グラビモス亜種

登録日:2022/02/02 Wed 21:01:40
更新日:2024/12/08 Sun 11:20:23
所要時間:約 8 分で読めます




モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターの一種。
初登場は『モンスターハンターG』。

別名:黒鎧竜
危険度:☆5

○目次

概要

石炭のように黒い外殻に身を包んだグラビモス亜種
排熱に使用している全身の管状器官は常に熱を帯びているのか、赤い光が灯っている

熱伝導率の低い体質ゆえに、適度に熱を放出しなければならないグラビモスだが、稀に体内に異常に熱が発生しやすい個体が存在する。
通常ならば生きていくことはできないが、幼体のバサルモスの時点で排熱能力に優れていた個体は、その異常性を有したまま成長することができてしまう。
そういった個体は、溜め込まれた膨大な熱の影響から身を守るため、外殻、ひいては骨格まで黒く変色することが判明している。

つまり黒い外殻をもったグラビモスは正確には亜種ではなく、こういった先天性の特徴をもった特殊な個体である。


過剰に蓄積されてしまった熱を常に放出し続けなければならないためか、性格は通常種以上に獰猛。
積極的に排熱行動を取ろうとするのが特徴で、特に戦闘時にはこれ幸いとばかりに、執拗なほど高温ガス、および熱線を多用する傾向がある。
また体温調節を最優先にしているためか、或いは体内の熱で変質してしまうのか、通常種が使用していた催眠性の毒ガスを発散してくることは滅多にない。

優れた排熱能力をもつことから、特に熱線の扱いには長けており、ただ放ってくるだけの通常種とは違い、放射の仕方、軌道の調整など、あらゆる方法で活用して対象を消し炭にしようとする。

なお、外殻の強度も極度の内部熱の影響から、通常種以上に頑強になっており、溶岩に対してより長い時間耐えうることが可能。
またこういった生態からか生命力についても通常種以上であり、思わぬ長期戦を余儀なくされる場合がある。
加えて属性耐性も原種に通っていた龍属性が全く効かなくなり、弱点と言えるのは水属性のみ。


前述した通り厳密には亜種ではないのだが、もはや別種と呼んでも差し支えないほどの危険度と戦闘能力をもっている。
最低限の耐熱性のある防具でなければ近づくことすら困難だろう。

ちなみに幼体であるバサルモスにも亜種がいるが、これらは設定的にも完全な別物であり、バサルモス亜種が成長してもグラビモス亜種にはならないし、バサルモス亜種の方がグラビモス亜種になりやすいなどの設定もない。

登場作品

MHP2G以前

亜種と呼ばれ始めたのはMH2からで、登場初期は「黒グラビモス」という呼称だった。


外殻の硬さは通常種以上であり、特にG級個体はなんと腹であっても斬れ味紫でないと弾いてくるほど。
心眼はもはや必須レベルである。

「体内に異常なほど熱がこもり、積極的に排熱行動をとろうとする」という設定通り、戦闘では火炎ガス、熱線攻撃を通常種以上に多用するのが特徴。
…というか多用するというより、ほぼほぼそれ一辺倒な攻撃しかしてこないレベル。
遭遇したが最後、本当にそこから一歩も動かず、死ぬか時間切れになるまで狂ったように熱線を放ち続ける生きた固定砲台と化してしまう。
また熱線後の火炎ガスも頻繁に行ってくるため、迂闊に近寄ることも難しい。

あまり動かないなら足元に潜り込んでしまえばいいじゃん、と思うかもしれない。
確かに、ガード強化を積んでしまえば火炎ガスも脅威にならないし、攻撃し放題である、
が、当時のグラビモス亜種戦ではそうも言っていられない状況になることも少なくなかった。

