パニシング:グレイレイヴン

登録日:2025/10/12 Sun 04:05:11
更新日:2025/10/12 Sun 04:42:04NEW!
所要時間:約 40 分で読めます




「これは、反撃から始まる物語。」母なる地球に帰還せんとする人の子らよ。勝利あれ。



『パニシング:グレイレイヴン』(簡体字:战双帕弥什)とは、KURO GAMESが開発・運営するPC/スマートフォン向けゲームアプリである。略称は「パニグレ」。ジャンルは3Dアクションロールプレイングゲーム。

GUANGZHOU KURO TECHNOLOGY CO., LTD.(KURO GAMES)が開発し、HK Hero Entertainment Co., Ltdが日本語版を担当。

中国では2019年12月より、日本での配信は2020年12月4日に開始され、英語圏を含めたそれ以外の国では2021年7月に配信された。

web短編アニメとして「ぱにぐれ劇場」も配信された。全12話。


【ストーリー】

近未来、人類は地球上にこれまでにないほどの大規模なネットワークを構築し、史上類を見ない「黄金時代」を謳歌していた。
人体には身分証明用の生体チップが埋め込まれ、ユーザーはいつでもネットワークにログインし、人々の生活は便利なものになっていった。 しかし2160年、軌道上の研究施設から突如「パニシングウィルス」が発生。ネットワークを介して感染したAIやロボットは獣のように人間を襲う「侵蝕体」と化してしまった。
更に、地球上の生態系を調節していた生命維持装置がパニシングウィルスに感染して機能停止。 まともに機能しなくなった統治機構の多くが少なからずの人類とともに衛星軌道上へと退避・再編する事を余儀なくされた… 人類はパニシングウィルスに対抗するために、特殊な素材を使って人体を再構築した「構造体」を作成。 「意識海」と言う空中庭園が作り出したシステムによって人間の感情を再現する事で、パニシングウィルスの感染を抑える事に成功した。

主人公はその構造体を率いる指揮官の一人となり、様々な戦場を渡り歩いたルシアを隊長に執行部隊:グレイレイヴン小隊を率いて、地球を取り戻す為の戦いを繰り広げていく・・・

一方、地上では一部の者たちがウィルスの影響を強く受けながらも自我を保った「昇格者」となり、暗躍を開始していた・・・

【時系列】

◆黄金時代◆
22世紀半ば、核融合技術の確立によりテクノロジーが飛躍的に発展し、国境や民族を越えて全人類の連帯が進んだ時代。
テクノロジーの飛躍的な発展によって全人類の連帯が進んだ、『パニシング』世界における人類の絶頂期。『地球議定書』により国連を基盤として世界政府(連合政府)が樹立され、高度な人工知能(AI)「ゲシュタルト」の開発にも成功。
統合と進歩の象徴たる超光速宇宙移民艦「空中庭園」の建造とその動力源である零点エネルギーリアクターの開発により未来はさらに輝かしいものになると思われたが…

◆免疫時代◆
2160年、実験施設の零点エネルギーリアクター一号機において試験運転中、真空チャンバー内で未知の微細な存在が発生。直後に真空チャンバーは爆発を起こし内部の物質が漏洩・拡散した。
リアクターから飛び散った未知の物質は生物の体細胞を破壊するのみならず、機械の論理回路に取り付いて増殖し、人間意識の抹消を指向する侵蝕体へと作り変えて人類の文明を文字通り破壊した。このウィルスは人類の科学技術への飽くなき探求が禁忌の領域に触れた結果生じた「罰」を象徴する存在として「パニシング(Punishing)」と名づけられた。
6度に及ぶ空中庭園への大規模撤退作戦・アルカディア計画が実行されるも、受け入れられる人数には限りがあり、過酷な環境と化した地上には多くの人々が取り残された。
人類はパニシングに対抗するすべとして人間の思考・意識を再現する意識海システムを開発、これによりアンドロイド技術によって人体を特殊素材に置き換えながら、人の意識を保った戦闘機械・構造体が誕生。構造体がパニシングに対する主戦力となる。
人類が生き残りをかけて「侵蝕体」に抵抗した時代を免疫時代と呼ぶ。

◆反撃時代◆
人間の指揮官と構造体との意識をリンクすることでパニシングに抵抗可能な障壁を生み出す逆元装置の導入により、構造体と指揮官からなる小隊が基本的な戦術単位として運用されるようになるなど、空中庭園側が体制を整えるようになる。
そして空中庭園議会の議長:ハセンが地球奪回宣言を行い、士官学校を首席で卒業した指揮官(プレイヤーキャラ)も空中庭園の精鋭執行部隊であるグレイレイヴンを率いて地上へ降り立ち最前線へと赴くことになる。

【ゲームシステム】


【シナリオ(ストーリーモード) 】

  • 本編
章立てのメインストーリー。表編にあたる「ノーマル / NORMAL」と、その間隙を描く裏編「シークレット / HIDDEN」で構成され、これらを順次クリアすることで新章が解放されていく。基本的には、ビジュアルノベルの形式で進行するシナリオと3Dアクションの戦闘パートで成り立っており、戦闘ではクリアタイムなどの付随する課題をクリアすることで育成素材や黒パスなどの追加報酬も得られる。
  • 叙事余録
メインストーリーを補完する番外編で変域機体関連のストーリーが中心。2022年10月の「幻鯨夢浮 」イベントより実装された。主に変域機体登場時のイベントに追加されていき、イベント期間終了後もストーリーを進めることで解放できるがイベント期間中であればストーリーの進行度関係なく進められる。
  • 外伝旧聞
サブストーリー。2021年6月の「グランブルー」イベントより実装された。
  • 断章
所属している構造体の過去を垣間見ることができるパーソナルストーリー。挑戦モードでは戦闘報酬として逆元欠片を入手可能。また新キャラと合わせて実装される断章(幕間)の場合は、構造体(キャラ)の所持に関わらず期間限定で挑戦できる。

【サンドワールプール】

本編とは少し違った番外編ストーリーを楽しむことが出来る。ステージ内で分岐があったりと、登場キャラの細かい状況まで追うことが出来る。

【呪詛の潮声】

キャラを召募しながら分岐するストーリーを進めていく常設コンテンツで、ストーリー終了後や任務で手に入る『注厄結晶』を集めると『放浪者の道』のレベルが上がり、レベルに応じて報酬を受け取れる。

【資源】

逆元欠片を除く構造体の強化に必要な各種素材について収集するミニステージであり、血清を消費して構造体や装備の育成素材を効率よく獲得できる。最大8WAVEまで連戦可能で、意識のドロップや強化アイテムの収集、湯水のように消費されるナットの補充など、特定のアイテムが欲しい場面で重宝する。余剰の素材は交換ストアで上位素材に変換できる。
主に以下のステージが用意されている。
  • 補給作戦
意識強化素材を除くレア意識を獲得できる。 挑戦するステージに応じて星2〜星6意識がランダムにドロップする他、AE-5では資源ストアにて好きな星6意識と交換可能な支援トークンを獲得できる。
  • 後方勤務
意識強化素材や武器強化素材などの各種装備Exp素材を入手可能。
  • 軍備増強◆
突破合金や武器突破コアなどの各種装備限界突破用素材を入手可能。初級ステージ(AB-1/AB-2)では低レベルの突破素材が入手でき、上級ステージ(AB-3/AB-4)に挑戦することで入手できる素材は高レベルの突破に必要な素材が入手できる。
  • 構造体特訓
構造体(キャラ)のレベルアップに必要な構造体Exp素材各種を入手可能。
  • ナット大作戦
構造体(キャラ)の育成や、ストアで買い物をする際に必要となるナットを大量に入手可能。
  • 戦技演習
スキルレベルの上昇に必要となるスキルPtを入手できる。

【挑戦】

血清を必要としない戦闘コンテンツで黒パスを入手できる。テストプレイエリアも備わっている。
  • 紛争戦区
他の指揮官と特定ステージにおける獲得スコアを競い合うランクバトル。
  • 幻痛の檻
敵ボスを倒し、その討伐ポイントの累計を競い合うランクバトル。

