逃げる

登録日:2018/05/16 Wed 07:58:46
更新日:2025/04/14 Mon 00:11:11
所要時間:約 15 分で読めます


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Beat_It RPG run for money 逃走中 「千翼ォ! 逃げろォ!」 あ〜ばよ〜とっつぁ〜ん とんずら にげてどうする にげられない! エスケープ カブラヤオー コマンド コメント欄ログ化項目 コンコルド効果 サイレンススズカ ジョセフ・ジョースター タイトルホルダー ダイタクヘリオス ツインターボ バーン様 パンサラッサ メジロパーマー ランナウェイ 三十六計逃げるに如かず 伝統的な戦いの発想法 北条時行 危なくなったらスタコラ逃げろ 恥だが役に立つ 戦略的撤退 撤退 敵前逃亡 死亡フラグ 競馬 退き口 退却 逃げ 逃げちゃダメだ 逃げる 逃げるは恥だが役に立つ 逃げるんだよォ! 逃げ上手の若君 逃げ恥 逃げ馬 逃亡者 逃走 逃走中 逃避行


想像して欲しい。
君の前にはとてつもなく強大な敵がいる。
こちらの戦力ではどうやっても勝つことはできず、甚大な被害を被る。
もしくは何らかの理由で時間が限られており、その敵を相手にしている暇がない。

手持ちの戦力を何度見返しても、敵を倒して状況を打破する手段が見つからない。
文字通り、万策尽きたのだろうか……?



「いや!策はあるぜ!」


「え!?」
「なんだって?JOJO


「たったひとつだけ策はある!!」


「たったひとつだけ……?」


「ああとっておきのやつだ!」


「とっておき?」
「はっ JOJO!ま…まさか!
そのとっておきというのは…!?」


「いいか!息がとまるまでとことんやるぜ!」


「息が止まるまでだと?どういうことだッ!」


「フフフフフフ」



逃げるんだよォォォーーーーーッ」



「うわーっ やっぱりそうだったァァァァァァン~~~~」


+ その他、「逃げる」に関して一家言お持ちの皆様
「……知らなかったのか…? 大魔王からは逃げられない…!!!」
逃げるについて - 大魔王バーン様


「ウランフ提督 既にわが艦隊は四割を失い 残りの半数も戦闘続行は不可能です。降伏か逃亡かを選ぶしかありません」
「不名誉な二者択一だな ええ?」「降伏は性に合わん 逃げるとしよう 全艦隊に命令を伝えろ」
逃げるについて - 第10艦隊司令 ウランフ中将


「敵の追撃を振り切れません。どうされますか、ビュコック提督」
「どうするも何も、ここは逃げの一手じゃ。全速でイゼルローン要塞へ撤退するんじゃ」
「……ほう、最初から逃げにかかっているな。戦術的には正しい判断だが……」
逃げるについて - 第5艦隊司令 ビュコック中将
「味方なら何故わしが撤退…いや、転進する邪魔をするのか!」
逃げるについて - ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世


「よし、ここは後退だ。多大の犠牲を払ってまで死守する価値はない。奪回するのはローエングラム侯にやっていただこう。」
逃げるについて - オスカー・フォン・ロイエンタール提督


