亜種(モンスターハンター)

登録日:2011/01/17 Mon 18:38:42
更新日:2025/04/09 Wed 23:45:34
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モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターの分類の一つ。

数あるモンスター達の中には通常の種類とは同じ種ながらも違った進化を遂げ、体色や生態が異なるものが存在する。
これを一般的に亜種と呼ぶ。
また亜種の元となった通常の種類は「通常種」だが、MHFでは「原種」のほうが浸透していた。
更に亜種の中でも特に希少なものは「希少種」と呼ばれる事も。


◇亜種と通常種の違い

亜種と通常種の違いは種によって様々で、イャンクックやゲリョスのような体色以外にあまり生態に違いが見られないものから、ウラガンキンやグラビモスのように食性が違うもの、中にはアグナコトルのように通常種が火山に適応しているのに対して亜種は凍土という真逆な環境に適応している極端な種もいるなど多種多様。
MHFではアクラ・ジェビアやドラギュロスのように、固有の名称が付いた亜種もいる。

大まかなパターンとしては
  • ①:生息地、体質共に通常種とほぼ同じか強化した程度。→スライムとスライムベス位の違い。
  • ②:生息地は似ているが体質は別物。→スライムメタルスライム位の結構な違い。
  • ③:生息地が全く無関係。大抵体質も別物。→ホイミスライムとしびれくらげ位の大違い。
MHP2Gより前はミラボレアス種を除き①のパターンのみだったが、MHP2Gより③に該当する種が登場。意外にも②のパターンはMHP3のロアルドロスなどが初であり、一番登場が遅かった。

基本的に亜種は通常種と比べて能力値が高く、モーションや追加効果、行動傾向等もより強力になっている場合が多い。
中には亜種専用の攻撃モーションを持つ種もいる。
また適応する環境の違いに伴い攻撃属性や弱点、基本的な性質等が通常種と異なる場合も多いため、通常種とはまた違った対策が必要とされる事も少なくない。

ゲーム的に言えばいわゆる強化版モンスターと言っても過言ではない存在。MHGおよびMHPではG級クエストで時折通常種に代わって出現するレアモンスターであり、特に装備を作るには相当な苦労を要した。
MHP3以降メインシリーズでは基本的に下位クエストでは一切出ない。
ただしMHSTでは、MH4GではG級にしかいなかったネルスキュラ亜種などで、メインシリーズに無い下位素材をわざわざ用意したりしているが…

しかし(プレーヤーの熟練度や好みにもよるが)中には通常種よりも亜種のほうが戦いやすいと言われる種も存在する。

例1:グラビーム連発で突進をあまりしないためグラビームの対処に慣れると的になるグラビモス亜種

例2:何故か亜種のほうが頭の肉質が柔らかく、行動も多少違う程度のナルガクルガ亜種

例3:仲間を呼ばないドドブランゴ亜種

例4:ぶっちゃけ麻痺より猛毒の方が強いギギネブラ亜種

例5:陸戦に特化したため水中戦が苦手な人には逆に戦いやすいラギアクルス亜種

…等々

また亜種モンスター共通の特徴として通常種に比べて毒に弱い傾向にある。(あくまで通常種と比べてだが)
なので一概に強化個体とも呼べないかもしれない。


ちなみに余談だがディアブロス亜種は通常種の雌が繁殖期で警告色に変化しているだけなため厳密には亜種ではない。(ディアブロスの正しい意味での亜種は実はモノブロス)
ヒプノックも原種の雄が繁殖期に求愛のため一時的に羽が生え替わっただけである。
またグラビモスショウグンギザミ等の単なる食性で性質が変わる種も厳密には亜種ではないらしい。

しかしこれらは厳密には亜種ではないものの戦闘力や凶暴性、得られる素材の性質等の多くの違いからギルドでは亜種として扱われている。

なお、作品によっては亜種がいない場合も有り、メインシリーズではMH3、MHX/MHXX、MHRise(Ver3.9以前)が該当する。
特にMHXでは新規メインモンスターだけでも4体、加えて旧作からの再登場モンスターが多数*1、さらには「二つ名持ち」「獰猛化」といった特殊個体が存在するため、仕方ないと言えば仕方ないか。
また、亜種の固有モーションの一部が通常種に引き継がれているものもある。
ちなみに、MHX/MHXXでもリオレウスとリオレイアの希少種は続投している。

