ヤマトよ永遠に REBEL3199

登録日:2025/10/11 Sat 23:40:00
更新日:2025/10/12 Sun 05:57:13NEW!
所要時間:約 35 分で読めます






未来を、変えろ。




敵は……宇宙戦艦ヤマト。



●目次

◆概要

アニメ『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品『宇宙戦艦ヤマト2199』に連なるシリーズの4作目。
旧作における『ヤマトよ永遠に』『宇宙戦艦ヤマトⅢ』に相当する作品であり、前作『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』から続くデザリアム(旧作における暗黒星団帝国)との戦いに加え、ガルマン・ガミラス帝国ボラー連邦も密接にかかわる壮大な銀河大戦が展開される。
全8話・劇場公開全2章の短期集中シリーズだった前作から一転、本作は『2199』および『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』同様に全26話・劇場公開全7章の長期シリーズとなっており、『2205』で登場したキャラクターや要素をさらに深堀りする形で、濃密かつ鮮烈なドラマが描かれる。

◆スタッフ

アニメーション制作は『2205』のサテライトからstudioMOTHERに交代。同社はもともと『ヤマト』シリーズの版権管理をしているボイジャーホールディングスが中心となって設立されており、以前には『2199』『2202』の総集編『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』を制作したこともある。
『2202』以降のシリーズ構成・脚本を務めてきた福井晴敏は今回から総監督も兼任。また、監督は前作の3・6話で副監督を務めたヤマトナオミチが担当する。『ヤマト』の名を冠する氏がヤマトを監督するという、なんとも『縁』を感じさせる采配である。

◆あらすじ


西暦2205年。ガミラス星を破壊し、イスカンダル星を持ち去ろうとした謎の侵略者・デザリアムとの戦いは、イスカンダル星の自爆によって終結した。母星を失ったスターシャとユリーシャは消滅し、イスカンダル王家は滅びた――スターシャと古代守の間に生まれた幼子、サーシャ・イスカンダル・古代を残して。

イスカンダル事変」と名付けられたこの戦いの後、命令違反の責任を問われた第65護衛隊は解体され、各艦のクルーは配置換えにより離れ離れになってしまう。ヤマトも参戦章の叙勲と共に前線を離れ、廃艦として技術試験のために使われることが決定していた。

そして時は流れ、西暦2207年。ガルマン・ガミラス帝国の同盟国である地球に対し、ボラー連邦が圧力を強める中、突如として謎の巨大物体が地球へと接近する。無人艦隊を中心に再編した防衛網は妨害工作によって瓦解し、物体――グランドリバースは地球に降下。内部から現れたデザリアムの侵攻部隊によって新都は瞬く間に攻略され、防衛軍本部も親デザリアム派のクーデターによって制圧されてしまう。

「デザリアムは敵ではない」との声明が流れ、ますます拡大する混乱の中、古代をはじめとする旧ヤマトクルーの元に「ヤマトへ集結せよ」との極秘指令が下る。敵の包囲を掻い潜り、小惑星イカルスに眠るヤマトへ向かうため、どうにか地球を脱出しようとする面々。だが、ようやく脱出できるというまさにその時、コスモハウンドへ急ぐ古代と雪を一発の銃声が引き裂いた。飛び立つハウンドから落下した雪はデザリアムの将校アルフォンに保護されて事なきを得るが、地球を離れた古代がそれを知る由もなく、彼の胸には恋人の手を離した深い後悔が残るばかりであった。

一方、地球に姿を現したデザリアムの聖総統スカルダートは語る――デザリアムは「未来の地球人」であり、彼らの目的は「暗黒の未来を変えること」なのだと。自分たちの目的が侵略でないことを切に訴えかけるその姿は、次第に地球の人々の支持を集める。さらに、デザリアムが仕掛けた偽旗作戦によって、地球人と在留ガミラス人との関係が急激に悪化。ガミラスが築きつつあった「異邦の隣人」のポジションを丸ごと奪い去ったデザリアムは、人心を巧みに操るプロパガンダを次々繰り出し、ますます地球との融和を進めてゆく。

デザリアムに絡め取られてゆく地球を離れたヤマトは、彼らの欺瞞を暴くべく、未来へ通じるという「時空結節点」を目指す。行く手に待ち構えるのは、デザリアムの新造戦艦グロデーズによる執拗な追撃。その目的は、ヤマト艦内に保護されたサーシャの確保であった。

デザリアムは何故サーシャを狙うのか。彼らは本当に未来の地球人なのか。そして、引き裂かれた古代と雪の運命は。

不気味な暗雲と果てしない戦乱に覆われた宇宙へ、地球最後の希望・ヤマトが今旅立つ!