【意識救出】

意識救出は制限時間内に特殊特性を持つ敵を倒すことが目標である準高難易度コンテンツであり、各ステージではそれぞれ異なる特殊特性を持った敵が出現するため、敵の特殊耐性を理解して攻略する必要がある。
クリアすることで黒パスや星6意識を入手可能。

【拠点】

拠点(区域占領)はメインストーリーをなぞって展開する高難度の制圧ミッション。あらかじめ設定した複数の編成をリレーする形で最大3回の連戦となり、推奨戦闘力は4000以上とあって本編や断章(幕間)よりも難易度が高くクリアするには複数体の育成を終えた構造体(キャラ)を用意する必要がある。報酬では黒パスが入手可能。

【境界条約】

境界条約は超高難易度とされるが、クリアしたステージに1体キャラを駐屯させることが可能になり、駐屯させていると、全てのコンテンツにおいて有効なバフ効果を得ることが出来る。

【ノルマン復興戦】

高難易度のステージを攻略することで鉱員を集め、集めた鉱員に応じて『タンタル石』が入手出来る。また報酬では、黒パスや、星6武器欠片、補機育成素材などが入手可能。

【巡回作戦】

様々なマス(戦闘任務、支援箱など)で構成されたステージを周回する常設コンテンツとなっており、ステージは1週間ごとにリセットされ、行動回数は毎朝5:00にリセットされる。

【イベント】

マルチステージ「共同作戦」などの期間限定で開放される特殊ルールのコンテンツがある。 「共同作戦」は 他のプレイヤー(最大3名)とともに挑戦できる時間限定式のマルチ共闘コンテンツ。

【師団】

2021年6月に追加されたギルドシステム。複数の小隊で師団を組織し、他の指揮官と協力して生命値の高いボスを少しずつ討伐していき貢献値に応じて報酬を受け取ることができる。

【宿舎】

メインストーリー4-2をクリアすると開放されるミニチュアのような宿舎で構造体との交流を深める場所。定員3名の宿舎を複数解放し、内装や家具を開発してコーディネートしつつ、構造体のミニキャラたちを撫で回すことができる。宿舎イベントをこなすことで入居者の気分値が上がり、メダルや贈り物といったプレゼントをくれるようになる。これによりネジ、メダル、ギフトをそれぞれ入手できる。構造体の組み合わせによっては宿舎内での振る舞いが変わる。

【開発】

汎用機体開発、武器開発、変域機体開発(指揮官Lv52でアンロック)、補機開発(指揮官Lv61でアンロック)の四種類があり、各種開発券や黒パスを消費して利用できる。意識や育成用の素材がドロップするほか、既に所属している構造体を引き当てた際には、一定量の逆元欠片に変換される。

【意識】

各機体は能力を補助する「意識」を6つまで装備することが可能。同一の意識を2つあるいは4つ装備することでセット効果が発生する(奇数ではセット効果が発生しない)。また、上段と下段で強化されるステータスが異なる。
意識自体が持つ基礎値を構造体に加算させることができるほか、意識のセット効果により構造体、及び編成している他構造体を支援し、また極解放、超解放により根幹的なシグナルシステムを支援することができる。
上段に配置されたものは生命(体力)と会心(クリティカル発生率)を、下段に配置されたものは攻撃と防御をそれぞれ上昇させる。
なお同一の意識を持ったキャラを複数編成して出撃させても不重複となる。
星5・星6意識に限り、共鳴と呼ばれるスキル付与が可能でスキルLv上昇/ステータス上昇などの恩恵を得ることができる。

【アクションシステム】

プレイヤーは最大3体の構造体を操作し、様々な敵と戦う。戦闘は主にハックアンドスラッシュアクションで、様々なステージでリアルタイムに敵と戦う。

【編成】


基本的には3人の機体を編成し、状況に応じて操作キャラクターを切り替えながらミッションのクリアを目指す。
ミッションによっては機体の指定があり、所持していない場合でもレンタルで操作可能。機械体や昇格者を操作する機会もある。

【武器】


高レアリティ武器になると性能に応じて推奨される機体も変わってくる他、可動演出が仕込まれているものもあり、所持していない武器でも「図鑑」から鑑賞可能。
星5以上の武器は同じレアリティの武器を重ねることで武器共鳴が行える。

【スキル】


3色のシグナルと、必殺技やQTEといったアクティブスキル、常時効果を発揮するパッシブスキルに分かれる。一部スキルは構造体のランク上昇によって使用可能になり、スキルポイントを集めて消費することで強化できる。 スキルは最大16個まで保持でき、画面上には8個まで表記される。

  • シグナル
敵に通常攻撃を加えることで最大16個(表示は8個)までストックされるコマンド。赤・青・黄の「シグナル」に対応したスキルが発動する。同色のシグナルを3つ繋げてショットすると「3チェイン」が発動、シグナルスキル効果が最大化する。「高速空間」ではシグナル1つをショットするだけで3チェインが発動する。
  • コアパッシブスキル
特定の操作によって発動する構造体特有の能力。種類はさまざまで、追加ダメージ、瞬間火力、自己バフ付与、シールド展開、必殺技ポイント獲得などがある。
  • 必殺技
戦闘中に蓄積されるエネルギーを消費して発動できる大技。敵に強力なダメージを与えるものが主だが、特殊な効果を付与する補助的な必殺技もある。
  • 高速空間
敵の攻撃が当たる直前に「回避」ボタンを押すことで敵の動作がスローになる高速空間が発生する。一度高速空間が発動するとクールタイムは12秒発動し、高速空間による回避に成功するとシグナル1つをショットするだけで次に使用するシグナルスキルが必ず3チェインとなる。ただし高速空間に入っても敵の攻撃判定が残っているので注意が必要。

【育成】

  • レベル
「指揮官レベル」と「構造体レベル」の2種類がある。小隊に編成して血清消費のあるミッションに出撃することで経験値を獲得する。経験カプセルによるレベルアップも可能。レベルと戦闘力が一定値に達するごとに全3種の塗装(スキン)が解放される。なお指揮官レベル=構造体のレベルキャップとなる。
  • 昇進
シナリオの進行度と構造体のレベルが5の倍数に到達するごとに階級を引き上げ、基礎ステータスを上昇させることができる。初期状態は新兵。
  • 進化
構造体の初期クラスはB, A, Sに分かれており、その構造体に対応する「逆元欠片」を消費してチップを起動することで、最大SSS+まで構造体のクラスを上げることができる。これにより攻撃力や体力が上昇し、新しいスキルも解禁できる。
  • 躍進
Ver2.8より実装された汎用機体専用の育成システム。アップデートで既存の汎用機体にも順次追加されている。
アイテムとナットを消費して既存のスキル効果を強化することができる。更に、改造レベルが一定の段階まで到達すると、追加の強化効果がアンロックされる。基本的に実装が初期、あるいは比較的昔の構造体に適応されるため、全汎用機体が適応されるわけではない。
  • 変域
Ver2.8より実装された変域機体専用の育成システム。急襲スキルと終結スキルを獲得できる。


