ツルマルツヨシ(ウマ娘 プリティーダービー)

登録日:2025/08/04 Mon 15:06:22
更新日:2025/08/22 Fri 14:45:02
所要時間:全力で約 24 分で読んでみせッ…ヴェッ!


タグ一覧
100%ツヨシ 4月生まれ Tsurumaru Tsuyoshi うまゆる むせる ウマ娘 ウマ娘 プリティーダービー カイチョー大好き同志 クラシックディスタンス クラシック三冠チャレンジ ツルちゃん ツルマルツヨシ トレセン学園中等部 トレーナースパダリ勢 トレーナー覚悟ガンギマリ勢 ハチャウマ先行勢 先行バ 全力全開 全力前向きツヨシ 凍りついた翼 努力家 千辛万苦切り裂く刃 幻のシックスマン 待ち望まれていた実装 志、高し、強し! 意外とナイスバディ 我々は3年待ったのだ! 数奇な運命を背負った女 栗東寮 熱血 燃え盛るは絶対の意志 猪突猛進 玉座に集いし者たち 病弱 苦悩の連続 藤田伸二 虚弱体質 迸る月流星 遅れてやってきた秘密兵器 青山吉能 黄金世代 黄金世代討伐チャレンジ 黒鹿毛



画像出典:ウマ娘 プリティーダービー メインストーリー最終章・後編「煌めきはどこまでも」
© Cygames・JRA


ひとつひとつを精いっぱい走る!
よし、がんばるぞー! ……ゲホッ、むせた!

ツルマルツヨシ(Tsurumaru Tsuyoshi)とは、『ウマ娘 プリティーダービー』の登場キャラクター。
CV:青山吉能

+ 目次

◆プロフィール


キャッチコピー:夢は三冠!!常に全力!!限界超えがち!?
生年月日:4月6日
身長:160cm
体重:増量中
スリーサイズ:B85・W58・H86
靴のサイズ:左右ともに22.5cm
学年:中等部
所属寮:栗東寮
得意なこと:オリジナルスムージー開発
苦手なこと:湿布のにおい、低気圧、『絶対安静』
耳のこと:人に頼られると嬉しそうにぴよぴよ揺れる
尻尾のこと:洗ったらすぐ乾かさないと風邪をひく
家族のこと:よく果物を仕送りしてくれる
ヒミツ:①人によく道をたずねられることがひそかな自慢 / ②前髪の白い部分のセットには毎朝じっくり時間をかけている
自己紹介:ツルマルツヨシ!憧れの『三冠ウマ娘』目指して!とにかく全力をっ───…ゲホッ!…む、むせただけです!超元気です大丈夫!

◆概要


画像出典:ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」メインストーリー第1部 最終章 前編『夢の原石』公開
© Cygames・JRA

遅れてやってきた

秘密兵器

かの七冠の皇帝シンボリルドルフ産駒の1頭にして、日本総大将スペシャルウィークを筆頭とした黄金世代こと98世代の一角でもあり、その優れた才能から栄光を期待されつつも生まれながらの虚弱体質に常に悩まされ続け、その果てに重賞を勝ち取った競争馬「ツルマルツヨシ」がモチーフのウマ娘
2022年3月6日のライブイベントにおいて「遅れてやってきた秘密兵器」の二つ名とビジュアルが発表された後、3月18日に正式に名前が明かされると同時に、同日追加されたメインストーリー第1部最終章においてアプリ内でも本格登場となった。

濃い目のブラウンカラーのミディアムボブヘアーとルドルフやテイオーと共通の前髪の三日月型白メッシュに広々広がるおでこがチャームポイント。
右耳付け根にはツルマルだけに「羽飾りに黄色の●」型の髪飾りを付けている。
また、プロポーションは割と整っている方でもあり、同期のキングヘイローとほぼ変わりがないナイスバディでもあったりする。

キリっとした顔つきに違わぬ、元気とやる気と熱意にとにかく溢れまくっているそんなウマ娘。
常に全力全開、レースに限らずあらゆる物事に本気で取り組んでいく猪突猛進気質。
が、史実がそうであったように生まれつきとても体が弱い虚弱体質という大きなハンデを抱えているために、
全力を出しすぎて体の方が付いていけずにしょっちゅうむせ返ってぶっ倒れて病院のお世話になるなんて流れがしばしば。
上述のように公式サイトの紹介文の時点でむせてるし、プロフィールの自己紹介でもむせている。何なら育成ウマ娘選択時やトレーナーノートの勝負服変更時もむせているやりすぎて半分ギャグの領域に突っ込んでないか? と思えるくらいに。

