金田一少年の殺人(金田一少年の事件簿)

登録日:2012/06/21(木) 05:48:27
更新日:2022/06/27 Mon 21:12:21
所要時間:約 16 分で読めます





このままじゃ俺は殺人犯だ!!
俺がやるっきゃない!!
自分の容疑は自分で晴らしてやる!!


『金田一少年の殺人』とは、「金田一少年の事件簿」で、かつて金田一少年が殺人犯の濡れ衣を着せられ、解決した事件のうちの一件。
単行本12~14巻に収録。全14話。
テレビドラマ版は第2シーズン第4話として1996年8月3日に、及び第5シリーズFile5として2022年6月5日、6月12日に放送され、テレビアニメ版は第24話~第27話として1997年10月20日~11月10日にかけて放送された。


アニメ版での容疑者リストは上の段が左から時任、鴨下、橘、桂、大村で下の段が針生、都築、棗、葵、野中の順で背景は薄い紫。
登場する怪人は「見えざる敵」(アニメでは「見えない敵」)。


【あらすじ】

人気作家・橘五柳が自身の誕生日パーティーで新作の出版権を賭けた暗号解読ゲームを行う。
いつきの依頼で暗号解読の助っ人として軽井沢に向かった一はそこで事件に巻き込まれる事に。
被害者は橘五柳、そして犯人は…なんと金田一一!?


【以下ネタバレにご注意下さい】


【登場人物】
  • 橘五柳
CV:岸野幸正/演:麿赤兒(堂本版)、勝矢(道枝版)
数々のノンフィクション作品で成功を収めた、人気ノンフィクション作家。50歳。
どういう伝手か、一のことを知っていた。
いつきや葵にとっては恩人であったらしく、面倒見がいい面もあるようだが、かなり傲慢な上に女癖があまりよくないようで、(酔っ払っていたとは言え)招待客の美雪や自身で引き取っている花村姉妹にセクハラをしたりと他の人間から見れば人間的にかなり問題アリな人物。
そして、上記の行動にキレた一にヅラ着用を暴かれたことでトラブルとなり、結果的に橘の機嫌を損ねた一は周りに後押しされる形で謝罪しに行く羽目になってしまう。
今回彼が書いたある犯罪を告発した新作はパーティーに呼ばれた誰かが実名で登場しているらしいが…
第1の被害者で、離れにある書斎で撲殺され、その罪は一に着せられてしまう。
ちなみに一が書斎に訪れた時点で既に死亡していたのだが、殺人容疑で一を逮捕した長島は「いくら謝っても許してもらえず、乱暴な態度で門前払いされた腹いせにカッとなって殺害した」と決めつけていた。
もっとも、橘の人間性を考えると仮に事件が起きなかった場合でも、少なくともすんなりと許してもらえなかった可能性も否定できない。
ドラマ(堂本版)では着物姿で長髪(のカツラ)・髭面という文豪のような容姿となっている。
ドラマ版(道枝版)ではふくよかな体型で、こちらでも着物を着ている。原作・アニメ版およびドラマ版(堂本版)と違いカツラはつけていない。

彼の出した暗号は「裏川辺奇々なる藻を」(堂本版では「裏川辺危機の墓」)

  • 大村紺(ドラマ(堂本版):赤帆紺)
CV:水内清光/演:梅垣義明(堂本版)、山西惇(道枝版)
出版社「飛躍社」社長。40歳。関西人。
ギャグっぽく描かれていたが、橘の死すら彼の作品の話題性になると考えていた典型的守銭奴。泳げない。何故か背景がよく松の木の柄になる。
写真を無断使用したことで、針生とトラブルになっていて、以来犬猿の仲となっている。
第2の被害者で東京都北区の自宅で剣持のふりをした一からの電話で、橘から聞かされていた伝言を伝えた直後、隠れていた犯人にゴルフクラブで撲殺された。
ドラマ(堂本版)では名字が「赤帆」になっており、編集プロダクションの社長となっている。また、カッターナイフで頸動脈を切られたことによる殺害方法に変更されている。
伝言は「時任に聞けばわかる」(ドラマ版)「物部に聞けばわかる」
名前の元ネタは、コメディアンで俳優の「大村崑」と思われる(読みが同じ)。
ドラマ(道枝版)の演者は『相棒』の「ヒマか?」でおなじみの角田課長なんで橘役での起用ではなかったのか...山西氏を起用した理由はたぶん京都出身だからだろう。

  • 時任亘
CV:鈴木琢磨/演:今井隆文(道枝版)
神田川出版編集者。24歳。
完璧な営業スマイルを持ち、誰に対しても腰が低い。初対面の一に対しても名刺を出しながら頭を下げていたほどだが、実は意外と腹黒い一面も持つ(後述)。
橘から伝言を受け取った1人で第3の被害者。
警察の名を騙った犯人に神保町の工事現場に呼び出され、たまたまそこに現れた一が呼び出し主だと勘違い。彼の「話を聞きたいだけ」という言葉を全く信用せず、鉄パイプで殴りかかるが、どんくさいのか、つまずいて転び失敗。さらに怯えながら伝言を伝えた直後、犯人が崩した鉄骨の雪崩に押し潰され、死亡した。
伝言は「桂に聞けばわかる」

  • 桂横平
CV:桜井敏治
落語家。30歳。しかし、見た目が30歳には見えない。
それほど有名ではないが、なぜか大物落語家の笑福亭春楽を蹴ってまで橘からパーティーの司会を任されていた。
これについて、作中では「ギャラが安く済むからでは?」という推測がされていたが、実はその事が、今回の謎解きに大きく関わっていたのである。
第4の被害者で、仕事で野外コンサート会場のテントにいたところに一が来訪。時任ほどではないが彼に怯えていて、聞かれるままに伝言を伝えた直後、背中をナイフで刺され殺害された。
言葉遣いが微妙で、関西人なのかそうでないのかわからない人。
アニメでは完全に関西人になっているほか、殺害場所がどこかの建物内の控室に変更。
伝言は「野中に聞けばわかる」

  • 野中ともみ
CV:沢海陽子/演:MIE(現:未唯mie)(堂本版)、宮澤エマ(道枝版)
フリー編集者。26歳。
AV女優のような色気を醸し出し、原稿のありかを探るため橘に色仕掛けをしたりも。
しかし情報収集の手腕には確かなものがあり、いつきに頼まれ一の無実の証明に繋がる情報を集めていた。
この際、土下座をしたいつきに対し「他ならぬいつきさんにそこまでされちゃぁね…」と針生に次いで協力を申し出ていることから、仕事上での相当長い付き合いがあることが伺える。
取材旅行の際は偽名を使って宿泊する、用心深い性格でもある。

第5の被害者で軽井沢の油ノ沢ホテル滞在中に今まで殺されたメンバーと同じように一に橘からの伝言を伝えた直後犯人に襲われ、その際に犯人の顔を見てしまい口封じとして刺殺された。
ただし、一に声をかけられた際、口では「できることなら何でも相談に乗る」と言いつつ、後ろ手にペンを握っていた。このことから、一が自分を襲おうとしたらそれを使って反撃するつもりだったと思われ、いつきの頼みなら嫌とは言えなかったものの、内心では一を信用していなかったと思われる。
まあ、いつきほど一とつきあいがあったわけでなし、女一人でもしかしたら連続殺人犯かもしれない人物と対峙するのだから、それぐらいの用心は仕方がないだろう。かなり危ない手段で情報を集めたこともあったのだろうし。
結局、一とは何も起こらなかったが、彼が去った後、真犯人に後ろからナイフを突きつけられて「本当のことを言え」と迫られ、「それしか聞いてない」と返す。伝言が一見意味不明なこともあり、犯人「見えざる敵」もこの時点では暗号の真実に気づいていなかったため、伝言の内容がウソと考え、正直に言えば命を助けると言っていた。しかし、犯人が油断したスキに手を噛んで抵抗したうえに、その顔を見てしまったため、殺されることになった。
犯人も彼女を脅迫し、考えてようやくその意味に気づいたので、もし顔さえ見なければ助かったのかもしれない。
伝言は「私で終わりよ」
ドラマ(堂本版)では作家となっており、橘五柳の弟子となっている。「ピンクレディー」の未唯が演じており、殺される時の叫び声がちょっとエロい。
ドラマ(道枝版)では黒髪の清楚な雰囲気になっている。