どういうことかというと、


グラビモス亜種突進

エリア不可侵域に突入

無敵要塞爆誕。


という事態が割と本気でよくあることだったのだ。


エリア不可侵域の例を挙げると、「エリアとエリアの境目」「溶岩の中」。
前者なら亜種のそばに近寄ろうとすると勝手にエリア移動、後者なら近寄ることすらできない。
全く手を出せないところから移動する事もなく延々と熱線を繰り返された挙句、そのまま時間切れになってしまうことも全然珍しい話ではなかった。
この行動に悩まされたハンターは多く、当時は「溶岩浴」と皮肉混じりに呼ばれていたことも。

こんな性質と持ち前の硬い肉質が合わさることにより、当時の大型モンスターでも指折りに厄介な部類だった。
通常種と同じ感覚で挑んで痛い目に遭ったハンターも多かったことだろう。
ただしハンター側もただやられてばかりというわけではない。取れる対策法はいくつもある。
心眼を付けた水属性武器で腹を攻撃しまくる、というのがまず対策法として挙げられる。特にガノトトスの武器は全体的に水属性が高めのため狙い目である。
これ以外では毒が非常に有効。MHP2Gでは一度毒状態にすれば480ダメージが入る。これは大タル爆弾Gの4個分という凄まじい効きっぷりである*1
また肉質の硬さと体力の多さからくるバランス調整のためか、捕獲可能体力が高い。かなりの体力を残して捕獲できるため、特に大連続狩猟などではオススメと言える*2


MH4/MH4G

過去作からの火炎ガスと熱線に傾倒した戦闘スタイルは健在である。
また固定砲台と化すのでは…と思われるかもしれないが、上で挙げた歩き熱線の頻度が高くなっているため、手が出せない位置に入り込まれて困るようなことはほぼ無くなっている。ガンナーにとっては地獄だが

さて亜種は固有の新技もいくつか習得しているのだが、そのどれもが熱線に関することばかり。どこにいようとあらゆる角度から的確に狙ってくる姿はまさに熱線のエキスパート。
「排熱能力に優れている」という設定を遺憾なく感じられることだろう。

まず一つ目が「V字熱線」
上体を持ち上げつつ後退しながら溜めた後、上から自身の足元まで地面を割るように熱線を発射。そのまま足元に吐きながら軸合わせを行い、今度は下から上に向かって薙ぎ払う。
要するに上から下、下から上とV字に往復で薙ぎ払う熱線である。
ド派手な演出に違わず通常の熱線よりかなり高威力な上、往復熱線は後退しながら軸合わせを行うため、安全地帯であった足元にも容赦なく届く。
特に厄介なのがその足元にも届く攻撃範囲で、熱線だから隙だらけだ、と腹を攻撃していたらばっちり蒸発の憂き目に遭う。
軸合わせにも限度があるため、近くにいた場合は真横より更に後ろに行くように回避、遠くにいた場合は軸合わせが終わるまで横に動き続けて回避しよう。

もう一つ目はG級個体に追加された「振り向き熱線」
なんと後方のハンターに向かって振り向きながら縦方向にぶっ放してくる熱線で、反動を利用しているのか通常の振り向きよりも遥かに速度が速い。
厄介なのが同じ時期に追加された「歩き熱線」との組み合わせで、迫ってくる亜種から逃れようと後ろに向かっていると、待ってましたと言わんばかりに狙い撃ちにしてくる。
いつものようにすっとろい振り向き中に立て直そう、と回復モーションを取ると不意に繰り出してくることもある。が、予備動作は長いため、回避自体は容易である。油断しないように。

また熱線後に火炎ガスを噴射してくる性質も相変わらずであり、通常種にも追加された歩き熱線は亜種の場合、熱線を放つたびに火炎ガスを噴射してくる。
熱線のバリエーションが増えたために単純に火炎ガスの頻度もかなり高くなっているため、「ガード強化」はもはや必須レベル。
逆にガードができない武器種は本当に付け入る隙がない。