【登場勢力】

  • 空中庭園
衛星軌道上に浮かぶ宇宙ステーション。元は未完成の恒星間宇宙船とその建造ドッグを転用したもの。「グレート・エスケープ」により世界政府などの統治機構も移転して来ている。空中庭園に移住できたのは政府首脳などの特権階級や軍人や科学者などの文明の維持に必要な人材、そして移住の権利と引き換えに構造化手術を受けた者らのみだったためオブリビオンやルナからは恨まれている。
  • オブリビオン
地上に残った人類の組織のひとつ。人間と構造体が混じった集団。ワタナベなどの空中庭園からの離脱者を中心にして「グレート・エスケープ」の時期に見捨てられた者や地球から離れたくない者などが作り上げた軍事組織。
独自に侵蝕体との戦いを繰り広げており、前線を見捨てて安全圏へと逃げ延びた空中庭園を敵視している。非戦闘員のコミュニティも抱えており、結束は非常に強い。北アフリカに拠点「オアシス」がある。
  • アディレ商業連盟
大陸を走る"永久列車"アジール号を領土とする王政の国家。中東を起源としユーラシア大陸全土をカバーする商業交易が主産業である。
外部勢力には地上経済の大部分を掌握する「黒い列車」として知られ、大陸の各勢力とも一定の繋がりを持つ。移動し続けることでパニシングから一定の距離を取ってはいる。社会階層ごとに車両が別れている。
  • 北極航路連合
極地の交易港によって結成された経済連合体。
黄金時代に北極海航路は人類史上最も隆盛した交易航路となり、北極海沿岸の貿易港によって形成された「北極航路連合」は黄金時代4大経済圏の一角となっていた。
現在はその特殊な地理環境により、パニシングの濃度は長らく低~中程度に維持され、シベリアの森林を拠点とする人馬型の亜人型構造体の組織「守林人」によって侵蝕体の脅威から守られている。
  • 九龍連合体
黄金時代に九龍古都などの東アジア沿岸都市で設立された「九龍商会」が前身となり誕生した組織。その要塞である九龍環城には空中庭園を管理するスーパーAI「ゲシュタルト」の同源AI「華胥」が存在する。
パニシング発生後は完全に閉鎖、独立した組織として地上に留まったため、構造体技術も免疫時代のレベルに留まっている。
  • 機械教会
機械体で構成され、「セージ・マキナ」を核とする秘密組織。
パニシング爆発後、侵蝕されなかった機械体たちはセージ・マキナの啓蒙を受け、「自我」と「仲間意識」が芽生えた。
セージ・マキナの思想を広めることを新たな使命として自発的に集まった機械体たちは「機械教会」の名のもとに地球上で活動し、主要メンバーはタロットの大アルカナをモチーフとしたコードネームを持つ。
  • 昇格者
パニシングを制御することができる、人類と敵対する謎の組織。
パニシングに侵されながらも「選別」を経て自我と理性を保ち、昇格ネットワークから供給される強大な力を得ることができる。
彼らの目的は不明だが、パニシングウイルスを自分達の考えを人類や世界に「広める」ためのツールとして利用している。
  • スカベンジャー
地球上に残留した人類のうち、武装した難民・流民のこと。

【登場キャラ】

(日本語表記 / 中国語表記 / 機体番号)

空中庭園

グレイレイヴン

空中庭園に属する精鋭執行部隊。ストーリー開始時点ではルシアを隊長に、リーフ、リー、指揮官(プレイヤー)がメンバー。ルシアのみ古参メンバーで他のメンバーは隊が事実上再編成された際に参加した。

  • 指揮官
グレイレイヴンを指揮する、(構造体ではない)人間の軍人。性別は不明*1。本編ストーリー等は基本的に指揮官の視点で進行し、事実上の主人公となる。
空中庭園のファウンス士官学校の首席卒業生であり、司令部への配属も噂されていた逸材だったが、当時隊員がルシア一人だったグレイレイヴンをわざわざ選んで着任した。作中での活躍の数々から空中庭園では英雄として有名人であり、なにかあった際には世論への影響を懸念されるほど。
主な武器は拳銃だが後には剣とワイヤーも使用。生身の人間のため作戦行動にはアンチパニシング血清が不可欠。ただし射撃などの戦闘能力は比較的高く、構造体の作戦に常に同行できるほど。その他数々の描写からプレイヤーの間では作中における生身の人間の中では最強と噂される。とあるストーリーでは素手で侵蝕体の電子頭脳をぶっこ抜いた。また極めて強靭な意識海を持つ。そのためパニシングによる精神汚染に対抗する優れた資質を有しているらしく、昇格者との意識接続が可能であることも判明している。そのため黒野とその関係者からは特別な興味を持たれている。
お菓子が好きだがしばしばリーフによって没収されている。チェスが得意らしくクロムに勝っている。逆にダンスと絵が苦手な模様。
Ta-193コポリマーへの適性が無かったため構造体化を諦めている。

  • ルシア / 露西亚*2 / BPL-01 (CV.石川由依)
「グレイレイヴン」隊長で先任。軍用構造体としては第1期にあたり、多くの戦闘を経験している。
自身を割り切った態度で俯瞰しており、任務遂行のためには自己犠牲をも厭わない。
真面目で落ち着いた性格で、常に冷静かつ効率的に任務を遂行する。戦闘時は戦局に影響を与えないように感情を抑えて戦っている。そのため感情表現が少し苦手だが、仲間思いで自己犠牲精神の持ち主。
精神年齢は17歳程度。過去の記憶は曖昧で、時折記憶の断片が意識海に現れることがあるらしく、任務外の時はそのことについて考え込んでいる。カエルちゃんのグッズが好き。同じマフラーを何枚も持っている。一度キッチンを爆発させたらしい。彼女の料理を食べた者は大抵倒れる。
「ぱにぐれ劇場」は内容の過半数が彼女の料理が話のネタだった。
空中庭園に保管してあったオリジナルの記憶のバックアップデータを新しい機体に移植したものが現在のルシアで、ルシア本人は別にいる。また本編12章で記憶(と人格)がリセットされている。
実妹がいる。
祝日シナリオで指揮官と結婚カッコガチした。
優れた瞬間加速性能を持ち、彎刀を使用した近接戦闘を得意とする。
使用機体:紅蓮(攻撃型) / 黎明(攻撃型) / 鴉羽(攻撃型) / 誓焔(攻撃型)

  • リーフ / 丽芙 / BPN-08 (CV.茅野愛衣→伊藤美来)
ウーパールーパー最新型の補助構造体。本来は分析や修復などの後方支援担当で戦闘は不得手だったが小隊の戦力不足もあって前線に立っている。
優しくおとなしい性格だが、芯が強い一面も持っている。諸々の事情で実家と縁を切っているためかレイヴン隊の仲間達を家族同然の存在として全幅の信頼を寄せている。
ホワイトスワンからの転属で、その前はスターオブライフの医療官だったが前線で瀕死の重傷を負い、目覚ましい軍功を見込まれ命を繋ぐ形で構造体となった。グレイレイヴン唯一の受勲者。
フロート銃による遠距離からの攻撃のほか、回復スキルにより小隊の継戦能力を向上させている。
いつか最前線でルシアと肩を並べて戦うことが目標であり、戦闘能力の向上を目指して日々訓練に励んでいる。
使用機体:闇蝕(補助型) / 流光(補助型) / 来光(補助型) / 白夜(増幅型)

  • リー/ 里 / BPN-06 (CV.松岡禎丞)
元より技術分野の出身で、プログラミングや機械の扱いが得意。小隊では抜群の演算能力と大容量のデータベースを活かして装備のグレードアップや技術開発を担当している。
ルシアと同じく生真面目で仏頂面なのが特徴。実弟のマーレイが抱えた疾患の治療や生活の保障と引き換えに構造体となった。
ヴィラとは黒野特殊作戦班の構成員時代の元同僚で、彼女に言わせればグレイレイヴンでだいぶ丸くなったらしい。
「リー」は地上での裏稼業で使っていた名前で、本名はモリアン。
特技は銃の分解組み立て。運転は下手で他人から心配される程度には方向音痴。二丁拳銃を得物としており、自前の演算能力で必中の銃撃を浴びせる。
使用機体:異火(攻撃型) / 乱数(攻撃型) / 超刻(攻撃型)

ストライクホーク

偵察部隊。全隊員が構造体である。

  • クロム / 库洛姆 / BPE-07 (CV.平川大輔)
ストライクホークの隊長。また、部隊の実質的な指揮官の役目も兼任している。
クールそうな印象を与えるが部下思いの隊長で、やや過保護なところもあるほか、本人は他人から陰気そうに見られることを気にしている。
かつては空中庭園のスミス政務官の後継者・ランストンとしてエリート教育を施され、ファウンス士官学校の主席として指揮官を目指していたが、とある事故によってその資格を失ってしまったため、自らの意志で構造体化手術を受けてホーク隊の隊長となった。
そして、特化型の逆元装置を装備できるクロムが指揮官の役割を補っため、ホーク隊は全隊員が構造体で編成された空中庭園の中でも珍しい小隊となっている。
使用機体:孤光(装甲型) / 栄光(装甲型)

