登録日:2025/08/04 Mon 20:21:40
更新日:2025/08/06 Wed 21:33:01
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概要
トゥーラ造兵廠はロシアのモスクワ南部に位置するトゥーラ州にある造兵廠である。
専門の開発部門であったKBP(機械/装備設計局)とTsKIB SOO(中央スポーツ・狩猟用兵器設計局)は分化されて別会社となっているが、本稿でも解説する。
製品にはTOZ(Tulsky Oruzheiny Zavod/トゥーラ造兵廠)/MTs(Model TsKIB SOO/TsKIB SOO 民間モデル)/OTs(Obrazets TsKIB SOO/TsKIB SOO 軍用モデル)/TKB(Tul'skoye Konstruktorskoye Byuro/トゥーラ設計局)の名前が付く。
歴史
16世紀ごろからデディロフカにいた鍛冶屋らを移住させる形でトゥーラ州に兵器開発拠点が集まり、私設工場などが立ち並ぶようになった。
1712年、ピョートル1世が国営として取りまとめる形で現在につながる造兵廠が設立。同時期にはセストロレツク造兵廠などとともに設立されている。
軍隊向けにマスケット銃、刀剣類などの製造を行っていた。
1875年にアレクサンドル2世により砲兵総局帝国トゥーラ兵器工場と命名。同時期にコヴロフに作られたコヴロフ工場への人員派遣なども行いつつ発展を継続。
ソ連に移ってからも変わらず銃器の生産を続けており、1921年には労働赤旗勲章を機関として初めて授与された。
1927年にKBPの部門が設立された。TT-33の開発などに従事したのち分社化し、戦中はTsKB-14の名称で研究開発を続けていた。
第二次大戦時、1941年10月からトゥーラ州が激戦区となりメドノゴルスクやイジェフスクに疎開。その間はTT-33やSVT-40の生産に専念しており、銃器の新規設計があまり行われていない。
戦後トゥーラ州は英雄都市の名誉称号が送られている。
1942年にトゥーラとポドリスクを基にイジェフスク機械工場(イジェメク 民間用にはバイカルのブランドが有名)が設立。マカロフ拳銃などの製造はこちらで行われていたが、現在はカラシニコフコンツェルンに編入されている。
1946年にはTsKIB SOO部門が設立され、1958年に分社化した。1997年にKBPの部門として編入されている。
クリモフスクにあるTsNIITochMash(精密工学中央研究所)と共同で開発を行うことがあった。VSSやAPS小銃などの共同開発を行っている。
現在TsNIITochMashはカラシニコフコンツェルンに編入されており関わりが薄くなっている可能性がある。
現在ロシアのほぼすべての軍需産業はロステックの傘下となっており、トゥーラ造兵廠、KBPも例外ではない。
所属した設計者
セルゲイ・イワノビッチ・モシン(1849~1902)
1875年~1894年の間所属。モシン小銃を設計。1894年からはセストロレツク工場長となっており墓もそちらに存在する。
フョードル・ヴァシリエヴィチ・トカレフ(1871~1968)
1921年より所属。マキシム-トカレフやTT-33、SVT-40を設計。
パベル・ペトロヴィチ・トレチャコフ(1864~1937)
1892年より所属。KBP初代長官。1929年粛清に巻き込まれシャラシャーシカ(詐欺師の意味で刑務所兼設計局の名称)に送致された。
セルゲイ・アレクサンドロヴィチ・コロビン(1884~1946)
1920より所属。ベルギーにて技術を積んでおり、コロビン拳銃、AK-45などを設計した。
イリナールフ・アンドレーヴィチ・コマリツキー(1891~1971)
1918年より所属。元トゥーラ兵器学校准教授でモシン小銃の近代化やShKASなどを設計。