「バカヤロウ逃げるぞ!陸軍が相手じゃ分が悪い!」
逃げるについて - 無法松


「ひ…退かぬ!!媚びぬ、省みぬ!!帝王に逃走はないのだーー!!」
逃げるについて - 帝王サウザー様




「逃げるが勝ち!ってときもあるからな。
バトルでピンチのときは『逃げる』を選べ!」
逃げるについて - タップー


「逃げるな! …生きるほうが、戦いだ!!」
逃げるについて - カガリ・ユラ・アスハ


「命令は3つ。死ぬな。死にそうになったら逃げろ。そんで隠れろ。運が良ければ不意を突いてぶっ殺せ!……あ、これじゃ4つか」
逃げるについて - 雨宮リンドウ


「熱いベーゼで殺してあげるから逃げちゃイヤよ」
逃げるについて - セリア&レディ


「情けない顔をしおって
どうせ逃げるなら 逃げきってみせんか
馬鹿者めが」
逃げるについて - ドクター・シド


「逃げちゃダメだ…逃げちゃダメだ……逃げちゃダメだ…!!」
逃げるについて - 碇シンジ


「逃げ道の無い経済動物と君達は違うんですから、生きるための逃げは有りです。有り有りです。」
逃げるについて - 大蝦夷農業高校 校長


「千翼ォ! 逃げろォ!」
逃げるについて - 長瀬裕樹


「今日逃げたら明日はもっと大きな勇気が必要になるぞ」
逃げるについて - 伊藤千佳二宮修二


「へたくそ!!へたくそ!!どこをねらっているのだ!!もう!もっと右、右!!」
「逃げろ!逃げろ!でないと、黒コゲだじょー!!」
逃げるについて - ケフカ・パラッツォ


「CQBの基本は、自分の逃げ道を確保するように動くことだ」
戦いの基本 - マスター・ミラー


逃げるについて - 檀道済


「《戦術的撤退》と書いて、《にげる》と
読むっチャ!」
逃げるについて - チャチャ


「貴様アアア!!逃げるなアア!!!
責任から逃げるなアア!
お前が今まで犯した罪、悪業、その全ての責任は必ず取らせる!
絶対に逃がさない!!」
逃げるについて - 竈門炭治郎


「貴方達に逃げろと諭した責任が私にはあります。ここまできて私だけ追われる恐怖を味わわないなど…」
「御使い様…そこまで我らの事を…」
(もったいない!!)
逃げるについて - 北条時行


「お母さんが言ってました。逃げたら1つ、進めば2つ手に入るって…
逃げれば“負けない”が手に入ります!」
逃げるについて - スレッタ・マーキュリー


「ターボやるもん!テイオーの目の前で絶対絶対逃げ切って勝ってやる!
諦めなければやれること見せてやるんだ!」
逃げるについて - ツインターボ



逃げるとは戦略の一種である。


概要

に・げる【逃げる】
  1. 捕まらないように、追って来るものの力の及ばない所に身を置く。
  2. 自由のきかない所や危険から抜け出して、去る。
小学館「デジタル大辞泉」より

戦いにおいて、前線の兵士が勝手に敵に背中を見せて逃げることは許されない。
そんなことをすれば、同じ場所で戦っている他の兵士への損害が大きくなってしまい前線が崩壊してしまう。
古今東西「敵前逃亡」は裏切りに次ぐ重罪、味方殺し同然の行いとみなされ、
捕まった場合の処罰はほとんどの場合で「死刑」である。
そうでもなければ士気が乱れるので仕方ない。
前線はどれだけ不利でも司令官からの撤退の指示があるまで逃げられないのだ。

ただし、指揮官の立場で先を見据えて逃げの判断をすることは必ずしも悪いことではない。
「この場でこれ以上戦い続けても、当初の作戦の目的を果たす事が出来ない」
すなわちこの場の負けを悟って素早く撤退の判断が下せる指揮官は、
味方の損害を最小限に食い止めることができる、むしろ優秀な指揮官である。
例えば、金ヶ崎の戦いにおける織田信長がいい例だろう。
あの戦いで、信長は浅井長政の裏切りをなかなか信じられずにいたが、一度その情報が確定した後は潔く撤退を選択し、自軍への損害を最小限に抑え込むことに成功した。

一方で、不利を恐れて逃げの判断だけ下しているようでは、当然勝ちは望めない。
恐怖を押し殺して「逃げ」の選択肢を封じることが重要になることもままある。
あくまで「これ以上の損害を出さないために」逃げるということを忘れてはならないだろう。
司令官は実際には撤退の手段を確保しておくのは必要だが、兵士たちには「ここで勝たなければダメであり、撤退などありえない」と思わせなくてはならない。そうでなくては兵のパワーを最大限に発揮させる事は出来ないのだ。
前の段落で、逃げる行動を「戦略」と呼んだのはこのためである。眼の前の戦いから逃げるのは、戦術的にはどう言い訳した所で敗北なのだ。あくまで全体の戦争のために、次の戦いのために、兵力を温存する判断だという事である。

どれほど戦略的には正しくても「逃げる」という言葉の印象から士気が下がることもままある。
そのため「戦略的撤退」などと言い換えたりもする。第二次大戦時には「転進」なんて言葉が使われたことも。