  • 鴨下あきら
CV:柏倉つとむ(現:カシワクラツトム)/演:市川勉
音羽出版編集者。28歳。
いつきを通じて一に橘の暗号解読を依頼した人物。気弱な印象。
事件発生後はいつきの頼みで情報を集め、橘の新作が医学界について書かれたものだという事実を突き止めた。
橘の振る舞いに怒った一が「意趣返し」をして彼を怒らせたせいで、出版権を取り上げられてしまう。それを取り消してもらうため、一に彼への謝罪を要求した。そのせいで一が書斎に行き、殺人の罪を着せられる結果になったわけで、ある意味では、本人は何も悪いことはしていないのに一が疑われることになった元凶という見方もできる。
ドラマ版(堂本版)では眼鏡を掛けた中年男性。

  • 都築哲雄
CV:堀勝之祐/演:山下真司(堂本版)、戸塚祥太(道枝版)
極東テレビのテレビディレクター。いつきが駆け出しのころ世話になったらしい。52歳。
良質なドキュメンタリー制作に定評のある人物。その手腕はいつきも認めている。
ただ原稿をもらおうと金で橘に交渉したものの断られてしまい、部屋を追い出された際には「私の会社の経費で散々女をはべらせておいて」と文句を言っており、裏工作などもやるようで、鴨下には「裏工作なんかするから」と言われている…まあ、都築本人だけでなくテレビ局の意向もあるかもしれないが。
事件発生後はいつきに協力、警察に追われる一を助けて自宅にかくまい、いつきには彼を捕まえるため警視庁から「大物警視(明智)」が出てくるという情報をもたらした。
ドラマ版(堂本版)では何故か読みが「つづく」に変更になっている。
中の人は日テレ『太陽にほえろ!』でデビューし『スクール☆ウォーズ』『くいしん坊万歳』でお馴染み、のちに還暦でアニメ版明智警視と同じ色の戦隊ヒーローに変身する山下真司であり、原作とは違い体育会系でカッコよくなっている。肉体派俳優である彼を起用した理由は……
ドラマ(道枝版)の演者はジャニーズのA.B.C-Zのメンバーであり、原作より年齢が若くなっている。
名前の元ネタは、日本のミステリ界の大御所「都筑道夫」と思われる。

  • 針生聖典
CV:立木文彦/演:佐竹雅昭
カメラマン。40歳。
手術をした直後(本人談)のためにプールには入らなかった。
自分の写真を無断で使用されてトラブルになって以来、大村とは犬猿の仲。
いつきに協力して橘が密輸について調べていた事を突き止めたり、一が桂殺害の現場から逃げる手助けをした。
一見すると、一を信用していないように映り、「一が犯人だったとしても知ったことではないが、いつきの頼みだから助けてやる」というスタンスで動いているようであり、実際に一に対してその旨を発言している。
しかし、その冷たい口調とは裏腹に、用意したスタッフジャンパーを着させて桂殺害現場からの脱出の手助けをしたり、推理の足しにと橘殺害の当日に撮影した写真をどっさり手渡し、さらにはたまたま自分が持っていて一が目にした犯行現場の見取り図を貸してくれと頼まれてあっさり承諾したり、堂本ドラマ版ではバナナを持ってくる等、やることはいつきが協力を頼んだメンバーの中で最も協力的。先述のいつきに土下座された際にも、全員の中で真っ先に協力を申し出たのは針生である。何だかんだ言いつつ、『いつきの頼みだから』というだけで一を助けてくれるあたり、いつきへの信頼はかなり厚いらしい。
実際、一が密室のトリックや犯人を特定する証拠を見つけられたのは、彼が渡した写真と見取り図のおかげである。
ドラマ版(堂本版)では元格闘家の佐竹雅昭が演じており、その為かガタイの良い体格の大食いキャラで、眼鏡も掛けていないなど原作とはかなり印象が異なる。
アニメ版の中の人は黒の組織ウォッカで、こちらもドラマ版同様ガタイがよかったりする。

  • 花村棗
CV:日髙のり子
橘家使用人。17歳。
花村姉妹の姉。美人ではあるが少々…かなりキツい性格。
その為か、橘ですら彼女には(少なくとも作中では)セクハラをしていない。
プールを捜索して濡れた人々にタオルを配る葵に「そんなの自分達の仕事じゃないからいい」と言い放っている。
橘に夜食を運んできたところを彼の遺体を発見する。
橘殺害の第1発見者である為か、一が犯人だと思い込んでいる。
状況的にはそう思っても仕方ないとは言え、葵にかくまわれていた一が軽井沢に行くことを知って警察に通報するという、一にとってかなり迷惑な事をしでかしている。

  • 花村葵
CV:日髙のり子
橘家使用人。17歳。
泣きぼくろが特徴的な花村姉妹の妹。
双子のため顔はそっくりだが、性格面ではおっとりとしており、姉とは正反対。
本来の仕事でもないのにプールを捜索して濡れた人々にタオルを配る優しい性格。
昔間違って橘の大事な資料を捨ててしまった時にいつきが自分をかばって殴られたことなどから、彼を深く信頼しており、そのいつきが信じているからという理由だけで一が犯人のはずがないと考え、超協力的。川に飛び込んで岸で倒れた一を保護(女1人の力で彼を家まで運ぶのは大変だったろうが)、服を乾かし、食事を提供。
また、橘が密輸について調べていたという情報も与え、さらには警官が来ても彼の存在を隠した。

  • 菊さん(ドラマ(道枝版):菊蔵)
CV:渡部るみ/演:牧よし子(堂本板)、半海一晃(道枝版)
橘家使用人。容疑者リストには載っていない。
高齢のため耳が遠く、その事から犯人のトリックに利用される。
原作では女性だったが、道枝版では男性に変更され、名前も「菊蔵」になっており、演者は山田版金田一にもゲストで出演していた。

  • 物部真理
演:加藤貴子
ドラマ(堂本版)オリジナルキャラクター。タレントであり、桂横平の代わりに登場。
本来は橘のパーティーの司会に女優の水島あかりが来る予定だったが、橘の希望により彼女が司会を務めることになる。
第3の被害者で控室で一に伝言を伝え後、控室に入ってきたウサギの着ぐるみを着ていた犯人に刺殺された。
ウサギの着ぐるみに血しぶきがかかる様はかなり怖い。
彼女のみ遺体が発見される描写が無く、「物部が殺害された」という刑事のセリフのみで語られている。
伝言は桂と同じく「野中に聞けばわかる」

  • 桂木優里奈
演:ゆきぽよ
ドラマ(道枝版)オリジナルキャラクター。グラビアアイドルで、物部同様に桂の代わりに登場。愛称は「ゆりりん」。
女優蝶野すみれの代理としてパーティーに出席した。物部とは違って司会をしたわけではなく、一出席者。
パーティーの後、酔った橘からセクハラ交じりにしつこく付きまとわれたことに激怒し、橘を罵倒して逆上させてしまい、逃げるためにその場にいた一を盾にした。一はその件をきっかけに橘に謝罪する事態に陥ったため、不可抗力とはいえ事件の発端を担ってしまった。
事件後は自身の仕事に戻っていた。ショッピングモールでの仕事を終えて控え室に戻った直後、訪ねて来た一に伝言を伝え、一がいることを周囲にしらせるために大声を上げるが、既に控室にいた犯人に刺殺された。
第3の被害者。
伝言は言い回しが若干異なっているが、桂・物部と同じく「野中に聞けばわかる」
演じたゆきぽよはこの作品がドラマ初出演だった。