ボリス・ガヴリーロヴィチ・シュピタリヌイ(1902~1972)
1934年~1953年の間実験設計局の局長を務めた。ShKASなどを設計。
アレクセイ・アレクセーエヴィチ・ブルキン(個人情報消失)
1923年より所属。AB-44、AB-46突撃銃を設計。
グリゴリー・イワノビッチ・ニキーチン(1905~1986)
1931年~1972年の間所属しNSV機関銃などを設計。
アレクサンドル・アレクサンドロヴィチ・ヴォルコフ(1905~1965)
1934年より所属。VYa23機関砲などを設計。
ミハイル・エフゲニエヴィチ・ベレジナ(1906~1950)
1934年より所属。UBなど航空機関砲を開発。釣り中に亡くなる。
セルゲイ・アレクサンドロヴィチ・ヤルツェフ(1906~1981)
1926年から所属し1960年よりTsKIB SOOに異動。ShKASなどを設計。
ヴャチェスラフ・イワノビッチ・シリン(1907~1975)
1932年より所属し1960年にTsKIB SOOに異動。TKB-067、2A28などを設計。
ゲルマン・アレクサンドロヴィチ・コロボフ(1913~2006)
1939年より所属。TKB-022、TKB-072などを設計。TKB系統の中でもかなり特異で斬新な設計が有名で、制式採用された銃器こそないもののAK-47、AKM、AK-74、AN-94のトライアルに参加し競合として活躍した。
ニコライ・フョードロヴィチ・マカロフ(1914~1988)
1945年より所属。マカロフ拳銃やファゴット対戦車ミサイルなどを設計。
ニコライ・ミハイロヴィチ・アファナシエフ(1916~2009)
戦前より所属。TKB-011、LAD、A-12.7、AM-23などを設計。
ウラジミール・イワノビッチ・ヴォルコフ(1921~2003)
1945年~1960年(KBP)、1960~2001年(TsKIB SOO)の間所属。NSV機関銃などを設計。
イーゴリ・ヤコブレヴィチ・スチェッキン(1922~2001)
1948年より所属。他社製造のAPSとサプレッサー装着のAPBを設計。卒業論文は7.65mm弾の自動拳銃についてで監督はマカロフ氏。
アルカジー・ゲオルギエヴィチ・シプノフ(1927~2013)
1961年~2006年の間KBPの総責任者を務めた。GSh-23、GSh-30、GSh-18のほかファゴットなど対戦車ミサイルを設計。
ヴァシリー・ペトロヴィチ・グリャーゼフ(1928~2008)
1966年より所属。所属以前のポドリスク時代からシプノフとの交友がありGSh-23、GSh-30を設計した。
ユーリ・ミハイロヴィチ・ソコロフ(1929年~1986)
1954年~1979年の間所属しNSVを設計。障害により解雇されている。
セルゲイ・ミハイロヴィチ・ベレジナ(1937~2005)
1960年より所属。ミハイル氏の息子でBMP-3装甲車などの兵装開発を行った。
ニコライ・イワノビッチ・コロヴィャコフ(1937~2004)
戦中より所属。TOZ-34その他多数のスポーツ用ショットガンを設計。
ヴァレリー・ニコラエヴィッチ・テレシュ(1939~)
1965年より所属。GP-25、OTs-14、RG-6などグレネードランチャー系を設計。
ウラジミール・ヴィクトロヴィッチ・ズロビン(1963~)
1986年~2011年の間所属。VKS、ASh-12を設計。現在はイズマッシュでAK-12試作型などの設計を担当。
アレクセイ・ミハイロヴィチ・ソロキン(1969~)
2004年~2008年の間TsKIB SOOの局長を務めた。他社製造のT-5000の開発主導。
かかわりのある人物
ニコライ・ニコラエヴィチ・フェドロフ(1851~1940)
デグチャレフ工場にてフェドロフM1916等を設計し、その他トゥーラ製銃器の設計を指揮。
