ウルトラマンレオ七つの武器(ウルトラマンレオ)

登録日:2016/07/16 Sat 22:27:01
更新日:2018/04/08 Sun 17:29:03
所要時間:約 7 分で読めます




ウルトラマンレオ七つの武器は、内山まもるの漫画版『ウルトラマンレオ』のエピソードの一つである。
『小学二年生』連載版の1974年7月号に掲載された、通算第4話に相当。

内山まもるの手掛けた第2期ウルトラシリーズのコミカライズといえば、
単純に映像作品の内容に沿うだけでない、漫画ならではの様々なアレンジを凝らした独創的な作劇が有名であり、
時には『帰ってきたウルトラマン』におけるベムスターバルタン星人Jr.
ウルトラマンタロウ』におけるテンペラー星人のエピソードのように、映像作品の後日談としてのオリジナル展開も描くなど
まさしくメディアミックスの本領の「原作では出来ないであろう、その媒体ならではの展開」を最大限に展開しているといえる。

そして、このエピソードはそんな内山版『レオ』の中でも、屈指のカオス回である。
対面上はギロ星獣の登場エピソードとなっているものの、映像作品との共通点は「ギロ星獣が登場する事」くらい。
連載初期の話にも拘わらず、TVシリーズ中盤の雰囲気を先取りしたかのような展開は、
『レオ』初期のイメージを持った上で読むと色々な意味で面食らうかもしれないが、
ある意味TV放送の媒体ではできなかった「メディアミックスならでは」の、内山ウルトラ真骨頂と言える……かも。



◇『ウルトラマンレオ七つの武器』あらすじ

※以下、雑誌掲載当時の柱に書かれていたコメントは青字で表記。

いつものように、子供たちが楽しく運動に励む城南スポーツセンター。
大村正司も指導にあたっていたが、そんな中、突如としてセンターを地震のような揺れが襲う。
窓の外を見ると、周りの風景がだんだんと下がってゆく……否、スポーツセンター自体が持ちあげられているのだ。
犯人は言わずもがなマグマ星人。ウルトラマンレオに対する人質として、建物ごと中の子供たちを攫おうという魂胆なのだ。
マグマ星人はレオに向け、子供たちを返してほしければ「悪魔島」で自分と戦えとメッセージを残し、姿を消す。

報告はMAC本部にも届き、レオ=おおとりゲンは相も変わらず卑劣なマグマ星人に怒りを燃やす。
モロボシ・ダン隊長は、子供たちが監禁された無人島で、巨大化して戦うことは危険だと忠告。
ゲンもその意見に賛成し、人間大のサイズでマグマ星人との戦いに赴く算段を固めるが、
それを見たゲンは「お前に七つの武器を預けよう」と言うと、突然クラッチをゲンに向けて付きつけた。
突然の映像作品では珍しくない隊長の挙動に戸惑うゲンだが、その直後に強烈なショックがゲンを襲う。
あまりの衝撃に、ゲンは目に星を浮かべてしまった…… 映像作品に比べると、とてもダン隊長が優しく見える不思議!
「ウルトラマンレオ」を書いたら、日本でいちばんうまい内山まもる先生におたよりを出そう。
小学館の他誌で連載していた一峰大二先生の立場は……

舞台はマグマ星人が決闘の場所に指定した「悪魔島」に移る。
牢屋の中に監禁された子供たちは、宇宙人に誘拐されたことに恐怖し、母親の名を呼び悲観する声も出ていた。
一緒に捕まった大村正司はそんな子供たちを、決して助けが来るから望みを捨てないようにと励ますが、
牢の中に動物の白骨が転がっていたりで子供たちの怯えは収まる様子がない。マグマ星人も悪趣味なことである。

そして、助けを求める声に応えて駆け付けてきたのはそう、我らがヒーロー、ウルトラマンレオである。
悪魔島に降り立ったレオを、子供たちを捕えた牢の前で待ち構えていたのはマグマ星人。
ダンの忠言通りに人間サイズで変身したレオと同じく、マグマ星人も巨大化せず等身大で迎え撃つ算段のようだ。
はた目から見たらウルトラファイトレッドマンみたいである
自分を誘きだすために罪なき子供たちを誘拐し、恐怖を味わわせた悪辣な星人に、レオの怒りも爆発する。
作者の内山まもる先生も、アオリのコメントで、
ぼくは、ひきょうなやつが大きらいなんだ。正せいどうどうとたたかわないマグマ星人はゆるさないぞ。みんなでレオをおうえんしてくれ
と、マグマ星人の卑劣さに怒りを燃やしているほどだ。
レオのからだのどこに、どんなぶきがあるのか。さあ、レオ、はやく出してたたかえ。

と、臨戦態勢のレオは、背後から鳴り響いた不気味な怪獣の声を察知する。
天井から飛びかかってきたのは、岩壁に貼り付き待機していた、マグマ星人の手下である3体のギロ星獣。
当然ながら、卑怯なマグマ星人が、一対一の騎士道精神なぞ微塵も持ち合わせているはずが無かったのだ。

