ハイド/ファントム・ブラック

登録日:2025/10/5 Sun 15:39:15
更新日:2025/10/05 Sun 17:24:55NEW!
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オリヒメさま…ごらんになっていますか?まもなく かいえんいたしますよ。この ハイドによる くうぜんぜつごの ホラームービーが ンフフフフ…


ハイド/ファントム・ブラックは、『流星のロックマン2 ベルセルク/ダイナソー/シノビ』、『流星のロックマン3 ブラックエース/ レッドジョーカー』に登場する人物。本項目では彼の電波変換した姿 ファントム・ブラックについても解説する。


概要


長身で編み込んだ金髪のロングヘアーに黒のハットとロングコートという風貌の怪しげな男性。常にステッキを持ち歩いている。
古代のスターキャリアーを用いて電波体 ファントムと電波変換を行うことができる。

『流星のロックマン2』では本編を通してオリヒメの配下としてムーの技術を利用して暗躍し、幾度となくスバルたちを苦しめた。
『流星のロックマン3』では電波変換体のファントム・ブロックの姿で登場。特定の組織に属さない第三勢力として、ロックマンを執拗に狙い続けた。

活躍

以下 ネタバレ注意

『流星のロックマン2』

本編の最序盤より登場。オリヒメより「自分のような優秀な人間こそが地球の支配者にふさわしいと思い知らせよ」との命令を受け活動を開始。
その後、映画「ゴーストクライシス」を見にロッポンドーヒルズに訪れていたスバルたちと遭遇。ロッポンドーヒルズ内にあるTKタワーが日本中の電波のすべての供給源と電波ターミナルであることを説明した後「そうぞうしてみるといい、もしこのだいじな しせつが この世から なくなったら どうなるかを ンフフフフ…」と言い残して去っていった。スバルたちは当然男のことを不審がるが、ルナの「とかいっていうのは 色んな人があつまるところなのよ」という発言によりこの場は流された。
その後ファントム・ブラックとして「ゴーストクライシス」上映中の映画館を襲撃する。自分が監督、脚本、主演の「こんやげんていのスペシャルホラームービー」と称し、大量のオロロンを率いて姿を現し、ショーのヒロインとしてその場にいたルナを誘拐し、TKタワーの屋上に来るように告げた。

その言葉通りにTKタワーの屋上にたどり着いたロックマンの前にハイドとして姿を現し、ロックマンがここまでたどり着いた事を「わたしの えがいた きゃくほんには まったくない てんかいじゃないか」としながらも、たどり着いたロックマンが電波変換した電波人間であることに気づくと「じつに おもしろい きゃくほんになってきた!!!」と興奮し、ロックマンの目の前で電波体のファントムと電波変換して見せ、電波を支配すれば人々を支配したも同然であると自らの目的を語る。
当然その企みを阻止すべく挑んできたロックマンと交戦し敗北するが、今回は無理をするなと命令を受けていたため「いずれ さらなるきょうふを おみせする」と宣言して撤退。
その後オリヒメ配下の実働部隊として活動し、ヤエバリゾートの雪男騒動では組織の拠点とするために、ヤエバリゾートの乗っ取りを企んでいた悪徳資本家の五里門次郎に古代のスターキャリアーとイエティの力を貸すなどの暗躍した。

その後、協力者のソロがオーパーツの確保に失敗した後、自分にも作戦があるとオリヒメに申し出て、オーパーツ奪還のため再びロックマンの前に姿を現し、ルナを再び拉致してロックマンを映画館へと呼び出す。駆けつけたロックマンの前でルナに残っていた残留電波からオヒュカスを呼び起こしてルナをオヒュカス・クイーンに変身させ、ロックマンと戦わせる。彼の予想通りロックマンはルナをなるべく傷つけまいと力をセーブして戦わざるを得ず、ロックマンは負傷してしまう。そこにムーの兵士であるエランドをけしかけ、限界を迎えたロックマンはついに倒れる。「すべて わたしの きゃくほん どおりだ!」と高笑いし、オーパーツを回収しようとしたところで、ロックマンが取り込んでいたオーパーツが暴走。エランドは全滅させられたが、力を制御できないロックマンの前に余裕を見せていたが、ロックマンが父親の残した言葉とルナとのキズナの力でオーパーツの力の制御に成功すると、想定外の事態に「こ、こんなの…わたしの きゃくほんには…」と動揺。慌てた様子でエランドをけしかけロックマンのデリートを試みるが失敗、エンプティーに促され撤退し、今度は「この くつじょく いつの日か かならず はたしてくれる」と捨て台詞を吐いた。