  • 高林登
演:高橋務
ドラマ(道枝版)オリジナルキャラクター。神奈川県警凪浦署刑事であり、長島滋の代わりに登場。
長島ほど頑固ではなく、最初のうちは剣持の意見もある程度耳を傾けていたが、被害者が増えていく上に一が警官から銃を奪ったという知らせを受けたため、剣持にも不信感を顕にする。
悪い言い方をするとポンコツ刑事だが、現場到着前に一が逃げているので一を「自分が犯人だから警察が来る前に逃亡した少年」と思っている可能性が高く、彼が犯人だと断定できる証拠は揃っていたので、一が犯人だと思っても仕方ない立場ではあった。


【レギュラー陣】
毎度お馴染み主人公。
今回は真犯人にはめられ、犯人として追われる立場に。
行く先々で殺人が行われるため探偵物主人公=死神という方程式を余すところなく証明した。
追われる身でありながらも、見つかる危険を冒して電車のドアに拳銃を挟まれた警官を助けたり、都築邸にかくまわれている時に外出、美雪にバースデーケーキを買ってポケベルのメッセージとともに届けるという男気溢れる行動を見せ、前者は剣持の迷いを振り切るきっかけとなり、後者は美雪を感涙させた。

毎度お馴染みヒロイン。
今回は一が容疑者として逃亡しているため落ち着かない日々を過ごす。
事件中に誕生日を迎えるが、どさくさの中で自分でも忘れていた。しかし、それを逃亡中の一が憶えていて、捕まる危険を冒してまでケーキを買い、さらにポケベルのメッセージで祝ってくれた事に、嬉し涙を流した。
いつきと共に皆に協力を頼んだり、彼に一から連絡があったことを知らされるとすぐ桂の居場所への同行を承諾するなど、最後まで一の無実を信じ続けた。
また、いつきが仲間達に協力を頼む際、横から口添えをした。
彼女が序盤に一にポケベルを渡していなければ、一は完全に詰んでいた。
ラストでは、一が入れてくれた「ハッピーバースデー」のメッセージをまだ消したくないがために、同じ型の別のポケベルを返した。彼の心遣いがよほど嬉しかったようだ。

毎度お馴染み剣持警部。
橘が「高校生に殺害された」という事を同僚から話された時は「まさか橘の愛人じゃないだろうな?」と返している。
この事から、警察関係者の間でも橘の評判は(やっかみ半分、冗談半分かもしれないが)あまり良くないことが伺える*1
一が無実であると最初から信じているが、警察としてはそれをあまり口にできないジレンマを抱える事に。
「金田一…。殺人が起こる度に必ずお前がいる…。そんなバカなことはないよな?」という台詞で、主人公=死神の方程式をさりげなく補強している(勿論本人にそんな気はない)。
栗田巡査が負傷した現場に一がいたことを知り、「いくら焦っていたとはいえ警官を電車から突き落とすなんて…」と、信念が揺らぎかけるが、当の栗田巡査の証言で、一が彼を突き落としてはおらず、それどころか助けようとしていたことを知り、事件解決について「奴ならできる!!」と、気力を取り戻した。

3度目の登場となる警視庁のエリート警視。今回から主要キャラになった人その1。
一を捕まえるための秘密兵器として捜査に参加、あらゆる手法で追い詰めるが内心では犯人ではないとわかっていた。
終盤に一からのメッセージを受け取り、共にノリノリで彼を射殺する一芝居をうつ。
また、地味に最後にある少女を救う為に粋な計らいを見せた。

兄弟揃って出演。竜二はこれが初登場。
竜太は序盤一の夢に現れてノリノリで死刑執行ボタンを押したり、竜二の夢に出て一を助けるようアドバイスを送った。
(アニメでは竜太が死んでいないのでそもそも夢には出て来ず、一の夢の内容が警察に捕まるものに変更されている)
竜二は父の仕事の手伝いでたまたま来ていた。棗と共に事件の第1発見者になったり、初回から兄に勝るとも劣らない証拠映像を撮影した。

2度目の登場となるフリーライター。今回から主要キャラになった人その2。
悲恋湖伝説殺人事件』の時見せたイヤミな態度は鳴りを潜め、自分が一に暗号解読を依頼した事が発端である責任から一の無実の証明のために奔走する。
その覚悟は、土下座をしてまで親しい人たちに情報収集を頼み込んだシーンによくあらわれている。
悲恋湖で水恐怖症と明言していたが、今回はプールに入ろうとしており、一からもツッコミを入れられていた。
今回の一件で人望の厚さと同時にロリコン疑惑が…しかしもし彼の尽力がなければ一は完全に詰んでいただろう。
とはいえ、一が彼の名を騙って居場所を調べた桂の事務所からの電話にうっかり「そんなこと知らない」と言ってしまったことで事務所が警察に連絡するきっかけを作ってしまう、大ポカもやらかしている。
道枝版では本作が初登場である。

  • 佐木連太郎
佐木映像の社長で佐木兄弟の父親。
橘の依頼で誕生パーティーの撮影に来ていた。初対面の一たちに会った時は、特に挨拶するわけでもなく不敵な笑みを浮かべて去って行った変わり者。
ど、どーゆー一家だ……
名前の元ネタは「滝廉太郎」山村正夫のシリーズ探偵「滝連太郎」だろう。

CV:堀内賢雄
長野県警捜査一課の警部。45歳。
端から一を犯人と決めつけある意味逃亡の遠因を作った人物。
ハッキリ言って(今作では)ポンコツ刑事。
今回の犯人は恐らく全ての事件においてアリバイが無いが、それすらも調べていなかった。もっとも、当然の事ながら一にもアリバイはないのだが。
高慢な態度で剣持に「今までの事件も最初から洗い直す必要がありますな!!」などと酷すぎる発言をした(しかし、その後の関係は案外良好になっていた)。
自業自得とはいえ今回の事件で振り回されたため一を好ましく思っていない(同時に、彼自身も読者から好ましく思われていないのは秘密だ!)が、なんだかんだでその後も何度か登場し、協力していたりする。 『グランドフィナーレ』では悪態をつきつつも、一が知り合い達相手に実行した旅費のおねだりに対しても気前良く金を出しており、ある程度は関係が改善されたことが伺える。

また、アニメ版では若干出番が増え、後の事件では少々丸くなったというか人情家的な、もしくはツンデレ的なキャラになっている。

  • 向井猛夫
剣持の部下。ドラマ(堂本版)オリジナルキャラクター。
明智が犯人を一だと断定すると、「まさかお前に手錠をかける事になるとは…」と戸惑いつつも、一を連行しようとする。だが一を別荘のトイレに連れていった時に逃げられてしまった。
その後は特に疑問を抱く事なく、一を逮捕しようと行方を追う。


【その他の人物】
  • 栗田巡査
長野県警の巡査。長島の部下。
腰の拳銃を電車のドアに挟んでしまい、危うく大けがになりかけたのを一に助けられる。
自らの不利を顧みずに助けてくれた一を見て、『金田一一犯人説』を疑問視するようになる。
それでも上司の捜査方針との乖離から口に出せずにいたが、一に不利な展開ばかり続くことに消沈していた剣持警部にその一件を打ち明けて結果的に元気付けるなど、地味に重要な役回りを果たしている。