しかし、それでもめげることなく、何度倒れようがどれだけ時間がかかろうが、その度に不屈のド根性で立ち直り、自身の憧れである皇帝シンボリルドルフのような立派な『三冠ウマ娘』になりたいという夢に向かって邁進を続けている。

また、得意なことに「オリジナルスムージー開発」とあるように、そこから転じてオリジナルの健康ドリンクなんかも作成しているようで、育成シナリオ内のイベントで判明するが8号+次の新作まで作ってるくらいにはバリエーション豊富。
ただし新作にはタキオンからもらった怪しげな秘密材料が入っていた。

ホーム画面での会話からマンゴーが好物な模様。

◆アニメ版での活躍


うまゆる

第4話「ツヨシ、びるどあっぷ!」にて主役抜擢。

虚弱体質の改善のためにアグネスタキオンが用意した強化剤を口にしたことで、全身ムッキムキの「100%ツヨシ」と化し、視聴者を爆笑の渦へと誘った。
が、実は薬(そもそも薬瓶にもしっかり「ぷらしーぼ」と書かれてたりする)によって眠らされてる間に肉襦袢を着せられただけであり、最終的に刺々美の笹針を刺されたことで元に戻ってしまった。

◆アプリ版での活躍


性能

バ場 芝:A ダート:F
距離 短距離:F マイル:D 中距離:A 長距離:C
脚質 逃げ:G 先行:A 差し:A 追込:E
2025年2月14日に☆2「志、高し、強し!」として実装。
黄金世代最後の6人目としてメインストーリーでの登場以降長らく実装が待ち望まれていた中、丁度1年前に同じ形で実装されたビコーペガサスと同様にアニバ直前最後の締めを飾る低レア枠として遂に実装を果たすことになった。

距離適性としては最高適性の中距離を除くと次いで長距離がC、マイルがD、短距離がFとかなり偏りがある。
長距離とマイルについては片親側だけでAに補正できる範囲とはいえ、無補正だと中距離以外はかなり厳しいというのは念頭に置く必要がある。
特に長距離については育成シナリオ内目標でも出走があるため余裕があるならBくらいにはしておきたいところ。

脚質適性については先行と差しを得意としているが、後述する通常衣装のスキルを考えるなら先行で使うのが無難であろう。

[志、高し、強し!]

闘志がめらめら沸き立ってきました!
よーし! 今からでも走れま──ヴッ!

画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[志、高し、強し!]ツルマルツヨシ」勝負服
© Cygames・JRA

「ツルマル」冠名を用いていた馬主・鶴田任男氏の勝負服「黄山形二本輪桃袖」がベース。
紫を主体とした脇と背中を大胆に開放し、大きく広がる両袖が目を引く和装系の意匠となっている。
左袖にはデカデカと「強」の一文字が刻まれているが、これは幼少期の体験から来る「想いは言葉に宿って、その言葉は力になる」というツヨシ自身の信条が込められたものとなっている。

成長率はパワー+20%、根性+10%となっている。

所持スキル
躍動を除いて先行及び中距離の直線〇とコーナー〇系のスキルで固められているというこれ以上ないくらいにシンプルイズベストな構成となっている。例外は光芒円刃の速度上昇に変わって前に出る効果と回復効果の複合スキルとなる「迸る月流星」くらい。
わかりやすい反面、ラストスパート用の躍動を除いて終盤加速や中盤での補強といった「確実なタイミングで有利を稼ぐ」というスキルがほぼ皆無なため、その辺りをサポカや因子で上手く補ってやる必要がある。

通常スキル:
先行直線〇、先行コーナー〇、中距離コーナー〇、(覚醒Lv2)中距離直線〇、(覚醒Lv4)躍動

レアスキル:
(覚醒Lv3)勇迅円刃(コーナーで速度が上がる/先行)
千辛万苦切り裂く刃(コーナーで速度がすごく上がる/先行)

(覚醒Lv5)光芒円刃(コーナーで速度が上がる/中距離)
迸る月流星(コーナーで前に出て持久力をわずかに回復する/中距離)



誰より強い!


ツルマルツヨシ!