◇亜種一覧

以下、メインシリーズで亜種/希少種が登場する種の別名や防具の銘の一覧。
種名 通常種 亜種 希少種 二つ名/
特殊個体
(参考)
初登場 別名 初登場 別名 防具銘 初登場 別名 防具銘
イャンクック MH 怪鳥 MHG 青怪鳥 クックU/Z - - - -
ゲリョス MH 毒怪鳥 MHG 紫毒鳥 ゲリョスU/Z - - - -
リオレウス MH 火竜 MHG 蒼火竜 リオソウル MHG 銀火竜 シルバーソル 黒炎王
リオレイア MH 雌火竜 MHG 桜火竜 リオハート MHG 金火竜 ゴールドルナ 紫毒姫
グラビモス MH 鎧竜 MHG 黒鎧竜 グラビドU/Z - - - -
バサルモス MH 岩竜 MH4 桃岩竜 バサルU/Z - - - -
フルフル MH 奇怪竜 MHG - フルフルU/Z - - - -
ディアブロス MH 角竜 MHG 黒角竜 (MHW:I)ディアネロ
(MH3G)ディアブロU/Z
- - - 鏖魔
モノブロス MH 一角竜 MHG 白一角竜 (MH4G)モノデビル
(MHST2)モノブロU
- - - -
ガノトトス MH 水竜 MHG 翠水竜 ガノスU/Z - - - -
キリン MH 幻獣 MH4 幻獣 キリンU/Z - - - -
ラオシャンロン MH 老山龍 MHG 岩山龍 暁丸・皇/凛・皇 - - - -
ミラボレアス MH 黒龍 MHG 紅龍 ミラバルカン MH2 祖龍 ミラルーツ -
ダイミョウザザミ MH2 盾蟹 MHP2G 紫盾蟹 ザザミU/Z - - - 矛砕
ショウグンギザミ MH2 鎌蟹 MHP2G 鎌蟹 ギザミU/Z - - - 鎧裂
ババコンガ MH2 桃毛獣 MHP2G 緑毛獣 コンガU/Z - - - -
ドドブランゴ MH2 雪獅子 MHP2G 砂獅子 ブランゴZ - - - -
ティガレックス MHP2 轟竜 MHP3 黒轟竜 (MHW:I)レックスロア
(MH4G)レックスU/Z
MH4 大轟竜 エクスゼロ 荒鉤爪
ナルガクルガ MHP2G 迅竜 MHP3 緑迅竜 ナルガU/Z MH3G 月迅竜 月光/白影 白疾風
ラギアクルス MH3 海竜 MH3G 白海竜 ラギアU/Z MH3G 冥海竜 アビス -
ロアルドロス MH3 水獣 MHP3 紫水獣 ルドロスU/Z - - - -
アグナコトル MH3 炎戈竜 MHP3 凍戈竜 アグナU/Z - - - -
クルペッコ MH3 彩鳥 MHP3 紅彩鳥 ペッコU/Z - - - -
ギギネブラ MH3 毒怪竜 MHP3 電怪竜 ネブラU/Z - - - -
ベリオロス MH3 氷牙竜 MHP3 風牙竜 ベリオU/Z - - - オルムング
ボルボロス MH3 土砂竜 MHP3 氷砕竜 ボロスU/Z - - - -
ウラガンキン MH3 爆鎚竜 MHP3 鋼鎚竜 ガンキンU/Z - - - 宝纏
ナバルデウス MH3 大海龍 MH3G 皇海龍 ヘリオスZ/セレネZ - - - -
ジエン・モーラン MH3 峯山龍 MH3G 霊山龍 大和・極/日向・極 - - - -
ドボルベルク MHP3 尾槌竜 MH3G 尾斧竜 ドボルZ - - - -
ジンオウガ MHP3 雷狼竜 MH3G 獄狼竜 (MHW:I)ゴクオウ
(MH4G)ジンオウU/Z
- - - 金雷公
ケチャワチャ MH4 奇猿狐 MH4G 白猿狐 (MH4G)ケチャZ
(MHST2)ケチャU
- - - -
テツカブラ MH4 鬼蛙 MH4G 荒鬼蛙 カブラZ - - - 岩穿
ザボアザギル MH4 化け鮫 MH4G 虎鮫 ザボアZ - - - -
ネルスキュラ MH4 影蜘蛛 MH4G 骸蜘蛛 (MH4G)スキュラZ
(MHST2)スキュラU
- - - -
アルセルタス MH4 徹甲虫 MH4G 斧甲虫 セルタスZ - - - -
ゲネル・セルタス MH4 重甲虫 MH4G 砲甲虫 - - - -
ガララアジャラ MH4 絞蛇竜 MH4G 水蛇竜 ガララZ - - - -
ダラ・アマデュラ MH4 蛇王龍 MH4G 蛇帝龍 リベリオンZ/ライオットZ - - - -
ディノバルド MHX 斬竜 MHW:I 硫斬竜 ディノイエロ - - - 燼滅刃
タマミツネ MHX 泡狐竜 - - - MHR:S 焔狐竜 陰陽の者 天眼
プケプケ MHWorld 毒妖鳥 MHW:I 水妖鳥 プケラグーナ - - - -
パオウルムー MHWorld 浮空竜 MHW:I 浮眠竜 ウルムメア - - - -
アンジャナフ MHWorld 蛮顎竜 MHW:I 雷顎竜 ジャナール - - - -
トビカガチ MHWorld 飛雷竜 MHW:I 飛毒竜 ベニカガチ - - - -
オドガロン MHWorld 惨爪竜 MHW:I 兇爪竜 デスガロン - - - -
ビシュテンゴ MHRise 天狗獣 MHR:S 緋天狗獣 テンゴZ - - - -
イソネミクニ MHRise 人魚竜 MHR:S 氷人魚竜 イソネZ - - - -
オロミドロ MHRise 泥翁竜 MHR:S 溶翁竜 オロミドZ - - - -
ヤツカダキ MHRise 妃蜘蛛 MHR:S 熾妃蜘蛛 ヤツカダZ - - - -
エスピナス MHF(S2.0)/MHR:S 棘竜 MHF(S2.5)/MHR:S 棘茶竜 (MHF)エスピナU/エスピスG
(MHR:S)エスピナZ
MHF(S5.5) 棘白竜 ヴァイス -