【以下事件の核心】









  • フロッピーディスクの在処
橘の考えたゲームはちょっと変わった伝言ゲームだった。最初の暗号「裏川辺奇々なる藻を」をローマ字に変換し、逆から読むと「OOMURANIKIKEBAWAKARU(大村に聞けばわかる)」になる。次に橘に「誰かが暗号の事を聞いて来たら「○○(人物の名前)に聞けばわかる」と言え」と言われた人物を訪ね、「私で終わりよ」と言われた人物まで辿り着く。そして訪ねた人物の名前から文字を抜き、繋げるとフロッピーディスクの在処を示す言葉となる。
原作・アニメ版では「村」「任」「」から最初の文字を取り、「野中」を付けると「おおとけいのなか(大時計の中)」(橘の書斎の大時計の中)になる。

ドラマ版では「帆」「部」から最初の文字を取り、読みがなを変換し、「野中」を付けると「せきぶつのなか(石仏の中)」(庭にあったもの)になる。
そしてそのフロッピーを狙っている犯人は…








「女房の死に目にもあえず…たった1人の娘すら不幸にしてしまった」
「そしてあげくの果ては5人も殺した殺人鬼――…!」
「サイテーな男……!!心底ダメな人間なのさ……!!」

  • 都築哲雄
この事件の真犯人「見えざる敵」(アニメでは『見えない敵』)
優れたディレクターとしていつきからも信頼されていた彼が凶行を犯した理由…それは重度の腎障害を患った幼い娘、瑞穂のためだった。
腎障害を治療するため都築は自らの腎臓の1つを提供するが、こともあろうに病院側のミスで失敗、瑞穂は通院治療を受けながら1万人に1人しかいないドナーを待つことになってしまう。(見舞金が渡されたが、「こんなもの…」と言いながら札束の入った封筒を叩き落す描写がある。)
妻を亡くした寂しさの反動で仕事にのめり込み、娘が腎臓移植を必要とする状態になるまで気付けなかったという罪悪感に苦しむ都築、
そんな彼の前に前田と名乗る医者が現れた。
瑞穂に合う腎臓を得るため力を尽くすという前田だが、その交換条件として都築にある悪魔のような犯罪を犯すように提案してきた。

それはテレビ局ディレクターとしての肩書きを利用した臓器の密輸だった…

許される事ではないとわかっていた都築ではあったが、瑞穂に合う腎臓を手に入れるため彼は立ち止まるわけにはいかなかった。
しかし、そんな彼に転機が訪れる…橘五柳が前田と都築の犯罪を掴み、それを実名入りの本で公表しようとしていたのだ。
当然それを食い止めようとした都築だったが度重なる説得は失敗し続け、ついには事情も聞かずに一方的に「社会悪」呼ばわりした橘の高圧的な態度に激昂、衝動的に彼を殺害してしまう。
その後、橘の部屋から出た際に、地面を通らず、事前に大きく開けたドアを伝って向こう岸に渡った。途中で閉まっているドアがあったため、菊さんに橘のふりをして電話して開けさせる。その後大きく開けたドアを伝って足跡を残すことなく現場を離れた

そうなればもう…後は堕ちるしか道はなかったのかもしれない

橘殺害後は自分の名が書かれた原稿を手に入れるため、協力者のふりをしながら罪を擦り付けた一の動向と橘の伝言を受け取った人物の所在を掴み、他の者に伝言を辿られないように次々と殺害、野中殺害時に伝言ゲームの真の意味を悟る。
しかし、伝言ゲームの最後の1人である野中を殺したために、翌朝の新聞に、被害者達の名前が、皮肉にも自分の手で殺した順に載ってしまうことに気付く。そのままだと、連続殺人が橘の暗号を巡る謎の事件として話題になっていることも手伝って、翌日に読者が暗号の真の意味に気付き、誰かに原稿を見つけられてしまう可能性が浮上。そのため、野中を殺したその日のうちに原稿を取りに行かざるを得なくなった。
そこで、一が明智に撃たれたために別荘の警備が解かれたことを利用し、真夜中に侵入。
しかし、一が撃たれたのは犯人を欺くために明智と一緒に仕組んだ狂言であり、その日のうちに侵入して来ることも読まれていたため、待ち構えていた警官隊と剣持・長島によってその身柄を取り押さえられた。
取り押さえられ、正体を暴かれてもなお、ぬかるみの足跡から一が犯人だと言い、足跡を残さず立ち去ったトリックを暴かれても「今のが事実だとしても、一を含めて誰にでも橘を殺せたという証明に過ぎない」と反論。
現場に落ちていたメガネのレンズの破片を突きつけられても「メガネをかけてるのは自分だけじゃない。そこにいる針生だって」、写真に写っていたメガネが事件前と後で違っていることを指摘されても「気分でかけ替えた」と、往生際悪く言い募るが、佐木2号が撮った映像から事件前にかけていたのは近視用のメガネ、事件後は遠視用の老眼鏡だったことが判明、用途が全く違う2種類のメガネを気分でかけ替えるはずがないと一にとどめの追及を受け、ついに観念。全ての罪を認めた。
最期は自身の持つもう1つの腎臓を瑞穂に移植させるため自らの身体をナイフで刺し、無関係なのに巻き込んでしまった一に謝罪するとともに、「娘の体の一部になれるなら死ぬのも怖くない」と語りながら息を引き取った。
都築の腎臓は彼の覚悟を汲んだ明智の采配により、警察のヘリを使って迅速に輸送することで無事瑞穂へと移植された。

ちなみに、橘殺しの際、メガネを破壊してしまい、細かいレンズの破片までは回収できなかったため、水槽を壊して水とガラス片で隠そうとしたが、日が経って一達が再び訪れた時には水が蒸発していて、かえって残ったガラス片を目立たせる結果となった。

娘の病気が原因とはいえ、罪もない人間を次々と殺害し、更に何の関係もない一に罪を着せたのはまったく同情することができず、責められるべきであろう。
ぶっちゃけ、やっていることが過去の犯人と変わらない(さすがに逆ギレしたりはしていないが、その犯人は他人に罪を着せようとはしていない。その代わり、向こうは完全に自分のためだけの犯行なので、同情の余地は一切無い)ので、シリーズの中でも同情できない犯人上位としてあげられることもある。
しかし、自殺をもって自分の始末を付けており(今回に関しては自殺して腎臓を娘に託していなければ、瑞穂は助からなかった可能性もあるため、必ずしも「自殺が間違っている」と言いきることは難しい)、死の間際に一に謝罪もしているためか、殺害=娘の治療費を得る手段だった後の事件の犯人ほどには批判されていない。
それに、本質は善良な人格者であることは、彼の関係者のリアクションからも分かることである。犯人だと暴かれた際、針生と鴨下がそれぞれ「本当に都築さんが」「僕には信じられない」と驚いていたし、先述の通りいつきも「あんたは良質なドキュメンタリーを数多く作ってきたじゃないか!」と語っている。自殺をした際にはその場に居た全員はもちろん、罪を着せられ追い込まれた一でさえもがその死を悲しんでいた。
犯人たちの事件簿』では近年の少年マガジンについて触れており「ラブコメが多くて驚いています」と感想を述べている。