逃げるふりをして追ってきた相手を各個撃破するという戦術が存在する。
戦力が少ないとき、敵に対して機動力で勝っている場合には有用。
これは匈奴やモンゴル等遊牧民族の十八番の戦術であり、あの劉邦も引っかかって苦汁をなめさせられている。日本では戦国時代に九州の島津家が多用したとされる釣り野伏が有名か。
ただしこの作戦はある程度訓練され意思疎通が徹底された軍隊でのみ実行可能な高度なものであり、寄せ集めの即席部隊のような練度が低い集団だと作戦を理解できずに本当に逃げ出して軍が壊滅状態になってしまう。
失敗例の有名どころでは五胡十六国時代に中華統一まであと一押しという状況まで版図を広げ圧倒的大軍をそろえた前秦が寡兵でもって対峙してきた東晋を攻めようとした際に、作戦の一環として一時後退を実施しようとしたところ、前線の兵士が撤退と誤解し逃亡が相次いだ結果、全軍総崩れとなり大敗したという冗談みたいな記録が残されている*1。これは大軍といっても言語も異なる諸部隊の寄せ集めで全体の意思疎通も碌にできない状態だったので、指揮官の意図が全軍に伝わらなかったことが原因とされている。
また数に劣る幕末の攘夷志士達がよく取ったとされる。いつだって志士たちの若い命は真っ赤に燃えているのでござるな。


軍団が逃げる際に、最後尾で敵を押し止める役目を殿(しんがり)と呼ぶ。
基本的に不利になったので逃げているわけで、有利な相手は勢いに乗って追撃をしてくる。それを押し留めて主力の逃走を援護しなくてはならないため、損耗率の高い非常に難しい役割となる。

また、マイケル・ジャクソンの代表曲のひとつとして、そのPVと共に有名な「Beat It(邦題:今夜はビート・イット)」は、 厄介ごとには関わるな という主旨の歌詞をしており、Beat Itというのは現地ではしばしば使われる「逃げろ」という意味のスラングである。

…なお、マスコミ…もといマスゴミによる相手が「逃げた」ということにして世間に印象操作をするというのも存在する。

とある記者会見にて、
  • 経歴もどこの所属かも分からないが、実はテレビ局の直轄であった「フリーのジャーナリスト」を多数出席させ
  • いちいち回りくどい質問、長ったらしい質問をするが、テレビに報道する時は質問文をきっちり要約、修正する
  • あらかじめしていた予定時間を2時間もオーバー
こんな状況で、「もはや付き合ってられない」とインタビューを打ち切った会見側に「逃げないでください」と罵声を浴びせ、その光景をテレビに報道するということが行われた。
同席していたフリーのジャーナリストによって真相はネットに流れたが、テレビ側は謝罪も釈明も現在に至るまで一切行っていないというのがいやらしいポイントである。

また、負け惜しみ、あるいは自分が負けた事実を受け止めたくないからと、
自分がボコボコにされて立ち上がる気力すらないのに「相手が逃げた」と自己正当化するというものもある。
とある討論番組にて、自分の論に「ソースがない」と指摘され、弁護士資格も持っている知事から「所詮は芸能人の知名度稼ぎ」と罵倒されたとある芸能人が、「こんな相手と付き合っていられない」「やってられるか」と席を立ったのだが、
視聴者目線だと相手の正論に言葉を詰まらせて逃げただけにしか見えず、放映後にネットでボロクソに叩かれて二度と討論番組に出演できなくなった…なんて事件も起きている。

もちろん、逃げることが許されない者も存在する。
例えば、会社の社長
一度逃げてしまえば最後、「社員を見捨てて逃げ出した卑怯者」というレッテルが貼られ、2度と表沙汰に立たなくなってしまうのである
…もっとも今の日本では、社員が社長に甘えるような無茶振り、「自分の仕事以外はしたくない」というモンスター社員の増加、社員にはとことん優しくしておきながら社長には一切優しくしない法整備など合間って、中小企業では深刻な後継者不足という苦境に立たされているわけだが…

