登録日:2025/10/12 Sun 00:12:28
更新日:2025/10/12 Sun 03:28:55NEW!
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《叛逆者エト》とは、
遊戯王OCGに存在するカードの1つである。
初出は
第12期第7弾「SUPREME DARKNESS」。
カードテキスト
叛逆者エト
特殊召喚・効果モンスター
星8/
闇属性/
爬虫類族/攻4000/守 0
このカードは通常召喚できない。
「叛逆者エト」は1ターンに1度、以下の効果を持つモンスターカードが相手のフィールドか墓地に存在し、
LPを半分払った場合のみ手札・墓地から特殊召喚できる。
●効果が発動した時にチェーンして手札かモンスターゾーンで発動する効果
(1):このカードの特殊召喚は無効化されない。
(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、
融合・S・X・L召喚の素材にできず、自分ターンの間、
相手フィールドで発動したモンスターの効果を受けない。
概要
赤紫色のオーラと多数の目のような形の羽根から成る、毒々しく禍々しい雰囲気を感じさせるモンスター。
イラストをよく見ると彼が居るのは宇宙空間で、頭上には華奢な体に合わない球体から何かを吸い取っている様子が確認できる。
爬虫類はおろか
地球の生物定義に当てはめられるかも怪しい風貌だが、
前例からして「宇宙生命体」という意味の種族設定なのだろう。
「叛逆」は「反逆」と同じ意味だが、ルビの「リベレイター」は「解放者・救済者」を意味する英単語である。
意味が乖離しているが、彼は果たして何をもって「救済」と定義しているのだろうか?
自身の条件でのみ特殊召喚できる類のモンスターカードになる。
条件さえ満たせば手札だけでなく墓地からも特殊召喚が可能で、適当な手札コストにした後でも場に出せる。
一方で他のカード効果では特殊召喚できず、除外されれば再利用が困難になる。
肝心の条件だが、これは要約すると
「スペルスピード2でのみ手札・フィールドで発動できる効果を持ったモンスター」が相手のフィールドか墓地にいれば達成される。
「効果の発動に直接チェーンして発動する効果」が該当し、いわゆる
制圧モンスターのいくつかが含まれている。
一方でスペルスピード2でも手札・フィールド以外の場所(墓地及び除外状態)から発動するカードはこの範囲に含まれないので注意。
(1)効果は、特殊召喚無効の阻止。
《
神の宣告》などの「特殊召喚を無効にする」効果を気にしないで済み、安全に特殊召喚ができる。
ただし特殊召喚に成功した後の除去効果、及び特殊召喚の前に墓地から除外する効果は防げない。
(2)効果は、モンスター効果の耐性と素材制限。
素材制限は書いての通りで、EXデッキのモンスターの素材には使用できない。
相手ターンにこのカードを残すメリットも薄いので、後処理に困ることになる。
一応
A召喚や
儀式召喚の素材、各種効果のリリースコストに充てることは可能。
レベルが高い分儀式召喚の素材にするのはともかく、そうでなければ他の勝手の良い自己蘇生カードも選択肢に入ってくる。
なおこの手の素材制限としては珍しく、効果外テキストではなく普通の効果として扱う。
そのため手札から融合素材にしたり、フィールド上で効果を無効にした状態で各種素材に使うことは可能。
耐性面は素直に強力で、(1)効果と相まって場持ちは良くなる。
ただしその耐性も自分ターン限定であり、相手ターンになれば切れてしまう。
そうなれば各種除去や守備表示にされての戦闘破壊、更にはコントロール奪取で耐性を得た状態で相手に寝返る危険もある。
また魔法・罠カード及び「永続効果・フィールド以外で発動」したモンスター効果は普通に適用されてしまう点は注意。
