登録日:2024/01/16 Tue 17:57:41
更新日:2025/03/30 Sun 02:01:27
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━シューティングファンには満足を、
初めての人には感動を━
GRADIUS
▼
外伝
『グラディウス外伝(Gradius Gaiden)』は、1997年8月28日にコナミから発売された初代
PlayStation(初代PS)用の横スクロールシューティングゲーム(STG)。
『
グラディウス』シリーズの一作で、ストーリー的には当時の最終作であった『
グラディウスⅢ -伝説から神話へ-』から、遥か後の時代に起きた異変と危機を描いている。
開発元はアーケード版を主に開発していた神戸本社ではなく、家庭用作品を主に手がけてきたコナミコンピュータエンタテインメント東京(KCE東京)が担当している。
発売当初は初代PSや
セガサターンが登場してから数年が経過し、3D表現を用いたゲームもすっかりと浸透すると共に、
既存のジャンルであったシューティングでも新しい見せ方をするタイトルが増えて人気を獲得していた、まさに世代交代真っただ中の時代であった。
そんな中、当時の最新ハードのスペックを用いているとはいえ、これまでと同じく2Dゲームとして発売された本作は
その直球すぎるタイトルも相まって“古臭い”と見なされ、また、反対に本作独自のにシステムについても古参のプレイヤーから否定的な意見が出される等、
お世辞にも高評価とは言い難いものだった。
……が、蓋を開けてみるとシューティング初心者からシューターと呼ばれるマニア層にまで幅広く対応出来るであろう間口の広い難易度の幅と丁寧な調整、
加えて多彩で計算された自機のパワーアップシステムとステージギミック等も、シリーズファンのツボを押さえつつ実験的で斬新なものが揃っており、
紐解いて行くと非常に良く出来たゲームと言わざるを得ず、次第に再評価する動きが出始めた。
現在では、発売当初の悪評を覆し
『グラディウス』シリーズの中でも一、二を争う程の傑作と言わしめるまでに至っており、一説には後年にシリーズ最新作の期待を受けてリリースされた『
グラディウスⅣ -復活-』が厳しめの評価となってしまったことが、皮肉にも相対的に本作の評価を高めたともされている。
対応ハードは前述の通りで、初代PSにて発売された後に廉価版が二度に渡って発売されている。
その後、2006年に
PSPにて『グラディウス ポータブル』の収録タイトルの1つとして移植されているが、携帯ハードへの移植という都合上、2人同時プレイが不可能となっている。また、画面のフラッシュ演出に不具合が存在。
【ゲーム内容・システム】
基本的なゲーム内容はシリーズの基本を踏襲。
一方、パワーアップシステムについては、多彩な装備から自分なりの装備を選ぶ楽しみがあった『グラⅢ』(SFC版含む)と違い、
固定された装備を持つ4種の機体から1機を選ぶという形式となり、一見すると、せっかく増やされていた装備の幅が狭められてしまったような印象となっている。
……実際には、確かに装備の種類こそ少なくなったものの無駄が省かれた結果とも言え、4種の機体は各々に性能差がハッキリと分かれていることもあってか、
自ずと攻略方法にも幅が出てくることになる。
また本作では従来の作品とは異なり、ミサイル・ダブル・レーザー系統の武装について
最大二段階までの強化が可能となっており、これによって各機体の個性をより引き立てている。
それ故に、2人同時プレイではより機体(プレイヤー)の性格を際立たせたプレイが可能である。
そして、本作を語る上で外せないのが、パワーアップの順番を自由に入れ替えることが出来るエディットゲージシステムである。
最初から家庭用と割り切っているからこそ導入出来たシステムとも言え、
これを利用すると、本来なら最初から狙うにはリスクが高いオプションのような強力な装備を早い段階から自機に付けられるようになり、
フルパワーアップまでの時間を大幅に短縮することも出来てしまう。
つまり、これを利用すれば復活パターンの構築も容易となる訳なのだが、
