登録日:2010/07/24 Sat 23:45:19
更新日:2025/10/05 Sun 08:53:21
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サルガッソー
この宇宙にあまねく星々を渡る者たちの間で伝えられし魔の宙
此処こそその渦中にして唯一生を紡ぐこと能う安息の地…
そしてわたしは
サルガッソーの魔女
メウ
『宇宙賃貸サルガッ荘』とは、「月刊Gファンタジー」で連載されていたTAGRO作の漫画。
2001年7月~2005年まで連載。
単行本は「Gファンタジーコミックス」(エニックス)で発売された全5巻のほか、新装版全4巻がある。
○概要
宇宙の漂流者が流れ着くごく小さな星「サルガッソー」、及びそこに置かれたアパート「沙流我荘」を舞台としたSF漫画。
「四畳半スペースオペラ」と銘打たれている。
話数の単位は「~畳」。
「サルガッソー」(サルガッソ)の元ネタは、現実にて北大西洋に存在する「サルガッソ海」だろう。
いわゆる「バミューダトライアングル」の中にあり、多くの船舶が沈没したり行方不明になったりするという伝説で知られる(実際に遭難が多かったということはないようだが)。
元々はコアマガジン社の『Cute Plus』というアンソロジーコミック誌に掲載されていたものだが、同誌が1号で休刊してしまったため2話以降はお蔵入りに。
その後「Gファンタジー」で集中連載としてリニューアル掲載された後、好評により長期連載となった。
迷い込んだら脱出不可能と言われる宇宙船の墓場「サルガッソー」。
主人公・テルは戦闘中に被弾し、不運にもサルガッソーに流れ着いてしまう。
そこでは、サルガッソーの魔女・メウとアパート「沙流我荘」の住人が細々と暮らしていた。
テルはサルガッソー脱出を計画しつつも、沙流我荘での生活を始める。
○キャラクター(ややネタバレ有)
メインキャラクター
本作の主人公。物語開始時点で19歳の青年。5号室に居住。
汎銀河軍の兵士。戦闘機AVEと共にサルガッソーに流れ着く。
サルガッソーの魔女兼沙流我荘の
管理人。魔法が使え、基本は不死身。見た目は10代後半の少女だが、実年齢は約100歳。テルにアルの面影を見て猛アタックを仕掛ける。貧乳コンプレックス。セクハラを受けると風呂場にテレポートする。
黒髪ストレートのグラマラスな女性。3号室に居住。
サルガッソーでは、近くに流れ着いた水産試験船を利用して魚類や水生生物を飼育、食料を自給する担当をしている。
サルガッソーに辿り着いたのは5年前と、現在の住人の中では最も古株。
酒、タバコ、夜行性と不摂生な生活をしている。
元はバーテンをしており、常連だったナチに誘われる形でリゾート惑星ナバラニに行き、その帰りにサルガッソーに漂着した。
実はナチは結婚詐欺師であったが、キティは惚れた弱みでそれを知りつつついて行った。
ところがナチはキティを騙すつもりはなく、騙していたのは宇宙船を買うために詐欺の主犯格を騙していたのだが、その主犯格に嘘がバレてナチは爆殺される。
キティも巻き添えになる形で宇宙船を攻撃されサルガッソーにやってきた形だが、ナチの嘘の真実を彼女は知らない…
お団子頭のレズ娘。2号室に居住。
テルと同郷で実は王族出身のお姫様。不人気。
瞳が大きい黒目が目立つ少女。物語開始時点で14歳、1号室に居住。
「すいません」が「睡魔栓」、「ありがとうございます」が「蟻が問うご財マス」になったりと、台詞に変な誤変換がかかるのが特徴。
これは「頭の回転がよすぎて」こうなると説明されている。
サルガッソーでは漬物を作っている。この世界での漬物は高級珍味であるため珍重されているが、そのため若干ぬか臭い。
内気な性格で常におどおどしており、普段は受け手に回りがちな性格である。
しかし、眼鏡をかけると口調がまともになり、性格も冷静になってリコすら上回るほどの知性を発揮する。
普段の口調が頭の回転が良すぎるせいだというのも嘘では無かったようである。
テルの敵であるステラコドラン(4本腕のトカゲ男)。4号室に居住。
サルガッソーでは農業を行って作物を作っている。
アサを異常な程に可愛がっており、フルネームである「ロリロルロゥウェ」の通りややロリコンの気があるようだが…
博士。6号室に居住。
知識欲の為に自ら望んでサルガッソーに来たマッドサイエンティスト。
テルの戦闘機「AVE」が、メウの魔法とリコの科学技術によって生まれ変わった存在。軟派な女好き。
サブキャラクター
テルの曾祖父(ひいじいちゃん)。
まだ幼かった頃のテルに、自分は「サルガッソーからの帰還者」だと言って昔話を聞かせていた。
しかし、内容が内容で信じがたい上に、その頃には相当ボケ始めており、「夕飯はまだですかな」「さっき食べたじゃないですか」とかそんな感じだったので、テルの父親(アルの孫)のビルには「ボケ老人のホラ話なんか吹き込まないでくれ」と苦言を呈されていた。
しかし、サルガッソーからの生還者だったのは事実であり、約70年前にサルガッソーでメウと出逢っていた。
当時は髪型以外現在のテルとそっくりの好青年で、まだ自己の確立していないメウとは次第に両想いになる。
だが、「このままここにいるとオレの方がイカれちまう」と恋心を振り切り、メウにキスをして艦に乗り込み脱出。最初にして唯一の生還者となった。
テルの汎銀河軍での同僚4人。
テルがサルガッソーに漂着した際に離れ離れになっている。
○余談
- 『日常』などで知られる漫画家のあらゐけいいちは、漫画家としてのデビュー前、写植を仕事としていた際に本作の写植をしていた。
追記、修正は沙流我荘からお願いします。
- 作者は変ゼミの人だけどこの漫画はまだ変態性は少ない -- 名無しさん (2025-10-05 08:53:21)
最終更新:2025年10月05日 08:53