  • 都築瑞穂
CV:日髙のり子/演:鈴木杏
都築哲雄の1人娘。笑顔がかわいい幼女。
事件後都築の腎臓を移植され順調に元気を取り戻しつつある。都築は外国に行っていると聞かされており、その面倒はいつきが引き取って見る事に。
その後は『黒死蝶殺人事件』で数コマだけ登場、いつきの家で2人で食事をする際に雑誌を読みながら食事をするいつきに「行儀が悪い」と注意する姿があり、子供ながらなかなかのしっかり者な姿を見せたが、本編ではそれ以外に登場無し。本編以外では、一のいとこの二三がメインの番外短編に登場したこともある。
いつの間にフミと知り合ったのかは謎だが。
ちなみに、番外短編での弁によれば、いつきの家では炊事を担当しているらしい。
自分の父が犯した罪をいずれ知る事になる彼女がその時にちゃんと立ち直れるよう、いつきさんには頑張ってもらいたいものである。
ちなみにドラマ版で瑞穂を演じた鈴木杏は、後年の松本潤版ドラマで美雪を演じることになる。
なお、20年後を描いた「金田一37歳の事件簿」の『函館異人館ホテル新たなる殺人』ではいつきの口から彼女が30歳になったこと、そして結婚して子供も居ることが語られた。
『金田一少年の殺人』を知っている者としては感慨深いものがある。

  • 橘五柳
自分の行いを正義と信じて疑っていなかった男。賄賂や懐柔工作に靡かない点は、正義感溢れる人物と見えなくもないが…。

  • 人気作家という立場を利用しての女漁り
  • かなり酔っていたとは言え、初対面の美雪の尻を触った上に、悪びれる様子もなく「ここでパンツを脱いだら10万円やるぞ」と言って札束を叩きつける
  • 葵にも胸を触った上に「育ててやった恩」を盾にする

等のセクハラ行為や、憤った一の意趣返しに対する腹いせから「無関係な鴨下の会社である音羽出版からの、版権引き上げを強権的に宣言する」など、酒癖が相当悪い上、横暴でかなりの独善・俗悪さも目立つ(まあ、一のやった意趣返しも相当あれだったし、一を連れて来たのは鴨下だが…)。

正直、こんなんで社会悪を取り上げるノンフィクション作家なんてやっていられるのかと、驚かずにはいられない。脅迫などは日常茶飯事な世界な為、勇気はもちろんのこと、人の信頼を得て味方を増やし、なるべく敵を作らないようにする魅力がなければとてもやってられないのだ。
まぁ、そんな世界でも1人でふてぶてしく生き残れるほど頑固な人間であったからこそ、都築の説得に対してあんな強硬な態度だったとも取れるが…。
しかし、その性格故にあくまで都築と前田を実名で告発することに拘った上、出版を思い止まってくれと娘のために必死で説得する都築に対し、同情の気配すら見せずに(娘のことを知らなかったせいもあるだろうが)高圧的な言葉を浴びせた。
それが引き金となり、「娘の重病を救うためとはいえ」犯罪に手を染めた二重苦に苛まれ、磨耗していた都築の精神にトドメの一撃を与える結果となったのであった(とは言え、どんな理由があったとしても彼が殺害される前に言った事は一切間違っていない正論なのも事実であるし、例え娘の為でも都築を見逃した事が世間にバレたら普通に社会的地位を失う可能性がある為、この対応は当然と言える)。
尚、瑞穂について橘が知っていたのか知っていたらどう思っていたかなどは不明で、劇中の都築への態度も詳細な事情を知らず、臓器密売という大罪を犯した相手に対しての態度と考えれば完全に非は無いが、結果的にそれで自分の命を失うことになってしまった。

  • 作家として社会悪を減らそうとしていた
  • いつきがそれほど悪い感情を持っていなかった
  • 身寄りのない子供たちを引き取り育てていた
  • 上述の通り、賄賂や懐柔工作に靡かない

など、正義感の強い人物ではあったのだろうが、その一方で上であげたように色々と問題がある、自分勝手な正義にのっとって生きているような人物であるのも間違いなく、このような人間に社会悪呼ばわりされたくはないだろう。

一応擁護すると本作・本件には剣持、明智、佐木、いつき、長島と第一印象は悪かったキャラクターが多いので、仲良くなればいつきの言うようにあれでいいトコもある人物なのかもしれない。

また、登場した場面のほとんど(下手すれば都築に殺された場面すら)で酔っ払っていたので、仕事に真摯だが酒癖が悪い…というだけの人物だった可能性すらある。
酔った勢いの発言で殺されていたとしたら可哀想どころではないが。

ドラマの堂本版では事情を知った上で「お前の娘のことなどどうなろうと知ったことか!」と、相手が犯罪者とは言え絶対に言ってはいけない一言を言っており(道枝版は概ね原作と同じ)、
アニメ版では、カツラがばれる原因が「美雪へのセクハラを止めようとした一ともみ合った際に偶然取れた」という形になっており、原作以上に「身勝手で横暴な親父」という印象が強くなっている。

(原作・アニメ版)
  • 大村紺
  • 時任亘
  • 桂横平
  • 野中ともみ
(堂本版ドラマ)
  • 赤帆紺
  • 物部真理
(道枝版ドラマ)
  • 桂木優里奈
フロッピーディスクの隠し場所の暗号に苗字の一部を使われた結果、何の罪もないのに殺されてしまった可哀想な人達。
桂(物部、桂木)、野中は本当に気の毒な被害者達だが、大村(赤帆)は写真の無断使用で針生とトラブルを抱え、時任に関しては一が連行された直後に会社に電話をかけて、彼の実名を伝えたうえに「顔写真はあとで送る」と発言している。
この事から、彼は本来許されない未成年容疑者の実名&顔写真の雑誌掲載を行おうとしていたと思われ、特に時任の方は性格的に決して褒められたものではなかったようである。
アニメ版では彼らが針生とトラブルになっていたり一を実名で公表しようとするシーンがカットされている為、彼らも気の毒と思える人達となった。

  • 前田
CV:岸野幸正/演:不明(堂本版)、桜井聖(道枝版)
今回の事件の元凶となった悪徳医師。都築の回想シーンのみで登場。
臓器のドナーとなる外国人を、タレントと偽ることで入国させやすくするため、「瑞穂の体に合う腎臓があれば、優先的に提供する」という条件で都築をそそのかし、臓器密輸の片棒を担がせた(仮にもし瑞穂の体に合う腎臓があっても、本当に提供する気があったかは疑わしい)。
橘の遺稿が発表された事で、悪行が表沙汰になり(流石に都築の名前は、いつきたちの配慮で伏せられた)、いつきをして「もう終わりだろう」と吐き捨てられた。
おそらく警察も本格的に動き出して逮捕されたものと思われ、犯した罪の重さを感じながら一生償いを続けて貰いたいものである。
アニメ版では顔は隠れており、見るからに怪しげな外観の病院の院長であり、大粒の宝石がはめられた指輪を何個も付け葉巻を吹かしながら都築に話を持ち掛けていた。原作より怪しさが増している。
堂本版では都築の自宅に出向いて話を持ち掛けており、道枝版では病院に強制捜査が入り、逮捕されるシーンが描写されている。
余談だが、今回の事件より前に登場した医療関係者はまともな人物が多かったが、これ以降、登場する医療関係者のそのほとんどはろくでもない人物である事が増えており、その多くは殺害されている。

  • 花村葵
両親が亡くなって祖母に身を寄せてから、橘に数年間仕事を貰い生活の面倒を見てもらっていた。

葵は昔、橘の大事な資料を台無しにした事があり、橘の激しい怒りを買ってしまい(相当大事なものだったらしく、かなりブチ切れてたらしい)、その時にいつきに助けてもらったことから、大きな恩と信頼を感じている。
その為、いつきが信じているからというだけの理由で一を信用し助けてくれた。

  • 花村棗
棗は、家に一が来たことを速攻で通報したりと、長島と並ぶイヤな役回りであるが、彼女にしてみれば、自身が第一発見者であり、現場の状況的にも一を犯人と思うのが自然であったことを考えれば、彼女視点では真っ当なことをしたまでであり責められはしないだろう。
ひょっとしたら、彼女の苛烈な行動は橘への感謝や親愛、あるいはロリコンに惚れてる妹を守らなければという責任感の裏返しだったのかもしれない。

