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批評(SCP Foundation)

登録日:2026/01/25 Sun 10:40:49
更新日:2026/04/28 Tue 20:24:28
所要時間:約 7 分で読めます




批評または下書き批評は、創作コミュニティサイト『SCP Foundation』における重要な制度である。SCP界隈で「批評」と言った場合、いわゆる「文芸批評」ではなく、基本的に「下書き批評」を指す。「批判」ではない

はじめに


当該項目では、ウェブサイトとしての「SCP財団」における制度について述べる。これが大きく変わることは考えにくいが、小規模に変更されることは十分にあり得る。最新の情報は本サイトで確認する必要がある。なお、以下では主にSCP-JP(日本語版サイト)での批評について述べるが、他の言語版でも同様の制度が存在する。

「下書き」とは?

批評について話す前に、まず「下書き」について述べる。

SCPでは、未完成の記事を投稿してはいけない。まずは「サンドボックス」(俗に「砂箱」とも)という場所に下書きを書き、記事を完成させる必要がある。そして、その下書きにアドバイスやフィードバックを受け、改稿をしてから投稿する……ということが推奨されている。このアドバイスを「批評」と呼ぶ。

「批評」によって、記事の質を向上させることができる。具体的には、Rate(評価)が高くなり、低評価削除される可能性も減るだろう(「評価」および「低評価削除」については「低評価削除(SCP Foundation)」を参照)。

サンドボックスの使い方は、SCPサイト上の「サンドボックスⅢ利用ガイド」に掲載されている。使いたい人は熟読しよう。画像がふんだんに使われており非常にわかりやすい。

ちなみに、批評を受けずに投稿することを「コールドポスト」と呼ぶ。基本的にやるべきではないとされるが、批評が難しい記事の場合には珍しくないそうだ。

批評に関するポリシー

批評には、ある程度のルールが存在する。

第一に、批評するのは作品のみだ。批評の際に、人身攻撃をしてはならない。著者の行動に対する指摘は、批評とは独立させなくてはならない。
また、批評のコメントは、何かしらの内容を含む必要がある。「ふーん」「www」などのみのコメントは無意味であり、スパムとして扱われる。
加えて、問題点を指摘せずに批判するのも禁じられている。例えば、「この記事は全然だめだ」というのは、問題点を指摘しない批判であり、禁止されている。
これらを総括し、「助けとなる内容を含み、無作法をせず、開かれた精神でコメントをしろ」とされている。

一方で、甘口で評価すると、下書きの作者に、その下書きがすでに素晴らしいものであると勘違いさせる可能性がある。よって、辛口な批評は、必要ならばすべきだともしている。ただし、「辛口批評」とは「意地の悪い暴評」ではない。「意地の悪い暴評」は著者を失意させるだけである。SCPは創作コミュニティであり、切磋琢磨して執筆力を向上させようとしているのだ。

サイトルールでは、「あらゆる立場から、建設的な意見や記事への感想を、自由に表明することができます。」(第2章第2条第3項)とある一方、「議論では、互いの立場・意見を尊重してください。」(第3章第3条第4項)、「記事内容やそのサイトメンバーの行動に対する物ではない、人格そのものその他に対する批判は一切認められません。」(同第5項)とも明記されている。これに違反した場合、「処分に当たらない注意」「(処分にあたる)警告」「サイトからのBAN」などの処置がとられうる(サイトルール第5章)。
もし批評の体をした侮辱を受けたと思ったならば、気軽にスタッフ一覧の中から一番信頼できるスタッフに相談してください。度を超えたコメントだったならば、スタッフが動きます。

批評を受ける方法

批評を受ける方法は主に2通りであるといえる。

サンドボックス

下書きが書かれるサンドボックスにおいて、そのまま批評を受けられる。詳しくは先述の「サンドボックスⅢ利用ガイド」を参照。
ただし、サンドボックスでは、批評をもらうまでに何日もかかることもある。「批評をもらうためのエッセイ」によると、
ときには100個を超える大量の下書きの中から自分の下書きを選んでもらう必要があり、どうしてもフィードバックをもらえるか否かは運に左右されてしまいます。
とされている。また、「新サイトメンバーへ捧ぐ批評のススメ」では、批評は「慢性的に人手不足に悩まされている」「コンテスト時期ならともかく、平時なら1週間も批評が付かない事もザラ」としている。そもそも、批評をするのはサイトのメンバーであり、批評はボランティアである。よって、あなたの下書きを批評する義務など全くないのである。ただし、批評を受ける側の工夫で、批評を受けやすくできる(後述)。
一方、「サンドボックスへの下書き批評は深い内容にするべき」とされている*1。よって、サンドボックス批評は、Discord批評よりも批評が「深い」ものだと言えるだろう。また、時間にも縛られずに批評を受けられる。

