登録日:2023/01/28 Sat 11:34:15
更新日:2023/03/24 Fri 21:26:53
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『吉田くん』とは、テレビ番組『人志松本の〇〇な話』で語られた話である。
【概要】
まず『人志松本の〇〇な話』とは、フジテレビ系列で2009年4月14日から2012年3月23日まで放送されていたトークバラエティ番組で、『
人志松本のすべらない話』のスピンオフ番組にあたる。
すべらない話以外のテーマで芸人たちが話を披露するという内容で、「ゆるせない話」「好きなものの話」「ためになる話」「決めてほしい話」などのコーナーがあり、当然ながら本家同様、
本音、事実しか語ってはならなかった。
そこで2009年8月25日に放送された、恐怖体験を語るコーナー「人志松本のゾッとする話」で、『R-1ぐらんぷり2009』のチャンピオンとして知られるピン芸人『中山功太』が語った話が『吉田くん』である。
ちなみにその時のスタジオメンバーは
松本人志(MC、
ダウンタウン)
松嶋尚美(オセロ(当時))
田中直樹(ココリコ)
宮迫博之(雨上がり決死隊(当時))
関根勤
木村明浩(現
バッファロー吾郎A)
千原ジュニア(レギュラーメンバー、千原兄弟)
中山功太
島田秀平
小沢一敬(スピードワゴン)
若林正恭(
オードリー)
の11人。
【前半の内容】
中山功太がまだ幼稚園児だった頃の話である。
当時、中山の同級生、友達に「吉田くん」という子がいた。席は中山の隣で、目玉がクリッと大きくて、ちょっと出っ歯で、いつも笑っている感じの朗らかな子だった。
ある日、幼稚園で粘土をいじる時間にて、吉田くんは粘土でウンコを作った。
それを見て中山は笑い、吉田くんも笑い、2人とも大笑いした。子どもならではの微笑ましい光景...
その時だった。
笑った瞬間に(吉田くんの)目玉がピョンッて飛び出したんですよ
(...この瞬間、スタジオは悲鳴ではなく、笑いと困惑に包まれた)
その飛び出し方は、中間が細くて先端に目玉と、昔のギャグ漫画さながらのものだった。
中山は驚きつつ、吉田くんに目玉のことを指摘したが、吉田くんはあんまり触れんといてくれみたいなムードで「うん...うん...」としか返さなかった。
中山は帰りの時間に、再び目玉のことを聞くも「うん...目...うん...」と、さっきと同じようなリアクションしかしない吉田くんなのだった。
そして次の日。吉田くんは幼稚園を休んでいた。中山は先生にそのことを聞いてみたが...
友達に聞いても誰に聞いても、返ってくるのはこの答えだった。
目玉飛び出した次の日から、吉田くんの存在がこの世から消えたんですよ...
【後半の内容】
...あまりの展開に、スタジオは一転して緊迫感に包まれた。ジュニアが質問する。
じゃあ(吉田くんは)お前が作り上げてたものってこと?
中山は幼少期ゆえ、その可能性もあるとしつつも、あの時、思ったことを答えた...
(吉田くんは)ロボットなの?って思いましたけど...