  • 鴨下あきら
直接描写されていないが、原稿が橘の遺作として出版される際にいつきの頼みで都築の名をイニシャル「T」に修正していた。
生前の橘は誰が何と言おうと実名で公表するつもりであったようであるが、仮にそんな事をすれば都築が逮捕されるのはもちろんであるが、瑞穂が加害者家族のレッテルを貼られる可能性もあった。
橘が瑞穂の病状のことを知っていたのかどうかは不明の為、そこら辺、どう考えていたかはわからない。


【原作との違い】
◇ドラマ版

堂本版
  • 怪人名「見えざる敵」はなし。
  • 橘の別荘の場所を東京の山奥に変更。
  • (恐らく放送時間の都合で)被害者を5人から4人に削減。
    • また、それに伴い暗号文が(「裏川辺奇々なる藻を」から「裏川辺危機の墓」に)変わったため、時任亘、桂横平の代わりに物部真理が登場。なお、物部真理の殺害は「犯人がピンクのウサギの着ぐるみを着て、彼女を刃物で刺殺し、返り血で着ぐるみが真っ赤に染まっていく」というスプラッターな描写となっている。また、殺害されるタイミングも原作の桂と違い一が立ち去った後に変更されている。
  • 一達が橘にあいさつに行くシーン、都築が橘から追い出されるシーンはカット。
  • 何故か都築の読みが「つづく」になっている。また都築はいつきを呼び捨てで呼ぶ。
  • 司会者の変更について話す人物を針生に変更。
  • 鴨下は眼鏡をかけており、針生は眼鏡をかけていない。
  • 赤帆(原作における大村)と針生は対立していない。
  • 原作ではパーティーは夜に行われ、その翌日の夜に橘が殺害されたが、ドラマ版ではパーティーは昼に行われ、その日の夜に橘が殺害されている。
  • 美雪の誕生日のシーンがなくなっている。その為、美雪の「もうすぐ私の誕生日」という台詞が「私の誕生日の時は盛大なお祝いをしてほしい」に変更。
  • 一がポケベルに気付くタイミングが学校の補習から物部を探してる時に変更。
  • 犯人が橘以外の人間を殺害したり、自殺する時に使った凶器はカッターナイフに変更。
  • 橘のカツラがばれる原因が「野中へのセクハラを止めようとした一が足を引っかけた際、プールに落ちて取れた」という形になった。一も橘がカツラを被ってることをこの時初めて知る。また、美雪は橘からセクハラを受けていない。
  • 橘のカツラの下はスキンヘッド。
  • 橘の年齢が55歳に変更。
  • 長島滋、花村姉妹は未登場。その為、佐木と共に書斎に訪れた人物は鴨下に変更。長島の代役としてに向井が一を逮捕している。
  • 一が入ったトイレは公衆便所から別荘のトイレに変更。
  • 登場しない長島の代わりに明智が橘殺害時に登場、一犯人説を主張する役、さらにその後の一追跡役も担う。そのせいで、警視庁きっての切れ者警視が犯人のトリックに完全に騙されて間違った人間を犯人と断定して逮捕しようとするという、原作の明智のキャラとは完全にかけ離れた存在になってしまっている。踊った…!!すごくダンサブル…!!
  • 大村紺の名前が赤帆紺に変更され、編集プロダクション社長となっている。死因もカッターナイフでの頸動脈切断に変更。こちらも暗号が書かれた白い紙が一瞬にして血で真っ赤に染まるというスプラッターな描写となっている。また殺害現場を自宅から事務所に変更。
  • 一が剣持のふりをして赤帆に電話する際の声色を変え方が、『鼻をつまむ』から『受話器にハンカチをあてる』に変更される。また、原作・アニメ版・道枝版のように誇張はしていない。
  • 一が野中に会いに行くのに乗った物は電車からトラックに変更。そのため、道中での長島との逃走劇と葵に介抱されるシーンはカット。
  • ビデオ受け渡しの提案は明智ではなくいつきがする。そのため、ビデオに発信器はついていない。また、いつきは囮になった際ビデオを入れたと見せかけた紙袋から饅頭を取り出して食べている。
    • トラックのシーンで一に助けられた巡査に名前は設定されておらず、一に助けてもらったことを証言していない。
  • 一が人質にとる人物をウェイトレスの女性から向井刑事に変更。突きつける凶器も包丁からトラックでのシーンで警察から奪った拳銃になっている。
  • 明智が長島の役目を担って一を逮捕しようとしている為、一からポケベル暗号を受け取って空砲を撃つ役が剣持に変更されている。
  • 救急車で一が目を覚ますタイミングが異なる。原作では明智に髪を引っ張られて起きるが、ドラマ版では一に寄りかかる美雪の重さで起きている。また、出血の演出に使っていた物がトマトジュースからケチャップに変更されている。
  • 瑞穂は自宅で療養しており、ビデオを見ていた一と対面している。
  • 一は犯人を待ち伏せせず、犯人を含む関係者を全員集めたうえで謎解きをしている。
  • 犯人の正体が暴かれるタイミングが犯人が石仏を壊し、フロッピーディスク(一がすり替えておいた偽物)を処分した時に変更。
  • 謎解きの際、犯人である証拠を明かす展開は、原作では密室トリックの説明の後だったが、ドラマでは前に変更。しかし、かえって不自然。
  • 原作では膂力で強引にドアにぶら下がっていたが、ドラマ版では足でドアノブを踏んで自然に身体を支える形になっている。
    • 外伝でネタにされていた問題が解決されている。この改変考えた人グッジョブ。
  • 腎障害について説明するのはいつき。
  • 都築が一に罪を擦り付けた事を謝罪していない。
  • 都築が橘を殺す回想シーンで、橘が都築に「お前の娘のことなど知ったことか!!」という、絶対に言ってはいけないことを言ってしまい、彼が殺されたことに対する同情の度合いが薄れる結果となっている。
  • 明智が都築を病院に運ぶ手段をヘリからパトカーに変更。
  • 終盤、瑞穂は病院の外で一達と遊んでいる。いつきが彼女を引き取る理由の一つが「都築が犯罪を犯したことで親戚中揉めていた」との事。
    • 一は瑞穂に「大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになってくれる?」とたぶらかしている。なお、「えー?一お兄ちゃんのお嫁さん?」と嫌そうな顔をされている。当然の反応だ。

