一時あずけカード(ドラえもん)

登録日:2020/10/22 (木) 23:14:15
更新日:2020/10/25 Sun 00:20:21
所要時間:約 5 分で読めます




「一時あずけカード」とは漫画「ドラえもん」のエピソードのひとつであり、そこに登場するひみつ道具。小学五年生1986年1月号に掲載され、単行本ドラえもんプラス第3巻収録。

しっぺ返しをくらったり、
タタミのたんぼ」のように問題がふりだしに戻るわけではないが、おもわず「あーあ…」と言いたくなるようなオチが特徴。

【あらすじ】


ある日、静香とふたりで下校中ののび太は、家に手作りプリンを食べに来ないかと静香に誘われる。ふたつ返事で了承し、そのまま源家に直行しようとするのび太だが、静香はいちど家に帰ってママに断りを入れて来るように言う。
その言葉に従って帰宅することにしたのび太。しかし


……まてよ。帰ったら、ママが宿題やれとか おつかいとか……。


ママの言いつけによって行けなくなることを心配したのび太は、誰かランドセルを家に届け、ママに静香の家にいることを伝えてくれないかと考える。すると…


のび太!野球だ。


通りかかったジャイアンとスネ夫に声をかけられる。
一刻も早く静香の家へ行きたいのび太は参加をしぶるが、予想に反してメンバーは足りているという。そして次の瞬間…


ランドセルあずかってくれ。責任もって うちまでとどけろよ。


のび太にランドセルを押しつけて、ふたりは行ってしまう。ランドセルを両手に持ち、自分のランドセルも背負った状態で泣きだすのび太。そこへ、たまたまタケコプターで近くを飛んでいたドラえもんが、のび太の泣き声を聞きつけて降りて来る。
事情を聞いたドラえもんは怒りだし「一時あずけカード」を取り出す。1枚のカードを点線で切り離し、半分を品物に貼りつけることで人に(言い方は悪いが)強制的に預けることができるのだ。そして、誰に預けるかを考えた結果…


やっぱりジャイアンにあずかってもらおう。


それを聞いたジャイアンは当然激怒するが、カードの効果で嫌々ながらも引き受けてくれる。こんなことをして後が怖いのでは、と心配するのび太だったが、ドラえもんによると、やはりカードの効果で怒ることもできないらしい。
そのまま源家に向かい、たらふくプリンをごちそうになるふたり。ドラえもんも来たのは静香には予想外だったが、特に気にすることなくもてなしてくれた。
帰り道、ランドセルを回収しようと空き地に寄ると、試合は終わったようで、ジャイアンたちはいなくなっていた。ランドセルはどうなるのかとのび太は言うが、ドラえもんは慌てずに先ほどのび太のランドセルに貼ったカードのもう半分を取り出し、コイントスのように投げ上げる。すると、カードはそのまま飛んでいき、その後を追っていくと、そこには…


ざん敗だ!


こんなものしょってちゃ野球にならないよ。


ふたつのランドセルを持って悔し泣きするジャイアンと、自分のランドセルを背負ってやはり泣いているスネ夫がいた。ふたつも背負って(ひとつは体の前に掛けている)プレイしたのかとドラえもんが尋ねると「しかたねえだろ!!」のひとことで済まされる。カードの便利さに感心したのび太はいつもの如く、カードを何枚かくれるようにドラえもんに頼む。そしてもらったカードをランドセルに貼りつけ…


ひきうけた!


呆れたような困ったような表情のドラえもんにランドセルを預け、本屋へ漫画の立ち読みに向かう。だが、その直後…


あらいいところで。



買い物中のママと遭遇。あと2、3件の店を廻りたいので、買った物を持って帰ってほしいと頼まれる。
とりあえず引き受けたのび太だったが、買い物かごを持って立ち読みはできないので、カードを使って通りすがりの人にかごを預ける。その後もママのお花の先生からママに渡す花瓶を、パパの知人からパパが置き忘れて帰った傘(4本)を預けられ、それぞれ別の人に預けてようやく本屋に到着するが、店は定休日だった。肩を落として帰ろうとするのび太。しかし、そこへ…


買い物かご どこへやったの、ママがカンカンだぞ!


ドラえもんが探しに来る。急いでかごを取りに行こうと、カードを飛ばすが…


どうしてこんな遠くの人にあずけたんだ!!


そんなことあらかじめわかるか!!


かごを預かってくれた人はかなり遠くに住んでおり、息を切らしながらも強引に預けたことを謝罪してかごを受けとるドラえもんとのび太。
次に花瓶を取りに行こうとするが、運悪く雨が降り始めたので、今度は預かってくれた人が近くにいると(根拠はないが)信じて先に傘を回収することに。
そしてラストシーン。
どしゃ降りの中、カードを追って走りだすふたりの姿と以下の地の文がかかれたコマで、このエピソードは幕を閉じる。


うちへ帰ったほうがいいんじゃないの。

あの人がきっとそのへんにいると思うから。



その時その人は青森にむかう特急列車にのっていたのであった。


【初登場のひみつ道具】


〇一時あずけカード
三角形と長方形が点線でつながった形(メールマークのような封筒が開いた形、と書けばイメージしやすいだろうか)のカード。切り離して使用する。三角形の方を持ち物に貼りつけて誰かに手渡すと、その人は不満や困惑を顔に出しながらも責任をもって預かってくれる。返してもらいたい時は、長方形のカードを投げると預かってくれた人のところまで飛んでいって導いてくれる。
ただし、使用者を相手のところにワープさせてくれるわけでも、相手を使用者から一定の距離以上離れられなくしてくれるわけでもなく、使用者はどこにいるか分からない相手のところへ自力で走らなくてはならないという微妙なひみつ道具。作中では東京から青森で済んで(?)いたが、場合によっては相手の人が海外へ行ってしまったりするだろう。また、ランドセルのくだりからすると、預けられた側の人は預り物を手放せない模様。よって
「深く考えずに異性の人に預けた結果、回収時にうっかり銭湯や公衆トイレの中へ突撃する」という、ある意味おそろしい事態になるかもしれない。

【アニメ版】

大山版でのみアニメ化されている。

◇大山版「一時あずけカード」
1986年6月13日に放送。


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最終更新:2020年10月25日 00:20