古参のプレイヤーにとっては、寧ろパワーアップの順番が混乱してしまう、そもそもゲーム性が変わっててしまう……といった反発の声も挙がったのは確か。
しかし、反対にスピードアップを後方に回してしまったりと逆説的な縛りプレイに挑むことも可能であり、自分なりの遊び方を追求出来る楽しみ方がある。
また、ステージギミックについても後述のように多彩で実験的な物が採用されており、2周目以降は難易度が急上昇すると共に
ギミックが追加されたり追加ボスまで出現する等、こちらでも家庭用ならではのやり込みを意識した作りがされている。
実際、理不尽な当たり判定が存在しない等、良作なだけに癖が少なく難易度は低め……と言われるものの
初心者には最低レベルでも手に余る難易度であるし、反対に最高難易度&周回プレイではシューターでも気の抜けない難易度を堪能出来る。
【物語】
第3次バクテリアン戦役(『グラⅢ 』)において、バクテリアン星団の中枢を破壊、その殲滅に成功したグラディウス星は侵略の脅威から解放された。
それから数百周期…永き平和の中で、飛躍的な発展と進歩を遂げた文明によりかつてないほどの繁栄の時を迎えていたグラディウスだったが、悪夢は全く突然に再び彼らの前に現れた…
戦役以前から「闇の宙域」として恐れられ、近づくことを禁じられていた暗黒星雲に向かった探査船が消息を絶ったのを皮切りに、付近の植民惑星やコロニーが次々と正体不明の何者かの攻撃によって壊滅させられていったのである。
長い平和の中で戦いを忘れつつあったグラディウス軍は、各所で敗走につぐ敗走を重ね、正体不明の敵の進撃はついにグラディウス本星をもその魔手に捕えようとしていた。
ここにいたり、グラディウス軍司令部は最後の賭けに出た。敵の発生源であり侵略拠点でもある暗黒星雲中心部に対して、最新鋭超時空戦闘機4機による奇襲作戦を発動したのである。
グラディウス星の命運を担い、4つの翼が今、銀河の深淵に向けて飛び立った。
【登場機体】
プレイヤーはビックバイパー、ロードブリティッシュ、ジェイドナイト、ファルシオンβの4種類の機体の内から1機を選んで出撃することになる。
また、各機体には上記の通りで基本カラーが割り振られており、レーザーのカラーリングにも反映される。
《ビックバイパー(VIC VIPER)》
グラディウス星の誇る超時空戦闘機の最高傑作。
過去のバクテリアン軍団との戦いでも圧倒的に不利の状態から単機で戦況を覆してみせたシリーズを通しての主役機。
長大な航続距離。柔軟な運用性。多彩な装備。……に支えられたポテンシャルと圧倒的な火力を備え、その優れた設計思想と運用実績は、後に続く超時空戦闘機の系譜の基本ともなっている。
因みに、本作にて出撃するのは11代目。
※『グラディウス』伝統の装備を持ち、派生作品の『パロディウス』シリーズでは“型落ち”とネタにされ、同シリーズでの実際のプレイ上でも装備の貧弱さが指摘されたりしていたものの、久々の本家となる本作に於いては射撃装備の二段階強化もあってかバランスの取れた強機体となっている。
特に、本作ではダブルを二段階強化出来るのが大きく、広い方向からの敵にも対処可能な上に、ボス戦に於いてもレーザーに頼らずとも火力不足に陥らずに制圧力を維持できるのが強み。取り敢えずクリアを目指したいのならオススメ。
■ミサイル (MISSILE)
斜め前方に投下され、地上に着地後は前進する。
二段階目では雑魚敵を貫通して突進していくようになる。
■ダブル (DOUBLE)
正面と斜め上方45°にショットの射線が分かれる。
二段階目では後方にも射線が付き“トリプル”になる。
今作ではセットではなく、1つの射線毎に独立して着弾後の次の弾が射出されるので、オプションを加えると画面全体をカバー出来る程の弾幕を形成可能。
■レーザー (LASER)
貫通能力のあるレーザーを正面に照射。
二段階目でレーザーが長くなる。
シリーズ伝統のテクニックで、自機のy軸移動に射線を連動させることで広範囲をカバーするワインダーも可能。
■オプション (OPTION)
自機に連動して同じ攻撃を繰り出すエネルギー体。
本作では4機種共通でノーマルオプション固定となっているのは少し残念な気も。
4つ付けてるとオプションハンターが出現するのも同じなので、運用はプレイヤーのお好みで。
■?