画像出典:ウマ娘 プリティーダービー「[志、高し、強し!]ツルマルツヨシ」固有スキル発動
© Cygames・JRA

固有スキルは「心、強し!」(☆2)→「燃え盛るは絶対の意志」(☆3以降)。
効果は「レース終盤に追い抜くと最終直線で速度が(少し)上がる」というもの。

通常スキルと同様にこれまたレース終盤での追い抜きからの速度上昇というこちらもわかりやすいスキル。
ここぞという爆発力には乏しいかもしれないが、その分発動条件もシンプルなために不発の心配が少ないのはありがたいか。

発動演出は、巨大な「強」の一文字をバックに燃え上がるツヨシの姿…という実にらしいものとなっている。

めげず、くじけず、諦めず!
進み続けた結果です!!

固有二つ名は「全力前向きツヨシ」。
取得条件は「育成でGⅠ7勝以上した継承ウマ娘から想いを継承し、スペシャルウィーク、グラスワンダー、エルコンドルパサー、セイウンスカイ、キングヘイローにそれぞれ1回以上勝利する」。
GⅠ7勝以上のウマ娘からの継承については言うまでもなく、史実の親であるシンボリルドルフとの繋がりを意識したもの。
レース固有目標が緩いウマ娘だとGⅠ7勝に届いていないウマ娘もいる可能性が高いため、固有二つ名取得も視野に入れる場合はここをまず注意しないといけない。
後半条件についてはキャラ固有目標型のシナリオでなら最終戦で自動的に達成できるので気にしなくていい反面、シナリオ固有目標型だと完全ランダムになってしまうためほぼ運ゲーと化す。

サポートカード

2022年7月20日に共通のRが実装*1。その後に2022年10月19日にSR【『フレフレ、ツヨシ!』】が、2023年10月30日にストーリーイベント「秋さびて、想ひ綴る」に連動してSSR【天より遣われし微笑み】がにそれぞれ実装されている。

SR【『フレフレ、ツヨシ!』】

得意トレーニングは根性。
固有効果込みでトレーニング効果+10%、スピードボーナスと根性ボーナスが+1ずつ付いたりはするものの、SRサポカということもあって特筆すべきものもない無難な性能だろうか。

寧ろ編成外の野良イベントで登場した時に体力を削っていく「通り魔」的なイメージの方が強いかもしれない…

SSR【天より遣われし微笑み】

得意トレーニングはパワー。
「現在の体力が高いほど、トレーニング効果アップ」という独特の固有を持っており、最大出力時にはなんとトレーニング効果+20%という当時としては破格の効果を得られることができた。
これに加えて友情ボーナス+20%、やる気効果アップ+30%、パワーボーナス+2などが重なり、総合練習性能としては実装時点の基準だとパワーサポカとしてかなりのものを持っていた1枚と言える。

ただ惜しむべくは体力が低ければ低いほど途端に出力がガタ落ちするために不安定すぎることに加え、実装当時はパワーサポカそのものが冬の時代と呼べるほどに評価が低かったこともあり、そこまで日の目を浴びれなかったというのが実情だろうか…

取得スキルが一新され、抜け出し準備や攻めの姿勢、中距離直線〇に食い下がりといったツヨシ自身が得意とする先行・中距離向けのスキルの他、イベント完走時にはこれまた中距離用のレアスキル「光芒一閃」も取得できる。

個別ストーリー

今日は大事な選抜レースの日、注目すべき期待の新星たちが多く集うその一戦に新人であるトレーナーも開始前から大いに気持ちを昂らせていた。
が、昂らせすぎたのがいけなかったのか、レース前に鼻血を出してしまい急遽保健室に駆け込むハメに。

あのっ。私、手空いてます! この方の付き添いしてましょうかっ?

そんな状態で保健室で出会ったのが、緊急呼び出しで席を外すことになった保険医に代わり、自分の付き添いを申し出てくれたウマ娘──ツルマルツヨシ。
ふと、トレーナーの荷物から零れた選抜レースの資料の内容を目にした途端、ツヨシは爛々と目を輝かせながら大絶賛。
スペシャルウィークなどをはじめとした、今世代を代表するだろう新星たちの活躍に胸を躍らせ、気づけばトレーナーとツヨシはすっかり意気投合。
せっかく出会ったのも何かの縁とトレーナーは改めて名前を尋ねたのだが、答えながらツヨシが指さしたのは件のトレーナーのレース資料。
第1レースの出走表の一つ、ツルマルツヨシの名前の部分には赤い一本線──出走取消の線が引かれていた。

もしかして、5番の。欠席者の……?