  • カムイ / 神威 / BPE-72 (CV.福山潤)
ストライクホークの隊員に所属する極めて高い防御力を誇る装甲型構造体。単独行動が得意(実は迷子になりやすいだけ)で、陽気で人懐っこい性格。一方で、修復の利く構造体の身でありながら仲間の「死」を嫌っている。
使用機体:重力(装甲型) / 暗力(装甲型)

  • パンジ / 万事 / BPE-47 (CV.石田彰)
優れた医療対応の手腕を持つストライクホークの隊員。深い洞察力と達観した視座を持ち、大抵の物事を効率よく済ませてしまうため、どこであれ休憩できそうな場所を見つけては手が空く度に惰眠を貪っている。睡眠の質には一家言あり、25時間寝ていたいと思うほど。襟元には自筆で「勿扰(邪魔するな)」と添えている。古い鰊の缶詰を自室などに飾っているが理由は不明。
使用機体:明察(補助型) / 明晰夢(装甲型)

  • カム / 卡穆 / EXN-03 (CV.福山潤)
カムイの意識海に潜んでいた別人格。というか本来の人格で、カムイは後から作られた人格。元黒野所属。紆余曲折を経てカムイから分離し、専用の機体をあてがわれた。「授格者」として機密計画の観察対象となっている。所属はホーク隊だが、実質的にはレイヴン隊指揮官の下で、特別派遣執行者としてパニシング重篤汚染区域での任務に従事している。
苛烈で厭世的な性格で人間嫌い。ゲーム好き。
味覚に強い興味を持っており、構造体に備わる喫食機能を存分に活用しているらしい。
使用機体:狂犬(先鋒型)

粛清部隊

逃亡もしくはパニシングに感染した構造体の捕獲もしくは処刑を主任務とする。

  • ビアンカ / 比安卡 / BPO-87 (CV.川澄綾子)
粛清部隊の隊長。常に冷静沈着で、本部からの粛清命令を淡々とこなす。
任務の際にはターゲットに対して入念な調査を行った上で最終的な決断を下すが、粛清部隊の本部からは温情主義だと思われている。
構造体になる前は修道女で、その後ダイダロス社に所属し、そこで構造体化を受けた。
ハサン議長とは旧知の仲で恩人。ワタナベとは因縁の仲。カレニーナとセンは数少ない友人。趣味は映画観賞。意外にも恋愛映画が好きな模様。
弓やロングソードを使いこなし中距離戦闘を領分とする。 使用機体が変わるたびに衣装のピッチリ度が高くなる。
使用機体:零度(攻撃型) / 真理(攻撃型) / 深痕(攻撃型) / 陽昏 (攻撃型)

  • セン / 千子
粛清部隊副隊長。冷淡な仕事人気質。本名霧島千子。
一部の粛清隊員からは「ビアンカより隊長に相応しい」と高い支持を受けているが、ビアンカとはプライベートでは2人で映画鑑賞に付き合う程の気安い仲。カッパーフィールド海洋博物館での任務で消息を絶つ。
妹がいる。

工兵部隊

空中庭園における部隊の一つ。軍事施設の建設および戦後の復旧任務を担当。

  • カレニーナ / 卡列尼娜 / BPD-72 (CV.戸松遥)
工兵部隊の隊長。粛清部隊にも出向している。高火力の武器に精通しており、主な仕事は建造物の解体というか破壊。
コスモス技師組合出身で、構造体になる前はスラムで祖父と暮らしていた。
かつてルシアに惨敗したことがあるため一方的にライバル視している。ぱにぐれ劇場では内容の半分がその話だった。
ドールベアとは毎日のように子供の口喧嘩じみた口論を繰り広げておりそのことで周囲からも呆れられているが、「技術者」としての技量はお互いに信頼を寄せている。
一人称は俺で初期の機体ではゆったりした大きめのフード付きの外套を着ていたのでわかりにくいが女性である。だが機体を変えるたびにボディラインが露わになり女性らしい服装になったのでプレイヤーから「お前女だったな」と認識させた。
初期の機体ではキャノン砲やロケット砲が武器だったが 輝暁ではハンマーが武器になった。
「いつかぶっ○すリスト」を作成・所持している。
使用機体:爆裂(攻撃型) / 灼熱(攻撃型) / 輝暁(装甲型)

  • ドールベア / 布偶熊 / BPD-27 (CV.千本木彩花)
工兵部隊の副隊長を務める補助型構造体。。本名「クリスティーナ=ノルマン」。ノルマン鉱業グループを経営するノルマン一族の令嬢で、空中庭園有数の裕福な家庭環境で育ったが、造体への改造に自ら志願した。
物静かで礼儀正しいが一方で早退、遅刻の常習犯かつかなりの毒舌家。隊長のカレニーナとは年がら年中口論している凸凹コンビだが彼女から一見無茶で突発的な指示が飛んできてもその場の最適解で完璧に補佐する右腕的存在。
使用武器は戦術ヘッドホン。
使用機体:解源(補助型)

ケルベロス

ニコラ司令官直属の執行部隊で秘匿チャンネルにより直接命令を受けている。 黒野出身者のみで構成されており、機密事項に触れた構造体の処理など表には出せない任務を担当している。隊長のヴィラの評判もあって「狂犬小隊」の異名をとる。 遠隔リンク技術のテスト小隊でもある。

  • マーレイ / 莫瑞
作戦部の参謀、そしてケルベロスの名目上の指揮官。リーの弟。指揮官の次に強靭な意識海を持つ。持病のためか前線に出ることは少ない。ケルベロス隊隊員のために休暇と全員分の水着を用立てるなど愉快な一面もある。

  • ヴィラ / 薇拉 / BPN-13 (CV.井上麻里奈)
黒野特殊作戦班の正式メンバーであり、ケルベロスの隊長を務める構造体。魔王
傲岸不遜で冷笑的な性格で、士官学校で培った戦術予測の手腕は専ら、目的のために他部隊の作戦を引っ掻き回すことに使われる。
新兵時代の経歴から「死神」と徒名されており、外部スタッフとして黒野に関わっていたリーからは「命知らずの狂犬」と毛嫌いされている。
基本的に補助型機体を使用するが、遠距離武器を使用し後方支援を主に担当するリーフとは対照的に、近接武器の扱いに長けており前線に出て戦う。
得物は連結可能な刀や槍。痛みのやり取りによって自己と世界を明瞭に認識できる最前線を好み、近接武器を使用する理由も苦痛と危険をより間近で感じたいためである。そのためか、戦闘中のボイスにも「痛み」に関する台詞が多い。
意外にも元衛生兵という経歴で医療技術にも長けている。
言動は辛辣だがそれはニコラの忠告によるもので、かつては口より先に手が出る性格だった。
趣味は観劇。
最新型の機体ではなんかすごい格好になった。
使用機体:麗酷(補助型) / 緋耀(装甲型) / 灼魍(増幅型)

  • 21号 / BPH-22 (CV.水瀬いのり)
かつてはダイダロス社の実験個体として扱われていたが、黒野がダイダロス社に行った作戦中にヴィラによって研究所から回収され、彼女の部下として配属された。
物心のついた頃から番号で呼ばれ続けてきたため、本名は不明。ノクティスからはサンシチと呼ばれている*3。片目を包帯で覆っている。
人生の大半を実験室から離れることなく生きてきたため、人間の感情や一般常識についての知識が大きく欠如しており、感情を表現するのが苦手で世間知らずな子供のような性格でもプロフィール情報にある精神年齢は22歳である。実験室暮らしが長かったせいか自分の人生や行動を実験と認識している。また記録魔である。
「ちびっこ」と呼ばれる戦闘用スレーブユニットと協力して戦い、卓越した戦闘力を秘めているが、自身や機体の特殊性から、極限状態になると凶暴化して暴走するなどの危険な側面も併せ持つ。
好物はマンゴーで、マンゴー味の菓子を買い占めた結果発注担当から発注ミスを疑われた。
最新型の機体でなんか動物になった。
使用機体:XXI(装甲型) / 森息(増幅型)