ゲオルギー・セミョーノヴィッチ・シュパーギン(1897~1952)
1916年の間トゥーラ造兵廠で銃砲について学んだ。
ウラジーミル・ヴァシレーヴィッチ・シモノフ(1935~2020)
共同設計のAPS、SPP-1M等水中用銃器を設計。
尚ミハイル・カラシニコフ氏がAK-47のもととなるAK-46を試作したのはモスクワ東部のコヴロフ兵器工場(当時はデグチャレフ工場から分離した部署だった模様)でありまた別。
トゥーラ製製品
小銃
カール銃
ヨハネス・フリードリヒ・クリスチャン・カール氏により1865年に設計された後装15.24mm紙薬莢式単発ライフル。
クルンカ M1867
シルベスター・クルンカ氏設計の15.24x40R弾を使用する後装式単発ライフル。
ベルダン小銃
アメリカのハイラム・ベルダンが1870年に設計したロシア版ベルダン小銃。10.75×58mmR弾を使用する。
モシン小銃
モシン・ナガンM1891の項目を参照。派生型として1891/30の民間仕様であるKO-8.2やVPO-103、改良型であるOTs-48とそのブルパップ型であるOTs-48Kが存在。
SVT-38/SVT-40
トカレフ氏が設計した7.62x54R弾を使用する自動小銃。派生型としてフルオートに対応するAVT-40とそれを改造し7.62×41mm弾を使用するようにしたAT-44が存在。
AS-44
アレクセイ・イワノビッチ・スダエフ氏設計の7.62×41mm弾を使用する試作突撃銃。
AB-44(TKB-356)
ブルキン氏設計の試作突撃銃。
AB-46(TKB-415)/TKB-452
ブルキン氏設計の試作突撃銃。
AK-45
コロビン氏設計の7.62×41mm弾を使用するブルパップ式試作突撃銃。
APS
槍上の5.66×39mmを使用し水中での射撃に対応した専用弾を使用する突撃銃。派生型として陸上射撃用に弾の変更機能を付与したASM-DTがある。
AKS-74U
米コルトコマンドー等に影響を受けて開発された、AKS-74を縮めたカービン。
VSS ヴィントレス/AS Val
9x39mm弾を使用する消音マークスマンライフル。AS ValはVSSをもとに突撃銃然とした形へ改修したもの。
SR-3
AS Valをサプレッサーなしでも運用可能となるよう改造したモデル。
TOZ-1/TOZ-8/TOZ-9/TOZ-11/TOZ-12/TOZ-16
.22LR弾を使用する訓練用の単発ボルトアクションライフル。
TOZ-17/TOZ-18/TOZ-78
.22LR弾を使用する訓練用の5+1連発ボルトアクションライフル。
TOZ-61
.22LR弾を使用する競技用ライフル。
TOZ-97
7.62×39mm弾自動小銃SKSの民間派生型。別途OP-SKSなどが存在。
拳銃
プリルツキーM1914
セルゲイ・プリルツキー氏設計の自動拳銃。第一次世界大戦の勃発と帝政ロシア崩壊で有耶無耶に。
コロビン拳銃
コロビン氏設計の.25ACP弾を使用するソ連初の自動拳銃。
TT-33
TOZ-36
M1895 ナガンリボルバーの民間用派生型。他にもTOZ-49が存在。
TOZ-81
宇宙飛行士向けの.410口径ショットシェル/5.45×39mm弾を使用するリボルバー。TP-82に負けて不採用。
TOZ-101
5.6mmの空砲?を使用するリボルバー。実包対応のTOZ-105が存在。
MTs-3
銃身軸を下げた競技用拳銃。メルボルンオリンピックで銀メダルの活躍を見せたが、ルール改定により使用不可に。
SPP-1
4.5×40mmR弾を使用する水中専用4連装拳銃。
S4M
7.62×63mm弾を使用しピストンによる消音化と弾頭の細工による狙点の偽装(AK-47による数百mの狙撃と誤認させる)機能を付与した2連装拳銃。
MSP Groza
7.62×38mm SP-3弾を使用しピストンによる消音化を行う拳銃。
NRS-2
