登録日:2022/08/11 (Thu)17:00:00
更新日:2025/01/03 Fri 07:12:44
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概要
プレイヤーたる光の戦士が主に活躍する地方『エオルゼア』を侵略せんとたくらむ軍事国家『ガレマール帝国』。
その中でも特にエオルゼア侵攻に関わる軍団『ガレマール帝国軍第XIV軍団』(以下XIV軍団)の陣営隊長(前線基地隊長)を務める人物である。
XIV軍団総督「ガイウス・ヴァン・バエサル」直属の部下の一人でもあり、ガイウスからも重宝されている。
堂々たる偉丈夫な体格と共に漆黒の甲冑を纏っており、戦場では攻防一帯の両手盾であるガンシールド「タルタロス」を用いて敵対する存在を打ち砕く。
人物
元はガレマールの出身ではなく、属州出身のイルサバード系ルガディン族。
にも拘らず徴兵後は己の才能を駆使して頭角を現し、ガイウスの信頼もあって陣営隊長の地位にまで登り詰めた類稀な用兵術を持つ。
彼の属する陣営隊長(サス)は非ガレアン族が就ける最高位(最上級士官の一つ!)でもあることから、彼の実力の高さがうかがえる。
実際作中では第XIV軍団の半数近い勢力が彼の指揮下にあると言及されており、いかに彼の手腕が優れているかの証である。
彼の戦死の報を受け取った時も、ガイウスが激昂する姿を見せたことから深い信頼を寄せられていたことが分かる。
この手にありがちな「地位に任せて力をふるう傲慢者」といった性格もなく、戦場で勝ち目のない状況に陥った時は自分を犠牲にしてでも部下へ
逃げるよう促すなど人格者である。
自分が非ガレアン人ということもあってか、属州の一般人に対しても分け隔てなく友好的に接する。
変人狂人癖の強い人物がトップ層を占めるXIV軍団の中でも際立って理性的な人物であり、ある意味では軍団の良心。
ただし敵対する存在には容赦しない。
「力ある者が弱者を支配し、差別や争いを無くして世界を統一する」というガイウスの覇道思想に賛同し、彼の理想をかなえるべく尽力する。
そしてそれを邪魔する者には、たとえ勝ち目がなかろうと全身全霊をもって迎え撃つのである。
活躍
新生エオルゼア
XIV軍団陣営隊長という地位もあってか、序盤では光の戦士と直接顔を合わせることもなく、ムービー中の登場がメイン。
「数」を用いて戦ってきた過去もあってか、「個」の力の極致である
アルテマウェポンを用いたアシエンの提案には懐疑心を見せる一面もあった。
一方でストーリー中盤でプレイヤーの拠点を襲撃したリウィアや新生ストーリー以降準レギュラーとなるネロと比較すると、ムービー中でしか出番が無くプレイヤーとの接点も皆無。同僚と比べるとかなり影が薄い。
彼と対峙することになるのが、新生ストーリーのクライマックスである『十二賢者の行進』。
打倒XIV軍団を元に結集したエオルゼア3国の大規模軍事作戦。その第一段階こそがガイウスの右腕である敵将、リットアティンの撃破であった。
エオルゼア方面に派兵されている兵の多くが属州からの徴兵。ならば陣営隊長であるリットアティンを排除すればXIV軍団の指揮能力は大幅に低下する!
更に彼が帝国軍拠点であるカストルム・オクシデンスを離れて前哨基地への視察に向かうという情報もある。
戦力的に孤立する今こそ、彼を討ち取る最初にして最後のチャンスなのである。
光の戦士は冒険者部隊と共にリットアティンが訪れた前哨基地に潜入、遂に彼と相対することとなる。
己が窮地に追い込まれたことを悟りつつも冷静に部下へ撤退命令を下すリットアティン。彼は信奉するガイウスの理念を光の戦士に語りだす。
何故ガイウスはエオルゼアを支配しようとするのか?それはエオルゼアが困窮しているから。
紛争、貧困、民族対立、そして
蛮神………様々な問題が起きているエオルゼアは、ガイウスにとって「救う」べき地であった。
民が弱いから、為政者が弱いから、国が弱いから争いは止まず、混乱が広がる。ならば強いものが支配して導けばよい!
閣下の統治に、すべての「壁」は取り除かれる!
確かに帝国にも歴然とした身分差はある。
だが、才覚ある者は認められ、常に公正だ!
我のように属州の出でも、能さえあれば、等しく重用してくださる……。
弱き為政者が神にすがり、破滅に誘う混沌とは無縁だ!
