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かいけつゾロリのてんごくとじごく/かいけつゾロリのじごくりょこう

登録日:2020/10/26 Mon 18:19:36
更新日:2026/08/01 Sat 18:50:14
所要時間:約 20 分で読めます





「かいけつゾロリのてんごくとじごく」「かいけつゾロリのじごくりょこう」とは、かいけつゾロリの31、32作目。2002年7月と12月に発行。


概要

かいけつゾロリのシリーズでは初となる、巻をまたいで一つのエピソードを展開するという形式のいわゆる二部構成。
ゾロリ一行がある出来事から地獄へ堕ちてしまうという衝撃の展開、ゾロリママの息子に対する愛情、知恵を駆使して地獄に挑むゾロリ達といった、見どころ満載の内容となっている。
恐らく元ネタは落語の『地獄八景亡者戯』と思われる。

あらすじ

○てんごくとじごく

この物語は、ゾロリのいる世界とは違う世界から始まる。それは地獄
そこでは閻魔大王が、地獄に堕ちる者が書かれている「閻魔帳」からある人物の名前を見つけていた。
その名前は「ゾロリ」。既に地獄に来る日は過ぎているというのにゾロリはいまだに地獄へ来ていないことに疑問を持つ閻魔。

そこで閻魔は悪魔にゾロリの様子を見てくるよう命令したが、なかなか地獄に来る気配はないと報告され、
その事実に激怒した閻魔は、いっそのことゾロリを殺して無理やり地獄に連れて来るよう命令し、悪魔は慌てて地獄を飛び出す。

一方その頃、ゾロリたちは黄金のトロフィー(実は輪投げのセット)を盗み出して警察から追われている最中だった。
高層ビルの屋上にまで逃げ出したが、もう逃げ場などなかった。
一か八かゾロリは隣のビルに飛び乗ろうとしてフェンスからジャンプ。しかし2つのビルの間は遠かったため、ゾロリの手が引っかかるだけでやっとだった。

さらにイシシとノシシがゾロリの足と尻尾にしがみついた上に軍手をしていたため、ますます落ちそうになる。
するとビルの上から閻魔の手下である悪魔が現れ、尻尾の尖った先をゾロリの手に刺してビルから落とそうとする。
あまりの痛さに手を離すゾロリだが、手からトゲを抜こうと悪魔の尻尾を掴んだことでビルから両手を離してしまったため、ゾロリたちと悪魔は地面に向かって真っ逆さま。
落下中にゾロリは掴んでいた悪魔の尻尾が尖っていることに気づき、即座にビルの壁へ突き刺したおかげで何とか地面には激突せずに済んだ。

安心したのも束の間、警官たちが追いかけてきたのですぐさまゾロリたちは逃走した。
悪魔はあの手この手でゾロリ達を地獄に落とそうとするも悉く失敗。すると、失敗ばかりの悪魔に辟易した閻魔が直接ゾロリの前に現れた。

閻魔は「お前の望む死に方をさせてやろう」と迫るが、当然必死に断るゾロリ。しかし寝ぼけたイシシは「でっかいでっかいタコヤキに押し潰されて死ねるなら本望」と寝言混じりに言ってしまい、
これを聞いた閻魔は巨大たこ焼きを出現させ、ゾロリたちを押し潰し殺害、3人は地獄に堕ちてしまう…。


○じごくりょこう

天使に化けて地獄を抜け出し、天国のママに会いに行くも、ママに叱責されて閻魔に生き返らせてもらうべく地獄へと戻ったゾロリ達は門番の鬼に、閻魔と話をさせてくれとお願いする。
地獄の門をくぐると早速怒り心頭の閻魔の姿が。

ゾロリは少しもひるまず、生き返らせてもらうように頼む。
だが閻魔は閻魔帳にある名前を理由に、沢山の地獄から7つ選んでクリアしなければならないと言う。7つの地獄めぐりは今まで1人しかクリアした者はいないほどの超難関。

ゾロリが7つの地獄を選んでいると、イシノシは「オラたちは間違って連れてこられただけ」と文句を垂れる。
それに対して閻魔は「3人で協力して7つの地獄をクリアできれば全員生き返らせる」と約束を取り付ける。もちろん1人でも弱音を吐けば3人とも地獄へ居残りとなる。