ジョセフ・ジョースターのものは逃げるとは建前で、実際は既に対抗策は彼の頭の中で固まっている。単に実行の為の移動なのだ。対抗策が思いつかなくても走ってる間に考えている。その為手の内が明かされたばかりのワムウ・カーズには何も対抗出来なかった。

ゲームにおける「逃げる」

RPGでよく搭載されているコマンドの一つ。「逃げる」。
むしろこれがないRPGの方が珍しいだろう。
また、アイテムや魔法などで確実に逃げる手段がある作品もある。ものによってはないとコマンドとしての逃げるがないのでアイテムや魔法を経由しないと逃げられないゲームもある。

バーン様も仰っておられるが、 基本的にボス戦からは逃げられない
倒さなければいけない相手なので、ある意味当然である。まあ例外も結構あるが。*2

モンスターの側も逃げることがある。システム的には「経験値もお金も落とさず消滅する」ということなので、狩る目的だとウザったい。
また、作品によっては「モンスターを逃がす」という魔法や技が存在することもある。

逃げることでのメリット

まず、「どう考えても倒せねぇ!」という敵とうっかりエンカウントした場合はまず逃げる一択である。
全滅するよりは遥かにマシである。
後は「倒せないこともないけど、倒そうとするとHPやMPに多大な損害がある」という場合も逃げた方がいいことが多い。
結局時間とアイテムの無駄になりがちだからだ。
また、「盗む系の技でアイテムを盗んだ後、面倒なのでさっさと逃げて戦闘を終わらせる」ということもある。
あと8回逃げたら全部の攻撃が会心の一撃になったり

逃げることでのデメリット

大抵の作品では逃げるは確率成功である。「逃げられない可能性」というのが常について回るのだ。
そして、逃げられなかった場合、相手に1ターンそのまま譲り渡してしまうケースが多い。
「勝てる可能性がない」ために逃げを打って失敗した場合、どんな運命が待っているかは言うまでもないだろう。

それとは別に逃げることで何かしらのリスクを負う作品も珍しくない。
例えば、所持金や道具を落としてしまったり、場合によっては経験値が減ってしまうこともある。

逃げるの成功確率に関わるのは、素早さや運、あるいは敵とのレベル差であることが多い。

ランダムエンカウントなら逃げた後は戦闘突入前の状況に戻るが、シンボルエンカウントの場合接触した敵シンボルの処理はゲームによって変わり、
1.シンボルが消滅する
2.シンボルの当たり判定が一定時間消滅する
3.シンボルの当たり判定はそのままだが、一定時間の間は接触しても戦闘には突入しない
といったものがある。

特徴的な逃げる

ドラゴンクエストシリーズ

まもののむれがとつぜんおそいかかってきた!

[[メタルスライム]]Aはにげだした!
メタルスライムBはにげだした!
メタルスライムCはにげだした!

まもののむれはいなくなった!

やたらと逃げまくる魔物「メタルスライム」一族が有名。
上記のように、 不意打ちしておきながら逃げ出す という意味不明な行動をとるほどに逃げまくる。*3
倒すことさえできれば、多大な経験値を得られる美味しい敵なのだが……。
また、初期の作品だとボスでもたまに逃げる事がある。
モンスターズシリーズでメタル系のモンスターにモシャスを使うと、特技の一つに「にげる」のコマンドがあり、使用するとHPが0になるという、いわゆる自爆技のようなものとして処理されている。

ちなみにこちらが先制攻撃可能なときは100%逃げるが成功する。

ドラゴンクエストIV(FC版)

8回逃げるに失敗すると、 パーティー全員の通常攻撃が会心の一撃になる 「8逃げ技」というバグ技がある。
本来ならドラクエ4では「4回目の逃げるで必ず成功する」という仕様があるのだが、 絶対に逃げられないボス戦では4回以上逃げるを選択できる ということを開発陣はうっかり忘れていた。
容量を節約するために逃げるカウントが4回以上で使用される部分は別のフラグに用いられていたのだが、その8回目以降の部分がパルプンテの効果「力がみなぎってきた」に当てられているために起きる現象。
なお、一見ものすごく強い技に見えるが、「8回逃げるに失敗する=8ターン無防備で殴られる」ということなので、無計画に使ってもまず全滅する。
それなりに準備をしておく必要があるだろう。