あはは……出走したかったんですけど……脚に痛みがあって。ドクターストップで。

事ここに至り、トレーナーは目の前のツヨシが自分が見たがっていた選抜レースの出走取消者であったことを知る。
バツが悪そうに言葉を濁すトレーナーに対してもツヨシは堂々としており、諦めるつもりはないと真っ直ぐに宣言していた。

それから数日、トレーナーは熱心にリサーチと勉強に励む一方で、頭の中にはあの日であったツルマルツヨシというウマ娘への興味が膨らむ一方だった。
ある日、その熱心な姿勢が先輩トレーナーにも好評だったようで、期待の新世代ウマ娘たちのトレーニング情報を教えてもらえることに。
すると、現場に向かった先で偶然にもツヨシと再会するのだが、制服姿で自分と同じくトレーニング場の横にいたのが引っかかる。

ふと「君も走るかと思って」という何気ない一言を漏らすと、ツヨシは一気にハイテンションになるも途端に咽こんでしまう。
心配するトレーナーを他所に、今度はその場には強豪ウマ娘として名高いトウカイテイオーまで駆け寄ってくる。

続け様に語られるのがツヨシはテイオーと同様にカイチョー大好き同志…つまりは生徒会長にして皇帝と名高いウマ娘、シンボリルドルフに憧れるを持つ同志であるということ。
その話の先で体調が良かった時にルドルフと並走してもらった時の映像を見せてくれたのだが、

なんて、“強い”子だ……!!
俺、君のレースをもっと見てみたいよ……!

トレーナーから溢れた率直な本音。ただツヨシが持つ資質だけでなく、それ以上に秘められた闘志。
そのあまりに強すぎる実力から対戦相手を委縮させてしまうことも多いというあのシンボリルドルフ相手に、
一歩ことも引くことなく食らいつこうとするその熱意にトレーナーはすっかり魅せられていた。

そんなにお互いが気になってるなら、キミとツルちゃんで、仮契約を結んじゃえば?

おっ、俺はぜひ! お願いしたい!

ひぇっ!? い、いいん、です、か……?

で、何かを察したかのようにニヤリと笑うテイオーの後押しにより、あれよあれよと両者に仮契約が結ばれることに。

翌日、注目していた子のトレーニングプランを考えている内に一睡もできず、朝焼け眩しいトレーニングコースに足を運ぶなんてことになったりしたのだが、
トレーナーと同じく眠れずに早朝トレーニングを敢行し、今にもぶっ倒れそうになっているツヨシを急いで保健室に運び込むという珍事に遭遇。
助けてくれたトレーナーにツヨシは感謝感激といった様相だったが、すぐさま次のトレーニングで頭がいっぱいというくらいに興奮しまくってるのがわかる。
一旦落ち着きながら次に向けての話でもしようという目的で一緒にラーメン屋に行ってみれば、
今度は今度で職もトレーニングの一環とまたしても気持ちが逸り、胃袋の限界に挑んだ果てに腹痛を起こしてお休み状態に…

……ツルちゃんさまはどんなことにも一生懸命ですから。

ああ……そうみたいだ

ルームメイトのメジロブライトを通じて差し出してきた謝罪の手紙の中にも、今度は絶対完食する! と、前向きな意気込みが綴られていた。
実情は置いておくにしても、自身の体の弱さを言い訳にせず、どこまでも前向きな姿勢を崩さないツヨシの在り方に、
自分も彼女のトレーナーとして一層頑張らねばと決意を新たにしていた。

(……すごい。3人ともまた速くなってる。ううん……“3人”だけじゃない)
(あの、2人も)
……っ、──私も。まだまだ。もっと。

だが、後日のツヨシの夢の中に現れるのは、注目株としてメキメキと実力を伸ばしていく同期の新星たち。
自分ももっと頑張って彼女たちに追いつかないとという熱意こそあるものの、脆い肉体がそれについてきてくれないという現実──。

不安に押し潰されそうになり跳ね除けるように跳ね起きるツヨシ。
いつものようにロクに眠れず夜明け前の時間、またしても無茶をするようにこのままトレーニングに行こうかと思った矢先、
声をかけてくるのはルームメイトのブライトと、彼女との事前のやり取りでタイミングよく電話をかけてきていたトレーナー。