バリアー装備。
4機種共通で、4種類の装備から選択。
詳細は後述。
《ロードブリティッシュ(LORD BRITISH)》
かつて、第一次バクテリアン戦役(『グラディウス』)の後に起こったゼロスフォースとの戦い(『沙羅曼蛇』)にて、本機の試作機に乗り込んで自ら出撃したブリティッシュ王子の武勇を称え、制式採用後に改めて王子の名が冠された、グラディウスの同盟星であるラティス星の誇る超時空戦闘機。
本作では非常に攻撃に特化した構成の装備となっており、真正面から敵を殲滅させるかのような勢いで進軍する。
※……と、言いたいのだが本作では正面のみならず汎ゆる方向から敵が突撃して襲いかかってくるようなゲーム性となっているためか、実際のところ
後方がガラ空きのロードブリティッシュはブッちぎりで使い難い弱機体となってしまっている。
……2人プレイとかなら前方やボスへの攻撃専門とかで割り切れるのだが、1人プレイでのやり込みでは相当の努力が必要となることだろう。
■2-WAYミサイル (2-WAY)
上下2方向にミサイルを放つ。
上下方向をカバーするが連射速度は遅い。
二段階目からは地形に接触してもミサイルが消えずに滑走してくれるようになる。
■リップルレーザー (RIPPLE)
今回はダブル枠で使用可能。
y軸の広範囲をカバーできるリング状のレーザーを正面に連続で照射。
二段階目でリップルに残像が付くようになり、弾幕が厚くなる。
尚、ダブル枠だからなのか水晶面(三面)でのレーザー装備の屈折・反射の影響は受けない。
■ディスラプター (DISRUPTOR)
正面に赤いレーザーを照射。
性能はビックバイパーのノーマルレーザーに似ているのだが、y軸移動への連動はあまりしてくれない。
二段階目からはレーザーが極太になり当たり判定が増大。見た目のインパクトが物凄い。
y軸移動への連動は全くしなくなる。
……尚、リップルもだがレーザーが赤い、敵の弾も基本的に赤い……ということで、今回のロードブリティッシュさんは敵の弾まで自分の攻撃で見え難くなるというハンデをも背負わされている。
■オプション (OPTION)
■?
《ジェイドナイト(JADENIGHT)》
第三次バクテリアン戦役時にビックバイパーの支援機としての開発が計画されていた、拠点攻撃用超時空戦闘機。
しかし、完成前にバクテリアン軍団との戦いが終結した為に開発計画が停止。
その後も平和が維持されていたので計画自体が凍結されたままとなっていたのだが、今回の異変の勃発に際して開発が再開。急ピッチで作業が進められた末に完成した試作機がそのまま実戦投入されることになった。
※本作初登場の機体で、防御特化の爆撃機といった性格の機体。
360°をカバー出来るラウンドレーザーによる安定感が強み。
ただし、ラウンドレーザーが届かなければ正面への攻撃はノーマルショットのみとなるので、4機の中でも火力不足は否めない。
■スプレッドボム (SPREAD BOMB)
自機の前方斜め下に投下され、大爆発を起こすミサイル。
二段階目でミサイルが途中で枝分かれして2発投下されるようになる。
爆撃機という設定通りで、装備の中では最大火力を誇る。
■ラウンドレーザー (ROUND LASER)
ジェイドナイトを象徴する装備で、自機を中心に円形のレーザーを照射する。
全方向をカバーするが射程は短い。
二段階目からは円が大きくなり攻撃範囲が強化されるものの、連射が効かなくなるので一長一短。
■パルスレーザー (PULSE LASER)
名称は違うが『グラⅢ』にて登場したツインレーザーと同じ装備。短波の小型レーザーを2発同時に発射する。
二段階目ではレーザーが3つに増える。
■オプション (OPTION)
■?