ナイフの柄に内蔵し、7.62×41mm SP-4弾を使用する消音単発拳銃。
APB
スチェッキンのAPSに消音機能を追加したもの。
ショットガン
TP-82(TOZ-82)
宇宙飛行士向けの12.5×70mm弾と5.45×39mm弾を使用するコンビネーションガン。
TOZ-B
戦前の水平二連ショットガン。
TOZ-23(KS-23)
23mm機関砲の銃身を転用したショットガン。ライフリングが刻まれているためカービン扱いとされている。警察向けに多用途な弾が用意されている。派生型としてTOZ-123が存在。
TOZ-28
20ゲージショットシェルと7.62×38R弾または6.5×38R弾を使用するコンビネーションガン。
TOZ-34
上下二連ショットガン。ソ連崩壊前後でこれ以外のモデルは概ね生産終了となった。派生型としてTOZ-134が存在。
TOZ-54
水平二連ショットガン。
TOZ-55/TOZ-56
12ゲージショットシェルと9x53R弾を使用するコンビネーションガン。
TOZ-57
上下二連ショットガン。
TOZ-63
水平二連ショットガン。
TOZ-66
水平二連ショットガン。
TOZ-80
水平二連ショットガン。
TOZ-84
上下二連ショットガン。
TOZ-94(TOZ-194)
TOZ-87をベースとしたポンプアクションショットガン。
TOZ-120
上下二連ショットガン。
TOZ-200
上下二連ショットガン。
TOZ-250
16ゲージショットシェルと.22LR弾を使用するコンビネーションガン。
短機関銃
コロビン短機関銃
コロビン氏が設計した短機関銃。PPsh41とは別途制作され互換性などもない。
機関銃
マキシム-トカレフ
M1910マキシム機関銃をトカレフ氏が改設計したソ連初の国産機関銃。
DShK
デグチャレフ/シュパーギンによる12.7x108mm弾を使用する重機関銃。
DS-39
7.62x54R弾を使用する重機関銃。
LAD
リュティ、アファナシエフ、デイキン式軽機関銃。7.62x25mm弾を使用する試験的なものであり、試験結果はRPD軽機関銃の開発に活かされた。
ShKAS/ShVAK
シュピタリヌイ氏設計のシュピタリヌイ・コマリツキー航空速射機関銃。
UB(TKB-150)
べレジン氏設計の12.7x108mm航空用機関砲。ポリカルポフI-16やMiG-3などに搭載された。
VYa23(TKB-201)
ヴォルコフ・ヤルツェフ式23mm機関砲。IL-2などに搭載された。
TKB
試作どまりのものは別途分けている。
TKB-01
MT-LBu用のPK機関銃銃塔。
TKB-03/TKB-09/TKB-010
コロボフ氏設計の7.62x39mm弾を使用する試作突撃銃。
TKB-05
雹害?対策システムの発射装置
TKB-06
雹害?対策システムの発射装置
TKB-011
アファナシエフ氏設計の7.62x39mm弾を使用する試作ブルパップ式突撃銃。F2000等と同様の前方排莢システムを採用した最初期の銃。
TKB-015
ニキーチン氏設計の7.62x54R弾を使用する汎用機関銃。PKMに敗北したが設計はNSVに生かされた。
TKB-022
コロボフ氏設計の7.62x39mm弾を使用する試作ブルパップ式突撃銃。F2000等と同様の前方排莢システムを採用した最初期の銃。
TKB-041
セルゲイ・アレクサンドロヴィッチ・ヤルツェフ氏設計の7.62x54R弾を使用する航空機用ガトリングガン。未採用。
TKB-048&TKB-047
43x140mmグレネードを使用する世界初のアンダーバレルグレネードランチャーとその弾頭。
TKB-059
コロボフ氏設計の7.62x39mm弾を使用する試作3連装突撃銃。
TKB-067(56-P-427)
シリン氏設計の7.62mm弾を使用する機関銃。
TKB-072
