登録日:2025/08/03 Sun 19:02:00
更新日:2025/08/05 Tue 10:07:55NEW!
所要時間:約 5 分で読めます
演者:ジェフ・ガーナー
日本語吹き替え:岩崎了
○概要
ワシントン州ブライトフォールズ南西にあるエルダーウッド国立公園に勤務するパークレンジャー(要は警備員)で、ビジターセンターの受付や管理も担当していた。
黒髪の白人男性で、中肉中背。
仕事に対する十分な知識を持ち、責任感が強い一方、町で噂になっていた超常現象には懐疑的であった。
また、自分に自信が無く、自分を肯定してくれる誰かを望んでいた節がある。
妻帯者だったが、2010年9月時点で既に離婚しており、「オーディア・ダイナー」のウェイトレス、
ローズ・マリーゴールドに想いを寄せ、休憩時間にはビジターセンターに休憩所があるにもかかわらず、わざわざオーディア・ダイナーに通い、ブラックコーヒーを注文していた。
ラスティはもう人間っていうより中身はブラックコーヒーってカンジよね
ローズとは両想いだったが、それでも前妻との結婚の証である指輪を外さなかったのは彼女を幸せにする自信が無く、彼女から「指輪を外して欲しい」と頼まれる──つまり自分を肯定してくれる──ことを望んでいたからであった。
また、ローズがアランの熱狂的ファンであることも知っていたが、それもラスティの自信を奪っていた。
ビジターセンターでマックスという犬を飼育していた。
また、野生動物から身を守るためかリボルバー(コルトパイソン)を所持していた。
1972年に誕生し(生まれがブライトフォールズかは不明)、やがてとある女性と結婚したが、後に破綻した結婚生活の末に離婚した(時期不明)。
エルダーウッド国立公園のパークレンジャーとなり、いつしかローズに恋をし、休憩時間などの空き時間を見つけてはオーディア・ダイナーに通うようになった。
ローズとは両想いになれたものの、ラスティは自分に自信が無く、ローズは華々しい人生に対する憧れを捨て切れずにいたため、互いに一歩を踏み出すことはできなかった。
2010年8月、続出する行方不明者も相まって国立公園の観光客が減り経営難に直面していた時、地元新聞社『ブライトフォールズ・レコード』の取材を受けた。
多くの観光客や地元民が言及する「恐ろしい動物の叫び声」について「全く根拠が無い」とし、取材を受けた別の人物から「森でハイキングしたりキャンプすることが危険」だと指摘された際には「こちらから刺激しなければ問題ない」、「年間でオオカミによる死者より自動販売機による事故死の方が多い」などと反論していた。
○作中の出番
2010年9月1日、いつものようにオーディア・ダイナーでコーヒーを飲みながら、自分のインタビューが載った「ブライトフォールズ・レコード」の新聞記事を読んでいたところで
アラン・ウェイクが店にやってくる。
アランはレンタルしたキャビンの鍵を受け取るため、キャビンの管理人である
カール・スタッキーと待ち合わせていたのである。
ラスティは
突然やって来たアランにローズが大興奮する様を見せつけられながらも、彼にこのダイナーのコーヒーの素晴らしさや、客として来ていた
アンダーソン兄弟について親切に説明した。
9月9日、飼い犬のマックスが密猟者の仕掛けた罠に掛かったためビジターセンターで治療をしていたところ、ローズからコーヒーを届けて貰った。
その直後に今度はアランがやって来てキャビンのレンタルを申し込んできたため、書類にサインしてもらい鍵を渡した。
この際アランにラバーズ峠への道のりを聞かれて親切に教え、連絡の取れなくなった利用客が増えていることを忠告した。
もちろん、アランがラバーズ峠へ向かう理由が
「誘拐犯に指定された場所に行くため」とはラスティには知る由もなかった。
ビジターセンターは頑丈な造りだったが、この衝撃にはひとたまりもなかった。
ラスティは縫いぐるみのようにロビーを舞い、壁に叩きつけられた。
起き上がろうとして、不自然に折れ曲がった足に気付く。
