陸奥(銀魂)

登録日:2025/07/07 Mon 12:08:35
更新日:2025/07/20 Sun 04:44:21
所要時間:約 5 分で読めます




待てと言うちょるんがわからんか、釣りがまだぜよお客さん



陸奥(むつ)は、漫画『銀魂』の登場人物である。

誕生日:7月7日
身長:158㎝
体重:44㎏
CV:渡辺明乃

【概要】


坂本辰馬率いる快援隊の女性隊士で、同組織の副社長にして副艦長。
明るめの茶色の長髪と瞳をした美人だが、中性的な容姿(加えてアニメでの渡辺明乃氏のハスキーボイスも相まって)ゆえか、登場後しばらくは性別が分かり辛かった。
衣装は青の野良着の上に紫の道中合羽、赤のマフラーに加え常に編み笠を被っている。
冷静沈着でポーカーフェイスを崩さない切れ者で「カミソリ副官」の異名を持つクールビューティーで、坂本曰く「はちきん」(土佐弁で「男勝りな女性」のこと) 。
ただし、たまに笑顔や崩した表情や見せた時は大変可愛らしい。
なお、坂本と同様土佐弁で話すが、これは彼の口調が移ったためらしい。

基本的にただでさえOPとEDにばかり出ている坂本とセットで登場することが殆どであるため全体的な登場数は少ないが、それに反してかなり人気が高いキャラの一人(20周年企画の公式人気投票では19位)。
真面目な顔をしながらも年賀状回では坂本達と共に大河ドラマに便乗して大量の年賀状を送ってきたり、艦隊に交渉専用巨大人型ロボット『宇宙超商船隊鉄侍カイエーン』への 合体・変身機構を備えた改造を施すなど大ボケをかましている。
一部のファンからは「むっちゃん」とも呼ばれており、ED『反抗声明』でウェディングドレス姿を披露した時は狂喜したファンもいるとか。

坂本がしょっちゅう放浪して艦を留守にするため、実質快援隊の切り盛りは彼女が担っており、ぶっちゃけ部下たちからは坂本以上に艦長として扱われ、「陸奥様」と呼ばれ人望を集めている。
時折銀時達よろず屋にも依頼を持ち込むことがあるが、大体の内容は坂本の捜索依頼。
支払いも1000円札の札束だったり沢庵の山だったりとしたたかな対応。

坂本に対しての扱いは結構雑で、過去によほど嫌なことでもあったのかツッコミの際は股間を重点的に攻撃したり制裁として簀巻きにして海に放流している。
ただし、いざという時は頭である坂本の顔を立てることを忘れず、ぞんざいに見える扱いも簡単にくたばるまいという一種の信頼の表れである。
坂本の方も、女好きながら彼女に対しては食指も動かぬ様子だが、実際は深い信頼関係で結ばれており、彼女が戦闘で傷を負った際などには普段のひょうきんな態度が一変し凄んだ様を見せている。


元々は宇宙海賊・千鳥の総督の娘で、「金剛石姫」の異名で呼ばれ第二師団副団長としてかつては奴隷の売買を行っていた*1
(この頃はおかっぱ頭で、ロングコートとサイハイブーツを着用。)
坂本と出会ったのはこの時期で、攘夷戦争離脱後商いを始めようとして失敗し海に流されていたところを拾い上げたのだが、この時彼の生き様に感化されたことや奴隷達との交流を経て、それまで周囲に流されるままだった心境に変化が生まれ始める。
その後、父親が急死したことで組織の跡目争いに巻き込まれ粛清されそうになるが、坂本や奴隷達の協力で逆に艦隊を奪い、空中分解した千鳥を去り立ち上げたのが現在の快援隊である*2


覚えときぃ わしゃあのバカに拾われたんじゃなか

あんとき宝石ば拾うたんは わしぜよ


また、父親の伝手で星海坊主とは旧知の仲で、彼に陽動を依頼し将軍暗殺篇以降春雨に追われ半壊状態だった鬼兵隊を救出している。




以下、ネタバレ



彼女の素性、実は傭兵部族「夜兎」の血族である。


もう一度言う。彼女は「夜兎」である。


このことが判明した際、さすがの銀時も「うちのメインヒロインの立場はァァァアア!?」と驚いていた*3
戦闘では一応護身兼坂本への制裁用に拳銃は携行しているものの、本来戦闘では徒手空拳の方が本領。
洛陽決戦編後の船中会議では神楽並の健啖家ぶりを見せているほか、上述の回想内では坂本やオババ*4につられてもらいゲロまでしている。
ただし、神楽神威のように純血であるかは不明。
なお、この設定については、坂本ほどの男の副官を務めるキャラクターに相応の格を出すにはどうしようかと考えた結果、普段からかぶっている編み笠から逆説的に思いついたらしい。要するに堂々と開き直ったうえでの後付けである。


【余談】


坂本と出会った当時、部下の発言から14歳と判明しているため、約10年前の攘夷戦争離脱直後の坂本に出会ったことから逆算すると、初登場時点での年齢は24歳頃と思われる。

元ネタは坂本龍馬の海援隊で副官を務めたのちの外務大臣・陸奥宗光、加えて龍馬の愛刀であった陸奥守吉行から取られたものと思われる。

初登場した頃の単行本の質問コーナーに、作者・空知英秋宛に「先生は幕末のことをしっかり勉強してから作品を書いていますか?陸奥は土佐出身ではないです。」と投稿が寄せられたことがあるが、それに対し空知は「その前に幕末に宇宙人はいません。もっとしっかり勉強したまえ。」とキレッキレの空知節で回答している。



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最終更新:2025年07月20日 04:44

*1 一応本人は年頃の娘らしく過ごしたかったらしいが、かなりズレた認識をしている。

*2 そのため、現在の隊員達の多くは当時解放された奴隷達である。

*3 なお、坂本の方は指摘されるまで夜兎の存在そのものを知らなかった。

*4 当時乗船していた奴隷の一人。現在も点滴を打ちながらも快援隊の料理長を務めている。