宇宙にかける友情の橋(ウルトラマンレオ)

登録日:2021/07/27 Thu 18:45:05
更新日:2021/09/08 Wed 15:51:31
所要時間:約 6 分で読めます





遊園地の怪獣ショーの中に本物のギロ星獣が紛れ込み、遊びに来ていたトオルと仲良しになった

ギロを倒すべくMACが立ち上がった。しかし何も破壊しないギロに対し、ゲンは迷う

どうしたゲン?急げレオ!


ウルトラマンレオ』の第9話。
奇妙な怪獣と仲良くなったトオル。
あくまで怪獣は敵だとするダンに対してトオルは怪獣は悪い奴ではないと言うが……


【ストーリー】

ゲンは久々の休日をカオル、トオルと共に遊園地で過ごしていた。
すると、アイスを食べるトオルを物陰から見ている怪獣がいた。

遊園地の怪獣ショーを見物していたトオルは、その中の一体がこちらを見ている事に気づく。

出典:ウルトラマンレオ/円谷プロ/第9話「宇宙にかける友情の橋」/1974年6月7日放送

それは先ほどトオルを見ていた怪獣で、作り物ではなく本物の怪獣だった。
物欲しそうにトオルのアイスを見る怪獣にアイスをあげると美味しそうに食べ始め、「ギロ」と名乗った。
トオルはギロと仲良くなるが、ゲンがギロが本物の怪獣と見破って声をかけるとギロはトオルと一緒に逃げ出してしまう。

に乗って後を追うゲンにギロは角から泡を発射して抵抗。
さらに巨大化したギロに、ゲンはレオ変身して戦うがその最中ギロはトオルと共に姿を消してしまう。
基地に戻ったゲンは、ダンからはっきりした作戦もないままに変身した事を咎められて叱責される。
ゲンがレオに変身すれば、相手の怪獣も絶対に勝とうと思い始め、何をしだすかわからないからだ。

改めてトオルを探しに出たゲンは、昼間の遊園地にギロが現れたという知らせを受けて急行。
すると、そこにいたのはメリーゴーランドで楽しそうに遊ぶトオルとギロだった。

出典:同上

ギロの世界……

ダンはそう呟くと、ゲンに助けに行くように指示を出す。

トオル、分かるかい?おおとりだ!僕も仲間に入れてくれないかな?

おおとりさん、おいでよ!楽しいよ、ギロはいい奴なんだ!

よおし、分かった!今行くからな、その木馬を一度止めてくれないかな?

ちょっと待ってて……

よし、今だ!

トオルと会話をしながら接近したゲンとMACは、隙を突いてギロを攻撃。
ギロは姿を消し、トオルを救出する事に成功する。
しかし、気を失ったトオルのの中には未だギロが存在していた。
ギロと夢の中で楽しく遊ぶトオルは目を覚まさない。

殺しちゃダメだ、ギロを殺しちゃダメだ……

僕はギロと仲良くできるんだよ…ギロはただ、アイスクリームやお菓子が好きなだけなんだ……

隊長…ギロ星獣は僕が変身しなければ何もしなかったし、何か……特別な星獣じゃないでしょうか?

トオルのうわ言を聞いたゲンは、ギロが積極的に破壊活動をしていない事を思い出してダンに疑問をぶつける。
しかし、ダンは今に破壊を始めるとしてゲンにギロの泡を跳ね返す特訓を始めるように指示を出す。

星獣の犠牲者が、ここにいるんだ。相手はまた必ずまたやってくる……

新しい犠牲者が出た時、お前は指を咥えて見ているのか?

この地球は、お菓子でできた夢の国ではないんだ!

戸惑うゲンにダンは厳しい言葉を残して去り、ゲンは特訓を始めるがそこにトオルがいなくなったという報せが入る。
ギロがトオルを連れて行ってしまったのだ。

おおとりさん、ギロは平和な怪獣です。地球の人間が攻撃しなければ、決して暴れません。いつまでも人間と仲良くできるのです

今夜もギロが僕を呼んでいます。今日から僕はギロの仲間に入るつもりです……

トオルは、夢の中でゲンに語りかける。
しかし、巨大化して現れたギロにMACは攻撃を開始する。
そして、遂に泡を破る特訓を完成させたゲンはレオに変身してギロと対決。
ギロの発射する泡に苦しみながらもまずはトオルを引き離すと、一面の泡の中で激しい戦闘を展開。

出典:同上

レオがチョップでギロの角を切断すると、ギロは倒れて泡に包まれて絶命した。

出典:同上

ギロ…、ギロ……!

