ロボタック海に死す(テツワン探偵ロボタック)

登録日:2020/01/22 (水) 16:36:24
更新日:2020/01/25 Sat 01:28:00
所要時間:約 16 分で読めます




「ロボタック海に死す」とは、『テツワン探偵ロボタック』の第45話(最終回)。
本エピソードをもってメタルヒーローシリーズの放送は終了した。

脚本:山田隆司
監督:ヒデ・I
初放映日:1999年1月24日

前回、4つのランドツールがすべてトラボルトの手に渡ってしまい、ハラッパ国にシーホールが直撃するまであと1日となってしまった。
果たしてロボタックたちはランドツールを取り戻し、ハラッパ国を救えるのだろうか…

【あらすじ】

ゴールドプラチナ社。
4つのランドツールを手に入れてご満悦のトラボルトは、これでハラッパ国が滅びるのも時間の問題だと喜んでいた。
トラボルトはハラッパ国の最期をこの目で見る為に、ヘリコプターをチャーターしようと目論んでいた。
しかし、ダークローとカバドスは複雑そうな顔。

「嬉しくないのか!?」
「故郷がこの世から無くなっちゃうのは、寂しいっちゅーか、その…なんちゅーか…」
「バカヤロー!お前達は、俺の言う通りにやってればいいんだ!!」

そう言ってダークロー達を殴り飛ばすトラボルト。

病院。
前回のダークローの攻撃から、怪盗チェリーだった娘の桜子を庇って入院中のロボタック達の生みの親・高峯博士。
ロボタックと唐松刑事、桜子の3人が付き添っていた。

そしてロボタックは博士を唐松刑事に任せ、いつものメンバーと一緒にランドツールを探しに行くことに。

「今日中にランドツールを奪い返さないと、ハラッパ国がシーホールに飲み込まれてしまうバウ。ワンダホンのジシャク探知モードを使って、捜索開始バウ!」

それから手分けして探す仲間達だが、ワンダホンはなかなか反応しない。
だがその時、カケルが持っていた物が反応し、一行はそこへ向かった。

一方トラボルトはヘリコプターの到着を待っていたが、中々来ないため苛立っていた。
だがそこへ…


ホームズ、ポアロ、何のその!
明智、金田一、屁のカッパ!
あらゆる謎も、バシッと解決!
正義の味方、ただ今参上!

我ら、夢が丘少年探偵団!!

そして、名探偵・杉薫…見参!

トラボルトの前に、カケルら夢が丘少年探偵団(YST)と杉が揃い踏み。
ロボタック達の故郷が無くなるのに黙って見てなんかいられない、と言うカケル。
怒りに燃えるトラボルトはダークローとカバドスをけしかけ、彼らも渋々向かっていくが…

「やっぱり、故郷が無くなるのは嫌だっちゅーに!」
「お前らぁ……!」

何とカケルらに加勢した。彼らは元々ランドツールをハラッパ国に売りつけて金儲けするのが目的であったため、ハラッパ国の滅亡は望んでいないのだ。
トラボルトは裏切り者を粛正すべく、白のランドツールから突風を放ってダークローとカバドスを吹き飛ばす。
続けて青のランドツールを突き付けようとした時、ロボタック達が駆け付けた。

「ロボタック!」
「トラボルト!カケル達に手を出すなら、ボク達が相手になるバウ!」

ロボタック達はスペシャルモードにジシャックチェンジし、スピーダムとマイトバーンはマイティーワンダーに逆転合体。
そしてトラボルトは各種ランドツールで応戦してきた。
ロボタックは両腕をモグラッキーに換装、腰にタッカードの翼を合体したドリルウイングスペシャル」
カメロックは右腕をカバドス、左腕をダークローに換装し、それぞれマサカリホークとカラスライサーを装備したマサカリスライサースペシャル」にパワーアップ。
2人はマイティーワンダーとの連係プレーでトラボルトと戦い、 見事に青、白、赤のランドツールを奪還するのだった。

「諦めて、黒のランドツールを渡せ!」
「うるせぇ!!」

追い詰められたトラボルトは黒のランドツールで反撃しようとするが……


「やめろ、トラボルト!」

そこへ現れたのは、入院していたはずの高峯博士。ハラッパ国の長老から肩を借りてここまで来たのだ。

「何故仲間と戦わなければならないんだ!?」
「俺のプライドをギタギタに傷つけておいて、よくそんなことが言えるな!」
「……プライド?」
「本当は猫型ロボットなのに、虎型ロボットだと嘘吐いたじゃねぇか!」

怒り心頭のトラボルト。しかし、長老は「それは違うぞ」と言う。博士によると、トラボルトはまだ未完成との事らしい。
なんでも誕生した時はまだ、虎の遺伝子チップが未完成だったため、完成までの繋ぎとして猫の遺伝子チップで代用していたというのだ。
そして高峯博士は、完成した虎の遺伝子チップを取り出した。