◆人物


主要人物


古代 進 (こだい・すすむ)
CV:小野大輔
土星修復計画・監察官→ヤマト戦術科・航空隊員。29歳。
波動実験艦・銀河に乗って土星修復に従事する傍ら、雪へのプロポーズの準備を進めていたが、デザリアムの襲撃によってまたも果たせず。さらに目の前で雪を失うという人生最大の悲劇に襲われ、『2205』開始時点よりもなお深い失意に囚われてしまう。その落ち込みっぷりたるや、大切な人を失う恐怖に駆られてサーシャの手を取ることすらできないほど。
後にそのサーシャさえも奪われ、もうこれ以上はないんじゃないかというレベルのどん底にまで落ち込むが、全ての後悔を背負って再起。サーシャとの再会を信じ、いち航空隊員として時空結節点への旅路に臨む。

森 雪 (もり・ゆき)
CV:桑島法子
地球防衛軍本部付幕僚。27歳。
配置換えで古代と離れ離れになりながらも、彼と迎える幸せな明日を夢見ていたが、地球を脱出する際に肩口を撃たれ、離陸するコスモハウンドから落下してしまう。結構な高さから落ちた割に無事だった*1ものの、デザリアムの情報部将校・アルフォンに軟禁され、古代の身を案じながら地球に留まることに。
何故か自分を丁重に扱うアルフォンとの対話の中で、彼やデザリアムの人々の在り様に触れ、その内面に思いを馳せるようになってゆく。

サーシャ・イスカンダル・古代 (サーシャ・イスカンダル・こだい)
CV:潘めぐみ
スターシャと古代 守の遺児で、イスカンダル王家最後の生き残り。1歳11ヶ月。
ヤマトの純正波動コア、銀河のコスモリバースと並びイスカンダルに連なる遺産の一つであることから、デザリアムに狙われる可能性を予期した真田の手によってヤマトに匿われており、対外的には彼の姪『真田 澪』であるということになっている。
後にアルフォンによりデザリアムに拉致されてしまうが、その後何故か17歳相当に成長した姿で宇宙を漂流していたところをガルマン・ガミラス帝国に保護され、現在はガルマン星でデスラーと共に過ごしている。旧作ではイスカンダル人の体質、という苦しい言い訳で妙齢の姿に急成長していた彼女だが、本作ではまた違う理由が用意されているようだ。

アルフォン
CV:古川慎
デザリアム情報部将校。本作では少尉ではなく少佐。
『永遠に』に登場したオリジナルに負けず劣らずの美形で、その姿は『2205』に登場したデザリアム人とは一線を画す。
地球進駐計画の極東地区担当官を務める傍ら、グロデーズ内に収められたスペアボディに精神を移して「イスカンダルの欠片」追跡の特殊任務も担う。
地球に残された雪を保護・軟禁する一方、彼女に古代が生きていることを告げたり、スペアに意識を移しているうちに本体を殺すように唆すなど不可解な行動も多い。

宇宙戦艦ヤマト


山南 修 (やまなみ・おさむ)
CV:江原正士
長官直轄特別任務隊・隊司令。57歳。
失意に沈んだ古代に代わってヤマトの第四代艦長に就任し、土門ら若い世代を重用した新体制で時空結節点への航海に臨む。

島 大介 (しま・だいすけ)
CV:鈴村健一
連邦空軍コマンド艦「グラディエーター」艦長→ヤマト航海科・航海長。29歳。
空軍肝煎りの無人艦隊を率いるコマンド艦の艦長という大任を担うも、内部の妨害工作によって十分な力を発揮できず、グランドリバースに防衛網を突破されてしまう。地球脱出後はヤマトの航海長に復帰し、宇宙の難所を次々通過するヤマトの舵を握って活躍する。
親友・古代がとんでもない不幸に見舞われる中、あえて多くを口にせず、彼の再起を信じている。

真田 志郎 (さなだ・しろう)
CV:大塚芳忠
ヤマト副長兼技術科・技術長。38歳。
消息不明を装いながら、イカルス天文台基地に隠されたヤマトを改装すると共に、姪と偽ったサーシャを匿い、新見らと協力して密かに育てていた。
親友・守の忘れ形見であるサーシャと、長らく共に研究に励んできた新見をまとめて失う悲劇に見舞われるも、決して冷静さを失わず理知的にデザリアムに挑む。

新見 薫 (にいみ・かおる)
CV:久川綾
ヤマト技術科・情報長。35歳。
真田の指揮のもと、イカルス天文台基地でヤマトの改装に従事。
波動カートリッジ弾や全天球レーダー室などの新装備を開発する傍ら、サーシャの養育全般も担当していた。
ヤマト出航後も引き続きサーシャを育てていたが、アルフォンに彼女もろとも攫われてしまう。アルフォンが抱っこ紐をほどけなかったせいで……
サーシャが成長した姿を見せる一方で、新見の消息は杳として知れない。果たして彼女の運命は?

土門 竜介 (どもん・りゅうすけ)
CV:畠中佑
ヤマト戦術科・戦術長。20歳。
前作で古代との間にあったわだかまりを解消し、生来の純真な一面が表に出るようになった。しかし、雪やサーシャとの離別に打ちのめされ自らの芯を見失った古代に対しては、若さゆえか再び辛辣な態度を取ることも。
本作ではかつての親友・揚羽と再会。ある一件を機に決別した彼との友情の再構築も、本作の見どころの一つ。

揚羽 武 (あげは・たけし)
CV:上村祐翔
ヤマト戦術科・航空隊員。20歳。
揚羽グループの御曹司にして、宇宙防衛大学第38期生屈指の天才。
ガミラス戦争の際、地球人の暴徒によって母を殺されたことが原因で、他人を信用できず周囲と壁を作ってしまう性格に育った。
防衛大で出会った土門との間に人生初の友情を育むが、父を失った土門にかけたある一言が二人の間に大きな溝を作り、揚羽の大学中退を機に離別。
その後、ヤマト航空隊への所属をきっかけに土門と再会し、改めて彼と向き合うことになる。