とはいえ、星人に故郷を滅ぼされた経験を持つレオは、そんな策略も見破っていたのか、
突然の騙し討ちにも臆することなくギロ星獣が執拗に放つ光線の連撃をかわすと、
突如腕をX字に構え、その中から一本の巨大な長刀を召喚する。
そう、これこそがモロボシ・ダンに預けられた、ウルトラマンレオ第1の武器「レオランサー」!!
レオは一刀のもとに、ギロ星獣をレオランサーで切り伏せる。怪獣も「ギエッ、すごい」とレオを称えつつ、動かぬ骸と化した。
かっこいいぞ、レオ。(アオリ文より)
牢屋に囚われた子供の一人、コマーシャルの好きな瓶底眼鏡を掛けた少年「すずきくん」も、
「クーッ、このしげきがたまらないのでえす」と、レオの勇猛な戦いぶりを見て興奮する。

マグマ星人は残ったギロ星獣2体に、レオを挟撃するよう指示。
飛び蹴りを仕掛けてきた怪獣の攻撃をレオランサーで防ぐも、刃と柄の双方を狙われてしまい、レオランサーは破損。
マグマ星人も「ヌフフフ、やったぞ」としたり顔を見せるが、レオは続いて第2の武器「レオヌンチャク」を取りだす。
ブルース・リーもかくやとばかりのヌンチャクさばきを披露すると、レオはヌンチャクをマグマ星人に向けて投擲。
マグマ星人はサーベルにヌンチャクを引っ掛けて防ぐも、真ん中の繋ぎ目の鎖がちょうどサーベルに引っ掛かる格好となってしまい、
ヌンチャクの柄を「振り子」のごとく思いっきり顔にぶつけてしまう。さしもの星人も目を回して「パピプペポ」とギャグ顔だ。
マグマ星人もびっくり。つぎからつぎと新しいぶきがでてくるぞ。つぎのぶきは何だ。

背後からレオに組み付いてきたギロ星獣に対し、レオは口を開くとガブリと噛み付き返して反撃
すずきくんも「怪獣をかじると、はぐきから血がでませんか」と、歯磨き粉を片手にレオを心配するが、
レオは顔色変えずに第3の武器、「レオくさりがま」を取りだした。
怨敵の多芸さに目を丸くしつつも、怪獣らと3対1の格好でレオを追い詰める姿勢を崩さないマグマ星人だが、
敵の攻撃をジャンプで避けたレオは、鎖がまの尖端を岩壁の出っ張りに引っ掛け、
あ ああ~あ~」と叫びながら中空を縦横無尽に移動。ターザンさながらの姿に、怪獣たちもビックリだ。
36年後の等身大ヒーローを先取りしたかのようなターザンキックに、鎖がまの追撃で敵を翻弄したレオは、
両手の指に挟んだ8本の鋭利なナイフ……第4の武器「レオナイフ」を投擲。
無数のナイフを全身に受けたギロ星獣2体は、そのまま崩れ落ちた。

さあ、次は何が出るか。第5の武器は……ただのパチンコだめだこりゃ。
ハズレ武器に流石のレオも顔が真っ赤っかだ。
気を取り直して、第6の武器「レオサーベル」を抜き払うと、遂にレオはマグマ星人の一騎打ちに突入。
レオたい、マグマ星人。いっきうちだ。レオは、ウルトラりゅうサーベルくずしのかまえだ。

牢屋の子供たちが見守る中、洞窟に滴った水滴の音を合図に、ウルトラマンレオとマグマ星人、両者が得物を手に交錯!
勝負を制したのは、やはり我らがウルトラマンレオ。
肩を斬られて負傷したマグマ星人は「あ、いててて…」と呟き、そのまま姿を消して逃亡するのだった……

かくしてマグマ星人の卑怯な目論見を、見事打ち破ったウルトラマンレオ。
あとは、狭苦しい牢屋に閉じ込められた子供たちや大村正司を、一刻も早く助け出すだけだ。
レオは、子供たちに危ないから檻から離れるよう指示すると、安全が確認された事を見計らって
モロボシ・ダンから託された7つ武器、最後の一つ……第7の武器、二丁の「レオガン」を構える。
レオガンから掃射された強烈な熱線は、子供たちを拘束していた牢屋の檻をいとも簡単に粉砕。

救出された子供たちの声援を受け、レオは夕焼けを背に、勝利の余韻に浸りつつ手を振るのであった。
ますます強くなるレオ。ますますおもしろくなるまん画。来月号がまちどおしいなあ。

「お知らせ」小二・8月号には、内山先生のかっこいい絵や、レオのカラーパネルが当たるけんしょうがあります。お楽しみに!!




ちなみに、今回せっかくレオが手に入れた7つの武器は、以降のエピソードでは全く使われることなく終わってしまった。
実際、映像作品のイメージ的にもレオはそこまで武器に極端に頼るタイプの戦い方はしておらず、
また中盤にはウルトラマンキングから、7つ武器よりもずっと利便性が高いであろう「ウルトラマント」を授けられたため、
以降の話で武器の出番がなかった事についても一応の理由付けは可能であるが。




追記・修正は第5の武器の使い道を思いついてから、お願いします。

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