ワッショイなとり(暴太郎戦隊ドンブラザーズ)

登録日:2023/03/19 Sun 19:46:51
更新日:2023/05/24 Wed 05:35:35
所要時間:約 20 分で読めるというお話




※推奨BGM:「Don't Boo!ドンブラザーズ」


じか~い、次回。

わーはっはっはっは!タロウは俺が倒した!

お前たちは俺のお供だ!

…待て、その黄金の姿は…!


黄金きらめく!新たな力!


まさかお前は!?


ドン33 ワッショイなとり


…という、お話。




※推奨BGM:「前話解説」


パワーアップして帰ってきたソノイ……。

対決で倒れたのは、今度は桃井タロウの方だった……。

暴太郎戦隊ドンブラザーズ』のドン33話。
パワーアップアイテムのオミコシフェニックスと、ドンモモタロウの強化形態・ゴールドンモモタロウの初登場回である。

監督:加藤弘之 脚本:井上敏樹
2022年10月16日放送。


話の流れ

タロウの行方とソノイの変貌

前回のラストでソノイに敗北したタロウ。彼はその後、喫茶どんぶらにも仕事場にも姿を現さない状況が続いていた。タロウを心配するはるか猿原つよし

その頃ソノニとソノザは、ソノイがタロウを倒したことに驚く一方、人が変わったソノイの様子に違和感を覚えていた。



何?ドンモモタロウを倒した?

何を驚いている、お供たち。当然のことだ。

その言い方はやめろ。俺たちはお前のお供ではない、対等の仲間だ!

その通り。お前、ちょっと変だぞ?

しかしソノイは「言葉に気をつけろ、お供たち!」と言い、スキンを纏って二人に襲い掛かる暴挙に出る。その姿には、もはやかつての彼の面影はなかった。


跪け!そして俺に忠誠を誓え!

ソノイ様、私たちお供は…。

あなたに忠誠を誓います…。

トラのけんしん

一方、ソノイに敗れ負傷したタロウを匿っていた危ないジロウ。応急処置をしながら、自身の心境を吐露する。


死ぬな、タロウ……。

お前が死んだら、俺はどう生きれば……。

だが、その場にソノザのもとを抜け出したムラサメがタロウを抹殺すべく姿を現す。それを止めるべく、ドントラボルトに変身し戦う危ないジロウ。


よせ……こいつは俺が倒す……!こいつが治ったらな……!

……意味不明です。

戦いの末にムラサメは撤退し、両者は相打ちとなる形で終わった。


こんな所で、やられてたまるか……!

しっかりしろ、タロウ……!

ソノイの申し出

ソノイはドンブラザーズの面々にサングラスを通して「お前たちに会って話したいことがある」と告げる。
なお、犬塚は夏美の捜索中だったため突っぱねた。またしても何も知らない犬塚翼さん(25)

危ないジロウは喫茶どんぶらにタロウを運び込み、介人にタロウを助けるよう懇願する。


これはひどいな。すぐオペ室に運ぼう。

オペ室…?

喫茶どんぶらにないものはない。

疑問を抱きつつも介人にタロウを任せ、その場を後にする危ないジロウ。介人はなぜかチェンジした状態で手術を実行しようとするが、そこにはるかたちが訪れる。


その服は…?

これから緊急手術でね。

(何?シュールなギャグ?)

脳人三人衆も訪れ、途中でソノイが注文したきびだんごを喉に詰まらせるハプニングが起きながらも会議が始まった。
ソノイは「タロウは俺が倒した」と言い放ち、ドンブラザーズの面々にもお供になるよう宣言する。
反発するはるかと猿原に対し、つよしはゲームで勝負しようと提案する。

対決Ⅰ:ピーナッツキャッチ

一回戦はソノイが投げたピーナッツを口でキャッチするという内容。ソノイは脳人レイヤーを使って変化球を投げたが、猿原がサルブラザーにアバターチェンジしクラッシャーを使ってキャッチ。ドンブラザーズの力の秘密について聞き出すことに成功した。


お前たちの力は、脳人のかつての王家…ドン家が作ったものだ。

おそらくタロウが覚醒すると同時に発動するようになっていたのだろう。

タロウを助けるために。

ドン家って?

質問は一つだ!