効果の性質上、先攻側が積極的に採用する意義は薄い。
そもそも先攻1ターン目で召喚条件を満たしにくいのみならず、いざ特殊召喚しても(2)効果の用途制限のせいで使い道に乏しいため。
逆に後攻側は特殊召喚条件を満たしやすく、高い攻撃力を1ターン目からバトルフェイズで発揮できる。
採用デッキ候補
召喚条件が相手依存であり、場合によっては相手の制圧手段が都合付かず特殊召喚できない事態も発生しうる。
確実に使うなら前述の送り付けも考慮に入れる必要がある。
その前提を踏まえた上であっても、用途の幅が広いとは言えない部分もあり、無闇に採用できるカードではない。
このカードを使用する目的は以下のいずれかになる。
1つは色々と割り切って「簡単に召喚できる4000打点」としての運用。
条件さえ満たせば墓地からも出てくるうえ、(1)(2)効果で安全に戦闘まで通しやすい。
加えて特殊召喚そのものはチェーンブロックを作らない(=発動できない効果に引っかからない)ため、出すまでの安全性はそれなりに高い。
雑に召喚して雑に殴ることで制圧モンスターを戦闘破壊し、切り返しに繋げる働きとなる。
例えば《
召命の神弓-アポロウーサ》が禁止カードになる前は、効果を使われる前に手っ取り早く戦闘破壊して処理するという評価点もあった。
ただしこの場合、攻撃を終えた後の後処理方法も考慮しないといけなくなる。
元々A召喚や儀式召喚を行うテーマで、後処理も兼ねて使用するくらいに留めるくらいだろう。
もう1つは「墓地肥やしデッキ」への採用。
特に
「推理ゲート」などの「デッキの上から無造作に墓地へ送る」場合、ついでに《叛逆者エト》を送れていたという事も多い。
加えて《叛逆者エト》は特殊召喚モンスターなので「推理ゲート」を中断させないという利点もある。
【爬虫類族】であれば種族サポート効果を活かした運用もでき、デッキとしての相性も良い。
サポート常連の《
キングレムリン》を初め、円滑な運用が可能。
加えて【爬虫類族】系は元々の攻撃力に難のあることが多く、その辺りの問題を解決できる。
《叛逆者エト》そのものは爬虫類族に関する効果は無いものの、【爬虫類族】系にとって都合の良い要素が多い。
特に【
溟界】型であればサーチ及び墓地肥やし手段がより豊富で、攻撃後も各種リリースコストに充て有効活用ができる。
この時《黎溟界闢》でリリースすれば用途制限の無いトークンを4体生成できるため、(2)効果の制約も回避できる。
他の【爬虫類族】の中では、海外先攻テーマ【
巳剣】との相性も良好。
能力値(属性、種族、レベル)が一致し、(2)効果も儀式召喚は可能な抜け穴があり、各種巳剣カードでリリースしても自前の効果で特殊召喚が可能。
基本的な【巳剣】の動きはサーチ効果を持つテーマカードを重視しているため、必ずしもこのカードが必須になるわけではない。
しかし前述の
「条件さえ満たせれば手軽に出せる耐性持ち4000打点」という、他の巳剣にはない強みもまた事実。
これで相手の厄介なモンスターを戦闘破壊で強引に突破する手口になっている。
余談
爬虫類族では初の「元々の攻撃力が4000に到達したモンスター」であり、《溟界神-オグドアビス》を抜いて爬虫類族で最も攻撃力が高いモンスターになった。
これは爬虫類族には元々の攻撃力が0及び
不定で、効果によって自己強化する大型モンスターが多かったという理由もある。
追記修正お願いします。
- ガメシエルやジズキエルがチェーン2発動効果持ちなので壊獣デッキでもお世話になる。相手に投げた壊獣確実に戦闘で持っていけるのは高打点コントロールだと何気に貴重だし…これでエクシーズとかにも使えたら完璧だったけど贅沢は言えない。 -- 名無しさん (2025-10-12 03:28:55)
最終更新:2025年10月12日 03:28