徳川 太助 (とくがわ・たすけ)
CV:岡本信彦
ヤマト機関科・機関員。20歳。
前作で見せた未熟さはほぼ払拭されたが、能天気なムードメーカーであることは相変わらず。

YouTubeで公開中の関連作品『きょうの科学ビギナーズ』では進行役を務め、本編では見せないはっちゃけぶりをこれでもかと披露している。
曰く、彼と薮とで「ヤマトぽちゃキャラツートップ」らしい。

板東 平次 (ばんどう・へいじ)
CV:羽多野渉
ヤマト技術科・技術科員。20歳。
土門・太助らとの同期の絆は健在で、本作でも彼らと共に活躍する場面が多い。
久方ぶりの再会を果たした土門と揚羽の仲を取り持とうと、あれこれ気を揉む優しい一面がある。

京塚 みやこ (きょうづか・みやこ)
CV:村中知
ヤマト衛生科・衛生士。20歳。
同期の動向にいつも気を配り、彼らを繋ぎとめる「かすがい」の役割を担う。
土門との間になおも禍根を残す揚羽を気遣うが、彼に土門への想いを見抜かれて赤面してしまう一幕も。

山崎 奨 (やまざき・すすむ)
CV:土田大
ヤマト機関科・機関長。54歳。
イカルス天文台基地でのヤマトの整備・改装に携わり、出航後は機関長に復帰。
純正波動コアの臨界稼働を多用するようになったヤマトにおいて、彼の担う責任はとても重い。

仁科 春夫 (にしな・はるお)
CV:三宅健太
ヤマト戦術科・砲雷長。35歳。
親友の坂巻と共にイカルス天文台基地でヤマトの改装に携わり、出航後再び砲雷長に着任した。
いきなり戦術長に抜擢された土門を的確にサポートする。

西条 未来 (さいじょう・みき)
CV:森谷里美
ヤマト船務科・船務長兼主任レーダー手。29歳。
本作から新設の全天球レーダー室のオペレーターも兼務している。もうこれ激務ってレベルじゃないよ……

平田 一(ひらた・はじめ)
CV:伊勢文秀
ヤマト主計科・主計長。31歳。
山本や土門など、迷える若者たちをその包容力で導いてきたヤマトクルー屈指の人格者。
失意の底に沈む古代を友として気遣い、さりげなくフォローを入れている。

山本 玲 (やまもと・あきら)
CV:田中理恵
ヤマト航空科・航空隊長。28歳。
イスカンダル事変後はイカルス天文台基地に転任し、またもや後進育成に励んでいた。
教え子の中でも、心に翳りを抱えた揚羽を特に心配しており、彼の猜疑心をほどくきっかけを探している。

桐生 美影 (きりゅう・みかげ)
CV:中村繪里子
ヤマト技術科・技術員。27歳。
イスカンダル事変後は古代の補佐官として銀河に乗艦し、その後地球脱出に成功して再びヤマトに乗り組んだ。
本作では全天球レーダー室起動中の情報解析も担当し、第一艦橋クルーとして画面に映る場面が増えている。

地球


地球連邦防衛軍


藤堂 平九郎 (とうどう・へいくろう)
CV:小島敏彦
地球連邦防衛軍・統括司令長官。68歳。
デザリアムの再来を期して、対デザリアム作戦「オペレーションDAD(ダッド)」を密かに進めていたが、妹・信乃をはじめとする親デザリアム派の裏切りによって失敗。
時空結節点へ向かうヤマトに望みを託しつつ、表向きデザリアムとの協調を装いながら反抗の機をうかがっている。

芹沢 虎徹 (せりざわ・こてつ)
CV:玄田哲章
地球連邦防衛軍・統括司令副長官。63歳。
すっかりヤマトの味方面が板についてきた元・イズモ計画推進派筆頭。世論が親デザリアムへと傾いてゆく中、藤堂と共に逆襲の時を待つ。
パーティーの席でオレンジジュースを飲む、パルチザンの活躍を見て「やりますな」と藤堂に耳打ちするなど、これまで見せなかったような一面もちらほら。

藤堂 信乃 (とうどう・しの)
CV:塩田朋子
地球連邦防衛軍情報局・情報局長。58歳。
藤堂長官の妹で、軍人家系に生まれ育った女傑。一族の期待に応え軍務に励む一方、その責任から逃れて一時文官になっていた*2兄に対しては複雑な心境を抱いている。
地球人類の存続のため、デザリアムに加担。防衛軍内の親デザリアム派の筆頭として活動する。

北野 誠也 (きたの・せいや)
CV:鳥海浩輔
補給母艦アスカ艦長。36歳。長らく存在のみが語られていた北野 哲也の兄。
かつてはヤマト選抜クルーの一員だったが、ガミラスとの戦いで全身の半分を機械化する重傷を負って乗艦を逃す。
戦後は防衛大学に勤め、鬼教官として土門らを鍛え上げた。現在は対デザリアム作戦の要として藤堂に指名され、アスカの新艦長を務めている。
グランドリバース襲来の際には、アスカ級複数の連携によってこれを阻もうとするも失敗。
その後はヤマトやパルチザンを支援し、反デザリアムを標榜しているが、その行動にはどこか怪しい点も……