《ファルシオンβ(FALCHION β)》
ジェイドナイトと同様にビックバイパーの支援機として開発が進められていた機体。
元々はビックバイパーに追随し、その進路を確保する為に周囲の敵を蹴散らす制空戦用超時空戦闘機として計画されていた。
新型の火器管制システムを搭載しており、自動で敵を追尾する射撃システムを誇る“攻撃こそ最大の防御”を地で行くような設計思想だった。
戦争の終結に伴い、支援機ではなく独立した機体として“移動する目標”に対する近接戦闘用機体“=ファルシオンα”として一旦は完成・運用されていたものの、今回の異変に際して遠距離への攻撃にも対応した機体=“ファルシオンβ”として再改修されて実戦投入された。
※再改修されたという設定が全く反映されていないような短射程だが、ビックバイパー以上に広範囲の敵に対処可能で、自分で狙いを付ける必要すら無いオートエイムが強力で安定した立ち回りが出来る。
射程の短さも相手がガンガン突っ込んでくる本作では余り気にならず……と、此方も取り敢えずクリアを目指すのならばとオススメされる強機体。
因みに、機体名に“β”とついてるのは、ぶっちゃけると、デザイナーがカッコいいので何となく“β”付けてた所に後付けで設定を作ったのだそうな。
■ローリングミサイル (ROLLING MISSILE)
自機の真下に投下される貫通能力のあるミサイル。
二段階目のビックバイパーのミサイルと同様の性能だが、こちらは地面に落ちた後前後2つに分かれ滑走する。
ただし一段階目の場合、地面から画面半分ほど離れた位置で投下すると、地面につく前に消えてしまうほどに射程が短いため使いづらい。
二段階目で射程がある程度改善され、この装備の本領を発揮できる。
■オートエイミング (AUTO AIMING)
正面への通常ショットの他に、自動で敵を狙う副砲が出現する。
一段階目は前方の上方向90°をカバー。
二段階目で上方180°をカバーするようになり、後方の敵にも対応可能になる。
敵を自動で狙ってくれるという都合上、敵の出現位置も確認しやすい。
ただし射程がやや短いという弱点があるため被弾には注意。
■グラビティバレット (GRAVITY BULLET)
着弾した場所に小型ブラックホールを思わせる爆発を発生させて、そこに周囲の敵を吸い込み倒してしまう。
癖が強いが火力は高い。
二段階目では爆発の範囲が広くなる。
攻撃力は確かに高いのだが、先に起きていた爆発に自分が次に撃った弾も巻き込まれてしまうので、結果的に極端に射程が短くなってしまうために道中ではやや使い辛い。
一応はレーザー装備枠だが、武装の性質上からクリスタル面でも屈折・反射はしない。
■オプション (OPTION)
■?
【シールド装備について】
今作の“?”ことシールド装備は下記の4種類から1つを選ぶ形になる。
〘シールド(SHIELD)〙
『グラディウス』伝統の前方のみを守るシールドユニット。
前方しか守れないんじゃ今回も……と思いきや、前述の通りでの今回はどのバリアー付けてても直ぐに消えるレベルなので、寧ろ守れる方向が明確で高耐久を誇るシールドは盾として有用である。
〘フォースフィールド(FORCE FIELD)〙
『グラディウス』伝統の全体バリア。
汎ゆる方向から攻撃される(こればっか)本作では耐久力が直ぐに尽きるとはいえ有り難い装備。
なので、今回も悩んだら結局はこれというレベル。
今作でもフォースフィールドを利用した壁抜け自体は出来るが、パワーアップゲージを合わせておいての張替えは不可能である。
〘ガード(GUARD)〙
自機の上下に緩やかに回転するシールドユニットが出現する。
前後の防御は空いてしまうが、装備していると地形に接触しても無事という効果がある。
ただし、上下の判定は見た目通りに自機より大きいので弾避けなんかでゴリゴリと削られることになる。
尚、地形に当たっても無事とはいえ、流石に地形に挟み込まれるようなギミックでは普通に死ぬるので過信しすぎないこと。
〘リミット(LIMIT)〙
使用すると、3秒間のみ完全無敵となる。
3秒間だけとはいえ、無敵時間を利用すれば強引にステージに接触しながら無理矢理に通り抜けたり、敵に突っ込んでダメージを与えるといった動きも可能。
ゲージエディットをいじって1番目に“?”を持ってきていた場合には連続しての使用も可能である。
しかし、無敵が切れた瞬間に連続で無敵を維持出来るという程の早さではない。
【各ステージの解説】
全9ステージ。
周回時にはギミックが増えたり、一周目には無かった当たり判定が増える場合も。
ステージ1:雪原 "Beyond the white storm"
雪と氷に覆われた美しい雪原のあちらこちらから敵が襲いかかってくる。
背景にオーロラが浮かぶ等、幻想的で美しい風景である以外は伝統的な一面ステージと呼べる構成。