ドンブラー湖のUMA騒動ではマテリアルウェーブの潜水艦を使用したヤラセがバレてしまい焦るキュー出間崎の前に現れ、自分の脚本通りに動くよう指示して、古代のスターキャリアーを渡してブラキオ・ウェーブに変身させたがこれも失敗。
その後、ムーへの信仰を残すナンスカの調査を命じられた際、オリヒメはソロに調査を任せていたのだが、彼も失態を取り替えさんと独断でナンスカに潜入、ムー大陸の浮かんでいた場所の情報と引き換えにコンドルの力を村長のナンスカ・オサ・アガメに渡した。
ムー大陸の場所の情報を持ち帰り、失敗を取り返したと考えていた彼は再びオーパーツの奪還をオリヒメに申し出るが、オリヒメは今まで失敗し続けていた彼を見限りつつあり、オーパーツの奪還を腹心のエンプティーに命令。

それでもまだ諦めていなかった彼はエンプティーが調査していたバミューダラビリンスに潜伏、エンプティー、ブライと戦闘してロックマンが満身創痍となったところを狙って襲撃、ついにオーパーツの奪還に成功する。この際彼は「これで オリヒメさまの しんらいは 一気に わたしに かたむくだろう!すばらしい!じつに マ〜〜〜ベラスなきゃくほんだ!ンーファーハハッ!」と高笑い。
狙い通りにオリヒメから信頼を取り戻した彼はオリヒメ、エンプティーと共にバミューダラビリンスのムー大陸が封印された場所へ向かい、再びバミューダラビリンスに向かっていたロックマンと対峙、ロックマンを罠にはめて異次元へと落とし、ムー大陸復活までの時間稼ぎに成功する。

ムー大陸復活後はオリヒメと共に行動していたが、ロックマンがムー大陸へと向かってくるとその道中のてんくうのだいかいだんにて、オリヒメより力を授かったことでファントム・ブラックEXとなって立ちはだかる。しかしそれでもロックマンには敵わずに敗北するが、一部始終を見ていたオリヒメに懇願しさらなる力を獲得、
今度こそロックマンを始末しようとしたところでブライが乱入。
「お前の行動は結局自分のため」「お前の力は授けられたものばかりで、オリヒメに無能と思われ切り捨てられたらすべてを失う哀れな男」「まるで寄生虫」とその本質を看破され図星を突かれたのか激昂、ロックマンとブライを始末すれば「このよで さいきょうの きせいちゅうだ!」と開き直りブライに襲いかかるが、返り討ちに遭う。

この期に及んでなおも彼はオリヒメに新たな力をすがり、その見苦しさから遂に見限られ、「むのうなぶかはひつようない」との伝言を伝えにやってきたエンプティーにより粛清された。

脚本家を気取り、多くの人間をけしかけて利用してきた彼だが、その本質はどこまで他人にすがるしかない道化であり、最後は誰からも利用価値がなくなり切り捨てられるという因果応報の結末を迎えることとなった。

本編後の物語であるもうひとつのミライではファントム・ブラックIFが登場。ロックマンにメッセージを送って誘導し、本編とパラレルワールドを接続させることに成功したが、その後パラレルワールドにてロックマンにデリートされた。この個体はハイドが変身しているわけではないはずだが、なぜかハイドと同様の芝居がかった台詞回しである。