イシノシは承諾し、ゾロリたちは数多くの地獄の中からこの7つを選んだ。

  • 舌抜き地獄
  • 引っ張り地獄
  • 血の池地獄
  • 針山地獄
  • おやじギャグ地獄
  • 炎地獄
  • あり地獄

ゾロリたちは知恵を生かして地獄をクリアしていくが、それを知った閻魔は憤怒。
何としてでもゾロリをクリアさせまいと閻魔はあることを企む……。


登場キャラクター

ゾロリ達

  • ゾロリ
CV.山寺宏一
ご存知主人公の狐。
今まで不死身ぶりや幸運ぶりを見せてきたが、今回の話で死亡してしまう。
地獄まで持ってきた輪投げセットの輪投げの輪を天使の輪、軍手を羽に見立てて天使に変装するという作戦で地獄を抜け出して、ママに会うべく天国へ行く。
今までに無い大ピンチで流石に折れて、一度はママと一緒ならこのまま死んでも構わないと言ってママに抱きしめてもらおうとするほど堕落してしまうが、ママの叱咤で目が覚め、イシノシと共に生き返ることを決心する。

  • イシシ&ノシシ
CV.愛河里花子・くまいもとこ
ご存知双子の子分。
ゾロリの傍でうろちょろしていたために道連れとなり、閻魔に現世へと帰れるマシンを用意されるが、「オラたちは地獄の果てまでゾロリせんせについていくと誓った」とゾロリから離れるのを拒否した。
今回もドジの多さは相変わらずだが、引っ張り地獄で知恵を見せる。

地獄

  • 閻魔大王
CV.飯塚昭三
地獄で一番偉い人。
大好物の胡麻煎餅を食べながら地獄に堕ちる者が書かれている「閻魔帳」を読んでいたが、既に地獄に来る日は過ぎている「ゾロリ」の名前を見つける。
ゾロリはいまだに地獄へ来ていないことに疑問を持つと、悪魔にゾロリの様子を見てくるよう命令した。
しかし、見張っていてもなかなか地獄に来る気配はないという事実に激怒し、ゾロリを巨大タコ焼きで圧殺して無理やり地獄に連れてきてしまった。

  • 悪魔
CV.中尾隆聖
閻魔大王の手下の下っ端悪魔。
ゾロリを地獄へ連れていこうとするも全て失敗に終わる。
この悪魔は以前に「きょうふのカーニバル」「あついぜ!ラーメンたいけつ」にて、ゾロリ一行を監視していた。
原作での出番はここまでだったが、アニメでは出番が大きく追加されている。

鬼たち

  • 緑鬼
CV.高橋裕吾
地獄の門番を担当している鬼。

  • 紫鬼
CV.坂口候一
天使に化けたゾロリたちを地獄から追い出した。これが後に問題視され、清掃係に格下げされた。
引っ張り地獄にも登場。

  • 赤鬼
CV.茂木優
地獄のルールを説明したり、引っ張り地獄の鬼として登場。

  • 血の池地獄の鬼
CV.鈴木達央
血の池地獄に登場する鬼。原作では黄色、アニメではピンク色になっている。

  • 青鬼
閻魔大王の命令でゾロリの行く予定だった「あり地獄」を「なんでもあり地獄」に書き換えた。
アニメでは上記の紫鬼になっており、これにより紫鬼の出番が増えたため「今日は走ってばっかりだな」とぼやいていた。

  • おやじたち
CV.鈴木達央、坂口候一、飯塚昭三、茂木優、高橋裕吾
おやじギャグ地獄に登場するどこかで見たような顔のおやじたち。
見てわかる通りCVは他の地獄連中との兼任。
ダジャレで相手を凍らせる能力を持ち、その力は地獄の業火を凍らせるほどに強い
炎地獄突破の際にはゾロリに利用された。

地獄の生き物

  • 怪獣
悪魔がゾロリ達の殺害のために地獄から連れてきたカエル。
しかし、お尻の穴も大きかったため体内を素通りするだけだった。
アニメでは尻尾に顔があるようなデザイン。
作者「これって、知らない間に、ゾロリたちはう●ちになったってこと?」【←大変不適切な発言の為、大人に見つからないように点線で折っておきましょう】