コロボフ氏設計の5.45x39mm弾を使用する試作突撃銃。
TKB-0111
コロボフ氏設計のアバカン計画に提出された5.45x39mm弾を使用する試作突撃銃。
TKB-0116
スチェッキン氏設計の5.45x39mm弾を使用するカービン。AKS-74Uに敗れた。
TKB-0134
テレシュ氏設計の40mm自動擲弾発射機。
TKB-0136
アファナシエフ氏設計のアバカン計画に提出された5.45x39mm弾を使用する試作突撃銃。
TKB-0145
A.B.アドフ氏設計の6×49mm弾を使用する折りたたみ式ブルパップ式狙撃銃。
TKB-0146
アバカン計画に提出されたスチェッキン氏設計の5.45x39mm弾を使用する試作突撃銃。
TKB-0247
ウラジミール・ズロビン氏設計の9x19mm 7N21弾を使用する短機関銃。
TKB-0249
30x29mmグレネードに対応する自動グレネードランチャー。
TKB-317/TKB-454/TKB-516/TKB-517/TKB-523
コロボフ氏設計の7.62x39mm弾を使用する試作突撃銃。
TKB-335
ブルキン氏設計の試作軽機関銃。
TKB-392
7.62x39mm自動装填カービン。ブルキン氏の設計に似ているが資料無し。
TKB-401
マカロフ氏設計のPPS短機関銃向け曲銃身ターレット
TKB-408
コロボフ氏設計の7.62x41mm弾を使用する試作ブルパップ式突撃銃。
TKB-440/TKB-458
シリン氏設計のT-54戦車向け試作車載機銃。
TKB-464
シリン氏とV. F. ペレルシェフ氏設計の7.62x54R弾を使用する汎用機関銃。
TKB-486
9x18mmマカロフ弾を使用する短機関銃。
TKB-506
スチェッキン氏設計のタバコの箱に似せた7.62mm SP-2弾を使用する3連装拳銃。
TKB-521
ニキーチン氏とユーリ・ソコロフ氏設計の7.62x54R弾を使用する試作汎用機関銃。PKに敗北したが設計はTKB-015及びNSVに生かされた。
TKB-505
シリン氏設計の23mm航空機関砲。
TKB-515
シリン氏設計の30mm航空機関砲。
TKB-579
コロボフ氏設計の7.62x54R弾を使用する試作狙撃銃。
TKB-841
パンツィリ対空ミサイルを搭載した試作対空自走砲。
その他
9M111ファゴット:対戦車ミサイル
9M113コンクルス:対戦車ミサイル
9M117メティス:対戦車ミサイル
9M133コルネット:対戦車ミサイル
RPG-7D(TKB-02):RPG-7対戦車擲弾発射器の空挺部隊用バリエーション
RPG-16(TKB-034):空挺部隊用対戦車擲弾発射器
9P132(TKB-041):携帯式ロケットランチャー
Utes-M(TKB-095):NSVをもとにした12.7mm連装海軍機関銃架。
RPG-22(TKB-0125):使い捨て式対戦車擲弾発射器
RPG-29(TKB-0175):使い捨て式対戦車擲弾発射器
Cleaver(TKB-799)
戦闘モジュール砲塔
KBP/TsKIB SOO製製品
小銃
A-91
7.62x39mm弾を使用するブルパップ式突撃銃。
9A-91
SR-3の安価な代替品として開発された。派生型としてVSK-94とその民生型であるベルクートが存在する。
OSV-96
12.7x108mm弾を使用する半自動対物ライフル。
VSSK(VKS)
ズロビン氏設計の12.7x55mm弾を使用するブルパップ式狙撃銃。民生試作型であるMTs-558や別設計のASh-12突撃銃が存在。
MTs-116
競技用ライフル。7.62x54Rに対応し法執行機関向けのMTs-116Mも存在。
MTs-343
.300ラプア・マグナム弾を使用する競技用ボルトアクションライフル。
MTs-567
12.7x108mmセミオート狙撃銃。
MTs-572