『……あの日も眠れなかったのかな?』

──! …………それは。えっと。

何かを見抜いたかのようなトレーナーの問いかけに、困惑しながらもツヨシはぽつりぽつりと語りだす。
幼少期の頃からそうだった。頑張る気持ちは他者の3倍は強いのに、肉体がそれに全くついてきてくれない。
何かと体調を崩しトレーニングの機会を失い、ついにはまともな睡眠を取ることもままならないような有様。
無茶な努力は身を亡ぼすことにしかならない、頭ではそうわかっていたとしても、周囲に置いて行かれるという焦りがそれを許してくれない…
まして、今いるトレセン学園の同期たちは自分なんかよりもずっと才能に溢れた子ばかりなのだから猶更だ。

……俺も思ってるよ、君と頑張りたいって

その上でトレーナーはツヨシの在り方を否定することなく、一つの光明を示す。
例として示したのがあの日失敗したラーメン完食のために必要な食べ方のコツから消化促進のストレッチ方法などについて纏めた資料…
つまりは効率的な努力の方法についての改善案である。

今日までのやり取り、あの日ブライトから受け取った手紙の内容、全てにおいてツヨシの痛いまでのレースに対する熱意は十分すぎるほどに伝わっていた。
だが熱意だけで全てが解決するわけではない。
ツヨシもトレセン学園に身を置くエリートの1人ではあるが、デビュー前の上に休みがちとあっては自然と1人で手探りの状態が長かったに違いない。
“何を学べばいいか”もわからずに、それでも努力をせねばとがむしゃらに走り続けていたのだろう。
ならば、そのために正しい道を考え共に指し示していくのがトレーナーに求められること。

……トレーナーさん、私の体は弱くて。たまにお休みをしなくちゃで。“周回遅れ”にもなる体です。

でも、頑張ることを諦めたくない。止まりたくない。
アナタが正しい努力を教えてくれるなら、それで前に進みたい。

何があろうとも俺は君を支え続けるよ
君が困った時には、俺が必ず助ける

──……私には、アナタがいる。

だから行きたい道へ行け! ツヨシ!!

……──っ、はい! 私っ、精一杯がんばりますから!! だから──!

これからも全力で行こう!!

──っ、はいっ!!

電話越しで語られるツヨシの不安と本心、そのすべてを聞き届けた上でトレーナーは覚悟を決める。
例えどんなことがあろうと既にツルマルツヨシというウマ娘の全力を支えてみせると心に決めていたのだ。
トレーナーのそのどこまでも真っ直ぐな宣言に、ツヨシもまた力強く答えて見せる。

後日結ばれる正式契約。トレーナーとツヨシの全力の日々が幕を開けるのであった──。

育成シナリオ

嘗て目にして皇帝シンボリルドルフのような絶対的な走り──
自分もあの憧れの存在のようになりたいと勢い勇んで遂に始まるツルマルツヨシのトゥインクル・シリーズ。
猪突猛進、張り切りすぎるツヨシの手綱を上手に握るトレーナーと「正しい努力」を積み重ねていく。

…筈だったのだが、デビュー戦直後に本人の体質的な問題による故障が発生。
それでも尚、ツヨシは前を向き続けトレーナーもそれを支えていくことになるのだが、
シナリオ内ではこの時点でバッドコンディション「凍りついた翼」が付与されてしまい、
レース出走時に全ステータス-50というかなり大きな枷を嵌められてしまい、菊花賞終了の10月後半までこれが続くことになる。

任意出走で皐月賞・日本ダービーに出走すると固有イベントが発生する。
ただし、上述のバッドコンディションは健在な上に、皐月賞ではセイウンスカイが、日本ダービーではスペシャルウィークがそれぞれ尋常じゃない補正を盛られた上でライバルとして出走してくるため勝利するのはとんでもなく難しい(ステータスやスキルについては後述)。
史実を覆して憧れのルドルフと同じクラシック三冠の栄光を掴み取るには覚悟をして臨む必要がある。

大きなハンデを背負いながらもツヨシは奮闘を続けるも、生来の体の弱さは常に付き纏い続け、
時にはトレーナーがツヨシの家族や担当医と言い争いをする場面なども目にしてしまい、
目標としていた菊花賞を前にしたクラシック期の夏合宿中に「自分には絶対なんてない、だからもう終わりにする」と完全に折れてしまうことに。