  • ノクティス / 诺克提 / BPO-03 (CV.小西克幸)
ケルベロスの隊員。かつては粛清部隊に所属していたが、問題を起こしケルベロスに転属。転属後は専ら(苦手な)車の運転・荷物の運搬など大小様々な雑用を押し付けられる日々を送っている。
爆薬の扱いに長けているほか、特殊な義手を着用しておりそれを使用した格闘戦を得意とする。
レコード収集が趣味。自動車の運転は下手。酒にも弱い。
使用機体:撃砕(攻撃型)

ホワイトスワン

非常に高い効率と非常に低い死傷率により上層部から高く評価されている執行部隊。グレイレイヴンに所属する以前のリーフが在籍していた。

  • バネッサ / 凡妮莎 (CV.不明*4)
ホワイトスワンの指揮官。 眼帯を着用。指揮官とは士官学校の同期。実家と絶縁・家出して士官学校に入ったという経歴。部下にご主人様と呼ばせている。効率を重視する性格で指揮官としても優秀だが薄情な性格だったためリーヴからは見限られ異動願いを出された。 シルカの新人教育担当も務めたが文字通りいびり倒していた。後に構造体化。

  • バンビナータ / 邦比娜塔 / BPM-11 (CV.日高里菜}
ホワイトスワンの隊員。バネッサの事を他の隊員ともどもご主人様と呼んで慕っている(実は義妹)。本来は戦闘型でない黒野の初期の機体を改造したため、背骨付近の外殻が放熱性の確保の為剥き出しとなっている。また前腕にカマキリのような刃が仕込まれている。しばしば記憶喪失を起こす為、日記に出来事を記載して記憶のかわりにしている。
使用機体:瑠璃(攻撃型)

バロメッツ

執行部隊の一つ。後方での任務が多い。

  • シーモン / 西蒙
バロメッツの指揮官。 グレイレイヴン指揮官とは士官学校の同期で尊敬している。

  • ノアン / 诺安 / BPZ-01 / (CV.石川界人)
バロメッツの隊員。元は地球各地を放浪するスカベンジャーの青年だったが、様々な事件を経て現在は身体を構造体へと変え、グレイレイヴン指揮官の手引きで空中庭園へ加入した。
空中庭園に所属する隊員としてはカムに次いで2人目の授格者。本人の性格は善良そのものだが、過去が過去なためか多方面から常に監視の目に晒されている。
使用機体:逆旅(先鋒型)

考古小隊

芸術協会に属する部隊。人類文化の保存のため、黄金時代の遺産の探査と回収を担う。

  • セレーナ / 赛琳娜 / BPF-06 (CV.佐藤聡美)
空中庭園で生まれたニューエイジャーの若き芸術家。美しい歌声と音楽や文学の類稀な才能を持ち、かつては世界政府芸術協会で最も期待されていた新進気鋭のオペラ劇作家であり芸術家だった。グレート・エスケープを題材に創作したオペラの上演を機に、自身の作劇に付き纏う空虚さを埋めようと構造体化を志願、第1考古小隊に配属された。
国際宇宙ステーションでの任務中に大破したところをガブリエルに連れ去られて行方不明になるが赤潮に投げ込まれてセイレーンと化していた
初期はセリナという名前だったが変更された。
使用機体:嵐音(先鋒型) / 幻奏(増幅型)

  • アイラ / 艾拉 / BRF-22 (CV.伊藤静)
セレーナと同じく ニューエイジャーで、世界政府芸術協会にも籍を置く考古小隊の一員。早くから絵画の才能を発揮しており、空中庭園では人気画家としての顔も持っている。親友のセレーナの後を追う形で構造体化し、空中庭園の外に広がる残酷な世界に向き合ってこそ芸術に真実が宿ると信じて文化的遺産の収集任務に邁進している。
自信に満ちた明るい性格で、どこに行っても注目を集める人気者になれるタイプ。
執行部隊の所属ではないが高い戦闘能力を有しており、グレイレイヴンの援軍として作戦に参加したこともある。
使用機体:極彩(装甲型) / 万華(増幅型)

アイリスウォーブラー

芸術協会会長アレンと参謀総長ウィリスが共同参集した新設部隊。
隊長には考古小隊から出向したアイラが任命された。

  • シルカ・ルブラン / 希卡·卢布朗
アイリスウォーブラーの隊長。グレイレイブン指揮官から見て士官学校の後輩で、指揮官と同じく士官学校を首席で卒業した。その為か何かと指揮官と比較されることが多い。軍人一族の出身でコネ入学が噂されている。

  • ライナ / 莱娜 (CV.安済知佳)
アイリスウォーブラーの隊員。良くも悪くも生真面目で融通が利かない性格。時代錯誤な教科書通りの挨拶をする。
得物は弓だが、背後に浮遊する謎の白騎士「セシリア」と常に行動を共にしており、戦闘時には一心同体のコンビネーション攻撃を繰り出す。
正体はアリサというユートピアという都市出身の人物で、本物のライナは任務中に彼女と入れ替わる形で行方不明になっており、アリサは彼女の身分証で執行部隊に潜りこんでライナを探していた。
使用機体:エコー(増幅型)

  • トロイ / 特洛伊
アイリスウォーブラーの隊員。転属前まで黒野に関わっていたが、何らかの事件で意識海に深刻な損傷を被ったらしく、意識海にはその時の後遺症が残っている。

その他

  • セリカ / 赛利卡
空の覇王にしてパーフェクトセクレタリージェネラル空中庭園からグレイレイヴンをサポートするオペレーター。チュートリアルの説明役。

  • ハセン / 哈桑
空中庭園議会議長で、地球奪還戦線最高指導者。指揮官にとっては父のようなよき理解者。左目を眼帯で覆った壮年の紳士。

  • アシモフ / 阿西莫夫  (CV. 田中啓太郎)
空中庭園科学理事会の最高級技術官。技術部門の主管を務める若き天才。
空中庭園の科学技術分野に関する業務を管理し、時に自らが直接指示をすることもある。
専門分野では有能だが対人能力は苦手。

  • ロサ / 洛莎
アシモフの助手の少女。

  • ニコラ / 尼科拉
空中庭園軍事総司令官。
空中庭園議会の一員であり、空中庭園の軍事全般を主管する。
直属の部隊としてケルベロスを持つ。
以前は黒野に所属していたがその後離脱。
実はルシアの後見人のような立場。

  • グリース / 葛林斯
黒野幹部。しばしば同じく黒野の役員のレベッカ(瑞贝卡)と一緒に悪だくみをしている。

  • エイハブ / 亚哈
黒野の研究員。元兵士で月面基地の所長を務めたこともあった。ストーリー中にちょくちょく登場する苦労人で黒野の良心枠。

  • アレン / 艾伦
芸術協会の会長。

  • レオナルド・ノルマン / 莱昂纳多·诺曼
ノルマン家の現当主でノルマン国際鉱業会社の代表。クリスティーナの兄。緩いファッションの伊達男。

  • 黒野ヒサカワ / 黑野苦川
黒野所属の科学者。黒野加奈はその娘。

  • イシュマエル / 伊什梅尔 (CV.能登麻美子)
監察院の技術部門担当。
その正体は代行者:“慈悲者”。目に留った者であれば誰であろうが再機会を与えるのが信条で、ルナやフォン・ガネットとはまったく別の目的で行動している模様。
使用機体:幻日(観測者)