ただし、色合いもあってか慣れない内は自機を見失いやすいのには注意。初心者は寧ろそれだけでも死ぬ。
途中で巨大な氷の柱が行く手を遮ったり、氷の大地が盛り上がってくるギミックが存在。
ボス:《ブリザードクローラー》
雪原を自由自在に動き回る巨大なイモムシ。素早い動きで上下の雪原を縦横無尽に行き来しつつ、体当たりや巨大な雪玉や背面からの光線で攻撃してくる。
弱点は尻の部分のコア。
ステージ2:墓場 "Requiem for revengers"
かつてのグラディウス星との戦争により敗れ去ったバクテリアン軍団の兵器の残骸がステージを形成している。
道中ではビッグコアやカバードコア、クリスタルコア……といった過去シリーズのボス達が残骸の中から攻撃してくる。
過去のボス達は、一部を除いてはダメージを与えても完全な破壊は不可能で攻撃も止まない。
途中で上ルートと下ルートに分岐しており、それぞれに別のボスが存在している。
ボス:《グレイブ》
上ルートのボス。蜘蛛かてるてる坊主のような見た目で、ミサイルやレーザーで攻撃しつつ、大きくジャンプしてからの衝撃で上から瓦礫を落としてくる。
ボス:《ノービル》
下ルートのボス。金属の触手を備えたコアユニットで、上下に移動して自機との距離を図りつつ触手を伸ばして攻撃したり、レーザー攻撃を仕掛けてくる。
また、周囲の残骸を触手で捕獲して自機に向かって投げてもくるが、抱えている時点で此方の攻撃で破壊可能。
ステージ3:水晶 "Into the crystal cage"
レーザーを屈折・反射させてしまう赤い水晶で形成されたステージ。
ステージ内にも大小様々な結晶体がひしめいており、自機の行く手を阻んでくる。
同じ水晶ステージでも『グラⅡ』のように水晶を破壊して進むステージではない。
敵のレーザーも、結晶体のあるエリアでは反射されて別の方向から飛んでくるので注意が必要。
尚、自分の放ったレーザーに関しては反射してきてもノーダメージである。
ボス:《シャイニングコア》
両翼から強烈なビームを放ってくるコア。
名前通りで攻撃が非常に派手。
コアのある中心部からは断続的な小型レーザーの照射や、細かいエネルギー弾をばらまいて来るので避け方を構築してコアを狙いたい。
ステージ4:モアイ "Ruins of silence"
『グラディウス』シリーズ伝統のモアイは未来世界でも健在だった。
今回も四方八方からイオンリングが迫ってくるので、多面的に対処出来る装備でないとキツい場面ばかりとなる。つまり、赤いヤツだとかなり辛いってことだ。
今回も大小様々なモアイがおり、目から極太ビームを放つ黒いモアイや、口から小型モアイを生み出すマザーモアイが登場。
『グラⅢ』にも出ていたトーテムモアイは今回は横倒し状態となっている。
ボス:《モアイディメンション》
閉鎖空間(画面内)の両側に出現する巨大モアイで、画面がグルグルと回転するのに連動して巨大イオンリングで攻撃してくる。
巨大イオンリングは攻撃すると分裂を繰り返して数を増やし、予想もしない方向に散らばった上に跳ねるので完全に破壊するまでは注意が必要。
回転が止まると自機を狙って破壊不能の連続イオンリングを放ってくる。
周回だと画面の上下にも巨大モアイが出現して四面同時攻撃になる。
ステージ5:細胞 "Organic fortress"
まるで、巨大な生物の腸壁か血管内を通っているかのように感じさせるステージで、地形全体が大きくうねったり狭まったりするので注意が必要。
耐久力の高い敵が行く手を阻み、後方からも援軍が押し寄せてくる。
ボス:《マッドスキン》
ステージの最奥で待ち構えている巨大な目玉。
ステージを大きくうねらせるのに連動させて極太ビームを放ったり、予想だにしない反射を見せる細胞の塊を放出してくる。
厄介な細胞の塊はバウンドを繰り返す度に小さくなり動きも遅くなるので、実は遠くで避けた方が楽に躱せる。
ステージ6:植物 "Green inferno"
伝統になりつつある植物ステージで、今回は前半が上下スクロールになっており、また前後半ともに攻撃も激しい。
壁となって行く手を遮る植物にも種類があり、破壊したと思っても復活したり、しなるだけで倒せずに避けてくことしか出来ないのがいたり、倒せるが耐久力が高く移動してるのがいたりと対応を覚えていく必要がある。
ボス:《スティンガーキッド》
一段階目の姿で、自機に向かって槍ののような種子を7発同時に飛ばして来る。
それに連動して、やや遅れたタイミングで下から胞子も飛ばして来る。
ボス:《ハンターファング》
二段階目の姿で、大きく振りかぶった後に自機に向かって上の口を伸ばして攻撃してくる。
下の口からも胞子を放ってくる。
ボス:《ギガスローズ》
三段階目の姿。『グラⅡ』のクリスタルコアを思わせるような攻撃方法を持ち、触手とコアからレーザーに加えて胞子による攻撃をしてくる。
また、『グラⅢ』のブロッティングウィードを彷彿とさせる吸い込みも行ってくる。
