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オール1のおちこぼれ、教師になる

登録日:2011/10/01 Sat 22:01:26
更新日:2026/08/21 Fri 12:17:19
所要時間:約 2 分で読めます





人の評価とは何なのでしょうか?


●概要

基本的に自分が体験してきた苦難や出来事を書いている。また、彼が実際にしてきた勉強法や今の学生に対してのメッセージも混ざっている。
古本屋には安値で置かれていることもあるので、興味があれば読んでみてほしい。
特に、高校や大学の受験を考えている学生にオススメ。

漫画にもなっている。絵は清水洋三。


●宮本延春氏

彼は小学の頃からいじめられっ子で、おちこぼれだった。
中学卒業時の学力は、漢字は自分の名前しか書けず、英単語で知っているのはBOOKだけ。九九は2の段までしか言えないという。
そのおちこぼれっぷりは文章中でも再三書かれている。
中学時代の評定は音楽と技術が2で、それ以外がすべて1であった。

中学卒業後に働くが、そこでもいじめを受け、親を亡くして天涯孤独となった。
職を転々とし、少林寺拳法を習う中で恋人が出来てから運命が変わる。
そして、恋人に見せてもらったテレビ番組をきっかけに物理学の素晴らしさを知り、「学びたい」という意欲が生まれる。
天涯孤独の中卒の彼に対して理解のある周囲の人々の助けもあり、定時制高校に通うことになった。
前述した学力から猛勉強。見事、超難関の国立大学に合格した。
それから、オール1先生として母校の教師となる。

このように、勉強とはほとんど無縁だった少年が、物理学への興味をきっかけに猛勉強を始め、大学へ進学するまでに至ったという、まさに本人の人生そのものが本書の内容となっている。
単純に「努力すれば何でもできる」とするのではなく、学ぶことに興味を持つきっかけや、周囲からの支えがあったことも重要な点である。

その苦難な人生とは裏腹に非常にユーモアに溢れた人物で、講演会などの場でも聴いていて飽きさせないなど、抜群のトークセンスの持ち主でもある。
自身の経験を面白おかしく語りながらも、勉強することの楽しさや、何歳からでも学び直すことができるということを伝えている。

彼が落ちこぼれの状態から這い上がることが可能であったことから分かるように、少なくとも本人の場合は、過去の学力だけでその後の人生が決まったわけではない。
しかし、この本を読んで「我が子の要支援の特性すらも、きっと努力で超越できる!」と勘違いしないように!

宮本氏の経験には、いじめや家庭環境、本人が物理学に興味を持ったこと、そして勉強を続けることを支えてくれた人々の存在など、さまざまな要因が関係している。
誰もが同じ方法で同じ結果を出せるとは限らないのである。
本書は「努力さえすれば必ず成功する」という単純な成功談として読むよりも、どれほど勉強が苦手な状態からでも、何かをきっかけに学ぶ意欲を持つことができる、という一例として読むのがよいだろう。

また、受験勉強だけでなく、現在学校生活で悩んでいる学生や、一度勉強につまずいてしまった人にも読んでほしい一冊である。

興味を持った方は、ぜひ本書を手に取って、宮本氏がどのようにして「オール1」から教師になるまでに至ったのかを読んでみてほしい。



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最終更新:2026年08月21日 12:17