登録日:2025/07/07 Mon 00:14:35
更新日:2025/07/09 Wed 12:19:42
所要時間:約 5 分で読めます
『勘違いの工房主~英雄パーティーの元雑用係が、実は戦闘以外がSSSランクだったというよくある話』は、時野洋輔によるライトノベル作品である。
「アルファポリス」にて2016年より連載されている。
イラストはゾウノセ。
既刊11巻(2025年3月現在)
【概要】
戦闘はからきしダメで、パーティーから追放されてしまった少年が、新しい仕事を通じてその隠された才能を発揮していく異世界ファンタジー作品である。
実は主人公は、戦闘は最低値のGランクだったのだが、実際はそれ以外のスキルがSSSランクであり、鉱物資源採掘・錬金術・料理・補助系魔法などでその才を披露していくことになる。
だが、主人公があまりにも謙虚な性格と、パーティーを追放されてしまった経歴があってか、自分は役立たずであると思っているようだ。
そんな彼の謙虚さと勘違いによる周囲とのギャップが物語を思わぬ方向へ導いていくことになる。
小説家になろう原作の作品でもこうした勘違い系の作品はあることから、チート主人公のトレンドの1つといっても良いかもしれない。
そうした勘違いについてはギャグ染みた演出で盛り上げている。
メディアミックスとしては2019年よりコミカライズ版が刊行されている。
(既刊8巻)
また、テレビアニメ版が4月~6月の期間で放送された。
1クール(12話)。
【あらすじ】
戦闘で役立たずだからと、英雄パーティーを追い出された少年、クルト。町で適性検査を受けたところ、戦闘面の適性が、全て最低ランクだと判明する。生計を立てるため、工事や採掘の依頼を受けることになった彼は、ここでも役立たず……と思いきや、八面六臂の大活躍!
実はクルトは、戦闘以外全ての適性が最高ランクだったのだ。
しかし当の本人はそのことに気付いておらず、何気ない行動でいろんな人の問題を解決し、果ては町や国家を救うことに!?
【キャラクター】
(主要人物)
・クルト
CV:
小松未可子
「僕でもその仕事を受けることはできますか?」
本作の主人公である。
英雄パーティの「炎の竜牙」に所属していたが、上述の通り戦闘はGランクで、主に雑用ばかりしていた。
ただ料理の腕は認めてもらっていたようだ。
戦闘で使い物にならないことから、パーティーをクビになり、ハロワこと「ハロハロワークステーション」にて仕事探しを始める。
最初こそ、才能がないとみられていたが、戦闘以外はSSSランクであることから、鉱物資源採集・錬金術・薬品生成などで様々な活躍を見せ、冒険者・貴族・王族を始めとする面々から一目置かれる存在になっていく。
ただ、純粋かつ謙虚な少年なので、そうしたことも気づかず、自身は無能だと思い込んでいる節があり、自分の功績も「よくある話」であると割り切ってしまうことが多い。
・ユーリシア
CV:
瀬戸麻沙美
「なっ!?可愛いって何言っているんだ。私は可愛いわけないだろ!」
元王族直属の冒険者。
クルトとはハロワで出会った。
褐色肌で白みがかった長髪が特徴的なクールな女性。
高価な鉱物資源を掘り当ててしまう彼のスキルの高さから、彼に興味を持って行くことになる。
野営の際、半裸でクルトと添い寝することで彼とは一緒に仕事の出来る仲間になりえるかどうか試したこともある。(ちなみにその際クルトは恥ずかしがってそそくさとテントを出た)
上記の才能やクルトから「
可愛い」「
美人な人」と言われたこともあってか、彼を意識し始める。しかしながら、彼のチートな能力に興味をもった人々に囲まれたり、クルト自身が何かに巻き込まれやすい体質だったりしたことで、2人きりになれず嘆くことも・・・。
・リーゼロッテ
CV:
田中美海
「治りました!先生、コレ!!」
ホムーロス王国の第三王女。
愛称は「リーゼ」と呼ばれている。
命を狙われており、呪いをかけられてしまった。
たまたま仕事として屋敷にやってきたクルトが彼女に振る舞ったおかゆを食したところ、たちまち完治してしまった。
それ以降は命の恩人であるクルトを慕っている。
王族でありながらも遺跡といったダンジョンに物怖じせず進むし、クルトから託された魔剣・胡蝶により敵に自身の幻覚を作り翻弄することが可能である。
(冒険者ギルド「サクラ」)
・シーナ
CV:
竹達彩奈
カンスとは兄妹の関係である。