+ おまけ:コード内訳と詳細な解説
逃げるカウントが含まれるバイトエリア(8bit)の、ビット単位の意味
ビット桁 フラグ
「1」でふしぎなきり状態
群れ/単体フラグ
戦闘終了時に「1」なら「まもののむれ」、「0」ならモンスター名が表示される
(用途不明)
モンスター撃破フラグ
戦闘終了時に「1」なら「○○をやっつけた」、「0」なら「○○はいなくなった」が表示される
「力がみなぎってきた」フラグ
時の砂使用フラグ
戦闘中に時の砂を使用すると「1」になる
逃げた回数のカウント
逃げ2回(0b10)ならばボス戦以外の逃走確率が25%アップ、
3回(0b11)ならばボス戦以外で逃走が確実に成功する
見てわかる通り、5bit目以降も別のフラグに割り当てられているため、仮にその後も逃げ続け、16回「逃げる」を選択すると「力がみなぎってきた」フラグは解除されてしまう。
(16は二進数表記で「0b00010000」となるため、4桁目が0に戻ってしまう)
逆に、時の砂を使うと3bit目が「1」になるため、2逃げ状態(0b00000010)で使用すると6逃げ状態(0b00000110)まで水増しされるのと同じ扱いになる。

当然ながらリメイク版では修正済。一応PS版のあるくんですではスタッフのカンチガイコーナーにて取り上げられ、PS版で検証したがアリーナだけが会心の一撃を出す結果に終わった。

ドラゴンクエストⅧ

こちらが逃げるのではなく、積極的に相手を逃走させる「おどかす」というコマンドが登場。その後のシリーズには引き継がれなかった。*4
基本的には低レベルの相手に有効で、特にダメージカット能力が凶悪なエレメント系モンスターはレベルに関係なく逃げていく。
一方、心のないゾンビ系やマシン系のモンスターには一切効果がなく、逆に先制攻撃を食らってしまう。

FINAL FANTASYシリーズ

初期やFFXのようなコマンドバトルにはもちろん、FFIV以降の「アクティブタイムバトルシステム」が搭載されている作品にも存在しており、
ATB搭載作品の場合は、一部を除いて特定のボタンを長押することで一定時間ごとに逃げるの成否判定が処理される。
また、盗賊の特技「とんずら」や魔法「テレポ」「エスケプ」などで確実に戦闘から逃げることができる。
戦闘力に乏しい盗賊だが、この特技は非常に便利であり、序盤から少々の無茶ならばできるようになる。
チキンナイフとブレイブブレイド」という 逃げる回数で強く/弱くなる 変わり種の武器もあったり。
なおリスクについてはタイトル毎にあったりなかったりするが、中でもFFIIIでは「逃げ腰のため防御が出来なくなる」という理屈で被ダメージが跳ね上がる*5という、ほぼ自殺行為に等しい仕様だった。間違って「にげる」を実行してしまい青ざめたプレイヤーは当時少なくなかったのではなかろうか。

余談だが、FFTでは「逃げるのかッ!出てこいッ!」と言われて逃げ出したはずが本当に即座に再登場したヤツがいる
この展開は某攻略本でも「逃げるのか、出てこいと言われて本当に出てくるヤツを初めて見た」と突っ込まれている。
しかし、初回プレイ時の多くのラムザはこの発言の結果、返り討ちにあってゲームそのものが詰む*6という悲劇が起きた。

クロノ・クロス

ボス含めてどんな敵からも100%確実に逃げられる というRPGとしては変わった仕様がある。
ただし、倒さなければいけないボスだと何かしら理由を付けてその場から離れることはできない。とはいえメニュー画面は開けるので、装備の整え直しや回復アイテムの使用ぐらいは可能。
もっとも、これも例外があり、「炎龍(一戦目)」などは敵がメニューを開く間もなく再戦を挑んでくるため、体勢を立て直せなかったり、「ワッホイタンク」戦では逃げると敵が妨害攻撃を仕掛けてきて状態異常になったりする。