ステージ7:ブラックホール "On the event horizon"
一見すると見慣れた火山ステージ……と思わせておいて、背後から迫りくるブラックホールによりステージ自体が破壊されていくという衝撃的なステージ。
破壊されたステージの地形自体が障害物となり、自分でも地形を破壊しながら進路を確保していくことになる。
尚、自機のミサイルもブラックホールに吸い込まれてしまうが、流石に自機そのものが吸い込まれることはないので、破壊された地形と弾避けに専念しよう。
周回では地形の形自体が変化する。
因みに、初代PSと互換性を持つ後継機の
PS2で本作を遊んだ場合には、最後期の型番以外では本来はしない筈の激しい処理落ちが発生することでも有名。
過去作同様に攻略自体には有効だし進行に問題が生じる訳ではないが、全く処理落ちが発生しない実機でプレイした時とは印象が大きく変わることになってしまう。
ボス:《クラーケン》
巨大な二本のアームを持つ、アリジゴクを思わせるような見た目のコアユニット。
自機の位置によってアームの形を変えながら、大小のビーム攻撃を連携させて発射してくる他、背後を向いて巨大な岩を掴んで投げつけようとしてくる。
岩は自機の攻撃で破壊可能。
ステージ8:ボスラッシュ "Formidable guardians”
開幕のザブから始まる、定番となったボスラッシュ面。
これまでとは異なり1体倒すごとにBGMが切り替わるのではなく、一~三体目、四体目以降、最後のボス(ステージボス)のタイミングで曲が変わる。
一体目:レーザーテトラン
触手ではなく、手裏剣のような形に四方に展開される極太レーザーで攻撃してくるテトランの発展機。
二体目:デスダブル
二体のデスがパラサイトコアで連結されて襲いかかってくる。
両翼のデスと真ん中のパラサイトコア。三体をどの順番で倒すかによっても攻撃パターンが変化する。(オススメは片方のデス→パラサイトコア→デスの順番。尚、パラサイトコアのみを残すと自機に向かって断続的に触手からレーザーを打ち続ける発狂モードに入ってしまう。)
三体目:トリプルコア
小型のコアユニット三体が連携攻撃を仕掛けてくる。
バラバラの状態でも突進攻撃と弾のバラ撒きを行ってくるが、更に三体揃った状態だと三角形のフォーメーションで電磁ビームで囲んで弾を撃ってくる攻撃を、二体なら電磁ビームで連結した状態で行場を狭めつつの弾のバラ撒きを、一体なら弾のバラ撒きに加えて電磁ビームの照射を、と多彩な攻撃を見せる。
四体目:デルタトライ
コナミの縦スクロールSTG『トライゴン』(90年稼働)の自機である「スーパー戦闘機」をモチーフとしたボス。同ゲームの2種類のボムをモチーフとした炎の龍と機体全体から放たれる十字形の極太ビームの他、連続ビームや小型爆雷を放出してくる。
倒すと、炎の龍に自らを破壊させるという原作の残機潰し稼ぎを元ネタにした特殊な散り様を見せる。
五体目:ジャグラーコア
2基の円盤状のユニットを備えたコアユニットで、円盤を交えた多彩な方向からのビーム攻撃を仕掛けてくる。
六体目:ネオビッグコア
動きこそビッグコア系統を踏襲するが動きが素早く、合間を抜けなければ避けられない4WAY光弾と、画面の半分に広がる広範囲ビーム(通称:イデオンソード)が驚異的。
合間には広範囲に爆風が広がるスプレッドボムまで撃ってくる。
周回時にはオプション装備まで出現する。
七体目:ヘブンズゲート
2周目以降で登場する周回限定ボス。
画面全体にまともには避けられないような量のビームを放ってくる。……が、実の所は『グラⅢ』の詐欺判定とは真逆でビームの当たり判定は小さいので上手く合間を縫って攻撃しよう。
ステージ9:要塞 "Fate…"
最終ステージは前半が高速面、後半が要塞面。
どちらもシリーズ恒例となっているギミックだが、今回は連続して挑むことになる。
高速面では空中戦曲が流れず、メインテーマをアレンジした曲が空中戦からボス撃破まで流れ、最終決戦を盛り上げてくれる。
ボス:ブーストコア
高速面のボス。
行く手を遮る柱を破壊しつつ、自機へのレーザー攻撃を仕掛けてくる。
破壊された破片にも当たり判定があるので、かなり狭い範囲で弾避けを強いられる煽り運転野郎。
更には、2周目以降だと両翼のブーストの色が変わり、当たり判定が発生する。
ボス:ガンナーウォール
要塞面のボス其の壱。
要塞面お馴染みの壁ボス。
今回は細長いレーザーを連続照射してくる。
また、壁ボスでありながら途中で自機に向かって本体が接近してくることも。
結局は砲台は破壊できるので今回も完封可能だ。
ボス:ヘビーダッカー
要塞面のボス其の弐。
その名の通り最終進化した大型のダッカーで、多彩なレーザー&ミサイル&バラ撒き弾で攻撃しつつ、素早い動きでステージの奥に回り込みナパームや自機狙いのショットで攻撃してくる。
ボス:ソル
要塞面のボス其の参(?)
