ブラッディウァリアーズ シャンゴーの逆襲

登録日:2024/09/27 Fri 06:19:57
更新日:2025/05/14 Wed 18:56:41
所要時間:約 4 分で読めます





発売元は東映動画で、マイクロニクス製作の1990年10月発売のファミリーコンピュータRPG。ここで嫌な予感がしたあなたの予想は正しい
ちなみに同年には、4月にFF3と2月にDQ4が発売されている。
タイトルはブラッディウリアーズではないという事に注意。これを元にした小説ではプレ・ブラッディ・ウリア-ズになっているのに何故……。



【物語】

神聖オルラン帝国を中心とする諸国をその傘下に治めた「スカンバ教団」はその勢力を他国にも伸ばそうとしていた。
同じ頃 ダグシュアの村では 「スカンバ教団」の力に脅威を感じた長老が「ナラシンハ」に対し、部族の長となり平和な世界を築き上げてくれるよう要求していた。
「ナラシンハ」は部族の長となる試練を経て 仲間と共に「スカンバ教団」駆逐の旅に出る。

彼等は途中の町や村で「スカンバ教団」が諸国統一の遠征の為に送り出した兵団の名前が「ヘルクルセーダーズ」だと言う事を知る。
また「ヘルクルセーダーズ」の長「カルワリオ」が何の為に近隣の町や村を襲うかも知ってしまう。

「各地に散らばる8つの聖石を手にした者は 無敵の力を得る事が出来る」
「カルワリオ」はその力を得る為に「スカンバ教団」の異教徒討伐と言う大義名分を盾に、近隣の町や村を襲い8つの聖石を集めているのだった。
これを知った「ナラシンハ」は自分の軍隊の増強をはかりながら聖石の捜索に乗り出すが惜しくも「カルワリオ」に先を越されてしまう。

「カルワリオ」の野望を阻止する為 敵の本陣に突入する「ナラシンハ」だがその途中で彼の兵団は壊滅状態になってしまう。

唯一生き残った「ナラシンハ」と仲間は どうにか「カルワリオ」の砦に辿り着き最後の決戦に挑むが…………。

説明書より

【システム】


  • 戦略型シミュレーションとRPGの融合
通常はドラクエのようなRPGだが、特定の場面において、FEのような戦略型シミュレーションマップに移っての戦いが入る。
そこでは専用のユニットでの戦いになり、主人公や仲間キャラクターに出番は無い。

  • オートバトル
コマンド入力をオートでやってくれるシステム。
メンバー全員で通常攻撃をひたすら繰り返すようになる。
なおオート状態はBボタンで解除できるが入力受付タイミングが異常にシビアという問題点がある。
入力速度が遅すぎるのでボタン連打してる方が早い

  • 装備適正
仲間全員がどんな装備でも身に付けられるのだが、本人に合った装備じゃないと真価が発揮できない
ほぼ序盤で手に入る主人公の最強装備だと、主人公なら攻撃力が90上がるが、仲間だと60程度の上昇になる。
このゲームが実質装備ゲーとなる上に、仲間格差が出来る問題の一つでもある

  • どこでもセーブができる
世間で有名な、じゅうべえくえすと、というゲームと同じシステム。

【キャラクター】

基本的にどいつもこいつもレベル1で加入する。
戦闘に参加させたキャラしか経験値が入らない仕様の上に、終盤のモンスターでも経験値がしょっぱくレベル上げが面倒かつ、
できる事もたたかうのみで、ステータスの個性も全くと言っていいほど無いので終盤で加入する奴は即ベンチ入りされる事が多い

  • ナラシンハ
試練を乗り越え蛮族の長となった獣人主人公。既婚者かつ娘持ち。
前述のスカンバ教団の野望を食い止めるべく世界平和のために世を巡って仲間を集めたりする事となる。
アイテムを八つしか持てないのに、その内の四つが不要アイテムで埋まったりもする

  • マレサイト
正気を失った蛮族の巨人。仲間にするには弓矢を使って薬草を撃ちこむ必要がある。
仲間にする方法を知ってさえいれば序盤に仲間にできる上に、適正がある装備も中々強いので終盤もスタメン入りができる。

  • クレイジーホース
名前の通り、馬の顔を持つ蛮族の獣人。普通にプレイしていればマレサイトの次に仲間にできる。
ほぼ序盤で最強装備が手に入り、適正がある装備が強いので終盤もスタメン入りできる性能。

