七時に何かがおこる(ドラえもん)

登録日:2020/05/29 (金) 18:07:48
更新日:2020/06/12 Fri 15:10:26
所要時間:約 5 分で読めます




「七時に何かがおこる」とは漫画「ドラえもん」のエピソードのひとつ。小学五年生1977年2月号に掲載され、単行本第13巻収録。
「未来を予測し、助言や対策をしてくれるひみつ道具」はいくつかあるが、おそらくその中でも最高の性能を誇る道具の初登場回。また、オチにつなげるためか「ママよりも激怒し、のび太にお説教をする」というパパの珍しい姿が見られるエピソードのひとつ。

【あらすじ】


緊張した面持ちで何かを決心するのび太。


正直にうちあけてあやまれば、ママだって鬼でも悪魔でもないんだからゆるしてくれるだろう。


そう言って、どきどきしながらもママのところへ向かおうとするが……


しかし……、おこったママは鬼や悪魔以上にこわいからな……


直後にあっさりと決心を覆してしまう。その後も打ち明けるべきか悩み続けるのび太。ならばとひとりじゃんけんで決めようとするが、あいこ続きで勝負がつかない。そんな別のエピソードでも見たような茶番を繰り広げていると、最初から様子を見ていたドラえもんが話しかけてくる。


さっきからなにやってんだい。


のび太の隠し事とは…


ははあ、0点の答案か。


いつものことではあるが、あまりにも哀れな様子を見かねてのび太に協力することにしたドラえもんは「みちび機」を取り出す。
相談したい事を口にしながらボタンを押すと、回答が書かれたおみくじが出てくるのだ。それを聞いたのび太は、さっそくみちび機を手にして尋ねる。


うちあけたほうがいいか、だまっているべきか教えて。



すると出てきたおみくじには


『午後七時にうちあけるべし』

の文字が。
それを見たのび太は、どうせ打ち明けるなら早い方がいいのではと不安がるが、おみくじに書いてあるとおりにするようにとドラえもんは言う。すると、そこへ…


のびちゃん。昨日のテスト、どうだった。


ママがテストについて聞きに来るが…


ん?……電話鳴ってるみたい


ドラえもんがうまく(?)ママを追い出してくれたので、ママと顔を合わせないようふたりで外出することに。だが、わざわざ時間が経ってから打ち明けることへの不安を捨てきれないのび太。するとドラえもんは、そんなにおみくじを疑うなら実験してみせると言いだし、たまたまジャイアンが前を歩いているのを見つけてみちび機に尋ねる。


ニッコリあいさつしてとおりぬけるか、まわれ右してほかの道を行くか、どっちがいいかな。


それに対するおみくじのお告げはなんと…


『けとばすべし』


その恐ろしすぎるお告げの内容にのび太は真っ青な顔で震えあがりドラえもんを止めようとするが、ドラえもんはジャイアンの背中を躊躇なく蹴っ飛ばす。すると、ジャイアンの口から何かがとび出し…


やあ、ありがとよ。アメ玉がのどにつっかえて、苦しんでたんだ。


と、図らずもジャイアンを助けることになり、ジャイアンは上機嫌で去って行く。それを見て感心するのび太と、得意気なドラえもん。そこへ…


あら、のびちゃん。


買い物に出ていたらしいママが通りかかる。顔を見るなり逃げだしてママに怪しまれながらも振りきったふたりは、外をうろつくのは危険だということで静香の家へ。しかし、静香はこれからピアノの稽古があるらしく、来ていくらも経たないうちに帰宅を余儀なくされてしまうドラえもんとのび太。仕方なく家に帰り、庭で時間を潰していたふたりだったが、運悪く大雨が降り始めてしまう。そこでみちび機に隠れ場所を尋ねると…


『ものおき』


とのお告げ。それに従い、物置きの中へ入るふたり。何故わざわざ七時まで待たなくてはいけないのか、七時に何が起こるのかはどう考えても分からないが、そんなことは関係なく時間は過ぎていく。そしてまもなく七時という時にパパが帰宅。のび太にしてみれば自分を叱る人が増えたということであり、事態が悪化したとしか思えなかった。
一方パパは、のび太が隠し事をしていて、そのために逃げ回っているという話をママから聞いていた。こそこそと隠れるというのび太の卑怯な態度に怒りだすパパと、厳しく叱ってくれるように頼むママ。その会話を聞いたドラえもんとのび太は観念して物置きを出ようとするが、その時、何かの箱がふたりの前に落ちてくる。中には古い書類のような物が何枚か入っていた。
そして、部屋に戻ると怒り心頭のパパが待ちかまえており、座って答案を見せるように言われる。0点の答案を見たパパは顔を真っ赤にしてさらに怒るが、ここでのび太が反論。


よく見てよ……、名前を。

パパが子どものころの答案だけど……。


そう、先ほど物置きで見つけた書類はパパの答案であり、のび太はその中から0点のものを1枚持ってきたのだ。すると…


オホン!その……、失敗はだれにもあることで ようするに……、オホン!これからがんばればよろしい。


パパは今度は恥ずかしさで赤面し、お説教は早々に終了。厳しく叱ってくれたかと尋ねるママと言葉を濁すパパのそばで、みちび機を手にしたドラえもんは言う。


よおく おがんでおきなよ。


言われたとおり、みちび機に向かって手を合わせるのび太であった。

【初登場のひみつ道具】


〇みちび機
手のひらサイズの鳥居の形をしたひみつ道具。相談したいことを口にしながら上についているボタンを押すと中央部からおみくじがとび出してきて、それに書かれた指示に従えば(作中ではパパは少々恥をかく羽目になったが)誰にとっても最良の形で問題を解決することができる。持ち運びやすく、使用者に恨みやひんしゅくを買わせることがないという点で「ミチビキエンゼル」あらかじめアンテナの上位互換といえる。ただ、あくまで可能性の話だが「見つからない死体の隠し方」や「脱獄する方法」などを尋ねても成功に導いてくれるのだろうか。だとしたら危険なひみつ道具のひとつでもある。(結局どんな道具も使い方次第ともいえるが)

【アニメ版】


○大山版「七時に何かがおこる」
1980年1月4日放送。

○大山版「みちび機」
1993年2月5日放送。

○わさドラ版「七時に何かがおこる」
2015年5月29日放送。

読了後に追記.修正するべし

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