道枝版
  • パーティーの開催場所が長野県から神奈川県に変更。また、事件現場は全て神奈川県内となっている。
  • 桂横平はグラビアアイドルの桂木優里奈に、菊さんは男性の菊蔵、長島警部は高林登に変更。
    • 桂木は女優の蝶野スミレの代役で参加。パーティーの司会は務めない。
  • 鴨下あきら、針生聖典、花村棗・葵、佐木連太郎・竜二、及び明智警視は登場しない。
  • いつきは「音原出版」のライターになっており、一と都築をくん呼びしている。原作の鴨下が所属していた「音羽出版」の捩りと見られる。また、いつきは剣持の知り合いになっており、一の逃亡の手助けも剣持の頼みでやっている。
  • 都築の所属会社が「極東テレビ」から「東央テレビ」に変更。また、いつきより年下のためいつきをさん付けでよぶ。
  • 作中に登場する機器は時代の変化に合わせ変更されている。
    • 佐木の映像記録媒体はビデオテープからタブレットに変更。
    • 橘の新作原稿の記録媒体はフロッピーからSDメモリーカードに変更。
    • ゲームに使われる暗号はプロジェクターで表示される。
    • ポケベルは使われない。
  • 橘がカツラという設定はなくなり、一とのトラブルも桂木へのセクハラを止めようとした際「酒クサイ」と言って怒らせ揉み合いの末にプールに落ちたことが原因になっている。その際の怒りの矛先はいつきになっており、橘の別荘への出入り禁止を言い渡している。原作・堂本版では一が故意に橘を怒らせていたが、こちらでは一は桂木に盾にされただけなのでアニメ版同様橘の横暴さが強調される。
  • 橘に謝るよう一に促すのは剣持。
  • 美雪はパーティーに参加しておらず、橘がセクハラをする相手は桂木に変更。
    • 前後編通して美雪の出番はほとんどなく、原作の誕生日関係の話は全カット*2
  • 一を心配して橘の書斎へ向かうのは、佐木、いつき、時任の3人。現場を目撃した際、いつきが橘に駆け寄り、時任が一を犯人扱いする。
  • 橘死亡後の事情聴取は剣持が行う。犯行を否定する一に対し、時任が佐木の映像を突き付け、大村が菊蔵のサポートをする。
  • 一は県警の到着前に橘の別荘から逃亡する。
  • 一は鼻をつままずに声色を変えて大村と通話する。
  • 原作では大村の連絡先はいつきから聞き出していたが、こちらではパーティーの際に大村から渡された名刺から得ている。
  • 堂本版と同様、大村の殺害現場は自宅ではなく事務所になっている。
  • 時任は一に会った際暗号の答えを聞こうとする。
  • 時任目掛けて落ちてくるものを大量の鉄パイプに変更。この際、ナイフではなくワイヤーカッターを使用している。また、事件発生時刻を昼間に変更。
    • 原作では時任の死体を発見するのは通行人だが、こちらでは作業員に変更。
  • 見えざる敵が変装のために着ていた服がコートから宅配会社「宅配キング」のユニフォームに変更。
  • 一を匿った都築の家にいつきがいる。いつきと都築が2人で新作原稿に関わる情報を収集することになる。
  • 一は都築の家でラーメンをご馳走になる。
  • 野中は一をフォローするメンバーに加わっておらず、警察に通報している。
  • 一へのタブレットの受け渡しがコインロッカーの鍵をベンチに隠す方法に変更。また、タブレットの受け渡しは一から佐木に提案する。佐木がいつきに渡すものは紙袋ではなくナップザック。
  • 職種と性別の変更に合わせ、桂木はショッピングモールで開かれたトークショーの控え室で殺害される。また、殺害の状況も原作の桂が「一と話している最中に背中から刺される」のに対し、桂木は「一が控え室を出た後に侵入した犯人に腹部を刺される」というものに変更されている。
  • 堂本版同様警官が拳銃を引っ掛けるアクシデントは検問中のトラックの荷台で起こる。拳銃もあちらと同様この時にそのまま拾得している。
  • 力尽きた一を介抱するのは佐木。
  • 原作で明智が一をビデオテープのケースに仕込んだ発信機で追跡する展開の代わりに、佐木がタブレットに入れたGPSアプリで一の居場所を特定している。目的が原作の明智の場合では警察で一を逮捕するためなのに対し、こちらは佐木が一の逃亡と謎解きをフォローするためなので正反対と言える*3
  • 橘の寝室、応接室、書庫に錠は取り付けられていない。
  • 野中が宿泊しているホテルに警察は先回りしていない。
    • 原作では野中は油ノ沢ホテルに宿泊していたが、こちらではサンビューホテルに宿泊している。
  • 野中は口封じのためではなく、先に殺された3人同様暗号解読のライバルを減らすために殺された。また、殺される直前暗号の意味に気づく。
  • 一が撃たれるシーンが大きく変更。
    • 明智がいないため、芝居のために空砲を撃つのは堂本版と同じく剣持。
    • 一はたまたま居合わせた子供に「もう死ぬしかない。ごめん、おっさん」と書かれた紙とオレンジジュースを渡し、剣持への遣いを頼んだ。
    • 「くうほうでうて」のメッセージは「もう死ぬしか~」の紙にオレンジジュースで書かれており、炙り出しによって浮かび上がる仕組み。子供にオレンジジュースの缶を持たせたのも、剣持に気づかせるヒント。
    • 撃たれるシーンで、一は人質をとっていない。また、現場には高林、都築、いつきがいる。
    • 救急車には剣持だけが同乗する。一は剣持にデコピンで起こされ、銃刀法違反を叱られた後もう一発デコピンを受ける。出血の演出に使っていた物は堂本版と同様にケチャップ。
  • 一は自分の意思で橘の寝室のエアコンを作動させ、故障していないことに気づいた。
  • SDカードを取りに来た都築は取り押さえず、単に呼び止めるだけなっている。
    • 原作、堂本版では夜中にフロッピーディスクを取りに来たが、早朝に変更されている。
  • 堂本版同様、推理の順番が変更。原作のドアの脱出トリック説明→決定的証拠を出す、という順番が逆になっている。
  • 都築は最初の暗号を自力で解いている。
  • 橘は都築に対して「自分がどれだけおぞましいことに手を染めているのかわかっているのか?人間のクズめ。貴様のような堕落した男の話など聞く耳を持たん」と罵倒し突き飛ばしている。
    • 橘殺しの際に眼鏡を破壊した経緯が突き飛ばした都築の眼鏡を橘が殴られた時に踏み潰したことになっている。
    • 都築の年齢が若くなった事もあり、老眼鏡は私物ではなく、現場にあった橘のものを拝借する、という形になっている。
  • 都築瑞穂は登場しない。代わりに都築の婚約者である須藤舞以子が代役を担っている。
    • 娘(子供)から婚約者(大人)になったことで、都築の犯罪に関しても全て聞かされており、その上で金田一との会話が追加されている。
  • 都築の傷跡は脇腹ではなく下腹部にある。
  • 堂本版と違い、都築は一に罪を擦り付けた事を、原作通り謝罪している。
  • 都築の遺体は原作では警察のヘリで病院まで搬送したが、こちらではドクターヘリを呼び、ヘリポートまではパトカーで運ぶという、原作と堂本版ドラマの描写を折衷したような流れになっている。
  • エピローグでは前田が勤務している病院に強制捜査が入り、前田が逮捕されて連行されている。