クルトとは歳が近いこともあって、話をする間柄だったが、彼がたぐいまれなる才能を見せつけられたことや、ユーリシアといった王家に通じる者たちと関わるようになってから、懐疑的な姿勢を見せることもあった。
今は解消している。
・カンス
CV:
石川界人
「サクラ」のメンバーの1人。
シーナの兄でもある。屈強な男で、大きな鎧を着込み、体術を得意としている。
ダンジョン攻略のために荷物持ちを探していた中でクルトと出会う。
最初は彼の華奢な身体を見て荷物持ちは無理だと思っていたが、軽く持ち上げられてしまった。(ちなみに鎧を合わせるとかなりの重さを有しているはずである)
・ダンゾウ
CV:
江口拓也
「サクラ」のメンバーの1人。
黒髪の長髪・日本刀のような刀を装備している。
そして「~ござる」という語尾を使うことから、サムライのような雰囲気を纏っている。
パーティーの仲間たちのためなら暗殺も厭わぬ非情さも持ち合わせている。
(冒険者ギルド「炎の竜牙」)
・ゴルノヴァ
CV:
岡本信彦
炎の竜牙のリーダー格。
クルトを追放させてしまった。
横暴さが目立っており、魔物の襲撃で守った村に対しても非常識な振舞が目立った。
クルトがパーティーをクビになってからはその粗雑な振舞が酷くなり、暴行・無銭飲食が増え、指名手配のお尋ね者になってしまった。
・マーレフィス
CV:
早見沙織
炎の竜牙のメンバーの1人。
回復役を務めている。
クルトの料理が好きだった。クルトのことは「クル」と呼んでいた。
教会に唆されリーゼロッテ暗殺を目論む。
とある事情で呪いを施され、動きを止められてしまうもクルトに助けられ、彼の存在がいたからこそパーティーは成り立っていたことを実感して彼に謝罪する。
その後、王国の隠密たちに拘束された。クルトからの弁明を期待するも、リーゼロッテ暗殺の動きを「(落書きといった)悪戯」と勘違いしたクルトからは面会に行くよと言われて、捕まってしまった。
・バンダナ
CV:
吉岡茉祐
文字通りバンダナを撒いている女性。
炎の竜牙のメンバーの1人。
関西弁を話している。
クルトが離脱した後は自身もパーティーを抜けた。
本名を始め、彼女の詳細は謎なところが多い。
(その他)
・ミミコ
CV:
金元寿子
ユーリシアの友人で宮廷魔導士ということでかなりの実力者である。
普段は王都で魔道具屋を経営している。
クルトの功績を教えられた際、その先行きが不安に感じている。
(良くて誘拐、悪くて暗殺の対象になりかねないと感じている)
・アクリ
CV:
加隈亜衣
クルトが依頼の報酬でもらった卵から生まれた謎の少女。
(卵の印象は水どりの卵のように見えた)
生れた瞬間は3歳くらいの少女である。
その経緯からユーリシアは魔物の類ではないかと考え、クルトに嫌われる覚悟で排除することを考えたが、その可愛さと「ママ」と呼ばれてしまったのをきっかけに断念した。
その際はクルトとの結婚を妄想するもリーゼロッテから鬼の形相でにらまれた。
なお、同様にリーゼにも「ママ」と呼んでいる。
【テレビアニメ版】
2025年4月~6月にかけて放送された。
全12話。
アニメーション制作はEMTスクエアード。
OP:「Factory」Mese.Moa.によるオープニングテーマ。
ED:「春に消えて」 LOT SPiRiTSによるエンディングテーマ。
追記・修正は勘違いしつつもアトリエマイスターになってからお願いします。
この項目が面白かったなら……\僕の村ではよくあることです…/
- 「主人公は自分の異能さに対して無自覚である」という『よくある話』に理由を付けたお話なんだよねこれ。それも踏まえてか一巻から伏線が山程張られてる。 -- 名無しさん (2025-07-07 02:59:14)
- タイトルはなろうっぽいけど…違うのね -- 名無しさん (2025-07-07 15:24:55)
- なろう系って言うのは「小説家になろう」だけじゃなくてネット小説サイトの連載作品の事を指すから、アルファポリスもカクヨムもなろう系だろう -- 名無しさん (2025-07-08 06:15:17)
- ド偏見だし全部知ってるじゃないけど、アニヲタwikiに概要あらすじキャラクターテレビアニメ版と、本項目みたいなレイアウト構成で建てられるラノベ作品は概ねなろう系だと思ってる -- 名無しさん (2025-07-09 11:39:04)
最終更新:2025年07月09日 12:19