「それを付ければ、俺は虎になれるのか…!?」
「ちゃんと説明すればよかった…。すまない!」
「い、今更謝られたって遅いわっ!」

それでもまだ博士を許す気になれないトラボルトはそっぽを向いてしまう。すると…

「トラボルト、いや…兄さん!」
「に、兄さん…!?」
「ボクらは、高峯博士に作ってもらったロボットだから、兄弟じゃないか!」

ロボタックがそう諭し、遺伝子チップを交換してもらうよう説得。それを受け入れたトラボルトの胸に、博士が虎の遺伝子チップを装填した。


「お、おぉ~っ!か、感じるぞ!」

「体中に虎のパワーを感じるぅぅっ!!」

俺は、猫じゃなぁぁぁぁぁぁい!

「虎だったんだぁぁぁぁっ!!」
「良かったな、トラボルト」
「お父さぁ~~ん!!」
「ははは…」

涙を流しながら博士に抱きつくトラボルト。

「虎型ロボットだと分かった以上、もうハラッパ国に恨みはねぇ!使えぇ!」

トラボルトは泣きながら黒のランドツールをロボタックに渡し、ついにシーホールを消滅させるための下準備は整った。

「よーし、これでシーホールを消滅させることができる!みんな、ハラッパ国へ行くぞ!!」

「おぉーーーっ!!!」

ハラッパ国。
ロボタック達(ノーマル)とカケル達は、海の彼方で渦巻いているシーホールを目撃する。

博士の指示で、ロボタック達は金のランドツールの上に残りのランドツールをセットした。
続いてトラボルトがジシャックチェンジして、金のランドツールを装着。
ロボタックが残りのランドツールをトラボルトに手渡すと、ランドツールは巨大な剣へと変化した。
トラボルトはシーホール目がけてランドツールの剣から光線を放ち、それを飲み込んだシーホールは見る見るうちに小さくなっていった。
大成功に喜ぶロボタック達だったが……


「いや、まだだ!」

シーホールは消えるどころか復活し、元の大きさに戻ってしまった。

「またデカくなってくぞ!?」
「ランドツールでも消滅させられないバウか!?」
「なんてことだ…!?」

博士が言うにはこの場所からでは遠すぎるらしく、「できればシーホールの中心に飛び込んで、ランドツールのパワーを最大限に発揮できれば、必ず消滅できる」との事だが、
同時に「シーホールに飛び込んだ者は消滅してしまう」とも言った。

そうこうしている内にシーホールはますます荒れ狂っていった。


「ボクが行くバウ!」

なんと、ロボタックが立候補した。当然ながら反対するカケル達。
カメロック、タッカード、モグラッキーが代わりに行こうとするが、ロボタックは彼らがランドバッテリー*1を持たない為に金のランドツールを装着できないため、却下する。
するとトラボルトが…

「弟のくせに出しゃばるな!俺が行く!」
「ゴールドプラチナ社の会長がいなくなったら、ダークローとカバドスが路頭に迷うバウ!」
「しかし…!」
「シュビドゥバッジを集めたり、試練を克服してきたのは、全てこの日の為だったバウ。ボクが行くバウ! …トラボルト、ランドツールを!」
「…兄貴を差し置いて、格好つけやがって…。…頼んだぞ」

ランドツールの剣をロボタックに手渡すトラボルト。
そしてロボタックは皆に別れの言葉を伝える。まずはダークローとカバドス。

「ダークロー、カバドス…君達とはいつも戦ってばかりいたけど、2人のコンビは最高だったバウ!いつまでも、その友情を大切にするバウ」
「泣かせること言うんじゃないっちゅうのぉ!」
「失敗したら、許さんドスよぉ!うわーん!!」

続いてワンダータイプロボット達とミミーナ。

「皆、仲良くしてくれてありがとう。カメロック、最後に1つ頼みがあるバウ」
「何でも言ってくれ!」                                        ん?
「ミミーナと、仲良くしてやってほしいバウ…」
「……分かった!」
「ロボタック…!」

すると、ミサキ、コータ、シゲルが涙ながらにロボタックに抱きついてきた。
そんな彼らにもロボタックは語り掛ける。

「ミサキちゃん、君の優しさと笑顔は素晴らしいバウ。いつまでも持ち続けてほしいバウ」
「シゲル、素敵なガールフレンドを見つけるバウ」
「コータ、カケルがロンドンから帰って来るまで、君がYSTのリーダーバウ。がんばってほしいバウ」

ロボタックは杉にも別れを言う。

「探偵さん、お世話になったバウ」
「バカ野郎…!お前がうちの事務所に…最初に来た時食った飯代も全部払わねぇで…!」*2

最後はカケル。

「カケル……」
「ロボタック…ロボタックぅぅぅ!」
「君との友情は…永遠バウ!」
「うん…うん!」

そして遂に、運命の時はやってきた。



「じゃあ、行くバウ」

「ロボタックうううぅーーーーーっ!」

ジィィィッ・シャァァック!