神崎 恵 (かんざき・めぐみ)
CV:林原めぐみ
波動実験艦銀河・副長。40歳。
熱情を内に秘め、冷静沈着に艦長を補佐するクールビューティ。四十路にはとても見えない美貌から「アンチエイジングの魔女」の異名を取る。
本作ではガミラス戦争で夫と娘を失っていることが判明。雪へのプロポーズに二の足を踏む古代にそれとなく後押しをするなど、情深い一面も垣間見せた。
デザリアムの襲撃時、武装使用を拒み続けるコスモリバースに「大切なものを守るために戦うこと」を説得。
結果、ほんの一瞬ではあるが武装凍結を解除させることに成功するが、その代償であるかの如く艦内で頭を打ち、瀕死の重傷を負う。
その後デザリアムによって回収され、奇跡の回復を遂げる。しかし、その首にはデザリアム人と同じコムメダルが輝いていた……

篠原 弘樹(しのはら・ひろき)
CV:平川大輔
戦闘空母ヒュウガ艦長。31歳。
戦闘機乗りからの突然の抜擢に対し頑なに固辞していたが、度重なる協議の末、髪形を変えないことを条件として艦長席に座ることになった。
地球からの脱出には失敗したものの、その後は防衛軍に在籍しながらパルチザンを支援し、地球内部からのデザリアム打倒を目指す。

北野 哲也 (きたの・てつや)
CV:木島隆一
ヒュウガ戦術科・戦術長。28歳。
篠原と共に密かにパルチザンを支援している。

坂本 茂 (さかもと・しげる)
CV:伊東健人
ヒュウガ戦術科・航空隊員。21歳。
同期らと離れ離れになりながらも、持ち前の反骨精神でデザリアムの欺瞞に立ち向かう。

永倉 志織 (ながくら・しおり)
CV:雨谷和砂
空間騎兵隊・統括司令長官直轄部隊第二小隊(通称:永倉小隊)隊長。
長官肝煎りの対デザリアム部隊として新都防衛の任に就くが、親デザリアム派による武装解除命令が下り戦闘は終了。
混乱が広がる中、敵味方の状況を見定めるべく、軍に身を置きながら密かにパルチザンを支援するようになった。
古参の部下である倉田(CV:吉開清人)や天城(CV:斎藤次郎)も彼女に賛同してパルチザンに参加している。
特に天城は、デザリアムの欺瞞を暴くある奇計において重要な役割を担うことになるのだが……

キャロライン雷電 (キャロライン・らいでん)
CV:森永千才
永倉小隊・隊員。21歳。
義侠心と情深さを併せ持つ彼女だけに、敵と密通して裏から事態を操る親デザリアム派の陰険なやり口には怒りを抑えきれない様子。
しかし、冷静に機を伺う永倉に諭され、彼女と共に表向き軍務を続行しながらパルチザンに加担する。

パルチザン


南部 康雄 (なんぶ・やすお)
CV:赤羽根健治
元アスカ副長兼戦術長。30歳。
第21航空群基地・運用第1課に転任していたが、デザリアム襲来の混乱の中で身を隠し、太田・相原らと共にパルチザンとして活動を開始する。
長らく不仲だったとはいえ、父・康造が地球を裏切ったことには大きなショックを受けており、いつになく焦燥した言動が多い。

太田 健二郎 (おおた・けんじろう)
CV:千葉優輝
元ヒュウガ航海長。29歳。
第21航空群基地・運用支援課で地上勤務に就く傍ら、南部・相原と親デザリアム派の陰謀を追っており、新都陥落を機にパルチザンの中心人物となる。
深刻な事態の中、流石に普段よりはダウナーな場面が多いが、それでも要所要所でムードメーカーらしいおどけた態度を見せてくれる。

相原 義一 (あいはら・よしかず)
CV:國分和人
元ヒュウガ航海長。29歳。
第21航空群基地・指揮通信課に勤めていたが、現在は南部・太田と共にパルチザンとして奮闘中。
ヤマトを降りても「三羽ガラス」の友情は健在である。

星名 透 (ほしな・とおる)
CV:高城元気
元ヤマト保安部長。26歳。
イスカンダル事変後は防衛司令本部に転任し、藤堂の命を受けてデザリアムへ対抗する準備を整えていた。
結果として新都の防衛には失敗したが、パルチザンとして対デザリアムに執念を燃やし、目的のために手段を選ばず突き進む。

星名 百合亜 (ほしな・ゆりあ)
CV:内田彩
元ヒュウガ船務科・主任レーダー手。星名の妻。25歳。
防衛本部付オペレーターとして勤務していたところ、デザリアムの襲撃を受けて夫とともに脱出。
夫ともどもヤマトには乗艦せず、新都で隠遁生活を送る。
デザリアムへの反抗のため、なりふり構わず行動する夫の姿に不安を覚えている。

市民


南部 康造 (なんぶ・こうぞう)
CV:松本忍
南部重工社長。63歳。
自社のみならず多数の関連企業を束ねる地球財政界の重鎮にして、南部 康雄の父でもある。
イスカンダル事変後に届いたデザリアムの呼びかけに応じて親デザリアム派の中心人物となり、息子と真っ向から対立する。

揚羽 幹雄 (あげは・みきお)
CV:里卓哉
揚羽グループ会長。58歳。
ヤマト航海隊員・揚羽 武の父。デザリアムには協調せず、藤堂らを影から支援している。
妻を暴徒に殺害された悲しい過去を胸に秘めながら、それでも人を信じることを止めない気丈な性格。

