トニー・ロモ

登録日:2015/01/04 Sun 22:32:08
更新日:2023/08/10 Thu 11:20:12
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トニー・ロモとは、アメリカンフットボール選手である。所属はダラス・カウボーイズ。ポジションはQB。誕生日は1980年4月21日。


地元のハイスクールで2年のときに初めてQBとしてプレーし、初年度は7勝2敗でプレーオフ出場を果たすがチャンピオンシップで敗れる。翌年は3勝6敗に終わったが彼自身は数多く表彰された。

その後、大学でもプレーし数多くの賞を獲得するも、カウボーイズへは2003年、ドラフト外フリーエージェントでの入団となる。

入団してから3年は出場機会に恵まれなかったものの、4年目のシーズン開幕前にはトレードのオファーがあったにもかかわらずオーナーが断った事からチームに必要な人材だと思われていたことは間違いないようだ。

そしてその4年目の2006年、シーズン開幕は第2QBとして迎えたものの10月29日のパンサーズ戦からはスターターQBに昇格。チームも2003年以来となるプレーオフ出場を果たしたがワイルドカード戦でシーホークスに20-21で敗れる。この年は第2QBでシーズンを迎えたため、ホルダーも兼任していた。

この年以降は完全にスターターQBとして定着し、度々怪我で離脱こそするものの2014年に至るまでチームの柱としてあり続けている。NFLのQBの中でもトップクラスの運動能力をもっており、ドラフト外からの入団にもかかわらず名門カウボーイズのスターターQBにまで上り詰めた彼はまさにサクセスストーリーの体現者であり、全米にも名前が知られている。



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運命-destiny-
















   *   *
 *   + 嘘ではないです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *

そう、嘘ではない。彼がドラフト外からの名門カウボーイズのスターターQBに上り詰めたのは紛れも無い事実である。
だが一つ言い忘れていたことがある。
それは、彼の圧倒的なやらかし癖である。

ことの始まりは前述した彼がスターターに定着したシーズンのプレーオフ、2007年1月6日のシーホークス戦である。

この試合の第4クオーター残り1分19秒、20-21と1点差で負けている状況。ゴール前4ydの位置につけたカウボーイズは逆転のFGを狙いに行く。
19ydのフィールドゴールアテンプト。この距離のFGを外すKなどNFLにいるはずが無い。球場の、いや、この試合の行方を見つめる全てのものの関心はこのFGの後シーホークスは逆転のドライブを達成できるのかどうかに移っていた。そして、いよいよセンターからボールがスナップされ、ホルダーであるロモがそのボールを受け取る。

だが、ここで事件が起きる。




ポロッ…





置きミスである。

あろうことか彼はこの大一番でボールのセットをミスするという、NFLはもちろんカレッジでもまず起こりえないミスプレーをやらかしてしまったのである。

だが彼も若くして、そして後にチームを背負って立つ男である。置きミスするやいなや、すぐにボールを持ち直し走り出した。この瞬時のプレーが功を奏し、見事ファーストダウン獲得!これで時間を使いきり、より確実に勝利を手中に収めることができる!





はずだったのだが……





ポロッ…





ファンブルである。

ミスにもめげず瞬時に立て直したにもかかわらず再びここでボールをこぼしてしまったのである。
結局このボールをシーホークス側が確保、ターンオーバーが成立する。どうにか2秒残してカウボーイズが攻撃権を確保するも起死回生のパスも失敗し、そのまま敗れ去ったのである。
このプレーはNHKで「運命-destiny-」というロゴとともに繰り返し流され、日本中のNFLファンに彼の名前を刻み付けた。なお、2014年のPHI戦のゲーム開始時にアメリカでもこのシーンが流されたことから、ロモといえばこのプレーというのは世界共通の認識のようである。

その後も2011年には勝てばPO進出の最終戦で四年に一度覚醒する妹者弟者ことイーライ・マニング率いるニューヨーク・ジャイアンツに破れ、2012年には再び勝てばPO進出の最終戦で逆転ドライブで致命的なINTを与え敗戦。そして2013年には最終戦前にそもそも怪我して試合に出られないという結果に終わってしまい、3年連続でPO進出を逃すこととなってしまう。

上記のような失態が祟って、他は素行や人格に問題がある選手が顔を連ねる全米で最も嫌われてるアスリートランキングに己の実力のみでランクインするという快挙(?)を成し遂げてしまっている。


だが、一つだけ忘れないでいただきたいことがある。彼はあくまで大一番でのやらかしが多いだけで、基本的には優秀なQBであるということである。
第4Qからの逆転勝利も数多く演出していることから決して根本的に勝負弱い訳でもなく、そもそもどうしようない選手が長年スターターを勤められるほどNFLは甘い世界ではないのである。

また、ドラフト外といういつカットされてもおかしくない状況で過ごしたことからか、闘志溢れる面を見せることが多くあり、2014年のWEEK13のイーグルス戦では古傷のある背中に負傷を受け一旦退くものの周りが止める中再びフィールドに戻るというシーンもあった。
そんな彼は周りの信頼も厚く、前述のdestinyの後もチームメイトからは「お前がいなかったらそもそもこの場に立つことは出来なかった」と慰められている。ファンからは許されないけどな!


そんな許されるにはSBで勝つしかないといわれる彼も、2014年は見事レギュラーシーズンを制しプレーオフ進出。果たして彼は許されるのか、それとも新たな伝説を残すのか。世界中のNFLファンが彼の動向に注目している。


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最終更新:2023年08月10日 11:20