれた節がある。
その割には全く三枚目キャラとしての魅力が伝わってこない上に、締めるところで締めるという主人公っぽいこともしないのが駄目なところなのだが……。


上記の通りミストは他のキャラに何度も何度も駄目出しされており、ゲーム中のステータスも決して高いとは言えないため、脚本家は狙って「ドジで未熟なかっこ悪い奴」として書いている可能性が高い。
……まあ、普通はそこから成長させるべきなのだろうが、最後まで「ドジで未熟なかっこ悪い奴」のままだった。


スパロボLUXではミストさんを意識したようなストーリー展開やシーンがあったり、近年では公式Twitterで「以下楽しい宴会禁止ィ」と言われたりと、すっかり自虐ネタとしても定着している。

なお、上記のシーンに対しても明らかに整合性が取れていない*1物も少なくなく、全く成長しないキャラクター性と合わせて、シナリオライターの実力不足が不評の主な原因といえる。そういう意味では彼も十分被害者の一人と言えなくはない。

素材だけならそれなりに優秀なものであり、OGシリーズへ参戦した際に補正を望む声も少なくない。
杉田智和は某ラジオ番組で「敵になったりして」なんて言ってたが


【主な迷台詞】
実のところ、言っていること自体は正論だったりするものも見られている。


  • 「教会についたぞ」
周りに誰もいない状態で。状況説明をするにも()を使えばよかったはず。

  • 「うわっ化け物!」
初対面の司馬博士に向かって。気持ちは分からなくないが口に出してしまうのは失礼である。

  • (こ、この非常時に、地球人同士で戦争だって? そんなことが本当にあるのか……?)
正論ではある。

スパロボ基準なので当然地球は戦闘用のロボットも多数含む相当強力な防衛組織を擁している。外敵に備えたものだったのかもしれないが。

  • 「ちょっと興奮した人がいても暴徒鎮圧は防衛隊時代の任務で慣れてます! 俺に任せて下さい!」
このセリフにより、アトリームに戦争は無かったとはいえ本当に平和といえたのだろうか疑わしくなることに。

  • 「確かに、俺たちが介入すれば、当面の争いを回避できるでしょうけど、根本的な解決にはなりませんよね?」
    「……でも、それは原因の解決にはなりませんよね?」
街中でデストロイガンダムが大暴れしている最中に。正論ではあるが、今まさに目前で一般市民にも被害で出ているという状況で言うべきことではない。

  • (これじゃ俺……地球を守りたくなくなっちまうよ……)
    「こんな星、守る価値なんかない! 俺はもう地球人のために戦いたくない! 戦うなら勝手にやってくれ! 俺は艦を降りる!」
デュランダル議長の戦死後にヒロインに対して。これまでに蓄積された不満が爆発してしまったのかもしれないが、流石に言いすぎの感は否めない。

  • 「支えてくれる人が傍にいれば俺だって成長しますよ、猿渡さん!」
しかし実際は……。

  • 「落ち着け、冷静になれ。俺は憎しみを晴らす為に戦うんじゃない……みんなのために、地球のために戦う!」
直後、敵の安い挑発で頭に血が上って突撃しピンチになる。

  • 「いやあ、オーバーデビルは強敵でしたね」
強敵でしたが、どう見ても倒したムードではなくキングゲイナー組が困惑している際の一言。

  • 「汚名挽回しなくちゃな!」
汚名は挽回ではなく返上するべきものである。ある意味間違ってはいなかったが……

  • 「そうだな。それ(迫害や差別)くらいは、どんな星だってあるさ。俺だってそういう経験はあるしね」
    「でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」
あくまで戦争と比べてのことで迫害や差別を肯定してるわけではないと思われる。
ただしシェルディアの妹はその差別の果てに命が危険にさらされたことも判明する。平和な惑星とは一体……

  • 「何だっていい! 奴にトドメを刺すチャンスだ!!」
敵が仲間割れを起こした時に。
戦術的には特に間違いではなく合理的ではあるが、キャラクター像や今までの描写から好意的に見られることが少なく、それどころか弱ったところに追い打ちをかける外道という理不尽な評価をされることも。

  • 「まともな人なんて地球人には数えるほどしかいないんだよ……」
ただしこの後「この部隊の人達が特別なんだ」と言っていることから自軍部隊のことには好意的なようである。

  • 「楽しい宴会でしたね……」
総士が犠牲になった後です。一応、彼の犠牲に感謝してはいるようだが。
EDにおけるファフナー勢の惨状から、現在ではスパロボファンのみならずファフナーファンの間でも「どうせみんないなくなる」と並ぶ鬱展開の示唆としてネタにされている感もある。

  • 「総士君がいなくなってしまったからな……」
なぜか広く認知されているが実際にはこの台詞はありません。
詳細は別項を参照。


こんな彼だが、ベザード時代は、

  • 巨大ロボット引き連れて空間転移でベザードに現れてあっさり現地人と和解

  • 現地で貴重なエネルギー源(止めてしまうと疑われた子が迫害されるくらい貴重)をロボットの動力源にすることを納得させる説得力で異星人の襲来を訴える

  • 結局星一個壊滅されたのに、生き残りは「お前が来たせいだ!」みたいな逆恨み含めミストさんにまったく負の感情をぶつけてこないこと

と本編では信じられないほどの有能さを見せている。
やっぱりというべきなのか、ライターの腕が悪いと指摘されている。






追記・修正を行わない地球人に守る価値はあるのか……?


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