鋳薔薇

登録日:2024/10/24 Thu 09:03:23
更新日:2024/11/13 Wed 17:11:23
所要時間:約 7 分で読めます






ワタシタチ ハ キレイ



鋳薔薇(いばら)とは2005年に稼働開始した縦スクロール弾幕系シューティングゲーム。
開発はCAVE、販売元はAMI。
元ライジングのプログラマー、矢川忍(YGW)氏がケイブへ移籍して初めて手がけた作品。
そのためこれまでのケイブ作品とは異なる作風であり、特に「小ボムと大ボムの存在」「変動が激しいランクシステム」等と彼の代表作である『バトルガレッガ』を意識した要素が多い*1

【ストーリー】

時は19世紀。機械技術産業に長けた北欧の国「エーデルワイス」では、蒸気機関の発達により目覚しい発展を遂げていた。だがある日、「ローズ・ガーデン」という精鋭部隊がエーデルワイスを襲撃する。

不気味に笑う鉄人の爪が建物を破壊し、飛行機が空を覆いつくす。そして町は蹂躙され、人々の悲鳴と立ち上る炎が要塞を照らした。さながらそれは紅蓮の大地に咲く一輪の美しい花のように…。

この惨劇を終わらせるべく、国は「エーデルワイス政府軍」を出動させるが、ローズ・ガーデンの力はあまりにも凄まじく、政府軍は苦戦を強いられていた。

悪化していく事態を重く見たエーデルワイス皇宮は、皇宮特殊攻撃部隊「ネゴシエーター」に出撃命令を下す事を決定。部隊に主属する「ボンド」と「ダイン」は密かに用意された「武機」に搭乗し、侵攻を続けるローズ・ガーデンに立ち向かう。

首謀者の「テレサ・ローズ」に浅はかならぬ因縁を持つ二人の、それぞれの思いと共に。


【キャラクター】

  • ボンド
「テレサ・ローズ…!? まさかローズ博士なのか!?」
スピードが速く、集中型のショットを発射する武機「シリスター・シミリス」を操縦する1Pキャラ。
感情を隠さずすぐに表に出してしまう性格の男性隊員。
だがその感情に任せて行動することは滅多に無く、理性的に行動できる。
左目が義眼となっており、常に赤く発光している。

  • ダイン
「何故…。」
スピードが遅く、広範囲型のショットを発射する武機「ディオ・スピロッシ」を操縦する2Pキャラ。
こちらも男性隊員。冷静で淡々と命令をこなす。

感情を表に出すことがあまり得意でない性格だが、

ローズ・ガーデンの凶行に、怒りと困惑の表情を露わにしている。


【システム】

操作は1レバー2ボタン。 8方向レバーで自機の移動を行う。

Aボタン:ショット
前方に銃撃を行う。
機体性能やオプションによって性能が変化する。
ショットアイテムを取ることでパワーアップする。

Bボタン:ボム
敵弾を消せる爆弾で攻撃する。弾数制限あり。
消した敵弾はスコアアイテムの「薔薇」に変化する。
ボムの取得数で威力が変化し40個取得した状態だと「波動ガン」になる。
波動ガンは耐久力の高い敵に当たると炸裂したあとも密着し、大ダメージを与えることができるためボス戦などで有効。

【オプション】

全7種類。
最大3つまで装備出来る。
異なるオプションを組み合わせる事も可能。

  • 5way
  • バーナー
  • ガトリング
  • ホーミング
  • マシンガン
  • ナパーム
  • ロケット


【アイテム】

  • ショットアイテム
特定数取得するとショットが1段階パワーアップする。
最大7段階まで強化可能。

  • ショットアイテム(大)
通常のショットアイテムとは違い無条件で1段階パワーアップ。

  • ボムアイテム
取得数が多いほど威力が上がっていく。
40個集めると波動ガンとなる。

  • ボムアイテム(大)
波動ガンが1つ手に入る。

  • 1UP
残機が1増える。

  • 薔薇
スコアアイテム。

  • 勲章
連続で取得するとレベルが上がり得点が大幅にアップする。


【ステージ】

全6ステージ、1周エンド。



「ワタシタチガ キレイニ シテアゲル」



STAGE 1
破壊と共に始めましょう


エーデルワイスの素晴らしい発展の源、
自慢の蒸気機械生産工場だった場所を進む。
沢山の人が行きかっていた工場もローズ・ガーデンの侵攻により、
今は鉄人たちが働く、血も通わぬ冷たい場所となってしまった。