  • 大怪獣
CV.川瀬晶子
「なんでもあり地獄」に登場したもっとデカい奴。食べられた者は体の一部になってしまう(そして次の亡者が落ちてくるまで空腹な日々を過ごさねばならない)というぶっとんだ怪獣。
ゾロリなんて食べたら逆に乗っ取られそうなもんだが、それはそれで見てみたいかも…。
原作では四足歩行の威圧的かつ体中から亡者の上半身が生えたグロテスクなデザインだったが、アニメでは可愛らしくなって二足歩行で、何故かマイクを持っている(鳴き声はボヨヨ~ン)。

  • 毒虫
「なんでもあり地獄」に登場。刺された所は20年ほど引くことがない腫れができてしまう。
原作では虫そのものだったが、アニメでは大きな顔になっている。

天国

  • ゾロリーヌ
CV.玉川紗己子
ゾロリのママ。天国でも一番優しい人とされている。
いつもの作中でゾロリを見守っている幽霊ではなく、生前に近い姿。
ママさんバレーの大会の決勝戦で優勝したところで天国にやってきたゾロリと再会。
目を離した隙にゾロリが死んだことに驚くが、「立派なゾロリ城を建てる*1」「素敵なお嫁さんをもらう」「いたずらの王者になる*2」というゾロリの夢が生前に一つも叶えられていないことを知り、前述の通り「ママと一緒に暮らせるなら死んでもいい」と言うゾロリにビンタと共に叱責する。
閻魔から自分の名前が書いてある閻魔帳を見せられたことをゾロリに告げられるも、ゾロリが死んだのは何かの間違いだと考え、閻魔に生き返らせてもらうようお願いするように、そして夢を叶えてからここへ来るように厳しく言った。
勿論本心ではゾロリとの再会は嬉しかったのだが、いつまでも甘えんぼのままではいけないと思い、あえて突き放していた。
そして、「元々ほうれんそうマンの悪役でそのスピンオフで、悪役のは相変わらずで悪の王者を目指している」とはいえ、いくら何でも彼がこんなに早く地獄行きなのは怪しいと思い、閻魔帳を調査することに…。
なお、夫についての言及はなかった。この時点ではまだ「失踪したまま」だったが…夫の行方を知っていたのだろうか?

  • 老人
温泉を管理している老人。
ゾロリ達に鍼治療を施してくれた他、針ツボの本を渡した。

  • お菓子天国のおばさん
お菓子天国を管理しているおばさん。
ゾロリ達にいくら噛んでも甘いフーセンガムを渡した。

  • カバッハ
音楽天国にいたカバの音楽家。
ママを探すも手掛かりが証言や思い出話だけのゾロリに対し、「それでは誰にも分ってもらえないと思うよ」と尤もな事を言い、ママの写真を持ってくればよかったと悔やむ彼に落書き天国の事を教えた。
名前の由来は、おそらくヨハン・ゼバスティアン・バッハ。

  • ママさんバレーチームの皆さん
文字通り、ゾロリママがキャプテンを務めるチームの皆さん。
ゾロリとママの感動の再会を邪魔せぬよう、気を引かせて先に帰った。
原作での出番はこれだけだが、アニメでは出番が増えている。

その他

  • パンダてつろう
地獄から生き返ったただ1人の男。その後、地獄体験記を人々に語って聞かせている。
名前の由来は、おそらく丹波哲郎。

  • ネコジマ
閻魔大王が落としたたこ焼きを目撃した人物。この時点では名前は判明してない。
アニメでは出番なし。

  • イヌタク、チポル、トポル
冒頭でゾロリ達を追いかけていた。アニメでは出番なし。

舞台

地獄

生前に悪いことをした者が閻魔帳に名前が載ると来ることになる場所。

  • 血の池地獄
2㎞もあるドロドロの血の池を泳ぎ切らなければならない。

  • 舌抜き地獄
閻魔大王からペンチで舌を抜かれる。

  • おやじギャグ地獄
上記の通り炎も凍るほど寒いおやじギャグを聞かされる。

  • 針山地獄
鋭い針のある山を登って降りなければならない。

  • 引っ張り地獄
2人の鬼に手足を掴まれ、身体がちぎれるほどひっぱられるというエクセター公の娘を人力でやるもの。

  • 炎地獄
熱い炎の橋を渡らなければならない。

  • かまゆで地獄
ぐつぐつと煮込まれる。

這い上がろうともがけばもがくほど抜け出せない。

  • 受験地獄
毎日テストがあるのでずーっと試験勉強。何の試験なのかは不明。

  • 編集地獄
本を1週間で1冊書かされる。作中では原ゆたか先生にそっくりな亡者が本を書かされていた。

  • 漫画地獄
漫画を1日に20冊読まされる。一見楽しそうだが1冊につき原稿用紙10枚(4千字弱)、つまり合計200枚(8万字弱)の感想文を書かなくてはならない。考察好きのWiki籠りなら余裕…と言えるかどうかはか微妙な量の上、原稿用紙に書くため、書き記すのに苦労するかも。