SVU(OTs-03)
SVDをブルパップ式にしたモデル。派生型としてフルオートに対応するSVU-Aや民間仕様OTs-130が存在。
OTs-04
7.62x54R弾を使用する試作ブルパップ式ボルトアクション狙撃銃。
OTs-12
9x39mm弾を使用する突撃銃。AKS-74Uをベースとしている。
OTs-14(TKB-0239)
9x39mm弾/7.62x39mm弾を使用するブルパップ式突撃銃。AKS-74Uをベースとしている。
OTs-44
12.7x108mm対物ライフル。サプレッサー搭載で銃身を前に動かすタイプのボルトアクション・
拳銃
P-96
9x19mmマカロフ弾を使用する自動拳銃。MP433に敗北し大量生産には至らず。
GSh-18
P-96を改修し7N31弾に対応する自動拳銃。
R92
9x18mmマカロフ弾を使用するリボルバー。派生型として12.3x50R弾を使用するU94が存在。
OTs-01 Kobalt(TKB-0216)
9x18mmマカロフ弾を使用するリボルバー。
OTs-06
9x18mmマカロフ弾を使用する小型リボルバー。
OTs-09
7.62x38mmR弾を使用しナガンリボルバーに近い構造を備えたリボルバー。
OTs-11
9x18mmマカロフ弾を使用するリボルバー。
OTs-20
32ゲージショットシェルを改造した12.5x40mm弾を使用する警察向けリボルバー。
OTs-21
9x18mmマカロフ弾を使用する小型手動連発拳銃。派生型として5.45x18mm弾を使用するOTs-26が存在。
OTs-23
5.45x18mm弾を使用する機関拳銃。派生型としてOTs-27、OTs-33が存在。
OTs-35
9x18mmの強装弾であるPMM弾に対応するマカロフ拳銃の改良型。コンペンセイター付。
OTs-38
7.62x41.5 SP-4弾を使用し弾の側で発射音を消す消音リボルバー拳銃。
OTs-54
サバイバルナイフ。単装拳銃としての機能も存在。
OTs-122
.45ACP弾を使用する3Dプリンター製試作拳銃。
RSh-12(OTs-135)
12.7x55mm弾を使用するリボルバー。派生型としてMTs-569とMTs-570が存在。
ショットガン
RMB-93
銃身を前に押し出すことでコッキングするポンプアクションショットガン。派生型としてGM-94グレネードランチャーが存在。
MTs-5
上下二連ショットガン。MTs-105に移行し生産終了。
MTs-6
二連ショットガン。MTs-106に移行し生産終了。
MTs-7
二連ショットガン。生産終了。
MTs-8
上下二連ショットガン。
MTs 20
20ゲージショットシェルを使用する連発式ボルトアクションショットガン。短縮型のTOZ-106が存在。
MTs-21
ソ連初のセミオートショットガン。MTs-22に移行したがソ連崩壊に巻き込まれ生産中止。
MTs-24(TOZ-87/TOZ-88/TOZ-187)
セミオートショットガン。
MTs-30
二連ショットガン+単装ライフル弾のコンビネーションガン。派生型としてMTs-140が存在。
MTs-109
上下二連ショットガン。
MTs-110
二連ショットガン。
MTs-111
二連ショットガン。
MTs-255
5連リボルバーショットガン。拳銃型のOTs-62も存在。
MTs-260
単装式ショットガン。
OTs-28
23mm口径のショットガンでKS-23とは別物。
短機関銃
OTs-02 キパリス(TKB-0217)
9x18mmマカロフ弾を使用する短機関銃。
OTs-17
9x18mmマカロフ弾を使用する短機関銃。
OTs-22
ズロビン氏設計の9x19mm弾を使用しグリップ内に弾倉を収める短機関銃。
OTs-39
7.62x25mmトカレフ弾を使用する短機関銃。
OTs-69