閣下は、エオルゼアの平和を望んでおられる。
そこには、弱き為政者も蛮神も存在しない。
皆が分け隔てなく生を謳歌できる、真の平和だ。
そのための力!そのための支配だ!
…一聴するとまるで正義側のような主張だが、それはあくまで「帝国側の」正義。その理想に至るまでに排除、あるいは踏み躙られる弱者や敗者への配慮は欠片も無い主張である。
事実、帝国の侵略により人々が犠牲を強いられており、光の戦士も仲間達を多く喪ってしまった。
当然受け入れられる筈もない。相容れぬ理念を持つ光の戦士とリットアティン、両者は遂に激突する──!
(戦闘については後述の「リットアティン強襲戦」にて記述)
戦いの末、先に力尽きたのはリットアティンだった。
自分の力が及ばず、忠誠を抱いたガイウスに報いることができなかった無念を彼は叫ぶ。
申し訳……ございません……。
……最後まで……覇道を……。
ともに……歩きとう……ございました……。
ガイウス閣下ァァァァッ!!
こうしてマーチ・オブ・アルコンズ第一段階は成功となる。
その後、前哨基地での事変はXIV軍団のもとへ届けられる。
3国の指導者へ降伏を促していたガイウスへの返答は「リットアティンの戦死」。
彼の死をもってエオルゼア3国とXIV軍団との全面戦争の火ぶたが切って落とされた──!
漆黒のヴィランズ
パッチ5.2にて実装されたクロニクルクエスト『ウェルリト戦役』においてまさかの再登場。
リアル年月で7年ぶりとなる活躍に多くのプレイヤーは湧き立つこととなった。
帝国の元魔導技術者であるアヴィリナの回想に登場したのだが
- 最上級士官でありながら部下を呼び戻すためだけに現地へ行く
- 気さくな性格で第XIV軍団内でも慕われていた
- 初となる素顔の公開
…と彼の株がますます上がる内容であった。
暁月のフィナーレ
とある事情により挑むこととなったインスタンスダンジョン『星海潜航 アイティオン星晶鏡』
ここでは踏み入った者の心を読み取り、思い出や悪意が形を持って具現化するようになっているという。
事実、道中ではこれまでの長い旅で出会った者、別れた者、そして刃を交えた者……様々な記憶が蘇っては光の戦士たちを守り、あるいは襲ってくる。
仲間と共に最深部へ足を進めていく中……
宿執のリットアティン
まさかのリットアティン復活である。(一応その前にXIV軍団の別のキャラが復活してたため予想できたプレイヤーも少なくないが)
透き通る氷の盾を両手に、異形の姿となり再び光の戦士を討ち取らんとする…!
ガイウスと共にエオルゼアを支配し世界に安寧をもたらす…生前はそう願っていた彼だったがここにいるのはあくまで記憶を元に不完全に再現された存在。
彼が死の間際で抱えたであろうガイウスに勝利を捧げることが出来なかった無念、そして部下達を殺された怨嗟を抱え続けた結果なのか、
理念も使命もなく、ただ「光の戦士を倒す」という目的だけのために力をふるう怪物になり果ててしまった。
死して尚戦いに縛られ続け、憎悪を抱き続けたその姿には仲間たちも同情の意を示すのだった。
「戦いは終いだ…安らかに眠れ…」
「このような戦い…ガイウスが望むはずが…」
「これは未練の影だ。本人も望んじゃないさ…」
リットアティン強襲戦
前述した新生エオルゼアにおけるバトルコンテンツ。
本コンテンツは新生~暁月6.0までと暁月6.1以降で内容が大幅に変化しているため、合わせて説明する。
新生~暁月6.0時代
帝国軍第XIV軍団の事実上のナンバー2、リットアティン・サス・アルヴァナは、
属州出身の身でありながら、卓越した用兵術と武勇によって陣営隊長の座に上り詰めた傑物である。
その彼が、辺境の前哨基地を視察するとの情報を得た。護衛の少ない今が好機。
リットアティンを強襲し討ち取ることが、一大反攻作戦「マーチ・オブ・アルコンズ」の第一歩となる。
すべてはエオルゼアの自由のために!