『流星のロックマン3』

2にてエンプティーにより粛清されたがデリートはされていなかったようで生存しており、3においても登場。
サテラポリスより第一級犯罪者としてマークされているらしく、ハイドしての姿は見せない。
すべてを奪われたことに対する個人的な復讐を動機としており、ロックマンが高濃度のノイズの影響下で戦い続けた影響で動けなくなったところを襲撃。ウィルスをけしかけるが、ロックマンがノイズチェンジの力に覚醒し、ウィルスは全て撃破させる。またしてもロックマンの新たな力の覚醒のきっかけとなってしまった彼だがそのことに動揺しきりだった前回とは異なり「まさに ワタシの えがいた キャクホン どおり!」と高笑い。第1幕はここまでとして一時撤退する。
次に登場したのはディーラーのクインティアによるWAXA日本支部の襲撃の隙を突いてWAXAに潜入し、その場にいたキザマロ、ヨイリーを人質としてオックス・ファイア、ハープ・ノートと交戦し撃破した後、ロックマンに電波変換を解いた状態でメインコンピューターに来るように要求。要求どおり生身でやってきたスバルに対し、スバルを痛めつけながら、ムーに代わる新たな力としてノイズの力に目をつけ、覚醒したエースPGM/ジョーカーPGMを渡すように強要する。
一度は交渉に応じ渡そうとしたスバルに脚本通りとほくそ笑むファントム・ブラックだったが、撃破したはずのハープ・ノート、オックス・ファイアの説得と奮起により、スバルは戦うことを決意。想定外の事態に動揺した彼は人質を盾としようとするが決意を固めた彼らの前には通じず、「ワタシのキャクホンでは…ないいいい!」 とメインコンピューターの電脳へ逃走する。
電脳にて遂に追い詰められた彼は

「なぜ キサマはワタシの キャクホン どおりに うごかないんだ!?」
「ワタシのキャクホンは カンペキ だったはずだ!」
「そうか…わかったぞ…キサマが、ワタシのキャクホンを よもうとしないからだ!」
「ワタシのキャクホンを ちゃんと よまないからだ!」
「ほうら…やっぱりだ…やっぱりキサマらのせいだ…キサマらの…キサマらの…」 

「キサマらのせいだあああああ!消えろおおおおおお!」


と遂に逆上し、ロックマンと直接対決する。
敗北した彼は自分の敗北が信じられないような様子で

「そんな…ばかな…ワタシが…ワタシは…ただ…チカラが…」 
と残し、電脳の底へ転落していった。
一度落ちてもなお、力を求めもがき続けた虚しい男の末路にロックマンは(チカラだけを手に入れたって、だれもしあわせにはなれないよ…)と、複雑な感情を抱いている。

クリア後ストーリーでは再構成された電波体であるRが登場。
本編の彼とは異なり冷静沈着で普通の喋り方をする。
ナルシシズムは戦闘において邪魔にしかならず、ファントム・ブラックの真の力を引き出せていないとオリジナルを批判するような発言も見られる。

2、3にわたってスバルたちの前に敵として登場し、卑怯な策を弄してロックマンをくるしめた。
人質を使用する、連戦後を狙う、ノイズに苦しむところを襲撃するなど、基本的に自分が優位な状況でロックマンと対峙し、また配下のウィルスを引き連れていることも多い。
しかし前述の通り想定外のイレギュラーな事態にはめっぽう弱く、自分の脚本にないと動揺して撤退することもしばしば。
また彼の描く脚本は結果として『2』『3』におけるロックマンの強化のきっかけとなってしまっている。(3については意図的ではあったが)
彼の生死は現状不明であるが、ウォーロックは「アイツのことだ、どこかでしぶとく生き残って、またオレたちの前にあらわれるかもしれねぇ、またワンパターンのキャクホンをかいてな。」と推測している。

各キャラクターとの関連性

  • 星河スバル
『2』『3』共に、自分の脚本を邪魔し続ける邪魔な存在。
特に『3』では彼に対して個人的な恨みを持ち、彼からすべてを奪うことを目的として活動していた。 
彼のパートナーであるウォーロックからは「きゃくほんヤロー」と呼ばれ当然嫌われている。