.45ACP弾を使用するブルパップ式短機関銃。
PP-2000
9x19mm 7N31弾に対応しグリップ内に弾倉を収める短機関銃。派生型として民間用のOTs-126が存在。
PP-90
折りたたみ式の短機関銃。派生型としてPP-90M、PP-92が存在する。ARES FMGやUC-9、マグプル FMG-9ら折りたたみ式短機関銃と似ており、相互に参考にした/された関係と思われる。
PP-93
PP-90をより銃然とした形に修正したもの。
PP-90M1
PP-19ビゾンに対抗すべく開発されたヘリカルマガジン式の短機関銃。PP-90とは別物。
機関銃
OTs-128
アラタウ計画に準拠した7.62x51mm弾を使用する軽機関銃。派生型のOTs-129、MTs-566と6.7x51mm弾対応のOTs-124が存在。AR-10系列に近い構造をしている。
NSV
ニキーチン/ソコロフ/ヴォルコフ式重機関銃。ソ連崩壊後のロシアは主な生産設備がウクライナその他にあったため別途Kord機関銃を開発している。
GSh-23
23x115mm機関砲弾を使用する戦闘機向けの連装機関砲。
GSh-30
30x165mm機関砲弾を使用する戦闘機向けの連装機関砲。
GSh-6-23
23x115mm機関砲弾を使用する戦闘機向けのガトリングガン。
GSh-6-30
30x165mm機関砲弾を使用する戦闘機向けのガトリングガン。
Afanasev A-12.7(TKB-481)
12.7x108mm航空機関砲。主にヘリ向けに使用され、Mi-24ハインドの初期型などに搭載された。23x115mm機関砲弾に対応したAM-23(TKB-494/TKB-495)機関砲も存在しTu-16爆撃機などに搭載された。
YakB-12.7
12.7x108mm航空機関砲。Mi-24ハインドD型以降などに搭載された。
2A28(TKB-04)
73mm滑腔砲
2A38
30x165mm機関砲弾を使用する機関砲。
2A42
30x165mm機関砲弾を使用する機関砲。BMD-2やMi-28に搭載された。
その他
ZSU-23-4 シルカ(TKB-507)
砲塔を担当
RG-6
40x102mmグレネードを使用する6連装グレネードランチャー。
GP-25
VOG-25グレネードを使用するアンダーバレルグレネードランチャー。ケースレス式。
GP-30
GP-25の軽量版。スタンドアローン版のRGM-40が存在する。
AGS-17
30x29mmグレネードを使用する自動グレネードランチャー。
OTs-04
コンバットナイフ
OTs-54
コンバットナイフ
その他、名称以外不明
TOZ-25
2連式ショットガン
TOZ-91
2連式ショットガン
TOZ-124
セミオートライフル
OTs-10
OTs-18
OTs-35
OTs-49
OTs-53
MTs-1
MTs-9
MTs-10
MTs-12
MTs-13
MTs-14
MTs-18
MTs-19
MTs-33
MTs-34
MTs-45
MTs-55
MTs-70
MTs-76
MTs-106
MTs-112
MTs-121
MTs-125
MTs-200
TKB-012
TKB-020
機関銃
TKB-023
マカロフ拳銃をポリマーフレーム化した試作品。
TKB-026
TKB-040
TKB-041
ヤルツェフ氏設計のTKB-061特殊弾を用いる軽機関銃。
TKB-042
TKB-049
TKB-052
TKB-056
TKB-060
機関銃
TKB-063
TKB-068
TKB-069
TKB-075
グレネードランチャー
TKB-076
TKB-102
短機関銃
TKB-104
短機関銃
TKB-0105
ヤルツェフ氏設計の23mm航空機関砲
TKB-0106
ヤルツェフ氏設計のTKB-590弾を使用する5.6mm機関銃
TKB-0110