勇気凛々!腕はビンビン!

笛の音色はワンダフル!

ロボタック・As No.1!



のランドツール!!


ジシャックチェンジしてスペシャルモードになり、金のランドツールを装着したロボタック。
ランドツールの剣を手にしたロボタックは、マスターランキングの上に飛び乗り、シーホール目指して飛び立った!

「よぉし、行くぞ!」
「頑張るんだゾウ!」

やがてランキングは、シーホールの真上まで飛行し……


「みんな、想い出をありがとう…!」

「カケル、みんな…さらばだ!!」

ロボタックは眼下のシーホールの激しい渦巻の中に飛び込み、 不気味な稲妻が飛ぶ中で、底へ底へと潜っていった。


見えた、中心部が見えた!
ハラッパ国は、永遠だぁぁ──っ!!

そして遂に中心部を発見し、ランドツールの剣から渾身の一撃を放った!


消えろ、シーホーーーーール!

シーホールはたちまち小さくなっていくが、ロボタックもまたその中へ……。


「うわああぁぁぁーーー!!」

「ロボタックぅーーー!!」

かくしてシーホールは消滅し、ハラッパ国は救われた。だがロボタックの姿は、どこにも無かった…


「ロボタックゥゥゥーーーーーーーーッ!!」

カケルの叫びが海に響く……






親愛なるロボタック
永遠に眠る
1999年1月24日永眠

海岸にロボタックの墓が立てられ、カケルがワンダフルートを墓に掛けた。


「ロボタック、君の事は一生忘れないよ……」

そして一同は、その墓を背に引き上げていった。


だがその時…



「カケルゥゥゥーーッ!」



「今、ロボタックの声が!」

カケルの耳にロボタックの声が聞こえたが、杉は空耳だと言った。再び引き上げようとするが…


「カケルゥゥゥーーッ!」

その声は空耳じゃなかった。カケルには確かに聞こえるのだ。
一か八か、墓に掛けられたワンダフルートを吹いてみると……


空の彼方から光球が飛来、その中から飛び出したのは…


「シーホールの小さくなった穴に挟まってたバウ!カケル、もっと早くワンダフルートを吹いて欲しかったバウ!もう死ぬかと思ったバウ~!」

皆が自分を弔っているとはつゆも思っていない様子の、死んだと思われていたロボタック、その人であった。………

「ドテェェーーーッ!!」

それを聞いた一同はひっくり返ってしまった。


「みんな、どうしたバウ?」

何はともあれ、ロボタックの帰還を喜ぶ一同。
後期ED「いいじゃない」に乗せて、カケル達のその後が語られる。

カケル…両親のいるロンドンへ旅立つ。
タッカード…引き続き教職を続ける。
スピーダムとマイトバーン…八百屋で働く。
桜子…自分がいた孤児院のシスターになる。
トラボルト、ダークロー、カバドス…桜子の教会に引き取られた。
モグラッキー…引き続き唐松刑事に従事。
山茶花さん…屋台のラーメン屋を始める。
カメロックとミミーナ…ロボタックとの約束通り、交際を始めた。

そして杉とロボタックは…

「探偵さん、何やってるバウか?」
「この探偵事務所は、今日で休業だ」
「えぇー!?」
「名探偵・杉薫の活躍の場としては、この夢が丘は狭すぎる!シャーロック・ホームズの本場で事務所を開く!」

すると杉は荷物を手にしてロボタックに抱きついた。

「な、何するバウ!?」
「5、4、3、2、1!」

時計はちょうど午後2時を指しており、一方のロンドンでは時差で早朝の5時。
ロンドンにいるカケルは、欠伸をしながらワンダフルートを奏でていた。


「あっ、カケルが呼んでるバウ!」

「よぉし!いざ、ロンドンへーーー!」

「ロ、ロンドンまで走って行くバウかぁ~!?」

最後まで杉の無茶ぶりに振り回されるロボタックであった。
そして最後にロボタックと仲間達が勢ぞろいしたイラストが表示され、物語は幕を下ろした。

【余談】

  • ラストにて八百屋で働いていたスピーダムとマイトバーンだったが、39話に登場した桐子の店かどうかは不明。

  • 『テツワン探偵ロボタック』はメタルヒーローの事実上の最終作であり、本エピソードはその最終回。つまり、この回は1982年3月スタートの『宇宙刑事ギャバン』より続く16年10ヶ月に渡るメタルヒーローシリーズのラストエピソードである。




追記・修正はシーホールを消滅させてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/