  • ドクター・オリヒメ
彼の仕えている相手であり、マテリアルウェーブ技術を開発した天才技術者。彼の持つ力はすべてオリヒメより与えられたものであり、彼は彼女に見切られることを恐れ、自分の価値を示すために活動していた。

  • ソロ
ブライに電波変換する能力を持つムー大陸唯一の末裔であり、オリヒメの協力者。協力を嫌い、オトヒメに不遜な態度を取るにもかかわらずオトヒメから重用される彼とは気が合わなかった様子。ソロ側も他人の力にすがってる彼のことを嫌っており、それが2での彼の結末につながった。

  • エンプティー
同じくオトヒメの部下。オトヒメの腹心、軍師のようなポジションであり、詳細はあまり描かれていないが自分の敗北に際し彼が現れたときには「助けに来た」と思っていたのでそれほど悪い関係ではなかった様子。

  • 白金ルナ
『2』で2回にわたり彼女を誘拐しており、『3』での襲撃もたまたまではあるだろうが「ジョーカーによりバラバラのデータにされたルナを復元する」という作戦の時に襲撃を行っているので結果として3回彼女を命の危険にさらしていることになる。
『2』の最初の誘拐時には自分主役の脚本のヒロインのイメージにピッタリと言っていることから、もしかしたら好みのタイプなのかもしれない。

ファントム・ブラック

「わたしは このすがたを みずから こうよぶ 
「ファントム・ブラック」と なかなかうつくしいだろう?」


黒いシルクハットとマントに身を包み、また顔には舞踏会のマスクのようなものをつけている英国紳士風の外見。
『2』では最初のボスとして登場。HPは500と同じ役割の『1』のオックス・ファイア、『3』のスペード・マグネッツよりやや高め。フロート状態でありパネルの影響を受けず、お化けのように浮きながらワープして移動する。
攻撃は最初は2パターンのみであり、どちらも技使用後に硬直時間があるため、しっかり攻撃を当てていこう。
EXからは新たな技「ファントムスラッシュ」を使用するようになる。風性能を持ちバリアは効かないため、ガードして防ごう。
序盤ボスなだけあり最初は楽だが高ランクになるほど移動が早くなり技もスピードが上がるためそこそこな強敵になる。
『3』では体力が900に増加。穴パネルの登場に合わせてエアー状態も獲得し、技も一つ追加。V1の状態からファントムスラッシュを打ってくるようになるなど全体的に登場タイミングに合わせてか強化されている。


使用技

ステッキソード
ロックマンの目の前に現れてステッキで切りつける。
高ランクのものになると2連続で使用してくる。

ファントムクロー
胴体から長く伸びる腕を伸ばして攻撃。ブレイク、対インビジブル性能を持つ。高ランクになるほど腕のスピードが上がる。

イービルクロー 
『3』でのみ使用。ロックマンの目の前に腕を出現させて攻撃。
ステッキソードなどと併用されると避けづらく厄介。ブレイク性能持ち。

ファントムスラッシュ
ロックマンの目の前に出現し、自分の周囲8マスを攻撃、風性能持ち。ファントムの持つ技の中で一番威力が高いため、ガードしてやり過ごすのが無難。

バトルカード

メガクラスカード
『ファントム・ブラック』
目の前1マスに呼び出し、ファントムクローで縦1列を攻撃。目の前のマスに障害物や敵が存在すると不発。対インビジブル性能はあるがボスが使用するものと異なりブレイク性能はないため注意。

ギガクラスカード
『ファントムスラッシュ』
『2』でのみ登場、ダイナソー限定。ストーリー終盤にて天知さんより貰うことができる。ロックマンの前方3マス先に出現し、自分の周囲8マスを攻撃。80×5ダメージ。風性能持ち。オーラを剥がすことができるのは評価点。
『3』では他バージョンで同タイミングでもらえる『フライングインパクト』『ナダレダイコ』は続投したのに未登場。3初出の『ライトオブセイント』と性能が被るためか。

追記修正お願いします。

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最終更新:2025年10月05日 17:24