島 次郎 (しま・じろう)
CV:古屋亜南
ヤマト航海長・島 大介の弟。17歳。
兄譲りの世話焼き気質で、同じマンションに住んでいる加藤家を何かと気遣っている。
偉大な兄に比べて平凡なことを自覚している。また、写真が趣味だが、生業にしようとまでは思っていない。

加藤 真琴 (かとう・まこと)
CV:佐藤利奈
元ヤマト衛生士。30歳。
現在は一般の看護師として働きつつ、ガトランティス戦役で戦死した夫・三郎との間に設けた息子の翼を女手一つで育てる。
政府の対応に疑念を抱きながらも、デザリアムと共存する新たな日常を息子と共に過ごしている。

加藤 翼 (かとう・つばさ)
CV:高森奈津美
元ヤマト航空隊長・加藤三郎の遺児。7歳。
父が葛藤の末に入手した特効薬のデータによって遊星爆弾症候群は完治し、心身ともに年相応以上の立派な少年に育った。
亡き父に恥じぬ人間になろうとする強い志と、一人身で自分を育ててくれる母への深い思いやりを併せ持つ。
フルールを上級生のいじめから庇ったことがきっかけで彼女と交流するようになり、次第に心惹かれつつある。

香坂 芳郎 (こうさか・よしろう)
CV:岩田光央
翼が通う新都の小学校・いちぎょう小学校に務める教師。28歳。
デザリアムとの融和を希望的にとらえ、転入してきたフルールとの交流を通じて子供たちが多様な価値観を学べるよう指導している。
教え子の一人である翼を気にかける一方、その母・真琴に何やらほのかな想いを抱いているようだ。天国でサブちゃんがキレてるぞ

ガルマン・ガミラス帝国


アベルト・デスラー
CV:山寺宏一
ガルマン・ガミラス帝国総統。41歳相当。
ガミラス・イスカンダルの滅亡を乗り越えたガミラスの民と、ボラーの軛を断ち切ったガルマンの民を導く新たなる王。
ボラー連邦の猛攻に苦しみながらも、民を守り、帝国の未来を切り開くべく戦い続けている。

フォムト・バーガー
CV:諏訪部順一
空母ランベア艦長。35歳相当。
ガルマン星奪還を狙うボラー連邦との熾烈な戦いの最前線に立ち続ける歴戦の勇士。
ある時、地球式の救難信号を出す奇妙な救命カプセルを拾い、中で眠っていたサーシャを保護する。

ヴォルフ・フラーケン
CV:高瀬右光
次元潜航打撃群・UX艦隊指揮官兼次元潜航艦ゼランダル艦長。39歳相当。
本作ではUX-01から乗り換え、新造された大型次元潜航艦・ゼランダルを駆る。
逸るダゴンにかけた一言から、前作で失った右腕・ハイニをはじめとする仲間たちへの深い思い入れがうかがえる。

ヤーブ・スケルジ/薮 助治 (やぶ・すけじ)
CV:チョー
次元潜航艦ゼランダル機関科副長(元・ヤマト機関科員)。42歳。
前作で奇跡の再会を果たした家族ともどもガルマン星に移住。家族を、そして新たな故郷を守るべく、「フラーケン一家」の一員として辣腕を振るっている。
土門らからは今も「薮さん」と地球名で呼ばれ、親しまれている。

ローレン・バレル
CV:てらそままさき
ガルマン・ガミラス地球大使。55歳相当。
月に築いた租借地・第三バレラスに駐留し、地球とガルマン・ガミラスの関係を保つために尽くしていた。
しかし、デザリアムの偽旗作戦によって悪化した地球市民の対ガミラス感情を収めるべく、苦渋の決断を下すことになる。

キール・キーリング
CV:水島大宙
本星防衛遊撃艦隊・隊司令。27歳相当。
デスラーによって救われたガルマン星神官の末裔。新たなる祖国を守るべく、一族を伴ってガルマン・ガミラス軍に加わった。
ガルマン人とガミラス人の融和を目指すデスラーに重用されているが、旧ガミラスにこだわるダゴンからは邪険に扱われている。

ユーリ・ダゴン
CV:赤城進
デウスーラⅢ世艦長。41歳相当。
ガル・ディッツ提督麾下の古参将校。『ヤマトⅢ』でいろいろやらかしたダゴンのリメイクキャラクター。
ガルマン・ガミラス帝国……というより旧・大ガミラス帝星への思い入れがすこぶる強く、ガミラス軍人としての誇りのあまり頑迷な行動に出てしまう。

デザリアム


『2205』では完全に正体不明の勢力だったが、本作では「西暦3199年からやってきた未来の地球人」であると主張。
彼らが辿った歴史においては、地球はガルマン・ガミラス帝国とボラー連邦の数世紀にわたる銀河系大戦に巻き込まれた挙句、ガトランティス戦役で濫用した波動砲の影響で土星近辺に発生した「空間裂傷」により壊滅的な打撃を負ってしまった。なんとか空間裂傷を塞ごうと方法を探した結果、偶然にも過去に通じる「時空結節点」を発見し、1000年前の過去から歴史をやり直そうとしている――というのが、彼らが語る「暗黒の千年史」である。
もっとも、現時点においてこの主張がどこまで真実かは一切不明である。流石に旧作のようにすべて嘘っぱちというわけでもないだろうが……