プレイヤー間で便宜的に付けられた通称

希少種→希ティ

亜種→亜ナル
希少種→ルナルガ

亜種→ラギ亜

亜種→亜エン

亜種→ご苦労


亜種や希少種という呼称はMH2で定義されたものであり、MHGやMHPの時代は日本でも便宜上色+モンスターの名称という形で区別していた(赤フルフル、黒ディアなど)名残で、現在でもこの呼称を用いるハンターもいる。
一方で、海外版では亜種等「原種」にあたらない種は接頭辞+モンスターの名称で概ね統一されている。
例えばナルガクルガであれば、亜種はGreen、希少種はLucent、白疾風はSilverwindがそれぞれ接頭辞になっている。


更にはリオソウルやモノデビルに倣ってMHFのように名前を変えたパターンもシリーズ初期に考案され、非公式ながら極一部のイカレた古参ハンターの間で使われている。

イャンクック→クックオーシャン
ゲリョス→ゲリョバイオ
フルフル→フルフレア
グラビモス→グラビコア
ディアブロス→デモンブロスorディアデビル
ガノトトス→グラノトトス
ラオシャンロン→イェンシャンロン(岩山龍の中国読み)

◇おまけ・MHFの場合

外伝的作品のMHFでも、サービス開始初期のエスピナス種のように亜種の名を関するオリジナルモンスターが存在する。
しかし、全体で見るとオリジナルモンスターの厳密な亜種の数は稀といってもいい。
何故なら、アクラ・ヴァシムに対するアクラ・ジェビアの登場を皮切りに単なる「○○亜種」ではなく、名前が似ているけど中身は異なる「○○の近縁種」という位置付けに変化したからである。
MHFはオンラインゲームである性質上、ユーザーの気を引くためには原種と比較して1,2個程度の変更では注目を集め辛いため、殆どの近縁種が生態、行動パターンともに別物クラスの変貌を遂げていることが多い。
そのためメインシリーズ(特にMHP2Gより前)の亜種ぐらいの認識でナメてかかると痛い目に遭わされる。


追記修正は、アニヲタ亜種になってからお願いします。

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最終更新:2025年04月09日 23:45

*1 特に、「4」シリーズでは軒並みリストラだった海竜種がチャナガブル以外全て復活というのが大きい