登録日:2014/10/30 (木曜日) 22:01:07
更新日:2024/10/16 Wed 22:12:48
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1994年リリースの韓国のゲーム会社ビッコムが開発した格ゲー。漢字表記は「王中王」
ビッコム社とは、SNKがMVS/NEO-GEOをアジア圏に普及させる為に提携した会社のことである(ちなみに1994年当時の社長の名前は
キム・カッファン)。
そう、『
餓狼伝説2 -新たなる闘い-』からレギュラー化した
キム・カッファンの名前のモデルである。
社長はテコンドー団体のお偉いさんと懇意であり、提携先のSNKへテコンドーの資料を送ったり、
キムの名前の初期案に『韓国語にそんな発音はない』と指摘したりしたという(結果自分の名前にされたのは後で知ったらしい)。
そんな社長が自社で作ったゲームはやはりテコンドーを前面に押し出している、が……テコンドーが
余りにも前衛的
。
日本でも稼働したが、余りにも前衛的過ぎた故かあまり普及はせず、家庭用のNEOGEOには移植されなかった。
その後、韓国でのみ『極超豪拳 -The Eye Of Typhoon-』というタイトルの続編が3DOとMS-DOSでリリースされている。
【ちょっとおかしい所】
- 登場キャラクターが全員テコンドー使い。どー見てもテコンドー関係ない外見のキャラばかりなのに。
- しかも全員飛び道具持ちな上連発できる。
- 勝利メッセージの日本語がちょっとおかしい(「負けるわける」や「たならんわ」など)
- 必殺技を必勝技と表記している。しかも、技を発動したときにその必勝技の名前が画面に表示される。
- 操作性に難があり、必勝技が非常に出しにくく、ガードの切り替えが出来ない。
- 特定条件で出せる超必勝技に至っては、1人を除いて皆「乱舞系」の技。当然こっちもコマンドが成立しにくいのでなかなか出せない。
- 技の当たり判定がおかしい(普通なら当たる技がどう見ても当たらなかったり、見た目が足払いの技なのにダウンしないなど)
- のけ反り中は完全無敵、相手と離れた位置で強Pで挑発などどこかで見たことあるシステム
- どっかで聞いたことある効果音
- スタッフロールがハングル文字。
- デモ画面に100メガショックのロゴが出てくるものの、実際のROM容量は98Mビット。
このうちのシステムと効果音に関しては、開発にSNKのスタッフが関わったためであり、効果音ライブラリやグラフィックパーツの提供をSNKから受けている。
【登場キャラクター】
ほとんどがテコンドー無関係とは言わないお約束。
●ハン・ベーダル
登場人物中もっともテコンドー選手らしい風貌のキャラ。EDを見る限り本職はサラリーマンっぽいが。
全体的にパンチ技が多いのはご愛敬。勝利した際、負けた相手を「へたくそー!」と誉めたたえてくれる。
KOF2000に出てきたジョン・フーンのストライカー、カン・ベダルはそっくりさんなだけで多分無関係。
●キム・フーン(金勲)
金髪に青い胴着を着た男。韓国風の名前なのに何故かメキシコ出身。
KOFのフーンさんとは多分無関係。
どこぞの格ゲーに出てくる忍者みたいな必勝技を使う。
●ミユキ
このゲームの紅一点。新体操の先生。
アクセントは「ミユ↑キ↓ィー」である。
彼女のホームステージはどこかの駅のホームなのだが、5両編成の新幹線が通過する。
●ロッペンハイマー
酒場で働くドイツ人のおっちゃん。
どこぞの格ゲーに出てくるバンダナ棒術使いのその後ではない。
彼のステージは「(彼が)働いている酒場」という仕事場を私物化している始末。
「テコンドーをヨーロッパに拡げるまで負けるわけるわけにはいかん!」
●ゴルリオ
ブラジルの原住民の風貌の巨漢。このゲームの裏主人公。
見た目とは裏腹に飛び道具に対空技と揃っており、腹這いスピンで突撃する異様な必勝技を持つ。
彼の超必勝技だけは他のキャラと違い、「上下に激しく動きながら腹這いスピンしつつ相手に突撃する」という実にトンチキな代物である。
「ガハハハ…、全く勝負たならんわ!」
●ニックコマンドー
仮面をかぶったアメリカの軍人。
13日の金曜日に現れて鉈を振り回したりはしない。(手榴弾は投げる。しかも画面上に2発まで連続で投げることが可能。)
スペルミス&改行ミスの二段構えで笑いを誘うツワモノ。
「俺がNO 1.
だ!次は誰が相手だ!」
●マジックダンカー
バスケの選手みたいな風貌の黒人。
ボールを飛び道具にしたり、体当たりをかましてくるが気にしてはいけない。
●チンタオ
少林僧みたいな風貌の中国人。師匠がいるらしいが、EDでは俳優になっている。
中国の偉人「黄飛鴻」が元ネタかと思われる。
●マスタータエクック
中ボスのじじい。OPでなんか頑張っている人。
似ているけど煎餅を投げたりはしない。腕伸びるけど。
スペルは「MASTER TAEKUK」だが、発音は「マスターテクー」の方が近い。
EDではジェットコースターに乗っている。
対戦モードのみ使用可能。
●空手健児
ラスボス。マスタータエクックを倒し、テコン王になったプレイヤーに挑戦状をたたき付ける謎の男。
素肌にサスペンダーと袴を組み合わせた衣装を着ており、ウルトラバックドロップが得意技。
追記・修正はテコン王になってからお願いします。
- よく考えるとテコン王を倒した後に空手家と戦うという事は 空手>テコンドーという事になる -- 名無しさん (2014-10-30 23:20:42)
- 空手健児って名前なだけで空手家とは言ってない。この人自分倒した相手を称えてくれるし格ゲー屈指の綺麗なラスボスだよね -- 名無しさん (2014-10-30 23:26:38)
- 地を這う飛び道具が中段とかありえねえし… -- 名無しさん (2014-10-31 09:22:09)
- 空手健児は格闘王なだけで、空手使いとは言ってないしな -- 名無しさん (2015-02-23 20:02:48)
- 使う技もバックドロップやらショルダータックルやら気功技やらで空手要素が…と言おうと思ったが、そもそもプレイヤー連中もあんまテコンドー要素ねぇな -- 名無しさん (2015-03-17 10:30:56)
- マジックダンカーさんは火身柱を出す時に格ゲー史上最も自重しない空耳を言う -- 名無しさん (2016-06-09 14:54:02)
- 原題「王中王」という事は本来のタイトルは「キング・オブ・キングス」だったんだろうか。 -- 名無しさん (2022-07-27 13:53:53)
- ↑ザッとググった限りだとハングル名の漢訳は確かに「王中王」なんだけど、韓国語の媒体でも英題はあくまで「FIGHT FEVER」らしい。「龍が如く」を「like a dragon」と訳さないのと同じ感覚? -- 名無しさん (2022-07-27 14:06:28)
最終更新:2024年10月16日 22:12