今回のちちびんたリカ枠『グラⅡ』のクラブ以来の名物と化した要塞面お馴染みの破壊不可能な移動障害ボス。
『グラⅢ』のシャドーギアのような詐欺判定は無いので、ダッカーに注意しつつ通り抜けてしまおう。
ラスボス:O.V.U.M.
“the Original Visions of Ultimate Monster”……その正体とは?
【余談】
- もはやシリーズ恒例となっていたパワーアップ時やゲーム開始時、ボス戦突入時の機械音声に妙に力が入っており、多彩な台詞を聞ける。
反面、コンティニュー時には序盤こそ当たり障りのない言葉を掛けてくれてたのに難易度が上昇する後半にていきなり煽るような発言をかまされたことにイラッときたという話も。
尚、今作ではオプションで男性の声のみならず女性の声に変更も可能。こっちなら罵られてもご褒美ってもんさ。
- コナミは本作発売当時の第5世代ゲー機全盛の登場当初には初代PSとSSの両方でタイトルをリリース……していたにもかかわらず、本作は2Dが苦手な初代PSのみでの発売となっている。
実際、両方で発売されたタイトル(『極上パロディウス』や『グラディウス デラックスパック』)では、2Dゲームという都合上、SS版の方が完成度が高かったのだが……。
一説によれば、本作か発売される前年の96年の時点で初代PSの売上が圧倒的になっていたから……という、当時のコナミらしい冷徹な判断によるもの、なんて意見も。- 実のところ、本作は単なる2Dゲームではなく多分に3Dの技術が使われているという内情がある。そのため、PSとは逆に2Dに特化していたSSでの発売は当初から想定されていなかったと思われる。
- 同年3月には同じくKCE東京開発の『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』も発売されていた。これも本作同様、3Dポリゴンの技術を多分に活用した2Dドットアクションゲームという珍しい代物で、当時のKCE東京のお家芸だったことがうかがえる。
こちらはSSに移植こそされたものの処理落ちやロードの増加など動作の面ではむしろ悪化しており、開発側も移植難易度が高かったことを認めている。
追記・修正はバクテリアン軍団に引導を渡してからお願いします。
- サントラ持ってたなぁ。1面の曲の「SNOW FIELD」が好きだったわ -- 名無しさん (2024-01-16 18:29:31)
- ラスボスが意味不明な奴だったなこれ。突然白い空間からイントルーダーが出てきたと思ったらゼロスフォースに変身、と思いきや更にゴーレムに変身して最終的に細々とした粒になって消えていくという…一部では沙羅曼蛇軍の亡霊とか言われてるけど、何だったんだあれ -- 名無しさん (2024-01-16 19:24:48)
- 壮大なBGMと共に流れるクソダサフォントによるスタッフロールで毎回笑ってしまう -- 名無しさん (2024-01-16 22:43:10)
- ネオビッグコアのザクⅢ的な開発思想が大好きだ -- 名無しさん (2024-01-17 04:40:45)
- 目からビームのモアイだきゃあ許せん(涙 -- 名無しさん (2024-02-04 09:57:08)
最終更新:2025年03月30日 02:01