LIVE A LIVE

オムニバス形式のRPGで、多くのシナリオがシンボルエンカウントなのだが、上のクロノ・クロス同様「100%確実に逃げられる」。ただし「逃げる」コマンドが選べる戦闘に限る。
ボス戦では逃げられないことがほとんどで、一部イベント戦闘も逃げられないことがある。
その上「逃げるとHPや状態異常が全回復する」仕様になっている。
このため雑魚戦の難易度はやや高め。雑魚戦でピンチな時は下手に回復するより逃げて仕切り直す方が結果として良いことも。
ただし、必ず逃げられるからとホイホイ逃げ続けていると、最終シナリオで100回逃げたら隠しボスが出現するなんていう罠もある。

また、西部編ではとあるイベント戦闘から逃げることで展開が変化する。

テイルズオブシリーズ

「リニアモーションバトルシステム(LMBS)」を採用しているテイルズオブシリーズにおいては、その仕様上「逃げる」方法が他のRPGと異なっている。
「2D形式のLMBS」の場合、画面の端まで後退し、更にそのまま画面端方向に十字キーを長押しすることで逃走。
「3D形式のLMBS」の場合、メニューから「逃走」を選んだ後、一定時間後に逃走が成立する。
いずれの場合も「逃走時間」は「エスケープゲージ」として表示される。
「エスケープ」や「葉隠」といった使うと即座に逃走できる技や、逃走時間を短縮する「ホワイトミスト」「マジックミスト」等の装備品もある。
ただし敵のレベルがこちらより高い場合はレベル差に応じて逃走が成立するまでの時間が長くなり、逃走技の成功率もそれだけ下がる。
それまでは当然敵の攻撃に晒されるので相当の損害が生じる。フリーランが搭載されてる作品ならそれまで逃げまくって最悪操作キャラの安全は確保したい。
だが2D作品の場合は逃走する場合実質操作キャラが動けなくなり、操作キャラが攻撃を受けると再び入力可能になるまでエスケープゲージが戻ってしまうため、状況にもよるが敵に画面端まで追い詰められるとほぼ逃走不能に陥る…と、3D作品よりリスキーな傾向にある。

ポケットモンスターシリーズ

バトルのコマンドの一つ。その名前通り野生のポケモンに出くわした時にバトルやゲットを行わずに終える手段。しかし野生ポケモン相手の逃走成功率は素早さ依存なので、鈍足のポケモンを先頭にしていると、特にお目当てではないポケモンが出た時に一発で逃げにくい。努力値稼ぎの際に面倒になる仕様。また金銀のロケット団のアジトのように罠でにげることが不可能の場合も存在する。
トレーナー戦は、第八世代以前は一律で「ダメだ!勝負の最中に敵に背中は見せられない!」となって逃走不可*7だが、SVでは一部イベント戦こそ逃走不可だがメッセージは「逃げることが できない!」、それ以外のモブ相手、特にバトル施設でのバトルや対人戦との通信対戦ではにげるを使うと降参となり、負けになる。
野生戦では、わざ「テレポート」、アイテムの「ピッピにんぎょう」系や「けむりだま*8」、特性「にげあし」など「必ず逃げることができる」条件が数多く存在する。「テレポート」しか覚えていないので初手で必ず逃げようとするケーシィの捕獲は、初心者トレーナーの(時々上級者も)つまづきポイント。
逆に、わざ「ほのおのうず」「くろいまなざし」、特性「かげふみ」「ありじごく」など「逃げられなくする」技や特性、条件も多い。
わざ「ねをはる」のように「使うと自分が逃げられなくなる」技も。

また、わざ「ほえる」「ふきとばし」を野生戦で使うと、敵味方どちらが使っても強制的に戦闘終了となる。エンテイライコウスイクン辺りに使われてウザい思いをした人もいるのでは。
こういった強制退場技は特性「きゅうばん」や上述のわざ「ねをはる」などによって防げる*9が、持っているポケモンの種類が少ないのが難点。