そんな中で手を差し伸べたのが、ツヨシにとっての憧れであったルドルフその人。
「ルドルフには絶対がある」という評に対するルドルフ自身の思いとその上でのツヨシへの激励。
見ないフリをやめて諦めたはずのツヨシは、誰よりも自分を支えてくれたトレーナーの下へと向かっていた。

本当の絶対とは何なのか──それを見つめ直した上でツヨシは再び走り始める。

上述した任意出走も加えて皐月賞・日本ダービー・菊花賞を勝利すると隠しイベント「おかえりなさい、いってらしゃい」が発生。
全ステータス+30、スキルPt+100、「遊びはおしまいっ!」「飛躍の予感」「スリップストリーム」と3つのスキルヒントが取得できるという莫大なボーナスを得ることができる。
が、繰り返しになるが3戦全てで強力なライバルが立ち塞がるため、相応の準備と上振れが必須となる。

そしてシナリオの締めに走ることになる有馬記念にはスペシャルウィーク、グラスワンダー、エルコンドルパサー、セイウンスカイ、キングヘイローら黄金世代の同期たちに加えてメジロブライト、テイエムオペラオー、ナリタトップロードまで参戦し、ツヨシも含めればネームドウマ娘合計9人出走という豪華メンバーが出揃うため必見*2

メインストーリー

はい! ツルマルツヨシ、帰ってきましたっ!

上述したように第1部最終章の前編「夢の原石」の第4話から登場。
同ストーリーがスペシャルウィークを主軸とした98年黄金世代たちの活躍をメインに描く中での新たなメンバーとして参戦。

こちらの世界線でも虚弱体質は相変わらずのようで、長期休業の果てに自分のデビューがクラシック三冠に間に合わなかったのを嘆きつつも、ここから必ず追いついて見せると力強い意気込みを見せていた。

そして紆余曲折を経た先、最終章後編「煌めきはどこまでも」における京都大賞典で遂に念願かなってスペシャルウィークとの対決が実現したのだが、丁度この時のスぺは同期のエルコンドルパサーが凱旋門賞という世界の舞台で惜しくも敗れたことと、それに対する世間の落胆の声を耳にしたこと、その不調から直前の宝塚記念でもグラスワンダーに敗北して2着になるなど、「日本一のウマ娘」という自身の夢が揺らいでしまう程の大スランプに陥っており、その結果ツヨシの目から見てもあからさまな凡走をしてしまうことに。

走る気持ちがないんだったら、レースになんて出てくるな!

ツヨシにとっては何よりも待ち望んでいた筈の一戦があまりにも煮え切らない形で終わってしまい、かなり強い口調で怒号を飛ばしたりしていたものの、
その後、トレーナーやチームメンバーからの励ましを受け見事復活を果たしたスぺと今度は天皇賞(秋)で激突。
出走直前の地下バ道でスぺからの謝罪を受け入れた上で、今度はスぺと全力で競い合うことができた。

◆関連キャラクター


ご存じ、トレセン学園生徒会長にして無敗のクラシック三冠を含む七冠を達成した「皇帝」。
ツヨシにとっての何よりの憧れであり、自身の体の弱さのこともあって絶対なんて無いんだと後ろ向きだった自分に「シンボリルドルフには『絶対』があった」と思わせるほどの象徴的な存在となっている。

育成シナリオ内ではこれまで述べてきたようにルドルフのような憧れのウマ娘になりたいと奮戦していたものの、自分にはルドルフのような絶対なんて無いんだという現実に一度打ちのめされそうになるが、そんな折にツヨシの前に現れ自身の思いの丈を語るルドルフの姿が印象的。

──そんな『絶対』なんて私も持ってないよ、ツヨシ。
未来が決まっている『絶対』なんて存在しないさ

史実では親子繋がりで、ツルマルツヨシはシンボリルドルフ産駒最後の重賞馬でもあった。
ツルマルツヨシはトウカイテイオーとは異なり父と同じシンボリ牧場の生産馬ではあるが、ツヨシはシンボリ家のウマ娘ではないようである。

ツヨシと同じく皇帝シンボリルドルフに大きな憧れを持つ才能溢れる「帝王」。

個別ストーリー序盤から早速姿を現し、「カイチョー大好き同志」であると語っていた。
同じルドルフに憧れる者同士として仲は良好のようで、ツヨシの虚弱体質についても熟知していることから無理をさせすぎないようにフォローもしている。
シナリオ中では菊花賞を目指すツヨシのために、メジロマックイーンなど自身に縁のあるウマ娘を招集するといった活躍も見せている。