  • なんでもあり地獄
閻魔がゾロリ達をクリアさせないために、新設した地獄。
ゾロリの地獄リストにも、青鬼が「あり地獄」の上に小さい「なんでも」の文字を書き足した。(要するに公文書偽造
深い谷にボロボロで今にも崩れそうな橋が架かっている。
谷の底では恐ろしい怪獣がお腹を空かして待っている上、毒虫まで這い上がってくる。



地獄に来たものは亡者と呼ばれ、「亡者のユニフォーム」に着替えたうえでこれらの地獄から7つ選び、順番で回ることになる。
我慢して7つの地獄をクリアすれば生き返れるが、もし途中で「痛い」「辛い」「助けてー」などの弱音を吐いたら、また最初の地獄からやり直しになる。
また、間違えて地獄に連れて来られた人用に「天国行エスカレーター」も存在する。
しかしそのエスカレーターの長さは尋常ではなく、実に6時間も登ってやっと天国の門が見えてきたほど。地獄は地の底の底にあるのだから当然だが。

天国

善人が死後に行く場所。

  • 温泉
天国の入り口に入ってすぐの所にある温泉。
そこの温泉を管理している老人は、つぼに針を打つ鍼治療もしてくれる。

  • お菓子天国
いくら食べても太らない上に虫歯にもならず、栄養満点なお菓子がたくさんある。

  • おもちゃ天国
懐かしいおもちゃや今はもう手に入らない貴重なおもちゃまで、何でもそろっている。恐らく増える一方だろうが、収納場所が無限にあるのだろうか?

  • ファッション天国
様々なブランド品が揃っている。これも収納場所が無限?

  • 芸人天国
亡くなられた人気スターや芸人が勢ぞろい。
面白い芸を見せてもらえるという。

  • おさかな天国
文字通り、魚たちがたくさんいる天国。
元ネタは当時流行っていた楽曲「おさかな天国」から。

  • 音楽天国
亡くなられた作曲家や音楽家がいる。

  • 落書き天国
クレヨンを持つと手が勝手に動きだし、紙に正確なイラストが描き出される。作者曰く「ここで仕事してみたい」。


なお、ゾロリ達が閻魔大王に直談判するために地獄へ戻る際、「地獄行きエスカレーター」に乗ることとなったが、本来の使用用途は不明。
悪人が間違って来てしまった際に使用するのだろうか。そもそもエスカレーターなしで行けそうだが…

アニメ版

元々前後編構成だったエピソードをさらに分けたため、全4話構成となった。
サブタイトルは「きょうふのあくま」「てんごくとじごく」「じごくりょこう」「ゾロリさいごの日!?」。
基本的な流れは原作と同じだが、前編の展開、特に悪魔の扱いが大きく変わっている。

余談

  • 『てんごくとじごく』の初回特典には、ゾロリのフィギュアが同梱されていた。透明のゾロリママの幽霊も付属している。
    後に「ゾロリしんぶん大集合」の付録として、ゾロリママを謎の飛行機に変更したバージョンも登場した。
    また、後に「プレコミックブンブン」の全員サービスとしてゾロリママVer.が復刻されている。

  • 上記のフィギュアが同梱された『てんごくとじごく』のもう一つの初回特典『ゾロリしんぶん第31号』では、原先生が「いつもこんなふろくがつくなっておもわないでよ。とくべつだよ。また、せこいふろくにもどるんだからかくごしてよね。」と注意喚起しており、実際『じごくりょこう』では、綴じこみ付録として『おやじギャグブック①』が付いている。
    これがアニメ版の「ブックらこいーた」の原型になったとされている。



自分の項目は自分で編集するのよ。
冥殿は今の建て主ちゃんと一緒に暮らしてもうれしくないの。
しっかり追記・修正してから、ここにいらっしゃい。
冥殿はいつまでも待ってるから。

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最終更新:2026年08月01日 18:50

*1 この時点では1回だけ建てた事こそあるが、完成当日に崩壊した。

*2 アニメ版のみ