その後、自身の叫びを聞いてビジターセンターに駆けつけたアランと再会し、真っ暗になってしまったビジターセンターに明かりを灯すため、彼にブレーカーを上げるように頼んだ。
アランはラスティのコルトパイソンを手に彼と別れ、ブレーカーがあるビジターセンターの隣の事務所へ行くが、ブレーカーは闇の存在の手下である
闇に支配された者たちにより破壊されていた。
そして二人が分断された隙を突き、
闇の存在はラスティを取り込み、支配した。
若い彼女と一緒にいると自分まで若返った気分になれたし、とっくに破綻した惨めな結婚生活を忘れることができた。
それでもリングを外さなかったのは、ローズに頼まれるのを待っていたからだ。
闇に支配されたラスティはビジターセンターの壁を破壊し、斧を手に中庭でアランと対峙する。
もはや闇の存在の「道具」と成り下がったラスティはアランを機械的に殺そうとするも返り討ちにされ倒された。
享年36。2010年9月9日没。
本人は登場しないが何度か言及される。
9月10日に闇に触れられて正気を失ったローズが、エセFBI捜査官の
ロバート・ナイチンゲールから受けたインタビューの書き起こしが掲載されており、そこで意識が混濁しながらも行方不明のラスティを心配する様子を見せていた。
また、ビジターセンターの破壊の痕跡は後に、ブライトフォールズ住民達により「展示されているコロンビアマンモスの標本『出っ歯のチャーリー』が夜中に動き出して暴れたのではないか」と噂になっていた。
本作の著者であるクレイ・スチュワードは、ブライトフォールズに滞在して取材をしながらもビジターセンターの再建を手伝ったことが記されている。
前述のラスティのインタビューが載ったブライトフォールズ・レコードの記事が登場。
ただし、アイコンが表示されて読める訳ではなく背景オブジェクトとして存在し、フォトモードを使うことで読める。
背景オブジェクトなので日本語訳はされておらず、また殆どの新聞記事は折りたたまれていたり他の書類と重なっていたりするため、デバッグモードなどの非正規の方法でしか完全な状態では読めない。また、文字もガビガビである。
ちなみに本名が[ラッセル・ジョンストン]なのはこの記事で判明する。
『Alan Wake』が2010年発売で『Alan Wake Ⅱ』は2023年発売なので、ラスティのフルネームは実時間で13年を経てようやく判明したことになる。
●闇に支配されたラスティ●
闇に支配され、怪物に変貌してしまったラスティ。
肌は死人のように白くなり、不気味に目を光らせている。
また、折れた筈の左脚が再生している。
インクのように黒い黒煙状のシールドを纏っており、物理的ダメージを遮断するが、懐中電灯等の「強い光」でシールドを破壊できる。
通常の「支配された者」と比べてシールドの強度も肉体の物理的耐久性も高い特別な個体に変異している。
特殊能力として半透明になって超自然的な高速移動をすることができ、相手の周囲を高速で動き回り、視覚外から奇襲を仕掛けるという戦法を得意とする。
また、伐採斧を手にしており、攻撃力は高いが隙も大きい。
高速移動と攻撃を同時に行えないのが弱点となっている。
人間性は失ったものの、記憶自体は残っているため生前に言っていた言葉を無意味に発し続けている。
野生動物とは適切な距離を取り、不用意に近づかないように
公園内の物を勝手に持ち帰ることは 法律で禁じられています
ボス戦ではビジターセンターの裏庭で完全に一対一で対決することになる。
アラン(プレイヤー)の武器は低威力のコルトパイソンと性能の低いフラッシュライトだけだが、近くの箱から銃弾やバッテリーを無限に補充できるため、それほど難しくはない。
その最期は前述の通りアランに返り討ちにされ、光となって消滅した。
余談
「エピソード2:しのびよる闇」はラスティの他にもチェーンソーを手にした「闇に支配された木こり」や「
不吉な黒い鳥」などがボスとして立ちはだかり、
誘拐犯に銃を奪われた状態で「支配された者」の大群と戦う特殊なボス戦があったりと戦闘面での密度が異様に濃い。
追記、修正はパークレンジャーになってからお願いします。
最終更新:2025年08月05日 10:07