マザー・デザリアム
CV:潘恵子
正式名称「無制限自律型総合管理AI・Mother DEZARIAM」。『2205』でメルダーズに命令を下していた『女の声』の正体。
デザリアムを率いるマザーコンピュータであり、全デザリアム人とコムメダルを用いて交信することができる。
デザリアムの行動の全ては彼女によって定められたものであり、マザーへの忠誠はデザリアムにとって絶対の掟である。

スカルダート
CV:内田直哉
聖総統。マザーの信任を受けたデザリアムの代表者。
普段は地球人によく似たホログラム*3を纏っているが、本来の姿は他のデザリアム人同様青肌の機械化体である。
理知的でありながら思慮深く、人心を巧みに掴む明朗な語り口で、地球人からの支持を着々と集めていく。

サーダ
CV:井上麻里奈
聖総統補佐官。スカルダートを常に傍で支える美しい女性*4
理想のリーダーとそれを補佐する美女、という構図は地球人へのイメージ戦略に効果抜群のようで、デザリアムが「協調すべき同胞」であると地球人に訴えかけるのに役立っている。

ランベル
CV:江口拓也
戦艦グロデーズ艦長。アフロ気味に膨らんだ真っ赤な髪が印象的な男性*5
アルフォンの旧友で、戦いの高揚に自らの存在意義を求める根っからの戦争屋。
互いの手の内をぶつけ合う一進一退の攻防に例えようのない興奮を覚える一方、謀略の類は好まないようで、マザーの命令であっても露骨に不快感を示す。

イジドール
CV:村瀬歩
アルフォン直属の部下。
あどけない少年のような姿をしているが、いざとなれば常人を遥かに超えた戦闘力を発揮する。
アルフォンの命を受けて雪の世話をする一方、彼女がたびたび見せる「人間らしい」部分にはどこか冷ややかな反応を見せる。

YouTubeで公開中の関連作品『きょうの科学ビギナーズ』では太助と共にパーソナリティを務めるが、色々と扱いが酷い。
「キャラバレ防止」の名目で『2202』より登場の政府マスコットキャラクター・節電くんの着ぐるみを着せられるわ、あまりのいじられぶりに「イジラレドール」とあだ名をつけられるわ、ようやく本編に本格登場したのにファンの投票でまたもや節電くんを着せられる羽目になるわ……など、とにかくひたすら散々な目に遭っている。

カザン
CV:青山譲
地球2207進駐軍・統括総司令。主に地球の要人との折衝を担当する。
その態度は常に慇懃無礼で、藤堂や芹沢に対して居丈高に振る舞う姿が目立つ。

マクシム
CV:川島得愛
デザリアム市民。マザーによって幼生個体・フルールの養育を委任されている。
データを入力されるだけでは得られない「生の体験」を重視しており、フルールに地球の自然や風物を直接見て感じてほしいと願っている。
アルフォンやランベルとは幼少からの親友であり、コムメダルを通じて親しく会話することが多い。

フルール
CV:井坂瞳
デザリアム市民。新都のいちぎょう小学校に編入したデザリアム幼生個体のうちのひとり。
見かけは小学1年生の女の子だが、他のデザリアム人同様機械化されており、教材をスキャンして即座に記憶するなど、常人にはない能力を持っている。
上級生にいじめられていたところを翼に助けられ、以降も何かと世話を焼いてくれる彼と親しくなってゆく。

ボラー連邦


ベルム・フォン・ベムラーゼ
ボラー連邦最高管理委員長。
かつての帝政ボラー政権を相手に革命闘争を起こし、武力によってこれを打倒した連邦国家の祖。
ボラー連邦の戦艦には彼のクソでかい肖像画が飾られているのが常。
容姿は『ヤマトⅢ』のベムラーゼとほぼ同様だが、彼と異なりとてつもなく寡黙で、現状まったく口を開いたことがない。

リュドミ・ダーリヤ
CV:沢海陽子
ベムラーゼを補佐する一等筆記官。右目を眼帯で覆った長身の女性で、多くを語らないベムラーゼの意思を汲み取り下命する権限を持つただ一人の人物。
肌色が一般的なボラー人と異なっており*6、現状明言はないが別人種の可能性がある。

ヴィルキ・ボローズ
CV:滝知史
元ガルマン星総督。
現在は地球への領海侵犯によって圧力をかける『だけ』の小艦隊の政治将校に成り下がっている。
ガルマン星を失う大失態を演じた挙句、ボラ―にとっては辺境である地球へ左遷され、すっかりやる気を失っていた。
そんな中、地球へ向けて急進するグランドリバースに遭遇し、味方艦が次々動力を喪失するという異常事態に直面。
この際、顔面蒼白で「ウラリアの光」と意味深な言葉を発している。

ジェルバ・グダン
CV:稲田徹
ボローズが座乗する航宙母艦ラブロコフの艦長。戦歴豊かな叩き上げ。
酒浸りでくだを巻くボローズに対し不満を抱きつつも、余計な言動は一切しない職業軍人の鑑。

バース星

ラム・ラ=ジェンドラ
CV:楠見直己
第4章での登場が予告されている『ヤマトⅢ』のラム艦長のリメイクキャラクター。
なんと本作ではバース星の大公という設定で、いち戦艦の艦長に過ぎなかったオリジナルに比べて大出世を遂げている。
デスラーからも『猛将』と称されるほどの人物。ボラーの属国である母星を守るため、ガルマン・ガミラスとの避けられぬ戦いに臨む。