  • オレルビス
蛮族の女性。クレイジーホースの次ぐらいに仲間にできる。
顔グラも適正がある装備もないので不遇と思いきや、
こいつより後に仲間になるキャラはどいつもこいつもへっぽこなので、消去法でスタメン入りする事となる

  • アショーグン
エターナと一緒に牢屋に捕まってる所を仲間になる蛮族の男性。なんとバグのせいで適正がある装備が無い*1
しかもこの時点で戦闘に出す仲間は揃っているので、即ベンチ入りされる不遇キャラ。

  • エターナ
仲間にする際に、ストーリーが聖石争奪戦である事を教えてくれるキャラ。蛮族というよりは学者か僧職かといったような風貌。
適正がある装備も無いならともかく、戦闘が不得意の設定で武器の性能が通常の半分になるので、即ベンチ入りされる不遇キャラ。

  • パイパーチエロキー
会話しただけで強引に仲間になってくる蛮族の鳥人。顔グラも無い。
適正がある装備が無い上に、仲間にできるのも遅く、それまででレベル上がったオレルビスに代わってスタメン入りする性能ではないので。即ベンチ入りされる不遇キャラ。

【シミュレーションバトル】

全五種類少ないって言うな
ユニットは購入する事で配下となる。

  • 歩兵
ただの歩兵。値段は200g
最弱に見えるが弓兵よりは攻撃力が高いので弓兵を揃えるよりも強い事も。

  • 弓兵
弓を持った歩兵と言ったユニット。値段は400g
なお弓持ちだが遠距離攻撃はできず、安全に隣接したマスに攻撃できるというような特性。
攻撃力も低いので歩兵を買った方が良い

  • バイク隊
北斗の拳のモヒカンみたくバイクに乗って攻撃するユニット。値段は600g
歩兵や弓兵よりはわずかに移動距離が長い以外に特徴も無いので、車両で十分。

  • 車両
ジープみたいなユニット。値段は800g
攻防も高く、移動距離も最長という本作最強のユニット

  • 投石器
2-3マス先に攻撃できる唯一の遠距離ユニット。値段は1000g
実は攻撃力が結構低い、しかも近寄られると攻撃できない、移動した後は攻撃できない、移動距離も少ないという産廃ユニット。
これを加えるより車両を揃えたほうがいい。


【良い点】


  • 美麗なデザイン
デザインはゴッホ今泉が受け持っており、迫力があるキャラの画像を見る事ができる。
なんとこのゴッホ今泉氏だがペプシマンをデザインした事もある人である。

  • 四季の存在
ゲーム中には季節が存在しており、フィールド上の見た目の変化や、ある特定の季節でないと侵入できない地形などがある。


  • バイク
全員で乗ればフィールドでの移動速度が二倍になり、エンカウント率も体感で下がるバイク*2という数少ない評価点。
このゲームの文明設定どうなってんだ


【問題点】


  • 単調すぎるバトルシステム
コマンドがたたかう にげる どうぐの三パターンしかない。なんと防御すらできない
攻撃アイテムなども無く、*3二種類しかない回復アイテムを使いながらひたすらたたかうを繰り返すしかない。
敵も同じであり特殊行動一つもなく通常攻撃してくるだけ。
これでDQ4とFF3よりも後に発売されたってマジすか?


  • 単調すぎるシミュレーションバトル
ユニットの種類が五つしかないという問題は置いといても。、
岩山や砂漠などの背景がただの背景でしかなく、通行不能とか地形効果なんてものもないので、ただ敵に突っ込ませるぐらいしかできない。
敵AIもただ単にこっちに迫ってくるというお粗末さなので、
最強ユニットを買い揃えた後は、シミュレーションバトルでは敵ユニットの攻撃が届かない位置に置いた後に、次のターンで総攻撃。という単調すぎる行動が終わりまで続く。



  • 所持品をわたすコマンドが無い
DQ4やFF3より後に発売されてこれって……
装備品は他キャラの道具欄から引っ張り出せるので装備するのだけは困らないが、
アイテムを入手すると前から順に持ち物に空きがあるキャラに渡されるので後ろのキャラに持たせたい場合は、前のキャラ全員の持ち物を埋めなくてはならない



ブラッディウァリアーズ 追記・修正の逆襲

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最終更新:2025年05月14日 18:56

*1 アショーグンに適正がある装備を作ってくれるイベントがあるのだが、なんとその武器はマレサイトに適正がある

*2 全員分揃える必要がある点は注意。

*3 ラスボスとの実質イベントバトルで一つだけ使える物もあるが