  • ゲシュタルト /格式塔
おばあちゃんロボット黄金時代に科学理事会が開発したスーパーAI。空中庭園を管理する。

オブリビオン

  • ワタナベ / 渡边 / BPO-29 (CV.細谷佳正)
地上に残った人類の組織「オブリビオン」のリーダー。ベイルート出身。
かつては地上防衛軍に所属し、更に構造体化して執行部隊に加わっていたがその後空中庭園と袂を分かち、地上の戦友たちと共にオブリビオンを結成していた。
ビアンカとナナミがそれぞれ同じくらい苦手。猫派。特技はギターの演奏
ククリナイフを愛用し二刀流で戦う。
使用機体:夜刃(攻撃型) / 景星(攻撃型) / 塵銘(装甲型)

  • バラード / 巴拉德
元は安全情報局局長アーノルドの部下で、後に後任を務める。粛清部隊の創設者でもある。
自身の死を偽装して空中庭園を離反した後、オアシスを設立し、もっと後にはオブリビオンに合流した。

  • 「ちまき」*5 / 粽
オブリビオンの兵士の一人。リーダーのワタナベの側近でもある様子。
幼少期にワタナベに救出され、後にバラードのオアシスに加わった。名前の由来は、救出の際にワタナベからもらったお団子に由来する。

アディレ商業連盟


  • ジャミラ / 贾米拉
アディレ商業連盟の4代目の指導者。
アジール号における旧貴族の権利を大幅に縮小し、自身の女王としての地位を盤石のものとした。

  • ソフィア / 苏菲亚 / ADL-229 (CV.小清水亜美)
ジャミラの護衛
元はアジール号の平民車両でこそ泥をしていた名も無き孤児。列車内の逃走経路を熟知していたことから整備部隊に採用され、その後流れ着いた貴族車両で反王政派によって構造体化手術を施されて君主・ジャミラを襲撃するが、逆に諭され女王直属の護衛部隊の一員となる。列車内で揺られながら生きてきたため、揺れない場所にいると酔ってしまう。
アディレの技術で構造体化を施されており、自己回復の手段に長けている。
使用機体:銀牙(補助型)

  • 常羽 / ジョウウ / ADL-17 (CV.花江夏樹)
ジャミラの護衛
九龍出身の少年。劇場で働いていたが、戦乱をきっかけに夜航船へと乗り込み、管理システムである「枷」によって記憶を失った。小金持ちを狙った寸借詐欺で食いつないでいたものの、ある人物の計略に嵌められた末、身柄を商品としてアディレに買い取られ、現在は王政派の護衛を務めている。損得勘定と同じくらい義理人情も大切にするタイプ。
構造体化によって身長が伸びなくなったことが悩み。
使用機体:遊麟(装甲型)

守林人

  • ロゼッタ / 罗塞塔 / IH-31C (CV.沢城みゆき)
守林人のリーダーを務めていた構造体。
北極航路連合に所属していた時期は人馬型の機体を使用していたが、現在は特別隊員として空中庭園に迎えられ、人型の装甲型機体で戦闘に参加している。
好きなものはドッジボール、カードゲーム、漫画、クジラなど。
使用機体:凛烈(装甲型)

九龍連合体

  • 曲 / キョク / KCS-01 (CV.大原さやか)
九龍最後の首領。徹底した帝王学を教え込まれており、目的のためには冷徹になることができる。
人類をパニシングから救済するため、「万世銘」計画以外の方法はないとしてその実行に固執、空中庭園や昇格者と対立する。空中庭園からは昇格者として定義されていた。
人間に関する本を読むのが好きで、中でも人類学と歴史が好き。また天体観測も趣味で、自分が見つけた星に自分の周囲の人々の名前を付けていた。水墨画のコレクターでもある。髪の手入れと柔らかいクッションのある家具が嫌い
胤と黛という兄弟がいた。
使用機体:燕雀(先鋒型) / 啓明(攻撃型)

  • ヴィリアー / 维里耶
九龍王族三兄弟の末子であり、曲の弟。本名は「黛」。
コンピュータに関する研究においては他に類を見ない実績を持ち、その優れた才能により一時期九龍を離れて学術会議第三部の研究開発プログラム「ゲシュタルト」にも参加。九龍に戻った後、ゲシュタルトに匹敵するスーパーAIとして華胥を開発した。
人間嫌いで、華胥のために適した体を探している。
九龍の王である曲の体を借りて夜航船を統率していた。

  • 蒲牢 / ホロウ / KCS-54 (CV.長縄まりあ)
九龍夜航船の都市機能を管理する「九龍衆」のひとり。主に九龍夜航船の治安維持や防衛関係の業務を担当している。
従来の標準パーツで作られておらず、蒲牢の意識海に最も適した仕様に注意深く調整されており、彼女がより優れた並外れた力を発揮できるようにしている。そのため並外れた怪力の持ち主であり、身の丈程もある超重量の旋龍刃を使いこなす。
算数や数学の類が苦手。
使用機体:華鐘(先鋒型)

機械教会

  • アルカナ/ 阿尔卡纳
機械教会の創設者であり、セージの代理人として機械教会を取り仕切る女性型の機械体。コードネームの「国王」とは別に、機械体たちを「子供たち」と呼ぶことから「ママ」の尊称を持つ。

  • ハカマ/ 哈卡玛/ MPA-01 (CV.田中理恵)
元来は科学理事会による機械意識実験を記録・分析する目的で開発された啓発式人工知能管理機械A型(Heuristically Artificial Intelligence Caretaking Machine-Alpha)。騒乱に際してバイオニックのメイドロボットにデータを移され、自身の創造主が最後に願った「実験体MPL-00の捜索・保護」を使命として行動している。普段の性格は実験体との対話に用いていた疑似人格134号がベースとなっている。教会でのコードネームは「隠者」。
使用機体:隠星(先鋒型)

  • シブナ / 斯布纳
コードネーム「死神」。精悍な体形にイヌ科の動物のような頭部を持つ機械体で、機械教会内の建設と偵察任務を担当。他のメンバーは苦手な一方、ハカマとは気が合うのかよくペアを組む。

  • ネヴィル / 内维尔
「魔術師」。機械教会内の修理と技術開発を担当。教会の「方舟計画」にも携わる。輝ける行進者の機体を改造・調整した者でもある。

輝ける行進者 /光辉行进者
二代目「戦車」。黄金時代に作られた元対人用の戦闘機械で巨大な体躯を持つ。 ナナミからの愛称は「ピカりん」。 ネヴィルからの愛称は「カガちゃん」。

ゼロ /零
『恋人」。セージ・マキナの行動シミュレーション担当で、同時に狂信的なファン。

シュルツ /舒尔茨
コードネーム「皇帝」。本名はシュルツ・イゴール・ロスム。

ヴェロニカ /維羅妮卡 (CV.甲斐田裕子)
コードネーム「正義」。ツィオルコフスキー天航都市を乗っ取っていた。
使用機体:竜骨(増幅型)

昇格者


ルナ一派

ルナの選別を受けた集団。
  • ルナ / 露娜 / CDR-02 (CV.釘宮理恵)
昇格ネットワークの代行者のひとり。空中庭園と敵対し数々の工作事件を起こす。
かつて空中庭園の構造体の候補として黒野の改造手術を受けるも、最終段階でパニシングに侵蝕されてしまった。銃撃を受けて廃棄されながらも、侵蝕への適応によって生き永らえ、昇格ネットワークの代行者として覚醒する。0号代行者の事件後、終末の中で理想の楽園を築くため、己ですべての昇格ネットワークに対抗し、導き、支配しようとしている。
体の外部付着部はすべて、パニシングのヘテロポリマーで構成されている。このパニシングを剣と槍に集めて戦うことができる。
苦手なものは暗闇。
ルシアの実妹。
使用機体:銀冠(攻撃型) / 終焉(殲滅型)