◆メカニック


地球


宇宙戦艦ヤマト
あらゆる困難をたった一隻でぶち破ってきたTHE・宇宙戦艦。
第65護衛隊が解体されたうえ、アスカやヒュウガもそれぞれの事情で地球圏に残ったので、本作では再び単艦で宇宙を突っ走ることになった。
廃艦扱いで技術試験用に回された――という名目でイカルス天文台基地に隠され、またもや大規模改装を受けて大幅にパワーアップ。
ゴルバの位相変換装甲もものともしない新兵器・波動カートリッジ弾や、船体周囲の情報を拡張現実(いわゆるAR)として投影する全天球レーダー室を備え、未知なる敵との戦いに臨む。
このうち全天球レーダー室は、波動エンジン稼働臨界時に発動する特殊共鳴波「インディア」の作用によって索敵のみならず精神感応などの超常現象を引き起こす本作屈指のオカルト兵器でもある。

ドレッドノート改級補給母艦アスカ
第65護衛隊の右翼を担っていた補給母艦。本作では北野 誠也が艦長を務め、オペレーションDADの中核的存在を担う。
同型艦7隻と協力してグランドリバース阻止に奮戦する、アリゾナの砲撃に便乗してグランドリバースを直上から狙うなど、本作ではダイナミックな見せ場が多い。

ドレッドノート改級戦闘空母ヒュウガ
第65護衛隊の左翼を担っていた戦闘空母。本作では篠原が艦長に就任し、地球を脱出する元ヤマトクルーの支援に務めるも拿捕され、以降は地球に留まっている。
本編での活躍は今のところ控えめだが、第4章公開間近の2025年9月末に念願の1/1000プラモデル化が実現しており、ファンには嬉しいニュースとなった。

波動実験艦銀河
イスカンダルの遺産の一つ・コスモリバースシステムを搭載したヤマトの同型艦。
コスモリバースの干渉によって武装を一切使用できないはずだったが、神崎の決死の訴えにコスモリバースが応じたかのように、ただ一度だけ主砲の発射に成功した。
地球を脱出するアスカを支援するもの、デザリアムの猛攻によって月面の第三バレラスに不時着。現在はデザリアムの監視下に置かれてしまっている。

1式空間艦載攻撃機コスモタイガーⅡ
現役の地球防衛軍主力戦闘機。ヤマト・アスカ・ヒュウガいずれにも搭載されているいたってポピュラーな機体。
アスカの艦載機は垂直尾翼が赤いのが特徴。一時アスカの戦術長に任命されていた古代が機体ごとヤマトに再合流した結果、ヤマトにおいては尾翼が赤い=古代機となっている。

試製次元潜航艇コスモハウンド
『2205』で八面六臂の大活躍を見せた、地球初の次元潜航艇。アスカの艦載艇として、ヤマト乗組員を地球から脱出させる大任を担う。
前作での奇策の成功に味を占めたのか、土門はハウンドを使った次元潜航による状況の打破を提案しがち。

5式空間機動甲冑
空間騎兵隊用の装甲宇宙服。アサルトライフルを標準装備しており、状況に応じて長大な30mm機関砲も扱う。
『2205』では物語の都合上余り活躍しなかったが、本作では新都襲撃の際にデザリアムの三脚戦車・多足戦車群と交戦するほか、様々な場面で出番がある。

アンドロメダ級前衛武装宇宙艦アルフェラッツ
『2205』で諸々の都合によって登場した新たなるアンドロメダ級。
本作では第十一番惑星周辺の「ガトランティスベルト」でグランドリバースと遭遇してしまい、通信途絶により行方不明に。
その後ヤマトによって発見されるが、乗員は全員脳内のシナプスを初期化され、認知能力が極端に低下した状態となっていた。

アリゾナ級宇宙戦艦アリゾナ
地球脱出のために北米管区で建造されていた移民船を流用した宇宙戦艦。
新都で艤装作業中のところ、パルチザンによって主砲のみを操作され、グランドリバースを狙う「反撃の狼煙」を上げる。
リメイク元は『ヤマトⅢ』で戦闘シーンのないまま爆散してしまった不遇の艦であり、ファンの間で長らく登場が熱望されていた。

ガミラス


特一等航宙戦闘母艦 デウスーラⅢ世
一隻で戦艦・空母・艦隊指揮の機能を併せ持つ真っ赤な特一等艦。
元々はデスラー総統の座乗艦だったが、ガルマン・ガミラスにおける唯一のデスラー砲搭載艦であることから、遊撃艦隊の旗艦として各方面を転戦することになった。
艦長はダゴンが務め、隊司令のキールが同乗している。


ガイペロン級多層式航宙空母 ランベア 重武装ユニット装備
『2199』以来フォムト・バーガーの乗艦として活躍する非常に息の長い艦。
重武装ユニット装備によって居住区画が拡張され、ガイペロン級が基本苦手とする長期間の戦線維持が可能となっている。
そのため、ガルマン星系外や外縁での作戦行動が多く、そのフットワークの軽さがサーシャ発見につながることになった。


ゼランダル級攻撃型次元潜航艦ゼランダル
フラーケンが新たに駆る次元潜航艦隊の旗艦。
全長211.5mの巨体を活かして更なる深度への次元潜航が可能で、艦隊の指揮機能もUX-01から大幅に向上している。