遠距離にも対応してきた通常種に輪をかけて強大な遠距離攻撃が増大。近距離に対してもその硬い外殻とガスで対処、と遠近ともに全く油断ならない強敵に仕上がっている。まさに要塞である。
が、後部位破壊を利用すると、付け入る隙が大幅に追加されていくため、亜種攻略の際は積極的に狙っていきたい。


MHX以降

リストラ。
しかもMHWorld以降は通常種も不参戦な上、近年の作品では旧モンスターの亜種は冷遇されているので、今後の登場は絶望的と思われる。

ストーリーズ

MHSTでは通常種共々登場しているが、「稀の棲みか」の奥地で通常種の代わりにランダムでフィールドにいるという、初期メインシリーズのような扱い。
種固有の絆遺伝子のスキルは、1ターンチャージして2ターン目に放つ防御力無視の全体攻撃「溜め拡散熱線」、言わずもがなグラビームである。
それとは別に単体攻撃スキルの「豪熱線」や、「カチコチボディ」も習得する。

MHST2では通常種と揃って火山地帯に登場。
オトモンのスキルは「溜め拡散熱線」「カチコチボディ」はそのまま続投だが、「豪熱線」はオミットされ、代わりに普通の「熱線」の枠をバサルモスから引き継いだ。

攻撃方法

亜種限定行動のみ記載。

  • 振り向き熱線
    属性:火属性やられ【大】
    • 亜種限定行動。
      背後にいるハンターに向かって振り返りながら、下から上へ熱線を放つ。
      • 予備動作は長めなため普通に見ていれば当たる心配はないが、「振り向きを狙って攻撃だ」と後ろから大技の準備をしていると餌食になりやすい。
      • 亜種の歩き熱線は火炎ガスを伴ってくるため、回避の時は自然と後ろに回り込むことになるが、その動きは織り込み済みなのか、これを繰り出す確率はかなり高い。
      • 見た目通り亜種方向への判定は強いが、横への判定が弱く、一回前転するだけでも回避できる。ただし、それなりにホーミングしてくるため雑に逃げないこと。 

  • V字熱線
    属性:火属性やられ【大】
    • 亜種限定行動。
      上体を起こしながら一旦退がり、上から下へ向かって地面を割るように熱線を発射。そのまま再度後退しながら足元を焼き払い、足元から上空へ向かって薙ぎ払う。
      • 怒り状態時限定の行動。今作における亜種の必殺技とも言える熱線。
        予備動作が非常に分かりやすいため、上から下への熱線の対処自体は容易。問題はその後である。
      • 後退しながら足元を焼き払うため「いつもの熱線だろ」と腹を狙い続けているハンターは間違いなく焼き殺される羽目になる。
        結構な距離を移動するため、もし足元にいて横に移動しようがない場合は、亜種の動作が終了するまで尻尾を追いかけ続けるぐらいしないと容赦なく被弾する。
      • その後の上空への薙ぎ払いも中々凶悪。後退の動作中はこちらと軸合わせをしてくるのだが、これがかなりのホーミング性能を持つ。
        基本横へ動き続けることで回避できるが、最後までしっかり狙ってくるので大袈裟なぐらい移動しよう。
      • こちらも腹を破壊すると火炎ガスを噴射するようになる。範囲外から逃れようと亜種の足元を必死にキープしようとしていると無慈悲にぶっ飛ばしてくるため注意。

防具

通常種の「ガード性能」の代わりに「ガード強化」が備えられ、特にMH4Gでは「防御力UP」と「鉄面皮」の複合スキル「鉄壁」が備えられたりと、通常種と毛色は似たようなものだが、別ベクトルで守りの硬い防具になっている。
また補助スキルに「属性攻撃強化」とやや攻撃的なものがついている場合もあった。


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最終更新:2024年12月08日 11:20

*1 厳密には全体防御率やらが関わるため、さらに上回る

*2 ただし下位や上位の場合は頭殻が手に入らなくなることに注意。