対決Ⅱ:沈黙ゲーム

二回戦は沈黙のゲーム。声を出さずにただ黙り続け、最初に喋った人が負けという内容。
最初の一回目は途中で我慢できずに大きなくしゃみをしたはるかが負けとなる。


ハ…ハ…ハ~ックショイ!

あっ、すいません…!

ソノイによって額に「脳人」の文字を書かれ、「せめてお供と書いてくれ~!」と脳内で零すはるか。
二回目は始まった瞬間「いや、もういい」と口にした猿原が負けとなり、やはり「脳人」と書かれた。
三回目は誰も声を出すことなく長時間続いた結果、ソノイが介人に無言で頼んで出したスケッチブックに「不毛だ やめよう」と書いたことで終わった。

対決Ⅲ:大食い競争

タロウの治療は完了したものの、今の状態では体力が足りない事に気付いた介人は、次の勝負を提案する。

じゃあ、次の君達のゲームは…大食い競争だ。

という訳で三回戦は、大食い競争が開催される事に。大量のカレーライスやチャーハン、焼きそばがテーブルに運ばれていく。
6人が食事に集中している最中、介人は彼らのエネルギーをギアトリンガーを通して吸収。そんな機能あったっけ?
そして眠るタロウの口に漏斗口を突っ込んでエネルギーを経口摂取させると、その場には神輿の幻影が浮かび上がっていた…。

オニサルキジ、ぜったいぜつめい

最終的につよしが大食い競争でギブアップし、ソノイはこの場にいない犬塚とジロウ以外の全員をお供と認定してしまう。さらにソノザは「あくまで二軍だがな」と主張。
これに猿原が不満を口にする中、ソノイは「今からお前たちの欲望を開放し、ヒトツ鬼にならなければ同等と認める」と言う。


バカバカしい。私達がヒトツ鬼に…なぁ?

そうよ、あり得ないわ!ね、雉野?

も、もちろんですよ!

一人前科持ちがいるんですがそれは…
3人の反論を聞いたソノイは、欲望を解放すべく目を見開いた。


欲望…解放ッ!!

もっとワビを…!もっとサビを…!

漫画…!面白い漫画を描きたい…!

みほちゃん…誰にも渡さない…みほちゃぁぁぁん!


螟ェ髯ス謌ヲ髫(太陽戦隊)

結果、3人ともモチーフになった戦隊のポーズを取りながら太陽鬼へと変貌してしまった。言わんこっちゃない…

もはやこれまでかと思われた……その時だった。

新たな力

何をしている?お供たち。

そこに6人のエネルギーによって復活したタロウが現れた。ヒトツ鬼から元に戻るほどに喜ぶはるかと猿原だが、つよしは肥大化したみほへの感情を抑えきれないままその場から逃走。脳人レイヤーを通っていつもの岩山へ逃亡する。

これで二度目か、雉野。だが、何度でも元に戻してやる!

アバターチェンジし立ち向かうタロウたち3人だが、つよしもこれまでドンブラザーズとして戦い続けてきただけあってなかなかの実力を見せる。


いつかの雉野より全然強い!

問題ない!お前たちのエネルギーが俺に新しい力をくれたからな。

ドンモモタロウは指笛を鳴らし、新たな戦力「オミコシフェニックス」を呼び出す。そして「ゴールドンモモタロウ」への強化変身を遂げた。


何?新展開?漫画にできるかも!

祭りの始まりだ。

ゴールドンモモタロウはその圧倒的な力でアノーニたちを一蹴。太陽鬼も必殺技「抱腹絶桃・フェスティバル縁弩」により撃破され、無事につよしへと戻った。


ごめんなさ~い!!

またまたヒトツ鬼なんかに…すみません!!

戦いが終わった後、つよしはひたすら謝罪し、はるかと猿原はソノイに書かれた「脳人」の文字が落ちないことを嘆くのだった。
タロウは「いい薬だ。そのままでいろ」と厳しい言葉を言いながらも、その表情には笑顔が刻まれていた。


登場怪人

太陽


みほちゃん…誰にも渡さない…みほちゃぁぁぁん!

ウワアアアアアアアアッ!!


螟ェ髯ス謌ヲ髫(太陽戦隊)


アア…みほちゃん…!みほちゃんみほちゃん!…みほちゃーん!!