本コンテンツはプレイ中で初となる8人用コンテンツとなる。
タルタロスを用いた攻撃を行ってくるほか、メインタンク以外も狙われる攻撃もある。
HPが減ると帝国兵が救援にやってくる。リットアティンの命令に逆らってまで彼を助けに来た忠義ある部下である。
攻撃は大したことないのだが「帝国式興奮剤」をリットアティンに使用する。
これをされるとリットアティンの火力が超上昇して全滅待ったなし。
幸いスタンや睡眠などの足止めは有効なので、最優先で帝国兵を倒そう。
更に瀕死になると大技「魔導
ミサイル」を使用。
ミサイルをぶっぱなして自分もろともプレイヤーたちを攻撃してくる超危険な技。
幸い着弾まで時間があるため発射後に着弾予定地点から離れれば回避可能だが、逆に言うと
攻撃範囲予兆が見えてからでは絶対に逃げきれない。
とにかく火力が高いためギリギリの戦いになる。
増援の帝国兵を素早く処理する必要もあるため難易度は決して高くない。
ストーリー終盤の山場として多くのプレイヤーを苦戦させたのだった…………
「だった」
新生メインストーリーが終わり追加ストーリーが配信、それに伴い新しい装備も多数登場するのだがここであることが判明する。
リットアティンさんのアイテムレベル(IL)制限高くない?と。
大雑把に説明すると、ILとは武器や防具自体に付けられたレベル。
高性能な装備ほどILも高い!強い!となるのでストーリーを進めるにはキャラのレベルだけでなくILも高めていく必要がある。
一方でバトルコンテンツではアイテムレベルシンクという機能がある。
これはコンテンツに挑む際、すべての装備品の性能がそのコンテンツ並みの性能まで引き落とされるものである。
なので例えばIL100相当のダンジョンにIL500装備で突入!無双!!勝モテ!!!…ということは基本的にできないようになっている。
これはプレイを邪魔するためとかではなく「コンテンツの味わいを残す仕組み」。
古参も新規プレイヤーも同じ条件で全てのコンテンツを挑めるようにする配慮になっている。
もちろん専用の設定を行えばアイテムレベルシンク無しで挑むことも可能になるが、敵から経験値が貰えないデメリットもある。
新生ストーリーをそのまま進めた場合、リットアティン戦時にはおおよそIL40~50ほどになっている。
そしてリットアティンのIL制限は130。
…お分かりいただけだろうか。
メインストーリーでの攻略時の想定ILから3倍も高いILで挑むことが可能なのである。
ストーリーが進めば進むほどILを高い装備を入手できるようになり、新生メインストーリー後はIL130を超えるのもかなり楽になっている。
その結果2回目以降の挑戦ではILの暴力でひたすらゴリ押す戦法が流行。
回復も増援の処理も回避も全部投げ捨てて8人がかり全力でフルボッコにされるリットアティンさんが大発生することになった。
攻略サイトをのぞいても「適当に殴っていればOK」と書かれる始末。
ストーリーでの強大さと打って変わって(システムのせいで)完膚なきまでに蹂躙される姿によりプレイヤーたちから人気
(と同情)を集め、
ティンさんという愛称まで付けられるようになった。
実際、過去コンテンツからランダムに選んで攻略するが
経験値ボーナスが貰える「コンテンツルーレット」ではそのイージーっぷりから当たり枠。
難しいギミックもなく1分足らずで終わることから多くのプレイヤーに愛されることとなった。本人にとってはいい迷惑だろうが。
また初見プレイヤーのILでは実際強敵なこと、コンテンツの実情を知らないことが多いことからリットアティンに挑む初見プレイヤーに様々な情報を教えて共にコンテンツへ突入、速攻で撃破して初見プレイヤーを困惑させるという邪悪な文化も生まれたりした。
「リットアティンは強敵だぞ!(実装当時は)」「ギミックを理解する間もなく死ぬぞ!(ギミック出る前に終わる)」「一人は必ず死ぬぞ!(相手が)」
更に新生コンテンツの一つ「ゾディアックウェポン」では武器制作のためバトルコンテンツを周回する必要があったのだが、そこで目を付けられたのがリットアティンさん。
その効率の良さから多くのプレイヤーに付け回され、挙句の果てにはコンテンツ所要時間に1ティン(1分未満)という単位まで作られる始末だった。
暁月6.1以降
そんなこんなで長らくプレイヤーから愛されて(?)きたリットアティンさんだったが、2021年に発売された拡張ディスク『暁月のフィナーレ』。
その追加
パッチである6.1が2022年4月21日に配信された。
様々なコンテンツが追加実装される中、とある情報がプレイヤーたちに衝撃を与えた。
帝国の盾として、身を挺してきた戦いだが、8人でフルボッコはどうかということで
…といってもストーリーから抹消されたわけではない。
6.1の改修内容の一つに新生ストーリーのソロプレイ対応がある。
インスタンスダンジョンを他プレイヤーではなくNPCと一緒に攻略可能、ダンジョンのギミック調整など「ひとりでもみんなでも遊べるRPG」を目指す一環の一つして行われたものである。