デザリアム


グロデーズ級殲滅型戦艦グロデーズ
過去の地球やガミラスの戦艦を参考にして建造されたデザリアムの最新鋭艦。
これまでのデザリアム艦とは大きく異なる細長い艦体に、波動砲級の艦首主力兵器「無限ベータ砲」を備えたその姿はさながらデザリアム版ヤマト。
更にステルス機能やキャプチャーフィールド*7、位相変換装甲も併せ持ち、機能的にはゴルバの縮小版とでもいうべき代物。艦長を務めるランベルの豪胆かつ慎重な戦いぶりも相俟って、ヤマトを大いに苦しめる。

グランドリバース
デザリアムが地球に降下させた超巨大要塞。全長2km弱の巨体に加え、位相変換装甲に覆われており、外部からの破壊は困難を極める。
スカルダート曰く「コスモリバースシステムの複製」であり、未来の地球を復元するために必要なものであると説明されている。
一方、人間の脳を初期化する重核子崩壊の光を放つなど、明らかにコスモリバースとはかけ離れた機能も備わっている模様。

プレアデス改級攻勢型戦艦 ガリアデス
『2205』に登場したグレート・プレアデスの同型艦。進駐軍統括総司令のカザンが座乗する。
一見グレート・プレアデスと全く同じようなデザインだが、艦隊のラインの長さが微妙に異なる。

掃討三脚戦車ガバリア
殲滅多脚戦車ガーム・ビゥ
『永遠に』の掃討三脚戦車のリメイクと、『2205』でも登場していた多脚戦車。
デザリアムの新都侵攻の際に地上戦の主力として投入され、空間騎兵隊と激しい戦いを繰り広げた。
新都制圧後は治安維持用にも使用されており、空間騎兵隊の5式空間機動甲冑と轡を並べる奇妙な絵面も見られる。

襲撃戦闘機カタピラス 惑星制圧仕様
「芋虫型戦闘機」ことカタピラスにガバリアやガーム・ビゥ同様の触覚型ビーム砲を搭載したマイナーチェンジ機。

円盤戦闘機アルクティア
グロデーズ同様、過去の地球やガミラスの技術を取り入れて改良されたデザリアムの新型戦闘機。
流線型のボディに左右に広がる円盤型翼を備え、大気圏内での空戦を想定してドッグトゥース*8を取り入れている。
一般機はパイロット以外に触覚型ビーム砲の砲手を搭乗させる複座型だが、アルフォン専用の白い機体は彼の高いパイロット能力により操縦・射撃いずれも一人でこなす単座型になっている。

自動惑星ゴルバ
『2205』最後にして最強の敵として立ち塞がった、デザリアムの移動要塞。
本作ではカラーリングの異なる6基が地球を取り囲むように展開しており、うちゴルバ・エナム(赤色)は波動カートリッジ弾の威力を示すための噛ませ犬となってしまった。哀れ……

主題歌


第1章:『銀河伝説
歌 岩崎宏美 作詞 阿久悠 作曲 宮川泰 編曲 川口真

第2章:『Reach for the Star
歌・作詞 小野大輔 作・編曲 渡辺拓也

第3章:『ユーレカ
歌 TRUE 作詞 唐沢美帆 作曲 高尾奏之介 編曲 兼松衆

第4章:『ひかりのなみ
歌 サーシャ(潘めぐみ) 作詞 松井洋平 作・編曲 兼松衆

◆余談


タイトルについて

本作のタイトルは『ヤマトよ永遠に REBEL3199』だが、これまでのリメイクシリーズと法則の異なるネーミングであるため『宇宙戦艦ヤマト3199』と誤認・誤記されてしまうこともある。 
実際、本作の製作委員会名は『宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会』である。

世相とのシンクロ

福井総監督曰く、本作の構想は上映開始から6、7年ほど前にまで遡る。しかし、作中でデザリアムが行う工作によって分断され、排外主義に走る人々の姿は、奇しくも2025年現在の世界を思わせるリアリティに富んだ描写となっている。これについては福井氏自身も第3章のパンフレットの序文で触れており、「悲しいほど2025年の現実を映す鏡になってしまった」と述懐している。

その追記・修正が、世界を狂わせる。


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最終更新:2025年10月12日 05:57

*1 土門の推測によると、ハウンドの離陸時の噴射がエアクッションになっているのではないか……とのこと。

*2 『2199』時点での藤堂の役職は国連宇宙局・極東管区行政長官。現在の軍務に就いたのは『2202』以降である。

*3 『永遠に』で正体を現す前のスカルダートの姿にそっくり。

*4 今のところ明かされていないが、スカルダート同様偽装用のホログラムを纏っている可能性が高い。

*5 俳優の大泉洋に似ているとの意見が多く、「またしても何も知らないランベルさん」などとネタにされがち。

*6 ボラー人の肌は薄緑色だが、ダーリヤは地球人やザルツ人によく似た薄橙の肌をしている。

*7 亜空間に潜航した敵艦を捕らえ、破壊する触手状の兵器。『2205』でUX艦隊やコスモハウンドを相手に猛威を振るったアレ。

*8 翼の前縁部に切れ込みを入れたデザインのこと。翼の端に揚力が発生しなくなるアウトフロー現象を抑え、高速機動や急速運転時の機体制御を安定させる役割を果たす。