アットウィキロゴ

さよなら絵梨(漫画)

登録日:2026/01/01 Thu 00:05:57
更新日:2026/03/06 Fri 10:42:00
所要時間:約 7 分で読めます






ラスト…ラストなんで爆発させた?


……最高だったでしょ?








「さよなら絵梨」とは週刊少年ジャンプのアプリ、「少年ジャンプ+」にて公開された全200Pの読切長編作品。


【概要】


作者はチェンソーマンなどで知られる藤本タツキ。

「少年ジャンプ+」掲載の同氏の読切の作品としては「ルックバック」が存在するが、あちらが「漫画」を題材にしているのに対し、こちらは「映画」を題材としている。


2022年4月22日に上記サイトで公開され、同年7月4日には単行本化。
宝島社より発行された「このマンガがすごい!2023」のオトコ編で2位を獲得している。*1



自身の映画を激しく批判されて自暴自棄になる少年と、彼の映画を絶賛する奇妙な少女の映画作りに関する話となっており、劇中のシーンの大半が「撮影された映像」と言う形式で物語が進んでいく。




【あらすじ】




あのね…… 優太 あのね…… お母さんをね これからお母さんをね 優太に動画で撮ってほしいの


動画ならお母さんの声も動きも見返せるから… そうすればお母さんいなくなっても思い出せるでしょ?


…撮ってくれる?


……おっけー


……ありがと


12歳の誕生日を迎え、誕生日プレゼントとしてスマホを受け取った際に、病に冒されている母親から自分の撮影を依頼された少年、伊藤優太

その言葉に従い、彼女の生きている姿を100時間以上の動画データとして撮り続けて編集してきたが、ついに彼女の最期の瞬間にまで近づいてきたところでなぜか優太は病院前から逃走。そのまま彼女の入院先を爆破する演出を最後に追加した。


この唐突かつ不条理なオチを周囲からネタにされ、自棄になって自殺を図ろうとするが、自殺の場所に選んだ、映画ラストの爆心地である病院で謎の少女と出会う。

彼女は優太が例の映画の作成者と知るや、彼をとある廃墟へと案内し、そこで持ち込んだ映画を彼に見せる。
曰く……


貴方の映画っ 超っ~!面白かった


彼の映画を絶賛し、かつ映画がネタにされている現状が許せないと語ったその少女は再度優太に映画を作る事を提案。
それを受けた優太は……。



いろいろわかったけど…結局キミは誰なの?


私は絵梨 よろしく


…よろしく









【主な登場人物】


  • 伊藤優太
本作の主人公。
母親から自分が死ぬまでの様子を撮影し続けらよう依頼され、撮り溜めした動画データをもとにドキュメンタリー映画「デッドエクスプローションマザー」を作成し、文化祭の中で公開。
しかし最後の謎の爆破演出で大顰蹙を買い、中学時代の全てを捧げた闘病記録の映像を否定されたショックから自殺を考えるが、その先で絵梨と出会い、2年後の文化祭で再度映画を出す話を持ち掛けられる。
映画に限らず、何かの創作をする際には「現実の中にファンタジーをひとつまみ加える」事にこだわりを持っている。


  • 絵梨
本作のヒロイン。優太と同じ高校に通う少女。
「デッドエクスプローションマザー」の内容に高評価を下すが、同時に周囲の評価が低い現実を苦々しく感じ、優太に映画の作成に関する感性を引き上げる為のトレーニングを行いつつ、映画を共同作成していく……。
とある廃墟の一室を映画鑑賞の為の根城として、携帯映写機を持ち込んで無断で使用している。




  • 優太の母
本名不明。劇中では既に故人。
優太に自身が死ぬまでの記録を取るよう依頼し、優太はそれらの映像を元にして「デッドエクスプローションマザー」を作成する。
映像内では易しい雰囲気を纏った女性として登場しているが……?



  • 優太の父
こちらも本名不明。本作の名言製造機。
優太の母の撮影内で時々現れたり、優太と絵梨の撮影に協力する形で何度か登場する。

優太の母親の本性を知っている事もある為か、「デッドエクスプローションマザー」の爆発オチについては特に批判はしておらず、それどころか編集で彼女の綺麗な部分を上手く抜き出してきた優太の事を褒めている。
また、絵梨の体調の急変が理由で映画作りを止めてしまった優太に彼の代わりに取った「母の最期」の映像を見せて、撮影再開に向けて背中を押した。


  • 絵梨の友人
優太同様に、母親を亡くす経験をしている事から、「デッドエクスプローションマザー」での爆発演出を「母親に対する冒涜」として優太を強く批判している。










絵梨の死を経つつ映画の作成は進み、最終的に2728時間にも及ぶ動画データが出来上がり、それらを元として映画「さよなら絵梨」は完成した。

客席では涙を流すものが多数現れ、以前のように彼を笑うものはおらず、「デッドエクスプローションマザー」の際は彼を批判した絵梨の友人も「絵梨を必要以上に美化しすぎている」事に突っ込みつつも、今回はそれ以上彼を批判したりはしなかった。


映画を見た者たちの反響としては十分リベンジに成功したと言えるが、ただ一人、制作者である優太だけはその出来栄えに納得がいかず、文化祭以降も学校に行かずに引きこもって撮影データの編集を繰り返し、納得のいく内容にまとめ直す試みを行うようになった。


以降もその作業は続いたが、思うような出来栄えにはなかなか仕上がらない。
やがて時間は進んでいき、その中でも様々な出来事が優太の身の回りで起き、彼を取り巻く環境も変化していった。













【余談】



  • タイトルや劇中設定の一部は「ぼくのエリ 200歳の少女」からオマージュしたとされており、また本作のページ数200も作中で登場する少女エリが200歳である事と書けているものと思われる。

  • 物語ラスト部分のシーンについて、「ゲーミングお嬢様」にてパロディがなされており、その後「チェンソーマン」内でもセルフパロディされている。

  • 作中で優太が母親の映像を撮ったmp4のデータ一覧が移るコマがあるのだが、その内タイトルが付いていないデータでは撮影時間が2018年1月になっている。これらのデータがもし撮影の最初期の頃のデータの場合、劇中描写撮影自体は12歳からスタートしているため、「デッドエクスプローションマザー」放映時点(高校1年=16歳)では2022年頃になり、「さよなら絵梨」放映時点(上記からさらに2年が経過)では2024年になる計算となっている。





その後wiki篭りと僕が会う事はなかった


項目を何度も追記・修正していた理由がわかったからだ


ファンタジーがひとつまみ足りないんじゃない?





この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2026年03月06日 10:42

*1 その際の1位は「光が死んだ夏」。因みに両者の得票数の差はわずか2ポイントと言うかなりの接戦となっている。