身長:192cm
体重:225kg
スキン:サンシャイン会社員
ベース:ベニツ鬼
ドロップ:サンバルカンギア
むかしむかし:つよしは激走鬼になったことがあるそうな…。

ドン33話に登場。
フェズントコンサルタントの会社員・雉野つよしの「みほちゃんは誰にも渡さない」という欲望をソノイに開放されたことで生まれた、太陽モデルのヒトツ鬼。
太陽を模した金色の彫刻のようなスキン「サンシャイン会社員」を纏っている。
一見輝く太陽を模した現代彫刻めいた姿だが、太陽の強すぎる輝きで荒れ果てた大地と枯れた樹々にも見える皮肉めいた姿となっている。

人を超えた愛妻家の鬼となり、のようにジャンプし、のようにダイブし、のようにダッシュして妻みほの元へとどんどん向かっていった。
モンスター化すると、フォロー&キャッチしたサンサン輝く太陽パワーで周囲の敵を焼き尽くす。
他にもキャッチした太陽パワーを背に受けて斬撃を連射する飛羽返し「みほ返し」なる必殺技も習得している。
ソノイの欲望開放によってみほちゃんへの感情が膨れ上がった結果基本「みほちゃん」としか喋らなくなっており、戦闘は結構シュール。
とはいえ雉野自身も戦いの中で強くなっていったことに比例してパワーアップしており、おまけに激走鬼の時よりも理性が高めだったこともあり、はるかからは「いつかの雉野より全然強い!」と評されている。
倒されると「サンバルカンギア」をドロップする。
なお欲望開放によって猿原とはるかも同時に太陽鬼に変貌したが、2人はタロウの復活を見て正気を取り戻している。

モチーフは『太陽戦隊サンバルカン』。
猿原、はるかと一緒に太陽鬼になった際はサンバルカンの決めポーズをしたりとオマージュ要素はしっかりある。
またフォルムを見るとサンバルカンの宿敵・ブラックマグマのエンブレムや本拠地であった「要塞・鉄の爪」にも見える。
微笑んでいるようにもにやけているようにも見える印象的な口元は、OPテーマの「太陽がもしもなかったら(中略)人はほほえみなくすだろう」という歌詞を「太陽があれば常に笑っていられる」と曲解した意匠と思われる。

こちらもスーツアクターは激走鬼の時同様、高田将司が務めている。


余談

  • 要点だけをまとめると「一度倒された筈の宿敵が復活し、主人公が敗れて生死不明になる。宿敵の支配に置かれてもなお抗う仲間達だったが歯が立たず、更に洗脳されて大ピンチに陥る。そこを裏でライバルと先代戦士に助けられ、仲間(と宿敵)の力でパワーアップした主人公が復活、大逆転勝利を収める」と実に戦隊らしい王道展開…なのだが、前作のコレ同様、非常にカオスな内容に仕上がっている。

  • ドン29話で主人格だと発覚して以降、まともな面が目立ってきた危ないジロウの常識人ぶりが発揮されたエピソードでもある。闇とは何だったのか…
    本エピソードで彼が主にした事は以下の通り。
    • アバンのあらすじを担当。
    • 負傷したタロウを安全な所に連れて行き、匿う。
    • タロウの脈を測り、自身の衣装の一部を破いて応急処置する。ドン11話ではるか・猿原・つよしが犬塚にした看病の差が浮き彫りに…
    • トドメを刺しに来たムラサメからタロウを守る。
    • タロウを助けてほしいと介人に頭を下げる。
    • 喫茶どんぶらにオペ室がある事にツッコむ。
    • 介人を信じてタロウを託し、自分は去る。

  • 今回披露されたギアトリンガーの新機能(?)は加藤監督のアイディア。
「ギアトリンガーを使って、こう、にゅにゅにゅ~~とエネルギーを」
「あぁ、ところてんみたいに!」


追記・修正は仲間の力でパワーアップしてお願いします。



※推奨BGM:「Don't Boo!ドンブラザーズ」


じか~い、次回っ!

ドンモモタロウの新たな力…?

新たな合体!?俺には関係ない。


合体!?別離!?超展開!!


俺に必要なのは夏美だけ。

だから取り戻す…あいつから夏美を!




…というお話っ!


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最終更新:2023年05月24日 05:35