  • α/ 深红之渊 (CV.石川由依)
白髪の女性型構造体。015号都市の作戦でグレイレイヴンと遭遇した。その存在は空中庭園にとって高レベルの機密事項であり、ハセンや二コラ、アシモフといった一部の人間しか詳細を知らない。
パニシングによる強化は少ないが、極めて高い単体攻撃能力を誇り、居合を織り交ぜた剣技で他を圧倒する。ルシアの視覚情報にのみ謎のノイズを残し、その風体や武装はルシアに酷似している。
自由奔放な性格で、他の昇格者と共に行動をすることは滅多になく、重要な作戦だけしか参加しない。
リーダーであるルナと共にいることが殆どで、事実上の右腕。自身の機体のメンテナンスもルナにしかさせない。またルナの事を呼び捨てにすることが許されており、逆にルナからは「姉さん」と呼ばれている。
かなり多趣味で、戦闘以外では強いペットを集める、バイクの運転や改造などをしているようである。「世界中の不思議な風景を見に行きたい」とも思っている。
正体はオリジナルのルシア。
使用機体:深淵ノ紅(攻撃型) / 深紅ノ影(攻撃型)

  • ロラン / 罗兰 / BPB-26 (CV.遊佐浩二)
青年の姿をしたフランクな態度の昇格者。
いたずらじみた言動が多く見受けられるが、仕事には真面目なところがあり残業や出張もよくする。
ルナの側近としては古株。
人間だった頃、黄金時代には役者をしており、それゆえポップカルチャーには詳しいが由あってそれらの類が嫌いである。また「家族」も嫌い。
手工芸が得意。リーとクロムが気にいっているらしくよく勧誘している。
『ぱにぐれ劇場』ではオチ担当だった。
使用機体:戯炎(先鋒型)

  • ガブリエル / 加百列
巨体の昇格者。
人間を憎んでいるが、人間の文化を拒絶しているわけではなく、自由時間にさまざまな種類の本を読み、その本の内容すべてに注釈を付ける。
機械工学に精通し、様々な戦術や戦略に精通しており、戦場での一挙手一投足を慎重に考えている。
ルナの側近の一人だったがルナよりも昇格ネットワークの方に忠誠を誓っており、中盤で昇格ネットワークから離れ始めたルナと決裂しフォン・ネガットのもとに走る。

  • ラミア / 拉弥亚 / ATL-01 (CV.後藤沙緒里)
腰から下が蛇のような女性型。自称「人魚」。陰気で消極的で臆病だが仕事には生真面目。水中戦闘や光学迷彩や変装を使用した隠密行動も得意で、しばしば誰かに化けている。逆に接近戦は苦手。
アトランティス出身で、下半身が無いのは人間だった頃の事故によるもの。最新機体でかわいくなった。
使用機体:深謡(攻撃型)

その他の昇格者勢力

  • フォン・ネガット / 冯·内古特 (CV.眞對友樹也)
黒いコートに身を包み、マスクで口元を隠した男性の姿をした昇格者。ルナと同じく、昇格者の中でもより強大な力と権限を持つ「代行者」の一人。態度は紳士的で口調も穏やかだが本性は偏執的で、昇格ネットワークの「選別」に対して執着しており、その「選別」を通過する優秀な者を探している。
能力は非常に多彩で、特に防御シールドと幻術が優れる。
本名はキルゴア・トラウトで、黄金時代の有名な精神科医、心理学者、作家、殺人者だった。

  • リリス / 莉莉丝 (CV.芹澤優)
フォン・ネガットの部下。元空中庭園所属。
使用機体:万魔

  • 惑砂 (CV.伊瀬茉莉也)
少女の姿をした実は男の構造体で、フォン・ネガット一派の昇格者。戦闘時には折鶴と呼ぶ機械に搭乗する。また玩具の入った瓶を手に持っている。
仲間と協力したりは基本的にせず、単独行動が多い。
性格は極めて残虐。

  • ハイジ / 灰唁
フォン・ネガットの部下。フォンを非常に尊敬しており、クティーラ計画におけるXX003の実験体でもある。

その他

  • ナナミ / 七实 / MPL-00 (CV.田中美海)
神出鬼没でデータベースにもほとんど情報が存在しない謎の多い機械体。自称最強。所属も不明で単独行動が多い自由人だがグレイレイヴン小隊を出入りしており事実上の隊員扱いを受けている。このゲームの登場人物としては珍しく明るく元気いっぱいな性格。
退屈を嫌い、趣味は人間観察といたずら。好奇心旺盛かつきわめて情緒的な価値観で動いている。またしばしばメタ台詞を言う。
各種機器を感覚的に扱っている節があり、ニ足歩行の巨大ロボットを自作して移動用に使っている他、自身の強化機体を設計するなど妙に多芸で、隙あらば小隊の装備に謎の強化パーツを取り付けてリーの手を焼かせているらしい。なおこれらの設計したメカは既存の科学水準を超えており空中庭園では再現不可能な模様。
友人を(過去の累計ではなく現在形で)100人作るのが目標で、そのためか敵味方問わず友人を作ろうとするなどしている。
またしばしば機械体のロハちゃんや、ホッキョクグマ型バイオニックのマーチンなどを引き連れている。
黄金時代のゲームやコミックが好き。また武器はチェーンソーがお気に入り。幼い頃からの習慣で日記を付けている。グレイレイヴンの指揮官に強い関心がある模様。
正体はかつて科学理事会が機械意識実験のために造り出した実験体MPL-00。機械教会からはセージマキナと呼ばれている。
使用機体:狂風(装甲型) / 波動(装甲型) / 遥星(装甲型) / 芒星(装甲型)

  • ドミニク / 多米尼克
黄金時代における科学理事会の首席エンジニア。
「地球議定書」の成立を主導した。
様々な噂があり、一部では実体すら疑われている謎多き英雄。

  • 0号代行者
昇格ネットワークより以前から存在していた汚染の核でありパニシングの原初特性を持つ者。ゲシュタルトへの侵入中に内部に閉じ込められる。

  • コレドール /柯蕾多尔 (CV.三浦千幸)
世界各地に点在する「赤潮」が人間の意識をベースにして人間化した姿。 より多くの「文明サンプル」を集めるために、意図的に赤潮に人間を喰わせ続け、「導き手」として新たな文明の誕生を守ろうとしている。
人格は分裂気味でしばしば約束を破るが解離性同一状態なだけで嘘をついているわけではない。

  • カイウス / 卡俄斯 (CV.近貞月乃)
グレイレイヴン指揮官のクローンを元にした「卵」から生まれた生物。つまり実質指揮官の娘。


【用語】

  • 汎用機体
特殊な素材を用いて人類の体躯を再構築し、「意識海」システムを通じて人としての思考・意識を再現したアンドロイドないしはサイボーグ。 旧称は「構造体」。
生身の人間に構造体化手術を受けさせることで製造される。
その原理上、パニシング侵蝕に対して一定の抵抗力を持ち、パニシングに汚染された環境でも活動できる。
人としての自意識を失わないよう、容姿や体格、人体が感じ得る様々な感覚が精巧に再現されており、思考は生前の意識モデルを意識海に投与する形で人間の意思を実現している。アンドロイドであることを除けば人間そのものであることから、指揮系統を外れた行動を取る者も散見される。また食事や飲酒も行う。食事からエネルギーを補給しているのか単に人間の頃の習慣を残しているのかは不明だがルシアの料理を食べた構造体は皆ひっくり返っている。
侵蝕体となるリスクは常に存在するが、逆元装置の導入によって侵蝕に対する一定の抵抗力を獲得している。もっともその抵抗力は逆元装置やその他の機体内設備の性能に左右されるため、重篤汚染された環境や昇格者を前にした戦闘では簡単に侵蝕体と化してしまうこともある。構造体には誰もがなれるわけではなく、まずTa-193コポリマーの適合試験に合格して、手術をする資格を得ることから始まる。構造体化手術が確立されて間もない頃は法外な値段で治験者を募集したり、空中庭園の移住資格と引き換えに手術を執り行ったりといった、道徳から外れた行動理由から構造体となる者も少なくはなかった。また手術に失敗し廃棄されるものも多かった。
空中庭園では所属部隊を取り決め、それぞれの機体の役割を持って部隊の任務を分配しており、構造体はその部隊の指揮官と意識リンクをしながら任務を遂行。無事に帰還することが使命となる。
構造体化手術を受けたものは肉体の成長や老化が止まるらしく何十年経過しても姿はそのままである*6
  • 変域機体
パニシングに侵蝕されてもなお自我を保つ構造体のうち、昇格ネットワークによる「選別」を通過し、ネットワークへの接続資格を得ながらも保留の態度をとる構造体。旧称は「授格者」。一概に昇格者とも侵蝕体とも定義できない存在。
パニシング濃度レベルが最大値に達しているような、血清と逆元装置では対抗できない重篤汚染区域においても自由に行動可能で、低濃度区域ではかえって他の構造体を侵蝕させてしまうリスクを抱えている。空中庭園では一部の授格者に特殊任務用の機体をあてがい、重篤汚染区域の任務に集中させている。
  • パニシングウィルス
人類初の零点エネルギーリアクターの真空チャンバーから出現した、極めて高密度の存在。質量展開を繰り返した結果、チャンバーを破り漏洩爆発を起こし、大気の流れに沿って全世界へ蔓延した。
生物の体細胞を直接破壊でき、ロジックサーキットを操縦することにより機械体を侵蝕することもできる。侵蝕された個体は、人類意識や行為を表していようとも極めて強烈な破壊衝動が沸く。
正式には「パニシングウイルス」のようだが、単にパニシングと呼称されることが多い。
"ウイルス"とはいうものの、単に感染性をもって暫定的にそうみなしているだけで、タンパク質で構成された実在のウイルスとは全く異なる存在のようである。
生物細胞の破壊、物質の溶解、赤い発光現象を伴うエネルギーの発生、果てには集積することで硬質な物体に変化することもできる。
これに侵蝕されるのは人間と機械類のみで、動物や植物といった他の生物には表面に付着するのみで害はないという。
しばしば人類に対する「罰」であるという表現が作中に出ており、それがそのまま名前の由来(punishing:罰すること)となっている。
構造体は逆元装置、人間は血清で感染を防いでいる。