結果、リットアティンさんは8人用のバトルコンテンツではなくソロプレイ用のバトルコンテンツとして新生。光の戦士と激闘を繰り広げることとなった。
広範囲の攻撃を多く使用してくるうえに、終盤は鎖で拘束されたまま炎上する地形の中でタイマンを繰り広げることとなる。
攻撃&回復&回避を全部ひとりでこなす必要があるため、帝国の盾と呼ぶに相応しい強敵となるのだった。
戦闘面のみならず演出面も大幅に強化!栄えある帝国の誇りのため、自分を慕ってくれる部下たちのため、例え力尽きようと限界を突破してまで立ち上がり光の戦士に抗う彼の雄姿は必見である。
猛火の最中で戦い続けた末、トレードマークである漆黒の甲冑は至る場所が黒焦げ黒煙が立ち上るなど、生身の部分の惨状を想起させるような壮絶な姿となりながら敗北。絶叫を上げながら絶命するという壮絶な戦死を遂げた。
改修前にクリアしたプレイヤーも「
つよくてニューゲーム」を行えばソロプレイ用の彼と一戦交えることが可能である。
なおコンテンツ改修の報が広まった結果、ゲーム内で彼との別れを惜しむかの如くリットアティン攻略PT募集が乱立。
さらにはTwitterのトレンド1位を「リットアティン」の名前が飾るという事態にまでなるのだった。
余談
- 「リットアティン」という名前は古ルガディン語辞典によると「正しく裁くもの」という意味を持つ。
- 2021年8月27日、暁月のフィナーレ発売に向けて公開負荷テストが開催。多くのプレイヤーに特定コンテンツに挑んでもらいデータサーバーへの負荷や他プレイヤーへの影響の有無があるか調べるというものである。そしてその特定コンテンツに選ばれたのがよりによってリットアティン強襲戦。
- 一応理由としては「短時間で終わる」「負荷の大きい8人コンテンツ」「新生時代のコンテンツなのでテスターも参加しやすい」というまっとうなモノ。こうして再度多くのヒカセンに襲撃されることとなったティンさんだったが、上述のコンテンツ改修を見越したチョイスでもあったのかもしれない……
- NHKで行われた『全ファイナルファンタジー大投票』において「ボス&召喚獣」部門で62位にランクイン。ガレマール帝国軍の全ボスキャラの中でトップを飾る快挙を果たした。FF14でランクインしたボスキャラ内でも11/28位と上位に入っている。
追記修正よろしくお願いします
画像出典:ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア /スクウェア・エニックス/2013年8月27日 正式サービス開始
(C) SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
- 生前の上司が敵対したヒカセンと現状少なくとも協力関係にある(コンテンツクリア次第)って聞けばそりゃあ恨んで出てくるだろうさ -- 名無しさん (2022-08-11 21:12:12)
- 上司っつうか上司の理想に心酔している所あるし…その上司も新生の頃は理想に酔ってたが -- 名無しさん (2022-08-11 22:10:48)
- 正直コンテンツ初見で台詞とか断末魔とかよく見ずに即終わった印象からかから、どんなキャラか殆ど覚えてない… -- 名無しさん (2022-08-12 03:42:32)
- つよくてニューゲームを使えば確かにソロ版ティンさんとバトルが出来るけど、強くてニューゲームは特定のクエストクリア後からでないと再開できない、ティンさんと再戦するにはかなり時間かかるよ(ムービーを飛ばしたとしても) -- 名無しさん (2022-08-12 10:22:56)
- まだ強かった当時は学者のフェアリーがバディチョコボと同じHPのあるNPC扱いだったから、囁きでヒールヘイト稼いで増援を妖精に殴らせるとテクい学者と思われてたとか何とか -- 名無しさん (2022-08-12 10:33:51)
- ティンさんの項目で草 -- 名無しさん (2022-08-12 21:48:51)
- あの、マーチオブアルゴンスではなくマーチオブアルコンズです -- 名無しさん (2022-08-13 01:09:23)
- 今やGoogleサジェストで並ぶのが「勝てない」「強すぎ」「難しい」…本当に時代は変わったもんだ -- 名無しさん (2023-11-07 01:26:33)
- FF14やり直し中だがこんなかっこよかったんだな。「瞬殺された人」しか印象なかったわ -- 名無しさん (2024-05-19 18:34:07)
- ガレマール帝国兵って結構身内には優しかったり仲間意識強い奴多いけど、毒ガス拒否したりアシエン狩りで罪滅ぼししているガイウスはともかく他はプレイヤーからすれば所詮侵略者でしかないから株の上げようがないなぁ -- 名無しさん (2024-07-18 08:36:49)
最終更新:2025年01月03日 07:12