機関銃
TKB-0144
機関銃
TKB-0146
機関銃
TKB-0160
自動拳銃
TKB-0166
TKB-0183
TKB-138
機関銃
TKB-149
機関銃
TKB-160
機関銃
TKB-180
航空機関砲
TKB-198
航空機関砲
TKB-199
航空機関砲
TKB-0205
自動拳銃
TKB-0217
グレネードランチャー
TKB-0263
自動拳銃
TKB-264
TKB-270
TKB-276
カービン
TKB-336
TKB-369
航空機関砲
TKB-385
航空機関砲
TKB-386
狙撃銃
TKB-412
自動拳銃
TKB-429
TKB-437
航空機関砲
TKB-446
航空機関砲
TKB-447
航空機関砲
TKB-450
TKB-451
TKB-497
機関銃
TKB-499
航空機関砲
TKB-500
航空機関砲
TKB-501
航空機関砲
TKB-504
ヤルツェフ氏のグループが設計した航空機関砲
TKB-507
航空機関砲
TKB-508
航空機関砲
TKB-513
航空機関砲
TKB-529
航空機関砲
TKB-532
航空機関砲
TKB-539
航空機関砲
TKB-540
航空機関砲
TKB-552
TKB-564
航空機関砲
TKB-567
航空機関砲
TKB-574
ATGM
TKB-577
航空機関砲
TKB-590
ヤルツェフ氏設計の5.6mm弾
TKB-602
ATGM
TKB-616
TKB-621
TKB-642
ATGM
TKB-666
TKB-700
航空機関砲
TKB-701
航空機関砲
TKB-715
ATGM
TKB-717
航空機関砲
TKB-790
機関銃
TKB-871
TKB-881
余談
- 時たま出てきたVPOはVyatsko-Polyanskoye Oruzhie/ヴィャツコ・ポリャンスキー製モデルの略で、ロシアのモロト社(2017年の破産以降はモロト・オルジエ社)が製造する民間向け銃のブランド。
追記・修正よろしくお願いします。
- コロボフおじさん変な銃ばかり作ってない?どうしてこうブルパップ銃にこだわるのか… -- 名無しさん (2025-08-04 20:34:31)
- スチェッキンおじみたいになにか1つでも制式採用されてたらマトモになってた…のかなあ… -- 名無しさん (2025-08-04 21:23:43)
- これは「トゥーラ造兵廠」についての項目?それとも「ソ連軍が生産していた兵器一覧」? -- 名無しさん (2025-08-04 21:39:34)
- 正確にはトゥーラ造兵廠が設計した兵器の項目ですね。後から書くイズマッシュと違って会社自体にあまり書けることがないので… -- 名無しさん (2025-08-04 22:14:37)
- ちょっと調べただけですが、カラシニコフ氏が一時期所属してたとか、造兵廠の功績をもとに後に英雄都市となったとか、いろいろ書けることはありそうに感じます。なぜ会社自体にあまり書けることが無いと判断したのかは分からないですが、それ自体も書けるストーリーを持たないのでしょうか? 銃器は詳しくないですが、国内の重要な兵器製造を担っていた以上、会社の特徴が軍の特徴となっているようにも想像できます。興味深い項目なので、ぜひその知見を反映した記事にして頂きたいです。 -- 名無しさん (2025-08-05 09:56:01)
- わかりました、頑張ってみます(カラシニコフ氏がトゥーラにいたという話をあまり聞かなかった(AK-47の映画とかでもコロビン工場だったはず)ので一応その前提で追記しました、すいません) -- 名無しさん (2025-08-05 20:16:12)
- コロビン→コヴロフ -- 名無しさん (2025-08-05 20:17:00)
最終更新:2025年08月06日 21:33