世界樹の迷宮シリーズ

DS時代の三作であるI~IIIまでは、シンボルエネミーのFOE 壁を背にしてエンカウントすると逃げられない という恐ろしい仕様があった。
FOEについて詳しくは当該項目に譲るが、強大な力を持つモンスター相手に逃走不可能な事態に追い込まれたならばhage直葬コースになってしまう。
一方でザコ戦の時点で殺意満点なモンスターが頻出することもあって「猛進逃走」「全力逃走」「輪廻の角鈴」などの高確率で逃走でき、さらにその階に進入してきた階段まで戻るスキルやアイテムもある。
これらのスキルやアイテムを適切な判断で使い、hageを未然に防ぐのは立派なテクニックの一つである。
あと世界樹の迷宮Ⅳ新・世界樹の迷宮はやたらと逃げるコマンドが成功し辛い。

ちなみに新・世界樹の迷宮からは敵全体が 盲目・混乱・睡眠・脚封じ・スタン・麻痺による痺れ発生 などのとにかく「目の前の敵を追うのが難しい状態」になっている時は100%逃走が成功するようになっている。
何度も言うようだがザコ敵ですら殺意フルMAXのシリーズなので、ヤバい敵編成に出会った時は闇雲に逃げず、これらのバステ封じを撒いたりタンク職が味方を守って逃走コマンド回数チャンスを増やすなど、逃げるにも一工夫する価値がある。

競馬における「逃げ」

脚質(レースにおける戦術)のひとつ。
ペースの刻み方はいろいろあるが、共通するのは「スタート直後から先頭に立ち、一度も2番手以下に落ちることなくゴールする」という流れである。
レースの展開を自分でコントロールできる、馬場の良いところを能動的に選んで走れるといったメリットがあり、総じて他馬の動向に左右されにくい。
決まった時の派手さも相当なもので、「逃げこそが最強の脚質」との評も聞かれる。

一方で問題もある。
レースに臨む競走馬は興奮状態にあり、基本的には前へ前へと行きたがる。
それを宥めてペースを落とさせ、馬のスタミナを温存するのが騎手の役目なのだが……逃げはそうしたセオリーに反し、テンションのままに走らせることを旨とする。
ゆえに「一度逃げた馬は抑えが利かなくなる」とも言われ、関係者としても「できれば逃げはやりたくない」との思いがあるようである。

他馬の動向に左右されにくいとは書いたものの、実際には周囲の影響によって持ち味を削がれるケースもある。
一番まずいのが他に逃げ馬がいる場合で、お互い譲らずペースを上げまくって直線仲良く沈没という事態はそれなりの頻度で見られる。
スタートで出遅れた場合も大変にまずく、内枠でやらかしてそのまま馬群に包まれ、馬がやる気をなくして終了なんてことも稀によくある。
総括すれば「強力な反面、脆さも抱えた戦術」と言えるだろう。



「このジョセフ・ジョースター、若いころから作戦上逃げる事はあっても戦いそのものを途中で放棄したことは決してない」


「このまま………」

「ガンガン闘うッ!」




追記・修正は逃げ出さずにお願いします。

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最終更新:2025年04月14日 00:11

*1 この後前秦は敗戦に便乗した内乱が相次ぎ崩壊、再び中国は長い分裂時代に逆戻りしてしまう。

*2 特にプログラムが今ほど発達していなかったファミコン黎明期のゲームとなると、ボス戦でも逃げる事は可能だったりする。…と言いたいところだが、初代ドラクエを見るに、ボス戦には特殊フラグが立っているらしく、逃げられるのはプログラム上意図されたシステムの様子。本当に例外と言えるのは「ペーパーマリオ スーパーシール」や続編「カラースプラッシュ」くらいだろう。(行動の度シールやカードを消費する為、万策尽きた際に補充に戻れるようにする為。)

*3 DQ8以降は不意打ちが起きた際は逃げないようになった

*4 一応、パルプンテの効果の一つに「恐ろしいものを呼び出し相手を逃げ出させる」というのもあるが、ランダム効果であるため狙って使えるものではない。

*5 具体的には物理防御と防御回数、および回避率を0にされ、さらに2倍のダメージを被る

*6 直前でセーブできるのだが、セーブした時点で引き返すことが不可能なため

*7 常に背中を敵に向けているポケモン(クチートバクガメス、キョダイマックスカメックスなど)を場に出してこのメッセージを出すネタは鉄板ネタ。

*8 持たせたポケモンのみ

*9 その場から動かない/動けない状態のイメージから