...この答えに、スタジオは一転して笑いの渦となり、ジュニアは思わず
と、ツッコんだ。今度は宮迫が質問する。
中山いわく、他にも友達がいて、吉田くんも含めて3人以上で写っている写真や、集合写真もあるはずだったのだが、小学生になってから確認したところ、写真自体も無かったという。
ジュニアは中山にしか見えない、シックスセンス的なものによるものではないかと感想を述べた。
そこで松本が
と、話を蒸し返す。
と答える中山に、松本も思わずツッコむ。
そして最後に中山は、こう締めくくるのだった。
...しかし、こんな空気で終わることが許されるはずもなく、ジュニアはこのようにまとめた。
そして、番組のスタッフから「ゾッとする話ありますか?」と聞かれたのかを中山に確認すると
と、痛烈な一言を浴びせる。
対して中山は、打ち合わせにおいて何個か話を持ってきて、「吉田くん」の話をしたらスタッフが
と返すのだった。
【THCオカルトラジオ】
それから10年後、令和元年に怪談ラジオYouTuber『THCオカルトラジオ』の動画に中山功太がゲスト出演。
そこでなんと『吉田くん』の裏話が語られた。
番組で語った内容の詳細や、尺の都合で語れなかった部分、吉田くんの正体の考察といったトークが交わされた(それ以外にも中山自身の話や、他のオカルトエピソードが語られている)。
主な内容は以下の通り。
- 自宅に何回も遊びに来ていたにも関わらず、中山の母親も吉田くんを忘れていた
- 実際には吉田くんが写っていたはずの写真は残っていた
- 写真が無いと言ったのは、スタジオメンバーが嘲笑するので、急いで話を終わらせようと巻いたから
- 幼稚園の皆で行った遊園地の集合写真から、吉田くんの位置が空いていた
- 集合写真の際、中山のズボンのチャックが開いていて、それを吉田くんに笑われたことを今でも覚えている
- 打ち合わせの際、普通の怪談は飽和状態だからと、変わった雰囲気の話を要求された
- 番組スタッフがSFみたいで良いと言い、この話に決まった
- 打ち上げにて、ジュニアから「二度とあんな話すなよ」と(冗談交じりに)言われた
- 打ち上げにて、打ち合わせでOKを出したディレクターから死ぬほど睨まれた
- 中山の幼馴染に、中学生の頃に吉田くんを目撃したというコニシがいた
- コニシは霊感が強く、吉田くんのことも覚えていた
- コニシによると、その時の吉田くんは中学校にいて制服を着ていた
- それを聞いた中山は学校中を探すも、吉田くんはいなかった
- 吉田くんとは別で、幼稚園に急に来なくなった女の子がいた
- 母親などの話によると、その女の子は引っ越したとのことだった
- 本当はその女の子が急性白血病で亡くなったことを後から知った
- 子どもにトラウマを与えないための嘘だったようだ
- 吉田くんもそのパターンではないかと考えたが、それでも不自然
- もしかしたら『メン・イン・ブラック』のような宇宙人によって、皆の記憶が消されたのかもしれない
- 中山の記憶は消去失敗したのではないか
・吉田くんが笑い話として片付けられ、中山が怒られたのは、何者かの警告なのでは...
【余談】
- 「ゾッとする話」では、話の終了後に松本を模したムンクの叫び風のキャラが絶叫する演出があったが、意味不明な話だった場合はそのキャラが真顔になり、頭の上に?が浮かび上がる演出となっていた。
『吉田くん』の場合は...言うまでもないだろう。
- 番組ではこのような扱いだったものの、実話だったのではないかと信じる視聴者もいた。
実際、自分も似たような体験をしたという視聴者からの声が、いくつか中山に届いたという。
- 番組や動画でもいくつか触れられていたが、吉田くんの正体については...
・ロボット説
・イマジナリーフレンド説
・急逝説
・幽霊(生霊)説
・宇宙人説
・宇宙人の幽霊説
…などが考えられている。
ただし中山は動画内にて、イマジナリーフレンド説に関しては、リアリティーが違ったと懐疑的な反応を示している。
その一方で、調査のため地球人に扮した宇宙人説に関してはしっくりくると評し、ロボット説は信憑性が無いと自虐している。
- 中山は同年9月1日の放送でも、同コーナーでリベンジをかけて『フランケンばあさん』という2本目の話を披露している。
...詳細は各自で確かめてほしいが、こちらもあんまりにもアレな内容であったため、最終的にジュニアは以下のように締めくくっている。
追記・修正は自分だけが覚えている目玉が飛び出る友達がいた方だけお願いします。
- 梨.psdさんの話みたいだ -- 名無しさん (2023-01-28 12:54:49)
- 実話なのだろうか… -- 名無しさん (2023-01-28 13:56:38)
- 中山功太さんは最近は怪談師としても活動してるが幽霊話というより異世界物やん…て話が多いんだよね。何を視てきたんだ何を。 -- 名無しさん (2023-01-28 15:13:35)
- この話面白かったな -- 名無しさん (2023-01-28 20:23:12)
- 目玉が飛び出したで他の面々が大笑いしてから、「吉田くん?誰それ」で空気がガラッと変わったのは凄い記憶にあるわ -- 名無しさん (2023-01-28 20:24:00)
最終更新:2023年03月24日 21:26