1st Guardian:メイディ=ローズ(オレンジ・メイアンディナ)
「お兄ちゃん!遊ぼっか!」
空挺部隊指揮統括担当。
甘ったれな末っ子。
楽天家だが芯の強い一面もある。

四女の「ミディ=ローズ」と仲が良く、
街を襲っては、その被害をミディと競っている。

一人称は「メイディ」。


STAGE 2
イシとホコリの心


最も重要な動力資源である石炭が掘れる採掘場を、
ローズ・ガーデンは容赦なく侵略する。
本当に人類を絶滅させる気なのか?
その答えは、この攻撃が全てを語っている。敵の形が教えてくれる。
禍々しい刃の兵器が、残酷な答えを突きつける。

2nd Guardian:ミディ=ローズ(グロワール・ドゥ・ミディ)
「さあ、かかってこい!」
陸上部隊指揮統括担当。いつも元気でさっぱりした性格。

仕事に関してはいまいち正確さにかけるところがある。

姉妹の中で、メイディと特に仲良し。 
被害の大きさをメイディと競っている。

一人称は「ぼく」。



STAGE 3
黒く深き谷に薔薇が見えて?


沢山の爪が山肌を引っ掻き、傷跡を残す。
そうして前へ進むローズ・ガーデンの列車。
触れるモノ全てを傷つけるローズ・ガーデンに容赦は無い。
「だがあの頃の博士は笑っていた。その笑顔を思うたび、このオレの左手が疼く。」

3rd Guardian:カスミ=ローズ(ハナ・カスミ)
「ここは、お通し出来ませんわ!」

兵器生産担当。おしとやかでマイペース。少々内にこもる傾向あり。

多少ガンコな一面もあり、
彼女が使う兵器のデザインにおいて気に入ったところは、
だれが何と言おうとも変えない。

一人称は「ワタクシ」。


STAGE 4
大空にも刃羽を食い込ませ


高高度に展開中の浮揚戦艦群。大気は突き刺さるように冷たい。
ローズ・ガーデンの兵器群は、この上空の冷たい空気に良く似合う。
鋭く光る機体に、とてつもない美しさすら感じる。
それは彼女らが「人類抹殺」を一途に願う純粋さゆえなのか。
「かつてオレにこの腕をくれたテレサ博士も、一途に人を助けようとしていた人だった…」

4th Guardian:シャスタ=ローズ(マウント・シャスタ)
「みんなの仇…シャスタが頂き!」
情報統括担当。
元気というより頑強、そして武闘派。
考えるよりも先に行動するタイプで、底抜けに明るい。そしておしゃべり。
一人称は「ワタシ」。


STAGE 5
鋼鉄の家族と共に


かつては歴史ある街で、穏やかな時間が過ぎていた。
今はローズ・ガーデンの重要拠点。
訪れる人々の息遣いが今も聞こえてくるように感じる。
だが今聞こえるのは、無機質な鉄人が行き来する騒音だけだ。
「人々に失望したとはいえ、博士は進む方向を間違ってしまった。
ならばそれを導くのが、オレたちの恩返しだ。大切な博士のために…。」

5th Guardian:レース=ローズ(フレンチ・レース)
「さぁ…いらっしゃい。」
戦略立案担当。
物静かで、冷静というより冷淡。

感情を滅多に表に出さない。

テレサの計画を淡々とこなし、
数々の街を灰にしていく。

一人称は「私」。

STAGE 6
私は薔薇で出来ている


薔薇園…。血のように赤い薔薇が、誘うように光る。
そう…。博士は薔薇が好きだった。
地上を薔薇園にすると言う侵攻と願いは、ここを見れば、その本気さと一途さがわかる。
ここにある薔薇は、なぜそうも毒々しいほどに赤いのだ。
まるで人々の血を吸って咲いたかのように赤い…。






「ワタシタチガ ツイキシュウセイ シテアゲル」

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最終更新:2024年11月13日 17:11

*1 これについては過去にバトルガレッガに感銘を受けた池田恒基氏から「まんまガレッガで作ってください」と注文があった影響もある。