  • 侵蝕体
ある日のパニシング発生から機械の間に広まり、その名の通り『侵蝕』されてしまった機械のこと。人類に敵意を見せ、さらにはもろとも破壊しようとする。
侵蝕体には電子設備や施設、機械体、構造体等様々な種類がある。
侵蝕体はそれぞれの特徴に合わせて、改造、増殖、破壊等様々な行動をとるが、より効率的に人類意識を持つ個体を消滅する目的を全うすることを最終目標としている。
体内のパニシング濃度が高ければ高いほど、攻撃意欲はより強くなり、破壊能力も上がる。
  • パニシング赤潮
機械と生物を呑み込み、エネルギーや養分に転換して大量の異合生物を発生させる現象。
異合生物は赤潮から恩恵を受け、地上の生物を模倣して自己進化を開始した。
本来、進化の過程には長い時間を要するが、外在的要因により進化は爆発的に加速。いまや地上で一定規模の勢力を形成するに至った。
赤潮には特有の潮汐現象があるが、「満潮」や「干潮」は天体の引力に影響されず、それは生物の「捕食現象」に近い。
  • 代行者
昇格者の中でより高次な存在。通常の昇格者よりも高い権限と大きな力を持つ。
パニシングに侵蝕された構造体や機械体に対して昇格ネットワークの「選別」を受けさせる代理人で、「選別」を乗り越えた個体は昇格ネットワークとリンクさせ、パニシングの力を使用する権利を与える。
戦闘力及びパニシング濃度、脅威レベルは通常の昇格者を遥かに上回る。
現在登場している代行者は3名。
  • 異合生物
パニシングの赤潮から生まれた個体。
生態環境における地球上の生物の進化過程を模倣したパニシングの一形態である。
その具体的な進化過程は解明できておらず、地球上の生物と同じ生理現象を有しているのかすら判明していない。
生物化の傾向に至る理由も不明である。
自我を生成する機能を備えている可能性があり、自己意識が芽生える潜在能力を持つようである。
  • 異重合塔
高濃度パニシングで構成された塔状の構造物。
  • 意識海
構造体の持つ意識体が存在している空間のこと。
  • エデン級空中庭園
人類初の超光速宇宙移民艦。この「空中庭園」(正式名称:エデンⅡ)の建造は人々の注目を浴び、黄金時代における人類社会の「統一と進歩」を象徴する建設プロジェクトだった。
パニシング爆発の後、止むを得なく建造を中止された空中庭園は、宇宙へ逃げ込んだ人類のほとんどを収容した。
現在この船は人類が地球を奪い返すスタート地点として、長らくアーク軌道ドックの中に停泊し、地上へ派遣された部隊との連絡を維持している。
  • アトランティス
大西洋の洋上に建設された巨大な研究都市。秘密裏に建造され、潜水・浮上の機能を持つ。
真空零点エネルギーリアクターの研究拠点の一つだった。
  • 世界政府
英雄ドミニクを中心として黄金時代に樹立された、国連を基盤とした地球の統一政府。
下部組織として芸術協会などがある。
  • 黒野
空中庭園の組織の一つ。
組織の実態や目的、活動が外部の人間にはほとんど不明な秘密主義と法や道徳を無視する超法規主義が特徴。
実働部隊として黒野特殊作戦班を持つ。
グリースは幹部の一人。 リー、ヴィラ、カムはかつて所属していた。
  • アジール号
アディレ商業連盟の活動拠点。「走る城塞」とも称される。
荒廃した地球で永久に走り続ける列車として『永久列車』の名を冠している。
駆動エネルギーはヘリウム3であり、空中庭園と正式な協力関係を結んだ後には、庭園に対してヘリウム3の定期供給を要求している。
  • 九龍夜航船
九龍商会の大力神級武装巨船。黄金時代に建造された。
  • 守林人
シベリアの森林地区を拠点とし、北極航路連合の管轄エリアで活動する亜人型構造体の特殊組織。
森を南から北へ抜けて北極航路連合の領地に侵入する侵蝕体を阻止するために設立された。
メンバー全員が「罪人」の汚名を着せられた亜人型構造体である。 リーダーはロゼッタ。極地の環境に合わせて機体と装備に調整が施されており、極寒の環境でも機動性の高い戦闘が可能。
  • 浄化塔
免疫時代に遠心分離効果によって空気中のパニシングを分離するために建設された施設。
各都市の「浄化塔」のおかげで、人類はパニシングに侵蝕された地表で生存できた。
  • Ω型武器
アトランティスで回収されたΩファイルの内容を基に製作された武器。
  • サフィーン学派
黄金時代から免疫時代にかけて存在していた一大学派。しだいに終末論に傾倒し秘密結社と化して地下に潜伏した。
  • ウィンター計画
黄金時代に行われていたケヒラ計画を元に黒野が進めた、構造体をより進化させるための計画。
  • 補機
機体の逆元装置の安定性を維持し、意識海を安定させるためにアシモフがバイオニックマシンをコンセプトに開発した補助ロボット。
一時期は効率低下の問題により凍結されていたプロジェクトだったが、アシモフの努力と21号の提供したデータによって完成し、実戦投入に至った。
  • カエルちゃん
ルシアが好きな黄金時代のキャラクター。原語版表記は阿呆蛙。作者は霧島ユウコ。
  • ダイダロス社
違法な構造体開発を行った企業。創業者は黒野出身で事実上の分派。

【余談】

KURO GAMEの前作『戦場のツインテール』(戦場双馬尾)のキャラがゲストキャラとしてちょくちょく登場する。



「これは、追記修正から始まる物語。」母なるアニヲタの集いに帰還せんとする人の子らよ。勝利あれ。」
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最終更新:2025年10月12日 04:42

*1 祝日シナリオでカトリックの伝統に則った結婚式を挙げているのでおそらく男性

*2 漢字表記はロシア(Russia)を意味する露西亚だがアルファベット表記はLucia(人名もしくはラテン語で「光」「明るい」の意味)でまったく意味が違う。

*3 3×7=21

*4 番外編【物言わぬ庭】の予告PVで彼女らしき人物が台詞を喋っているが詳細は不明。

*5 名前はかぎかっこつきで表示されている

*6 なので登場する構造体の大部分が結構な実年齢ゲフンゲフン