また、ツヨシ自身が実装される以前のストーリーイベント「秋さびて、想ひ綴る」でも共演しており、この頃からルドルフに憧れる者同士としてその想いと功績を継いでいきたいと志を共にしていた。

史実では(初年度か終盤かの差異はあるが)同じシンボリルドルフ産駒という繋がり。
実際の競走馬としてはトウカイテイオー号の方が世代が上であるため、ツヨシのシナリオ中でも既に様々な業績を残した偉大な先達というポジションになっている。

ツヨシの同期である黄金世代の代表メンバーたち。
五者五様、全員が正に「友達以上仲間でライバル」といった関係であり、日常では仲睦まじくしながらもレースにおいては全力でぶつかり合う。
ただ、ツヨシにとっては虚弱体質で思うようにレースに出れない自分と違って才能溢れる5人の姿にどこか嫉妬に近いものも感じている複雑な内面もある。

見事それを乗り切った先のシニア期でようやく対等なライバルとなれた後は、逆に今度はスペシャルウィークの方から自身に負けた悔しさをぶつけられるなんて一面も。

…そして育成シナリオの項で記したように、実際に対峙した際に「才能の違い」という奴をこれでもかと思い知らされることになったプレイヤーが多数いたことだろう。




寮におけるルームメイト。名門メジロ家に名を連ねる1人にして超が3つ位つくレベルの超絶のんびり屋さんなステイヤー。

ツヨシのことは「ツルちゃん様」と呼んでおり、ツヨシ自身の虚弱体質が影響してなかなか時間を共にできないことも多いが、それでも諦めずとにかく直向きなツヨシの在り方をブライトは好ましく思っており、そんな自分を気遣ってくれるブライトのことをツヨシも感謝しているといった感じで関係は良好。
ただ、ホーム画面のバースデートークでは金持ち特有のぶっ飛んだ行動にツヨシがドン引きするなんて一面もあったりするが。

育成シナリオ中ではシニア級戦線でのライバルの一人としても活躍。
先輩として、そして春の盾を頂くメジロのウマ娘としてツヨシを迎え撃つ熱い面も垣間見せている。

史実では一つ上の97世代の競走馬で、京都大賞典、天皇賞(秋)、有馬記念などで対戦経験がある。

  • おじいちゃん先生
育成シナリオに登場。
病弱なツヨシにはつきっきりで面倒を見てくれる専属医が必要と考えたトレーナーがあちこちに頼み込んだ末に巡り合った、通称の通りおじいちゃんな医者の先生。

間延びした口調で喋るのんびり屋さんの好々爺だが、トレーナーが気付かなかったツヨシの不調の原因を言い当てるなど医者としての見識は確かで、本来専門外である競争ウマ娘の診療についての勉強も怠らない医者の鑑のような人物。
その熱意と医者としての矜持故にトレーナーと意見を違える事も恐れない面も見せており、ツヨシ陣営における「もう一人のトレーナー」とも言える。

  • ツヨシの家族
具体的な家族構成は不明だが、シナリオ中では両親と姉、弟妹が登場する。
家族からは「ツーちゃん」と呼ばれているようで、関係性は良好。

両親はツヨシの体質を知った上でそれでも彼女の夢のためにとトレセン学園に送り出しているため、レースで消耗する彼女を心配する当然の親心からトレーナーとトラブルになりかける場面も。
一方で愛娘を応援する気持ちも勿論本物であり、シナリオ終盤ではレース場まで応援に駆け付けてくれる。

姉はウマ娘だがレースの道には進まず、パティシエを目指して専門学校に通っているらしい。
「パティシエ志望」及び「姉」という要素から、元ネタは全姉のスイートフェローズ、もしくは同じく全姉の「スィートシエロの1992」か。