公式Discord

SCP-JPには、公式のDiscordサーバーが存在する。そこでは、下書きの批評も行われている。Discordの「批評ルーム」を用いれば、リアルタイムで詳細な批評を聞き出せる可能性があり、非常に強力なツールとなる。
また、(基本的に)隔週土曜日の21時より行われている下書き批評定例会では、多くの人が下書きを持ち寄り、順に批評をしていく。多くの場合で批評を得ることが可能であるし、複数人から批評が得られることも多い(批評は、できる限り複数人から受けるのが望ましいとされている)。時間が合うならば、是非参加したい定例会である。

その他

個人的に誰かに連絡を取り、下書きを批評してもらうことも不可能ではない。

このように個人的な批評を依頼するのは、ハードルが高いといえるかもしれない。
一方で、2026年4月、公式的に「個人的な批評を受け付けている人」のリストが公開された。ここに掲載されている人は、「個人的な批評を受け付けている」と明言しているため、依頼がしやすいだろう。加えて、各批評者の得意分野なども併せて掲載されており、誰に訊けばいいのかも分かりやすい。

このリストは、前述のサンドボックス内にある「批評受付者のリスト」というページに掲載されている。気になった人は覗いてみよう。

批評するには・されるには

批評は、他の創作サイトではあまり見られない、特殊な制度だといえる。特殊制度であるためか、批評をする方法・批評を受ける方法について、ルール・ガイドが定められている。批評は、これらに従って行う必要がある。

さて、SCPのサイトには、割合こそ非常に低いが、「特定の事柄に関しての有益な助言」である「エッセイ」という記事もある。「エッセイ」は、あくまで「メンバーの個人的経験に基づく提案」だが、サイトスタッフの査読と許可を経て投稿されるものであり、信頼性は比較的高いといえるだろう。この「エッセイ」にも、批評の仕方・受け方について記されたものが存在する。批評を受けようとしているなら、とりあえずは読んでみることをおススメする。この内容を踏まえて下書きを作成することによって、批評を受けやすくなるといえる。
特に、「批評を受ける際にすべきこと」が述べられているものは、批評を受けたい初心者にとって重要といえるだろう。また、「批評をする際にすべきこと」が解説されているものは、批評に挑戦したい人物にとって有用となることは間違いない。

余談

メタネタ

批評やサンドボックスは、メタフィクション的な記事でしばしば題材にされる。例えば、SCP-TCG-JP-Jの「サンドボックス」も、下書き用のサンドボックスが元ネタであろう。

新人コンテスト

SCP財団において記事をあまり書いたことのない人が参加できる「新人コンテスト」にでは、批評が重点的に行われる。例えば、2024年に行われた新人コンテスト「新星コンテスト」では、コンテスト運営側が、コンテストにエントリーされた下書き全てに批評がなされるような制度を整備していた。そして、参加する記事も、最低1回は批評を得る必要があった。

批評を受け止める

先述のように、批評は人格攻撃ではない。しかし、時間をかけて作ったものが評価されないのは、確かに辛い。そのため、批評を受けた初心者が、サイト外部で愚痴を投稿するようなこともあるという。しかし、批評とはSCPの制度であり、記事をよりよくするために行われているものだ。「エッセイ」ではなく「(寄稿者らの)個人的な意見」としてだが、「批評が怖い人へのクリニカルパス」には、以下の一節がある。
SCP-JPの空間ってお互いに批評し合うことに同意している空間じゃないですか。そこで、著者と批評者っていうのは一人の成熟した人間として向き合っているわけですよ。そこで、あなたの記事がよくないですよって言われて、落ち込んで、表で反論じゃない愚痴を言ってしまうって言うのは、コミュニティの約束違反なんですよね。お互いに、そこは後腐れなくやらないと批評が機能不全になっちゃう。
サイトルールにあるように、互いの立場を尊重しているからこその批評制度なのである。

さて、批評制度は記事を面白くする上で重要だが、SCPサイト外部にて、しばしば議論の対象となる。
確かにこの制度にはデメリットもあるだろうが、メリットは先述の通り存在するし、SCP財団は長期にわたってこの制度を採用し続けてきた。またFAQでは、SCPのサイトの制度が合わないのであれば「このサイトはあなたに相応しくないのかもしれない」としている。批評制度があろうがなかろうが、それぞれのサイトにはそれぞれの文化があり、郷に入っては郷に従えということなのだろう。


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最終更新:2026年04月28日 20:24

*1 批評者は、「コメントがなされている記事」より、「コメントをされていない記事」の方を優先的に批評するそうだ。そのため、浅い内容のコメントをすることは、その記事が「内容に踏み込んだ批評」を得る機会を奪いうるという