◇アニメ版
  • オープニングの金田一の夢が「死刑判決を受ける」から「警察に追われ逮捕される」という内容に変更。
  • 原作で佐木竜太が死亡した「異人館ホテル殺人事件」よりも先に放映されたため、弟の竜二が登場せず、竜太がそのまま登場している。ちなみにアニメ版ではこの事件が佐木の二度目の出演だった。
  • 原作では一は橘の事を知らなかったが、アニメ版では知っている設定に変更。
  • ドラマ版同様大村と針生は対立していない。
  • 野中が橘に色仕掛けをするシーンはカット。また、テーブルから先に立った人物が野中ではなく、橘になっている。
  • いつき達がプールで原稿を探すシーンの代わりに、橘の別荘の屋敷内を探すに変更。
  • 花村姉妹の初登場は一が朝食をおかわりする時になっている。
  • 橘のカツラがばれる原因が「美雪へのセクハラを止めようとした一ともみ合った際に、偶然取れた」という形になり、橘の横暴さや身勝手さが強調されている。
    • 原作とドラマ版では一が故意でやったので鴨下から非難を浴びるが、アニメ版では一の故意ではない為、鴨下は「関係ない」と言わずに「橘に謝ってほしい」と頭を下げて頼んでいる。
  • ラストで取り押さえるまでの間、一は犯人を「見えない敵」と呼び、取り押さえた後で「見えざる敵」と言う。
  • 時任と針生が警察に逮捕された一の事を出版社に流したり、撮影するシーンはカット。
  • 一がいつきに大村の住所を聞く時の展開が異なる。原作ではいつきが電話に出て、美雪に代わるが、アニメ版では美雪が出て、いつきに代わっている。
    • なお、パーティーのゲームで出した「秋はイカになるが、意味は変わらない」というヒントの意味を一が明かすシーンが追加。「秋(AKI)」はローマ字に変換して逆から読むと「イカ(IKA)」、「意味(IMI)」はローマ字に変換し、逆から読んでも「意味(IMI)」のまま。
  • 桂殺害現場は野外コンサートのテントだったのが、どこかの建物の控室に変更。また、桂の口調が完璧に関西弁に。
  • 桂殺害時、桂に茶菓子を運んできた女性の悲鳴で警察に気づかれる(原作では金田一の叫び声で気づかれた)。それと前後して、倒れ掛かった桂の血が一の服に付着するシーンがカット。
  • 別荘の見取り図は、原作では針生が写真を渡す時にたまたま落としたそれを一が見つけ、彼が頼んで貸してもらっていたが、アニメでは最初から針生が写真と一緒に渡す。
  • 栗田巡査の助けられ方は、原作では一が「手を掴んでいるから銃のベルトを外せ」と言い、やっている最中に手が離れてしまう、という流れだったが、アニメでは「一は何も言わず、銃が挟まった扉を手でこじ開けようとして、わずかに広がった隙間から銃が抜けて栗田が吹っ飛ぶ」という流れに変更されている。
  • 栗田巡査から話を聞いた剣持のセリフ。原作では「そうか、そういうことだったのか・・・」だが、アニメでは「どうしてそれを早く言わないんだ!!」と叱り、栗田を恐縮させている。
  • 電車内での攻防戦の際、長島は足で窓ガラスを蹴破って侵入した(原作では銃で撃ち壊した)。また、一が窓から川目掛けて飛び降りた後、それを見た長島が「くそっ!!」と悔しがるシーンが追加。
  • 棗が一の行き先を警察に密告するシーン。セリフになっているのは、原作では「連続殺人犯、金田一一の行き先がわかりました」までだったが、アニメでは「油ノ沢ホテルです」まで言っている。
  • 明智が一の暗号を見た時の反応が原作では「なんのことかさっぱり」といいメモをポイと捨てていたが、アニメ版では暗号を読んでいた。
  • 野中が「見えない敵」の脅迫を受けるシーンが丸々カット。彼女が「見えない敵」にナイフを突きつけられるシーンの後、逃げる一のシーンに代わる。
  • 「私で終わりよ」のメッセージを聞いて野中と別れた後、一は「何だよ野中さん、せっかく軽井沢まで訪ねて来たのに」と悪態をついている。また、その後、走りながら暗号の本当の答えに気づき、そこに野中の悲鳴が聞こえて引き返す、という流れになっている。
  • 一が明智に残した暗号は原作では「空砲で打て」だけだったが、アニメ版では更に「そうすれば必ず犯人は捕まる」と付け加えられている
  • 一を撃った明智に食って掛かる剣持、原作では「警視!!どうして金田一を撃ったりしたんです!!こいつが殺人なんかする人間じゃないのは、あんただって知ってるはずじゃないか!!」と、ほぼ敬語になっているが、アニメでは「あんた、どうして金田一を撃ったんだ!!こいつが殺人なんかする人間じゃないのは、あんただってよく知ってるだろ!!」と、上司部下の立場を忘れたかのように完全にタメ口になっている。ある意味、こちらの方が彼らしい感じがする。
  • 犯人の正体が暴かれるタイミングが、原作では取り押さえた後だったのに対し、アニメでは「足跡を残さず立ち去ったトリック」の説明が終わった後になっている。
  • 一が都築の自宅に訪れた際、都築が瑞穂の話をする。
  • 都築の回想で瑞穂に「退院したら遊園地に行こう」と約束したが、手術は失敗し、瑞穂から「嘘つき!」と言われるシーンが追加。
  • 終盤、一達が病院で瑞穂と対面するシーンがカット。


【余談】
  • 臓器移植に関する法律は掲載当初から何度も法改正がなされており、2022年現在のものでは、親族へ臓器を優先的に提供する意思表示が有効に行われていた場合であっても、医学的な理由から、必ずしも親族に対し移植術が行われるとは限らない。特に親族への臓器提供を目的とした自殺はこれを防ぐ必要があるとされ、こうした行為を行った場合優先的な臓器提供は行われない。2022年版の道枝版で都築の年齢が若くなり、相手が娘から婚約者に変更されたのはそうした理由からだと思われる。
  • 恐らく、本作に登場する出版社名は実在する会社(三大週刊少年漫画誌の発行元)のもじりである。
    • 「音羽出版」→講談社(本社は東京都文京区音羽)
    • 「飛躍社」→「飛躍(=ジャンプ)」→集英社
    • 「神田川出版」→小学館(本社が神田神保町付近)
  • 本作のメイントリックである「犯人はなぜ、足跡を残さずに現場を立ち去ることができたのか?」の発想の元となったのは、ザ・ドリフターズのギャグであり、
    原作者は思いついたとき、「これはおもしろい!」とは思ったが、あまりに面白すぎて笑われてしまうかも、と心配になり、
    そして、念には念を入れて試してみようと状況を紙に書いてスタッフに提出したら、案の定笑われて、
    「これじゃ解答編がギャグになっちゃうんじゃないの?」と言われたという。
    しかし、実際に使ってみたら全然大丈夫で、かえってミステリー作家からの評判がよかったのだとか。
    まさか当時のザ・ドリフターズのメンバーも、自分達のギャグがミステリーのトリックのネタにされるとは思ってもいなかっただろう。つーか、そもそも庭に飛び石くらい置いておいてくださいよ、橘先生…。
    • この「ドアを伝って足跡を残さずに立ち去るトリック」だが、のちに「水曜日のダウンタウン」という番組で取り上げられ、一応の実証が成されている。
      ちなみに実証したのはミスターSASUKEでお馴染みの山田勝己氏。なので都築のような中年オヤジの体力で実行できるかと言われると疑問が残るところである。
      追いつかん……ッ!!トリックに肉体が追いつかん…ッ!!」。堂本版では肉体派俳優の山下真司氏、道枝版ではアクロバットが得意なユニットであるA.B.C-Zの戸塚祥太氏が起用されたのもその為だろう。
  • 明智と一の仕組んだ偽装殺人が法的にどう問題なのかは『空想法律読本3』に取り上げられている。
    • 挿絵では一と明智が巻き込まれたウエイトレスに内心「「ごめんよ~、あとでちゃんと説明するからね」」と謝っている(笑)。
  • 堂本版では容疑者リストに金田一も追加されており、偽装殺人後のCM明けに、金田一に「DEAD」と表記される。
  • 堂本版ドラマでおっさんが使っていた拳銃(コルトの45。1911A1もしくはMK80か?)。正面からよく見ると、銃身内のインサート(実弾を発射できないようにするつっかい棒)がもろに映っている。当時流通していたMGCのモデルガンであるのが丸わかりである。
    • 一応擁護するなら、急に空砲を撃てと言われても困るので、モデルガンで代用したというところか。が、そのわりには、撃った直後にも関わらずハンマーが起こされていない(つまりブローバックしていない)。演出とカメラのチョンボである可能性が高い。
  • 道枝版のトラックのシーンにて、トラックの中に堂本版で犯人が物部を殺害する時に着ていたウサギの着ぐるみが置いてあったりする。

追記・修正はぬかるみに足跡を残さず部屋を脱出してからお願いします。

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最終更新:2022年06月27日 21:12

*1 本来なら、社会悪を暴くノンフィクション作家というのはある意味では「警察の味方」と言えなくもないはずなのに、である。

*2 美雪役の上白石萌歌が本作と同時期に朝ドラにも出演している為、スケジュールの都合と思われる。

*3 とは言うものの、原作の明智も実際は一が犯人と考えていたわけではなく、むしろ逮捕することで一の身の安全を確保しようとしていたと考えられる