動かないギロにトオルはすがりついて涙を流し、ダンやMACを非難する。

分からないよ…!隊長は、どんな怪獣だって全部敵だと思ってるじゃないか!

ギロは自分では何も悪い事はしなかった……攻撃したのはいつもMACの方が先だったじゃないか!

僕はもうMACなんかいらない……レオもいらないよ!

トオルの言う通り、ギロは自分からは決して破壊活動はしなかった。
逃げるギロを車で追い回したのも、遊んでいるギロを騙し討ちしたのも、全てゲンやMACが先だった。
そして、最後にはギロは死んでしまった……

すると、トオルの純粋な怒りと悲しみを前にしたダンはおもむろに前に出て話しかけた。

トオル君…私からのお願いだ。ギロを生き返らせたらMACを許してくれるか?

驚くトオルに、ダンは「たとえ生き返っても怪獣を地球に置くことは許されない。ギロ星獣には宇宙に帰ってもらう」と付け加える。

出典:同上

ゲンがレオに変身してリライブ光線をギロに照射すると、言葉通りにギロが生き返った。

出典:同上

ギロはトオルと固く握手を交わすと、レオの元に向かう。
思わずまた遊ぼうと声をかけるトオルだったが、ダンがそれを制止する。

私は君とギロ星獣の友情に打たれた。君は怪獣を愛し、怪獣もまた人間を愛することを覚えた

ギロにこの美しい気持ちを持って宇宙へ帰ってもらおうじゃないか……!

ギロー!さようなら!また来てね!さようなら!

ギロはレオと共に宇宙に旅立ち、トオルは手を振りながら見送るのだった。


【登場怪獣】

◆宇宙星獣ギロ星獣

出典:同上

身長:2.1~59m
体重:90kg~2万5千t
出身地:ギロ星

宇宙から地球にやって来た謎の宇宙生物で、何故地球に来たのかは不明。
怪獣ショーが行われている遊園地に作り物の怪獣のふりをして紛れ込み、身を隠していたがアイスをくれたトオルと仲良くなる。
人間大の大きさの時は、赤いマントのような物を身につけている。

武器は頭の角から噴射する泡で、あらゆる物を固めて動けなくする事ができる。
体型がほぼ人間と変わらないためか身のこなしが軽く、レオと激しい格闘戦を展開した。
人間の精神に入り込む事ができ、夢のような楽しい幻覚を見せるが、この幻覚を見ている間は目を覚まさなくなってしまう。
瞬間移動能力を持ち、一瞬で姿をくらます。
泡を噴射する頭の角は武器であると同時に急所でもあり、折られると自分が泡に包まれて死んでしまう。

決して自分からは破壊活動などは行わなかったのだが、仲良くなったトオルを人質にしていると思われて攻撃されてしまい、最後はレオに角を折られて絶命。
しかし、ギロの死を悲しむトオルの姿に打たれたレオのリライブ光線で蘇生し、レオと共に宇宙に帰っていった。

ウルトラ怪獣の中でも珍しい「星獣」という名前のついた怪獣。
ウルトラセブン』に登場したギエロン星獣はそのまま「ギエロン星の獣」という感じだったが、ギロ星獣は明らかに知性があって姿も人間に近く、宇宙人のようにも見える。

オープニングテロップでは、名前が「宇宙星獣ギロ」になっている。


【その他】

ストーリーを見る限り、ギロ星獣に敵意は無く誤解から起きた出来事のように思えるが、昔の怪獣図鑑などにはギロ星獣がトオルに催眠術をかけて人質にしたとか、悪い事ばかりしてギロ星を追放されたとか、ギロ星獣がずる賢い悪の怪獣のように紹介しているものもある。
少なくとも作中にはそのような描写はないのだが、何故そのような解説になったのかは不明。
内山まもる版コミカライズでは、単なるマグマ星人の手下扱いされているが。

遊園地の怪獣ショーに登場している怪獣は、ゼットン、チンペ、ヘルツ、タイラントベロンドリゴン
怪獣達の後ろには、ZATのメカニック「ウルフ777」が展示してある。

また、トオルは「僕はもうMACなんかいらない」と言っていたが、後にそれが最悪な形で現実になってしまう…


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最終更新:2021年09月08日 15:51