◆余談


正体予想

前述の通りビジュアル発表から名前判明まで約12日の間隔があったのだが、正体予想は意外に混迷。
一応「キャラ紹介ページの枠色が『ツルマル』冠名を使っていた鶴田任男氏の勝負服と類似」・「ツルマルツヨシ号と似た様な大きさの星持ちで、形がシンボリルドルフの流星似」とツルマルツヨシ要素はイラスト時点でも提示されていたのだが、
ツルマルツヨシ号はGⅠに勝てなかった馬で、髪の色も史実ではスペシャルウィークと同じ「黒鹿毛」なのにウマ娘ではルドルフに寄せるためか茶髪寄りだったため…
  • ヒシアケボノの半弟でキングヘイローに高松宮記念で敗れた海外短距離GⅠ馬『アグネスワールド』では?」
  • 「同馬主の馬が実装済みだしグラスワンダーとも対戦していたからマイルGⅠ2勝馬『エアジハード』かも?」
  • 「羽飾りを付けているなら初代(2000年)ジャパンカップダート馬『ウイングアロー』もありでは?」
とツルマルツヨシ説が比較的主流へと向かいつつ、黄金世代こと1998年クラシック世代の未登場GⅠ牡馬から一時複数の候補予想が発生していた。
最大の出番が1998年でかつ黒い青鹿毛だったせいで、エル・グラス・キングと対戦経験がありながら真っ先に候補から外れたマイネルラヴは泣いていいかも知れない。
あのnetkeibaですら「分かりません」と半ば白旗を上げていた程である。

実装までの道のり

ビジュアルが初めて発表されたのが2022年3月6日だが、その後に育成実装を果たしたのが2025年2月14日とほぼ3年弱というかなりの期間が経過しており、これはアプリ稼働開始からカウントしても初期メンバーのビコーペガサスに次ぐ長期記録保持者となっている。

アプリ全体の顔ともいえるスペシャルウィークと同じ98世代の追加メンバーということで、メインストーリーで大々的に登場した際にはトレーナーたちを大いに盛り上げ、その後のショートアニメ「うまゆる」や秋のストーリーイベントにおいても主役を担ったりもしたのだが、その辺りを境に新規の登場機会がぱったりと途絶えてしまった上、ツヨシの後発に発表されたウマ娘も次々と育成実装を果たしていく。

そういった状況の中、「ツルマルツヨシの実装はいつになるのか…」という嘆きの声が強まっていたのだが、4thアニバーサリー直前のトリを飾るという形で遂に育成実装を果たしたのである。
3年前にツヨシが登場してからずっとアピールし続けているツルマルボーイは何時になる事やら…


声優

ツルマルツヨシを演じる青山吉能氏は、ツヨシ役に先駆けてアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』にてモブウマ娘のリオナタール*5役で出演している。
脇役からネームドウマ娘役を担当することになった例は、この他にもエアメサイア役の根本優奈氏*6やダンツフレーム役の福嶋晴菜氏*7グランアレグリア役の夏目妃菜氏*8など複数人存在している。




追記・修正だって全力で取り組みまッ、ゲホッゴホッ!

この項目が面白かったなら……\誰より強い! ツルマルツヨシ!/

最終更新:2025年08月22日 14:45

*1 同時実装はシンボリルドルフやトウカイテイオーとのグループサポカ【玉座に集いし者たち】

*2 モチーフはグラスワンダーが勝利した99年有馬記念だが、エル、キング、スカイの3頭は出走していなかったためこれはウマ娘ならでは。

*3 というかステータスアベレージだけで考えるなら、特に強力ライバルとして名高いウインバリアシオンシナリオの日本ダービーにおけるオルフェーヴルや、ヴィルシーナシナリオのオークスにおけるジェンティルドンナすらも僅かに上回っているといえばどれだけ法外な数値になってるかがわかるだろう。

*4 余談だが、ツルマルツヨシ実装後は王手所持のライバルキャラがどんどん増えており、例えば前述のヴィルシーナシナリオのジェンティルドンナ(オークス)、フサイチパンドラシナリオのカワカミプリンセス(オークス)、クロノジェネシスシナリオのラヴズオンリーユー(オークス)、そして特に有名なラヴズオンリーユーシナリオのアーモンドアイ(シニア級ジャパンカップ)などが挙がる。

*5 史実における菊花賞馬レオダーバン号の代理モブ。ちなみにマルゼンスキー産駒。

*6 アニメ『RTTT』でのガヤ・パン屋の店員役 → エアメサイア役

*7 舞台『Sprinters Story』でのアンサンブル → ダンツフレーム役。なお、福嶋氏は『ウマ娘 5th EVENT』の横浜公演でもアンサンブルとして出走したが、同イベントの大阪公演ではキャラクター発表後の開催となったためダンツフレーム役として舞台に立つというシンデレラストーリーっぷりである。

*8 アニメ『シンデレラグレイ』でのルナスワロー役・サウスヒロイン役 → グランアレグリア役。曰くオーディションはシングレの方が先とのこと。